ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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どもっ!!

舞翼です!!

今回は早く書き上げる事が出来ました。

それでは、どうぞ。


第32話≪S級食材の晩餐≫

俺達は、第74層迷宮区から歩いて帰宅していた。

 

「ボス部屋まで辿り着けなかったね」

 

「そうだなー。 ボス部屋まで、後もう少しだと思うんだけどな」

 

俺は、大きな樹の枝かげに隠れている一匹のモンスターを見つけた。

俺は、視線を集中させモンスターの名前を表示させた。

《ラグー・ラビット》超がつくレアモンスターだ。

俺は、ユウキに知らせた。

 

「ユウキ。 あれ見ろよ」

 

俺は、ユウキの肩を優しく叩き、大きな樹のかげに視線を誘導させた。

ユウキは、大きな樹のかげに隠れている一匹のモンスターを見て呟いた。

 

「……ラグー・ ラビット??」

 

俺は、ユウキの呟きに頷いた。

 

「今日の夕食にしようか??」

 

「賛成!!」

 

俺とユウキは、ピックを二本同時に抜き、投剣スキル《シングルシュート》のモーションに入った。

先にユウキがピックを放った。

放ったピックは、ラグー・ラビットの近くにある木に刺さった。

ラグー・ラビットは、木に刺さったピックに驚き、俺の目の前に飛び出してきた。

俺は、ラグー・ラビットが飛び出してきた所を狙いピックを放った。

ピックが命中し、ラグー・ラビットのHPをゼロにした。

ラグー・ラビットは、ポリゴンを四散した。

 

「よし。 作戦成功だ!!」

 

「やった!!」

 

今のが、俺達が即興で作り上げた作戦だった。

ユウキはわくわくしながら、アイテムストレージを開いた。

俺も、ユウキに続いてアイテムストレージを開く。

そこには《ラグー・ラビットの肉》と書かれた文字があった。

 

「やったよ!! S級食材ゲットだよ!!」

 

ユウキのテンションは最高潮にあがっていた。

 

「だな」

 

ユウキは、このS級食材をどうするんだろう?

 

「このS級食材は、みんなで食べようね」

 

「みんなって、誰の事だ?」

 

「えっと、キリトとアスナと姉ちゃん、 かな」

 

みんな、攻略組トッププレイヤーだな。 それに全員二つ名持ちだよ。

俺が《黒の剣士》、ユウキが《絶剣》、アスナが《閃光》、ランが《剣舞姫》。

 

「今日は、腕を振るっちゃうぞ~」

 

「おう。 楽しみにしているよ。 ところで、その晩餐会は何処で開くんだ」

 

「う~ん。 ボク達の家で開こうか」

 

「了解した」

 

俺達は、夕食の事を考えながら第50層「アルゲード」へ足を進めた。

 

 

♦♦♦♦♦

 

俺達は無事ホームに戻った。

ホームに戻った後、すぐにユウキは、ランとアスナにメッセージを飛ばした。

 

「よし。 これでOK」

 

「だな」

 

 

20分後。

まず、ユウキの姉ランが俺達の家にやって来た。

 

「S級食材を手に入れたって本当なの!?」

 

ユウキは、ランに聞かれアイテムストレージを可視モードにした。

 

「本当だわ!!」

 

ランのテンションは最高潮にあがっていた。

こういう所はとても似ているな。

 

「アスナが来てから料理しよう」

 

「そうしましょうか」

 

ユウキとランは、下準備をする為キッチンに入って行った。

 

 

10分後。

アスナが俺達の家にやって来た。

アスナの息はとてもあがっていた。

何でだろう?

聞いてみよう。

 

「どうしたんだアスナ。 そんなに息をあげて?」

 

「護衛のクラディールを撒いて来たのよ」

 

ずいぶん仕事熱心な護衛だな。

 

「ところで本当なの? ラグー・ラビットの肉を手に入れたって?」

 

「ああ」

 

俺は、アイテムストレージを可視モードにしてアスナに見せた。

 

「本当だったんだ」

 

アスナは、半信半疑だったんだな。

ユウキとランがキッチンから出てきた。

 

「姉ちゃん。 アスナが来たよ」

 

「アスナさん。 こんばんは」

 

「こんばんは。 ユウキちゃん、ランさん」

 

玄関前で挨拶を交わした後、俺達はリビングに有るテーブルまで足を進めた。

俺は、アイテムウインドウからラグー・ラビットの肉をオブジェクトとして実体化させ、テーブルの上に五つ並べてある一つの皿の上に置いた。

三人は、俺がオブジェクトとして実体化させた“それ”を見て言葉を発した。

 

「これがS級食材のお肉かー」

 

「美味しそうな。 お肉ね」

 

「ですね」

 

と三人が言った。

 

「どんな料理にする?」

 

とユウキが俺に聞いてきた。

 

「シェ、シェフのお任せで」

 

「じゃあ、≪ラグー(煮込み)≫なんだから、シチューにしようよ。 姉ちゃんもアスナもそれでいいかな?」

 

「「OK」」

 

三人はシチューを作る為、キッチンに入っていった。

 

「うまいシチューが出来るはずだ。 三人とも料理スキルを完全習得(コンプリート)しているからな」

 

俺は、声に出し呟いた。

俺は、リビングで料理の完成をわくわくしながら待っていた。

 

 

5分後。

三人がキッチンから姿を現した。

三人は、出来あがった料理をテーブルの上に並べた。

ユウキと俺が向い合せになるように、アスナとランが向い合せになるように席に着いた。

眼前の大皿には湯気を上げるブラウンシチューがたっぷりと盛り付けられ、鼻腔を刺激する芳香(ほうこう)を伴った蒸気が立ち上っている。

照りのある濃厚なソースに覆われた大ぶりな肉がごろごろと転がっている。

俺達は、合掌し眼前に並べてあるシチューを食べ始めた。

俺達は、一言も発することなく、黙々とシチューを口に運んだ。

俺達は、シチューの痕跡が無くなるまで綺麗に平らげた。

 

「「「「今まで頑張って生き残れてよかった(わ)~~」」」」

 

俺達は、原始的欲求を心ゆくまで満たした充足感に浸りながら、不思議な香りのするお茶を啜った。

アスナがポツリと呟いた。

 

「不思議よね……。 なんだか、この世界で生まれて今まで暮らしてきたみたいな、そんな気がするわ」

 

暫しの沈黙の後、ランが沈黙を破った。

 

「確かにそうね。 この頃は、クリアだ脱出だって血眼になる人が少なくなってきたわ」

 

「攻略のペース自体も落ちてきているわ。 今最前線で戦っているプレイヤーなんて、五百人いないでしょう。 危険度のせいじゃない……。 みんな、馴染んできている。 この世界に……」

 

俺は帰りたいな。

ユウキとの約束もあるし。

ユウキは、俺の内心を見透かした様に言った。

 

「でも、ボクは帰りたいな。 キリトとの約束もあるしね」

 

「約束ってなんのこと?」

 

とランが聞き。

 

「なんのことなの?」

 

とアスナが聞いた。

 

「『現実世界でも結婚をしよう』っていう約束だよ」

 

ユウキは頬を赤く染め質問に答えた。

 

「「へ~~」」

 

ランとアスナは、温かい視線を俺に向けた。

 

「なっなんだよ」

 

俺は、逃げるように話を戻した。

 

「おっ俺達ががんばらなきゃ、サポートしてくれる職人クラスの連中に申し訳が立たないからな」

 

すると、ランが提案してきた。

 

「じゃあ、明日みんなで攻略に行きましょうか?」

 

「いいぞ」

 

「了解したよ。 姉ちゃん」

 

「私もいいわよ」

 

上から順にラン、キリト、ユウキ、アスナだ。

アスナは、ギルドの活動どうするのだろう?

俺は聞いてみる事にした。

 

「アスナ、ギルドはどうするんだ?」

 

「うちには、レベル上げのノルマとかないから大丈夫よ。 それに明日はオフだしね」

 

「じゃあ、明日九時、第74層の転移門前に待ち合わせでいいかな?」

 

「「わかったわ」」

 

「じゃあ、今日はこれで解散しようか」

 

とユウキが言った。

 

「ええ。 そうしましょうか」

 

「そうですね」

 

俺達はランとアスナを送る為、立ち上がり玄関へと足を進めた。

 

「今日はご馳走様でした。 とても楽しかったです」

 

「今日は誘ってくれてありがとね。 キリト君、ユウキちゃん」

 

「じゃあ、またな。 二人とも」

 

「またね。 姉ちゃん、アスナ」

 

「「また明日ね」」

 

ランは第47層「フローリア」に、アスナは第61層「セルムブルグ」に有る自分のホームに戻った。

俺達は、家の中に入り明日の攻略に備える事にした。

 

「ポーションと結晶は、これでOKだな。 そっちは終わったか?」

 

ユウキは、武器の手入れをしている。

 

「終わったよ」

 

「よし。 これで準備完了だね」

 

「だな」

 

「アスナとパーティー組むのは、第1層ボス攻略戦以来だね」

 

「ランとは、初めて組むな」

 

明日の迷宮区攻略が楽しくなりそうだな。

 

「明日は、遅刻をしないようにしようね」

 

「了解」

 

俺達はベットに横になった。

 

「おやすみ。 キリト」

 

「おやすみ。 ユウキ」

 

俺達は、ゆっくり目を閉じ眠りに付いた。

 




こんな感じに書き上げました。

上手く書けているかな~。

あと、ランのポジションが曖昧になってきてしまった(汗)

どうしよう…。

ご意見、ご感想、よろしくお願いします!!

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