舞翼です!!
今回は早く書き上げる事が出来ました。
それでは、どうぞ。
俺達は、第74層迷宮区から歩いて帰宅していた。
「ボス部屋まで辿り着けなかったね」
「そうだなー。 ボス部屋まで、後もう少しだと思うんだけどな」
俺は、大きな樹の枝かげに隠れている一匹のモンスターを見つけた。
俺は、視線を集中させモンスターの名前を表示させた。
《ラグー・ラビット》超がつくレアモンスターだ。
俺は、ユウキに知らせた。
「ユウキ。 あれ見ろよ」
俺は、ユウキの肩を優しく叩き、大きな樹のかげに視線を誘導させた。
ユウキは、大きな樹のかげに隠れている一匹のモンスターを見て呟いた。
「……ラグー・ ラビット??」
俺は、ユウキの呟きに頷いた。
「今日の夕食にしようか??」
「賛成!!」
俺とユウキは、ピックを二本同時に抜き、投剣スキル《シングルシュート》のモーションに入った。
先にユウキがピックを放った。
放ったピックは、ラグー・ラビットの近くにある木に刺さった。
ラグー・ラビットは、木に刺さったピックに驚き、俺の目の前に飛び出してきた。
俺は、ラグー・ラビットが飛び出してきた所を狙いピックを放った。
ピックが命中し、ラグー・ラビットのHPをゼロにした。
ラグー・ラビットは、ポリゴンを四散した。
「よし。 作戦成功だ!!」
「やった!!」
今のが、俺達が即興で作り上げた作戦だった。
ユウキはわくわくしながら、アイテムストレージを開いた。
俺も、ユウキに続いてアイテムストレージを開く。
そこには《ラグー・ラビットの肉》と書かれた文字があった。
「やったよ!! S級食材ゲットだよ!!」
ユウキのテンションは最高潮にあがっていた。
「だな」
ユウキは、このS級食材をどうするんだろう?
「このS級食材は、みんなで食べようね」
「みんなって、誰の事だ?」
「えっと、キリトとアスナと姉ちゃん、 かな」
みんな、攻略組トッププレイヤーだな。 それに全員二つ名持ちだよ。
俺が《黒の剣士》、ユウキが《絶剣》、アスナが《閃光》、ランが《剣舞姫》。
「今日は、腕を振るっちゃうぞ~」
「おう。 楽しみにしているよ。 ところで、その晩餐会は何処で開くんだ」
「う~ん。 ボク達の家で開こうか」
「了解した」
俺達は、夕食の事を考えながら第50層「アルゲード」へ足を進めた。
♦♦♦♦♦
俺達は無事ホームに戻った。
ホームに戻った後、すぐにユウキは、ランとアスナにメッセージを飛ばした。
「よし。 これでOK」
「だな」
20分後。
まず、ユウキの姉ランが俺達の家にやって来た。
「S級食材を手に入れたって本当なの!?」
ユウキは、ランに聞かれアイテムストレージを可視モードにした。
「本当だわ!!」
ランのテンションは最高潮にあがっていた。
こういう所はとても似ているな。
「アスナが来てから料理しよう」
「そうしましょうか」
ユウキとランは、下準備をする為キッチンに入って行った。
10分後。
アスナが俺達の家にやって来た。
アスナの息はとてもあがっていた。
何でだろう?
聞いてみよう。
「どうしたんだアスナ。 そんなに息をあげて?」
「護衛のクラディールを撒いて来たのよ」
ずいぶん仕事熱心な護衛だな。
「ところで本当なの? ラグー・ラビットの肉を手に入れたって?」
「ああ」
俺は、アイテムストレージを可視モードにしてアスナに見せた。
「本当だったんだ」
アスナは、半信半疑だったんだな。
ユウキとランがキッチンから出てきた。
「姉ちゃん。 アスナが来たよ」
「アスナさん。 こんばんは」
「こんばんは。 ユウキちゃん、ランさん」
玄関前で挨拶を交わした後、俺達はリビングに有るテーブルまで足を進めた。
俺は、アイテムウインドウからラグー・ラビットの肉をオブジェクトとして実体化させ、テーブルの上に五つ並べてある一つの皿の上に置いた。
三人は、俺がオブジェクトとして実体化させた“それ”を見て言葉を発した。
「これがS級食材のお肉かー」
「美味しそうな。 お肉ね」
「ですね」
と三人が言った。
「どんな料理にする?」
とユウキが俺に聞いてきた。
「シェ、シェフのお任せで」
「じゃあ、≪
「「OK」」
三人はシチューを作る為、キッチンに入っていった。
「うまいシチューが出来るはずだ。 三人とも料理スキルを
俺は、声に出し呟いた。
俺は、リビングで料理の完成をわくわくしながら待っていた。
5分後。
三人がキッチンから姿を現した。
三人は、出来あがった料理をテーブルの上に並べた。
ユウキと俺が向い合せになるように、アスナとランが向い合せになるように席に着いた。
眼前の大皿には湯気を上げるブラウンシチューがたっぷりと盛り付けられ、鼻腔を刺激する
照りのある濃厚なソースに覆われた大ぶりな肉がごろごろと転がっている。
俺達は、合掌し眼前に並べてあるシチューを食べ始めた。
俺達は、一言も発することなく、黙々とシチューを口に運んだ。
俺達は、シチューの痕跡が無くなるまで綺麗に平らげた。
「「「「今まで頑張って生き残れてよかった(わ)~~」」」」
俺達は、原始的欲求を心ゆくまで満たした充足感に浸りながら、不思議な香りのするお茶を啜った。
アスナがポツリと呟いた。
「不思議よね……。 なんだか、この世界で生まれて今まで暮らしてきたみたいな、そんな気がするわ」
暫しの沈黙の後、ランが沈黙を破った。
「確かにそうね。 この頃は、クリアだ脱出だって血眼になる人が少なくなってきたわ」
「攻略のペース自体も落ちてきているわ。 今最前線で戦っているプレイヤーなんて、五百人いないでしょう。 危険度のせいじゃない……。 みんな、馴染んできている。 この世界に……」
俺は帰りたいな。
ユウキとの約束もあるし。
ユウキは、俺の内心を見透かした様に言った。
「でも、ボクは帰りたいな。 キリトとの約束もあるしね」
「約束ってなんのこと?」
とランが聞き。
「なんのことなの?」
とアスナが聞いた。
「『現実世界でも結婚をしよう』っていう約束だよ」
ユウキは頬を赤く染め質問に答えた。
「「へ~~」」
ランとアスナは、温かい視線を俺に向けた。
「なっなんだよ」
俺は、逃げるように話を戻した。
「おっ俺達ががんばらなきゃ、サポートしてくれる職人クラスの連中に申し訳が立たないからな」
すると、ランが提案してきた。
「じゃあ、明日みんなで攻略に行きましょうか?」
「いいぞ」
「了解したよ。 姉ちゃん」
「私もいいわよ」
上から順にラン、キリト、ユウキ、アスナだ。
アスナは、ギルドの活動どうするのだろう?
俺は聞いてみる事にした。
「アスナ、ギルドはどうするんだ?」
「うちには、レベル上げのノルマとかないから大丈夫よ。 それに明日はオフだしね」
「じゃあ、明日九時、第74層の転移門前に待ち合わせでいいかな?」
「「わかったわ」」
「じゃあ、今日はこれで解散しようか」
とユウキが言った。
「ええ。 そうしましょうか」
「そうですね」
俺達はランとアスナを送る為、立ち上がり玄関へと足を進めた。
「今日はご馳走様でした。 とても楽しかったです」
「今日は誘ってくれてありがとね。 キリト君、ユウキちゃん」
「じゃあ、またな。 二人とも」
「またね。 姉ちゃん、アスナ」
「「また明日ね」」
ランは第47層「フローリア」に、アスナは第61層「セルムブルグ」に有る自分のホームに戻った。
俺達は、家の中に入り明日の攻略に備える事にした。
「ポーションと結晶は、これでOKだな。 そっちは終わったか?」
ユウキは、武器の手入れをしている。
「終わったよ」
「よし。 これで準備完了だね」
「だな」
「アスナとパーティー組むのは、第1層ボス攻略戦以来だね」
「ランとは、初めて組むな」
明日の迷宮区攻略が楽しくなりそうだな。
「明日は、遅刻をしないようにしようね」
「了解」
俺達はベットに横になった。
「おやすみ。 キリト」
「おやすみ。 ユウキ」
俺達は、ゆっくり目を閉じ眠りに付いた。
こんな感じに書き上げました。
上手く書けているかな~。
あと、ランのポジションが曖昧になってきてしまった(汗)
どうしよう…。
ご意見、ご感想、よろしくお願いします!!