ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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どもっ!!

舞翼です!!

今回の投稿は少し不安です。

上手く書けているでしょうか。

頑張って書きました。

それでは、どうぞ。


第29話≪二人の時間≫

第50層「アルゲード」

 

ユウキの部屋

 

俺はユウキと結婚した後、ユウキの家に住み始めた。

もちろん左手の薬指にはエンゲージリングの指輪を嵌め、首には色違いのネックレスをかけている。

俺達は一日だけ攻略を休むことにした。

今の最前線は71層。攻略組の平均レベルは80台前半だ。

俺達がいなくても問題はないはずだ。

 

「今日の攻略は休まないか?」

 

「いいよ。 ボクの家でのんびりしようか。 膝枕してあげるからこっちに来て」

 

俺はユウキの傍まで行き、膝の上に頭を乗せた。

ヤバい。 眠くなってきた。

 

「……眠くなってきた。 このまま眠ってもいいか?」

 

「いいよ」

 

 

Side ユウキ

 

ボクの膝の上でキリトが寝ているよ。 可愛い寝顔だな。

キリトはボクより年上なのかな? それとも年下なのかな?

今度、聞きてみようかな。

でも、現実世界のことを聞くのは、マナー違反だよね。

“その時“が来るまで聞かないようにしよう。

もう、キリトとは一年以上の付き合いになるのか。

長いようで、短かったな。

君とは色々な出来事を経験したね。

経験した出来事はボクの思い出になっているよ。

ボクを此処まで連れて来てくれて本当にありがとう。

大好きだよ。キリト。

 

Side out

 

 

30分後。

俺はユウキの膝の上で目を覚ました。

俺は膝枕をしている状態から起きあがり言葉を発した。

 

「……おはよう。 ユウキ」

 

「おはよう。 よく眠れた?」

 

ユウキは微笑みながら俺に言葉をかけてくれた。

お前の笑顔は、春の陽だまりのようだな。

 

「ああ、よく眠れたよ。 お前といると安心できるから自然と眠りが深くなるんだよな」

 

「そうなんだ。 ボクと同じだね」

 

そういえば、感謝の気持ちを伝えとかないとな。

俺は、ユウキの顔を見つめ言葉を発した。

 

「俺はお前に言っておきたいことがあるんだ。 《はじまりの街》を出る時に一緒に付いてきてくれてありがとな。 お前と一緒に出ていなかったら、俺は存在しないプレイヤーになっていたかもしれない。 俺は、お前の笑顔に何時も支えてもらっていたんだよ。 それにお前は、俺の歩く暗い道を光で照らしてくれた。 俺が此処にいられるのは、お前のおかげだよ。 お前には、感謝しきれないよ。 ありがとな」

 

ユウキは微笑みながら俺の言葉を聞いてくれた。

俺はお前のその笑顔に、何度も救われていたんだよ。

 

「ボクもお礼を言わないと。 《はじまりの街》を出る時に声をかけてくれて、そしてボクを此処まで連れて来れてありがとね。 ボクは、君と一緒に《はじまりの街》を出た時から君の傍を離れないって決めていたんだよ。 今のボクが此処にいられるのは君が傍にいてくれたおかげだよ。 ボクもキリトには感謝しているよ。 ありがとね」

 

「そっか」

 

「暗くなっちゃうお話はこれで終わり!」

 

「だな」

 

俺達は暗い話を切り上げ、明日の攻略の話に話を切り替えた。

 

「明日の攻略に必要になる消耗品を補充しに行こっか?」

 

「おう」

 

 

♦♦♦♦♦♦♦

 

俺達は、第50層「アルゲード」の大通りを通ってエギルの店に向かっていた。

俺達がエギルの店に到着し、入ろうとした時に1人の男性プレイヤーが肩を落として店を出て行った。

店の中からは『また、よろしくな。兄ちゃん』と言う声が俺達の耳に響いてきた。

俺はため息を吐きながら呟いた。

 

「……ぼったくり商人の犠牲者だな」

 

「そんなこといっちゃダメだよ」

 

「まぁ、いいじゃないか。 早く行こうぜ」

 

「はいはい」

 

俺達は会話を終えた後、エギルの経営する店の中に足を踏み入れた。

 

 

♦♦♦♦♦♦

 

エギルの店の中

 

「相変わらず、あこぎな商売しているようだな」

 

「こんにちは、エギルさん。 相変わらずの商売なんですね」

 

「よぉ。 キリトにユウキちゃんか。 安く仕入れて安く提供するのがウチのモットーなんでね」

 

この言葉は信じろと言われても無理な話しだ。

俺達は、先ほどの光景を何度も見ているしな。

 

「今日は、どうした?」

 

「「消耗品の補充に来た(ました)」」

 

「ちょっと、待ってろよ。 今用意するから」

 

俺達はエギルが用意してくれた消耗品を買いストレージに収納した。

何時もより、多少コルが高いような気がしたが、多分、気のせいだな。

 

「そういえば、お前ら攻略はどうしたんだ?」

 

「「今日は、休み(かな)」」

 

「ちょと待て、お前ら、その左手の薬指に付けている指輪どうした……?」

 

一応言っておくか。

エギルには何時も世話になっているしな。

 

「まぁ、エギルの思っている通りかもな。 俺達は結婚したんだ」

 

「そうか、やっとゴールしたんだな。 ユウキちゃんキリトの事を頼むな。 こいつは危なっかしい所があるからな」

 

「了解したよ。 エギルさん」

 

「じゃあ、またな」

 

「またね。 エギルさん」

 

俺達は消耗品を補充した後、エギルの店から出た。

家に着いた頃には、空は綺麗な夕景に染まっていた。

 

「ちょと、早いけどゴハンにする?」

 

「おう。 そうしよう」

 

10分後。

料理が出来上がった。

今日のメニューは『パン』と『シチュー』と『サラダ』だ。

俺は、この料理をリビングまで運んでテーブルの上へ置き、それからテーブルの前に椅子に座り、ユウキがテーブルを挟んだ向かいの椅子に座るのを待った。

1、2分待っていたらユウキがキッチンから出て来た。

そして、そのまま俺と向え合わせになるように座った。

 

「じゃあ、食べようか」

 

「そうだね」

 

「「いただきますー」」

 

俺達は合掌し料理を食べ始めた。

俺達は残さずゴハンを食べ終え一息ついた時に、最近気になっていることを話していた。

 

「なぁ。 ユウキ」

 

「どうしたの、キリト」

 

「第70層を超えてからモンスターのアルゴリズムが変化してきていると思うんだが…。

どう思う?」

 

モンスター達の行動、攻撃はいくつかのパターンが設定されており、与えられた設定の中から行動、攻撃をしてくる。

だが、第70層を超えたあたりから少しずつ変化してきているのだ。

もし、システム自体が学習してモンスターの行動、攻撃が変化していったら厄介な事になる。

俺達のレベルは、俺が89レベル。ユウキは88レベル。

俺達は不意を突かれない限り問題はない。

 

「最近ボクもそう感じていた。 でも、攻略組の平均レベルは80台前半だから、心配しなくても大丈夫だと思うけど」

 

「そうだよな」

 

「この話はこれでお終い!」

 

「だな」

 

この話が終わった後、俺達は睡眠を取ることにした。

俺は何時も、リビングに有るソファーで睡眠を取っている。

俺は何時も通り、ソファーに向かおうとしたのだが…。

次の言葉によって俺は過剰反応してしまう。

 

「じゃあ、今日は一緒に寝ようか?」

 

「いいんですかッッ!?」

 

「……うん。 いいよ」

 

「……じゃあ、お邪魔するな」

 

俺はユウキが寝ているベットに腰を下ろし、ユウキの隣に横になった。

この時、俺達の顔は真っ赤だっただろうな。 初めて一緒のベットで眠るからな。

俺達はそのまま、ぬくもりを感じながら眠りについた。

 

 

 

翌日。

俺達は顔を合わせながら目を覚ました。

俺達の顔は、後10センチ動けばキスをしてしまう距離だった。

 

「おはよう。 キリト」

 

「おう。 おはよう」

 

俺達は、布団をかけたまま話をしている。

このまま動きたくない。

このまま一緒に寝ていたい。

 

「そう言えば、今日リズから『店に来なさい』って呼び出されているんだけど」

 

「なんでかな……」

 

「多分、ボク達の現状確認じゃないかな?」

 

マジかよ。 行きたくないな。 と俺は心の中で呟いた。

 

「今、行きたくないとか思っているでしょ?」

 

「なんでわかった!?」

 

「やっぱり。 そうなんだ……」

 

そんな顔されたら罪悪感が。

今のユウキの顔はしょんぼりしている。

 

「キリトは、ボクを一人で行かせようとするんだ…」

 

「行くッ。 行くから泣きそうな顔しないでッ!」

 

「じゃあ、一緒に行こうね」

 

「おう。 でも、攻略はどうすんだ?」

 

「話が終わった後に行こっか」

 

「了解」

 

俺達はベットから起き上がり、戦闘服に身を包んでから、

第48層「リンダース」へ向かった。

 

 

 

 

 

第48層「リンダース」《リズベット武具店》玄関前

 

「なぁ、ユウキ。 店の中には誰が居るんだ……?」

 

「リズとアスナかな」

 

「やっぱり、雲隠れをしていいかな?? 女の子の中に男が入るのはダメな気がするし……」

 

尋問に近い質問攻めに遭うしな。

 

「へぇー。 キリトは奥さんを見捨てちゃうんだ?」

 

上目使いでその言葉は反則ですよ。

 

「……わかった。 一緒に行きます」

 

逃走は不可能だったな。

もう、腹を括るしかない。

 

「じゃあ、行こっか」

 

「……了解です」

 

 

《リズベット武具店》店内

 

「来たわね。 色々と聞かせてもらいましょうか」

 

「私も詳しく聞きたいな」

 

「「わかった(よ)……」」

 

二人も目が輝いているよ。

特にリズは際どい質問をしてくるんだろう。

考えても仕方がないか。

俺達は来客用の椅子に腰を下ろした。

 

「そう言えばアスナ。 攻略どうしたの」

 

「今日の為にお休みを貰ったんだよ」

 

「それは、今日の集まりの為にかな……?」

 

「よくわかったね。 キリト君」

 

「まぁ。 予想はしていたからな……」

 

「じゃあ、色々と聞かせてもらいましょうか」

 

こうして質問?? タイムが始まった。

 

「キリト君に聞くね」

 

これはアスナからの質問だ。

 

「いいぞ」

 

「キリト君はユウキちゃんを何時、好きになったの?」

 

本人を前にすると恥ずかしい。

だが、抵抗しても状況が悪化してしまうと思ったので素直に従うことにした。

 

「いつの間にか好きになっていたな。 多分、第1層ボス攻略戦が終わった後からだな。 俺はユウキと一緒にいる事が当たり前になっていたから気付くのが遅れたのかもしれない。 意識をしだしたのは第57層の事件の前だな。そこで、ユウキを好きになったと自覚したんだ」

 

「へぇー。 ユウキちゃんは?」

 

「多分、色々な出来事を経験した後かな。 アスナはボクの気持ちを知っていたしね」

 

「そうだね。 女子会の時に知ったからね」

 

「じゃあ、私から質問するわ」

 

とリズが言った。

 

「あんたらキスは済ませたの?」

 

「「えッ!!」」

 

「どうなの?」

 

「「まぁ。 はい」」

 

俺達の顔はトマトみたいに真っ赤だろう。

なんか尋問に近い雰囲気になってないか。

 

「へぇー。 てか、あんたら一緒に住んでいるんでしょ?」

 

「「何で知ってる(の)!!??」」

 

「じゃあさ、一緒に寝ていたりするのかしら?」

 

「「はい」」

 

「もしかして夜n「「それはまだない(よ)!!」」」

 

「「あっ……」」

 

……自爆してしまった。

 

「……まだないのね」

 

リズめ、カマをかけたな…。

 

「あんたらは、これからが大変になるわね。 特にキリトがね」

 

なぜ? 聞いてみよう。

 

「なんでだ??」

 

「ユウキは此処アインクラッドでトップスリーに入る美少女なのよ?」

 

「それがどうしたんだ??」

 

「多分、あんたがユウキと結婚した情報が攻略組の男性プレイヤーの耳に入ったら、攻略組の男性プレイヤーからの嫉妬の眼差しが一段と増すでしょね。 妬み、恨みも買うと思うわよ。 あんたは、全未婚男性プレイヤーを敵に回したも同然だしね。 多分、デュエルも申し込まれるんじゃない」

 

「マジ??」

 

「十中八九そうなるでしょうね」

 

確かにそうかもしれない。

ユウキは全プレイヤーの憧れの的だ。

確かに今言われた事は本当に起こる得る事かもしれない。

 

「あんたら幸せになりなさいよ」

 

「うん。 幸せになってね。 あとキリト君、ユウキちゃんを泣かせたらダメだからね」

 

上から順に。 リズ、アスナだ。

 

「こいつのことは幸せにするし、泣かせもしないよ」

 

「ボクもキリトと一緒に幸せになるよ」

 

とユウキが微笑んで言ってくれた。

 

「ここまでにしてあげましょうか」

 

「そうだね」

 

俺達は質問が終わったところで、ストレージに収納していた武器を装備し攻略に向かうことにした。

 

「じゃあ、俺達は攻略に行くな」

 

「またね。リズ、アスナ」

 

こうして質問?? タイムは終了した。

 

 

《リズベット武具店》玄関前

 

「よしっ!! 迷宮区に行くか」

 

「OK」

 

俺達は手を優しく握り、最前線の迷宮区に向かったのであった。

 

 




上手く書けていましたかね?

ご意見、ご感想、よろしくお願いします!!

あと、改善点があれば教えてください!!

優しくお願いします。

心が折れちゃうので…。

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