ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

早めに更新出来てよかったです(^O^)
甘く書いたつもりだけど、甘く書けたかな。甘々を意識して書きました!

では、投稿です。
本編をどうぞ。


第140話≪プロポーズ≫

オレと葵が付き合って、今日で五年だ。

そう、今日は記念日として葵とデートする事になっているのだ。 待ち合わせ場所は近場の公園だ。

 

オレは、公園に備え付けられているベンチの上に座っている。

オレの服装は、VネックにTシャツに、黒いデニム、黒いスニーカ。 父さんと同じ真っ黒装備である。

 

「あ、和真君。 待ったかな?」

 

首を小さく傾げ、葵がそう聞いてくる。

葵は、白いワンピースに黒いタイツと言った清楚系だ。 いつもは流している黒髪も、シュシュで纏められサイドポニーであり、肩にはブラウンのショルダーバックが下げられている。

 

「いや、待ってないぞ」

 

「ど、どうかな? 最初のデート時みたいにしたんだけど」

 

「似合ってるぞ。 可愛いな」

 

オレは立ち上がり右手掌を、葵の頭にポンと乗せた。

 

「えへへ、ありがとう」

 

葵は、甘えるように微笑んだ。

最初の頃は、顔を真っ赤にしたオレと葵だが、今では慣れたやり取りである。

 

「んじゃ、行こうか」

 

「うんっ!」

 

オレと葵の手は自然と握られた。

ちなみに、恋人繋ぎだ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

東京駅に到着したオレと葵は目的地に向かう為、改札でSuikaをタッチさせ駅内へ入り電車に乗り込む。 品川駅へ到着し、品川駅を背にして左側の横断歩道を渡りながら、アクアパーク品川へ到着した。 二十扉を潜り、受付で大人二枚の入場券を購入し内部へ足を踏み入れた。

内部に入りオレたちを待っていたのは、虹色に輝く魚群と水槽に投射された美しい映像。 そして、洗練されたアートフラワーがコラボレーションした、アクアパークを象徴するウェルカムスペースだ。

 

「凄いな」

 

「そうだね」

 

オレと葵は、若干薄暗くなったウェルカムスペースを見渡しながら、そう呟く。 受付で貰ったパンフレッドを開くと、葵が一点の場所を指差した。 ジュリーフィッシュランブルと言う場所だ。

そこは、時間や季節ごとに変わる音と光で演出された、幅9m、奥行35mという大空間で、神秘的な世界を体感出来るらしい。 オレは片膝を突き、左手掌を前に差し出すように出す。

 

「どうぞ、お姫様」

 

「あ、ありがとう。 かz……じゃなくて、王子様。――うぅ、やっぱり恥かしいかも……」

 

葵は、オレの左手掌を優しく握ってくれた。 肌と肌が触れ合い、オレたちの温もりを感じた。 オレの目の前には、大好きな人がいるのだ。 オレは立ち上がり苦笑した。

 

「悪い悪い。 ついな」

 

葵は頬を赤く染めながら、

 

「ば、バカ」

 

「可愛く罵倒されても怖くないぞ。 やっぱ、葵は可愛いわ」

 

「……んん、和真君はカッコいいよ」

 

どうやら、葵の反撃らしい。

でもまあ、オレには効かないんだが。

 

「おう、サンキューな」

 

「……やっぱり勝てなかったよ」

 

葵はしゅんとした。

 

「いや、何にだよ」

 

「い、色々だよっ」

 

そう言いながら、オレと葵はジュリーフィッシュランブルへ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

ジュリーフィシュランブルは、内部が僅かに暗く、音と光の織りなす癒しの空間だ。 天井部にも様々な色で彩られた提灯が下げられている。 その光景は、とても神秘的だ。 様々な場所に備え付けられた円形の水槽の中では、ふわふわとクラゲが泳いでいる。

また、水槽の色も、赤や青、オレンジや黄色と、様々な色で輝いていた。

 

「……これは凄ぇな」

 

「……うん。 とっても神秘的だよ」

 

オレと葵は感嘆な声を上げた。 想像してた光景より、迫力があった。

 

「……でも、クラゲが多すぎなような。 刺されちゃうよ」

 

「ま、またそんなこと言う。 わたし、デジャブったよ」

 

確かに、このやり取りは、シャンサイン水族館であったのだ。

あの時も、クラゲの数が多かったのを覚えてるぞ。

 

「す、すまん」

 

「もう、しょうがない旦那さんなんだから」

 

「……いや、まだ旦那じゃないぞ。 将来的にはそうだけど」

 

「…………あ」

 

葵の顔が徐々に紅潮していく。 煙が上がりそうだ。

どうやら、無意識に口にしたらしい。

 

「い、今のは聞かなかったことでお願いします」

 

ぺこりと頭を下げる葵。

 

「まあいいけど。 嫁さんや」

 

「も、もう。 バカっ」

 

そう言ってから、オレと葵はジュリーフィシュランブル内部の周囲を回った。

その間葵は、わあっ。と声を上げていた。

ジュリーフィシュランブルを見終わり、次に向かった場所は、アトリウムエリアだ。 ここは、水槽と花をスタイリッシュに配置したようなエリアである。 魚たちとアートフラワーが織りなす、色鮮やかな空間がとても綺麗である。

 

「ここも綺麗だな」

 

「そうだね。 様々なお魚が泳いでる」

 

オレたちは、このエリアを堪能してから、設けられているカフェへ移動した。

そのカフェ内部も、ブラックライトに照らされ、作り物のサンゴが放つ光によって創り出される幻想的な雰囲気だ。 カフェラテとキャラルラテ購入したオレは、葵の座るテーブルまで移動し、向かい合わせになるように腰を下ろした。

 

「凄いね」

 

葵は周りを見渡しながら、そう呟く。

 

「そうだな」

 

オレはカフェラテを飲みながら、そう呟いた。

飲み物を半分飲んだ所で、葵が口を開く。

 

「和真君。 わたし、カフェラテを飲みたいかも。 いいかな?」

 

「いいけど。 キャラメルラテと交換するか?」

 

「それでOKだよ」

 

そう言ってから、互いのラテを交換し、一口した。

 

「わかってたけど、キャラメルは甘いな」

 

「カフェラテは、わたしには苦いかも」

 

「そうか? オレには甘く感じるけど。 今度から、ブラック固定にしよう」

 

「げっ、あれ苦くて飲めないよ」

 

葵は舌を、ぺろっと出した。

一度、葵もブラックコーヒーを飲んだ事があるのだが、苦くて途中で飲むのに断念したのだ。

 

「お子ちゃまだな、葵は」

 

「ぶーだっ。 わたしはお子ちゃまですよ」

 

葵は頬を膨らませた。

怒っているらしいが、オレは愛らしく想うだけだ。

 

「そう怒るなって。 オレが悪かったから。 わかった、一つだけ何でも聞いてやる」

 

「ホント? 約束だからね」

 

「……際どいのは無しだからな」

 

念の為、釘を刺しておく。

まじ……。って事にならないようにだ。

 

「わかってるって。 安心して」

 

「頼むぞ。 んじゃ、二階に行こうか」

 

「りょうかいです!」

 

オレたちは立ち上がり、ゴミ等を片してから二階へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

階段で二階に上がり最初に赴いた場所は、リトルパラダイスである。

ここには、色とりどりの熱帯魚やサメたちの水槽、テーマに合わせて水槽が変わり、九個の水槽群ゾーンだ。

 

「凄い! 水槽がこんなに大きいよ!」

 

「まあそうだな」

 

ちなみに今見てる水槽は、サメの水槽である。 てか、一緒に泳いでる小魚は食われないのだろうか?

正直なオレの疑問である。

 

「サメさん、大きいね。 食べられちゃいそう」

 

「サメは、扱いを間違えたら危険だしな。 まあでも、カッコいいけど。 海の王者?だしな」

 

「ふふ、そこは曖昧なんだね」

 

「ま、まあな。 海の知識はあんまないからな」

 

ともあれ、一通り見た所で、次の場所へと移動したオレたちだった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

次に訪れた場所は、天窓からの自然光が差し込む、長さ約20メートルの海中トンネルだ。 ドワーフソーフィッシュを始め、ナンヨウマンタ、それぞれの形や模様をした、約10種のエイたちが泳いでいる。 まさに、海に入ってる感覚である。

 

「……何か、襲われそうで怖いわ。 まあでも、凄いの一言だな」

 

「そうだね」

 

そう言いながら、オレと葵は海中トンネルを歩いて行く。 時折、マンタやエイが頭上を通り、ちょっと怖かったけど……。

トンネルを出た所で、オレは息を吐いた。

 

「結構回ったな。 あと行きたい所あるか?」

 

「んとね。 フレンドリースクエアに行ってみたいかも。 写真も撮れるらしいよ」

 

「ほう。 何か興味が出てきたわ」

 

「じゃあ、行こうか」

 

葵に手を引かれるオレ。

 

「ちょ、待てって。 急がなくても、居なくならないと思うぞ」

 

「いいの。 早く行こう」

 

ともあれ、屋上に向かったオレたちであった。

屋上に向かうと、そこにはアシカやオットセイ、ペンギンなどがパフォーマンスを繰り広げていた。

 

「……頭良すぎだろ。 ペンギンたちよ」

 

これが、オレの第一声だった。

葵は苦笑し、

 

「イルカやシャチもだよ」

 

と、突っ込みをもらったオレだった。

パフォーマンスが終わり、触れ合いの時間になった。 葵は、ペンギンたちに歩み寄りじゃれあっていた。

何と言うか、このような姿を見るのは久しぶりなので、とても新鮮である。

オレは、スマホを撮影モードに切り替えた。

 

「葵。 こっち向いてくれ」

 

カシャ。と音が鳴り、撮影完了だ。

オレは画像を見ながら、

 

「うん、良く撮れてる」

 

葵も画像を見ながら、

 

「バッチリだね。 和真君、今度はアシカさんね」

 

「おう」

 

このように、オレと葵の写真撮影が開始されたのだった。

ツーショット写真も欲しかったので、観光客にお願いして、数枚撮って貰った。 葵は、この写真を待ち受けにするらしい。 見られたら恥ずかしくないのだろうか? オレの待ち受けなんか、彗星の画像だし。

最後は、ザ・スタジアムでイルカショーだ。

このイルカショーは、360度から見る事が出来るスタジアムであり、直径約25mの円形プール。

さまざまな模様のウォーターカーテンや照明などで彩られるのだ。

ショーを見ながら、オレが呟いた。

 

「他の水族館とは別格だわ」

 

「そうかも」

 

オレと葵は、終始イルカショーを見いっていた。

イルカショーが終了し、最後は締めのお土産選びである。 再び一階に移動し、売店へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

売店には、イルカやアシカのぬいぐるみ。 イルカやヒトデのネックレス、文具や食べ物と、様々な物が置かれていた。

 

「このイルカのぬいぐるみ、アクアパーク限定だって」

 

葵が手に取ったぬいぐるみは、胸の中に収まる大きさといった所か。

 

「うし、それ買うか」

 

「いいの?」

 

「いいぞ。 にしても、大学生になっても、ぬいぐるみが好きだとは」

 

葵は、むっとした。

 

「みんな好きだもんっ」

 

「はいはい、わかってるって」

 

そう言って、会計に向かうオレたち。

代金を払い、売店を出て、出口を潜り水族館から出た。 だが、オレにはこれから――――最大のイベントが待っているのだ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

現在の時刻は、夜の19時だ。

そして今いる場所は、晴海臨界公園の水辺のテラスである。 オレと葵は、手摺に握りながら海を見ている。

 

「(……メッチャ緊張するんですが。 父さん、良く平気だったな。 凄いわ……)」

 

そう。 これこそが最大のイベント――――プロポーズである。

ちなみに、指輪も用意してある。 手伝いで貰った給料を使用し、購入したのだ。

オレは深く息を吐き、

 

「……葵、大事な話があるんだが」

 

「ん、どうしたの?」

 

向かい合わせになる、オレと葵。

 

「……えっとな」

 

……やっべ、緊張で言葉が続かないッ。

オレは意を決し、右手でポケットから小さな紫色の箱を取り出す。 それを前に出し頭を下げる。

 

「……ずっと好きでした。 結婚してくだしゃい(・・・)

 

………………………………………………………あー、やっちまった。 あそこで噛むとか、どんだけだよッ! マジでありえないぞ、オレ。 何だよ、しゃいって。 さいだろうが……。 ほら、葵もクスクス笑ってるじゃん。 やべー、死にたい……。

 

「ふふ、わたしでよければお願いします」

 

そう言って、指輪を受け取ってくれる葵。

 

「嵌めてくれる?」

 

葵は箱から指輪を取り出し、オレに渡してくれる。

オレは左手薬指に、指輪を嵌めた。

 

「似合ってるよ、幸せにする」

 

「うん、お願いね」

 

そして、二つの影が一つになった。

二人の影は、ライトアップされた輝きに照らされていた――。




甘く書けただろうか?今一わからん。これは置いといて。
和真君。ついに、プロポーズしましたね。……最後の最後で失敗しちゃいましたけど(笑)
帰りに、葵ちゃんに弄られたんでしょうね(笑)

和真君と葵ちゃんはゴールイン?ですね。やったね☆
水族館等は、ズレがあったらごめんなさいです<m(__)m>

ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!

追記。
書いててSAO編超えるんじゃね。と思ったのですが、ほぼネタ切れです……。次回の更新は遅れるかも……。



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