ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

えー、更新が遅れて申し訳ないですm(__)m
他の小説の投稿や、色々ありましてですね(空笑い)

久しぶりの投稿になるので、不安です(>_<)
ま、まあ、書きあげました。

では、本編をどうぞ。




第130話≪託された未来≫

俺たち家族が、第二十二層《森の家》ログハウスにログインしたと同時に、アスナたちがログハウスの扉を開け帰って来た。

何故か、アスナがげんなりしていたが。

ちなみに、カズマとサキは、アオイとアイカの元へ向かい話している。

 

「悪い、遅くなった。 てか、アスナ。 疲れた感じだけど、どうした?」

 

「……ちょっと、お人形さんになってきたわ」

 

お人形さんの言葉で、俺は思い出した。

今週のMMOトゥモローによると、イグドラシル・シティに、着せ替えの館がオープンされたらしい。

おそらく、其処でアスナは着せ替え人形になったのだろう。

 

「あ、着せ替えの館でしょ。 ボクも、アスナをお人形さんにしたかったな」

 

「ふふ、可愛かったですよ。 ミスコン優勝ですね」

 

ランがそう言うと、アスナは顔を赤く染め、恥ずかしそうに言う。

 

「……メイド服は、もう着ませんからね」

 

いや、アスナさん。 それ地雷の言葉ですよ。

だってほら、ユウキが目を輝かせてるから。

 

「ボクも見たいな。 アスナのメイド服」

 

ユウキは、甘い声+上目遣いでアスナを見る。

この姿を見ると、俺はユウキの頼みは何でも聞いてしまうのだ。

 

「……こ、今度行こうね」

 

――これは、女子も例外ではない。

アスナの言葉を聞き、ユウキは嬉しそうだ。 これを見たアスナは苦笑していたが。

何と言うか、ユウキの笑顔を見たら大抵の事は許せてしまうのだ。 流石、我が奥さんだ。

俺は、さて、と言い話を切り替える。

 

「今日のクエストは、難易度がかなり高いんだろ?」

 

「そうですね。 過去最高の難易度かもしれません。――旧約聖書の【ヨブ記】に記されている、バハムートを相手にするんですから」

 

そのバハムートが現れる洞窟が、世界樹から少し離れた所に見つかったのだ。

 

「RPGでよく見る竜だよな」

 

「皆さん間違えがちですけど、バハムートは魚の怪獣なんですよ。 ALOでは、竜で構成されてますね」

 

「え、まじ。 ずっと竜だと思ってたぞ。 てか、ユウキとアスナは知ってたのか?」

 

「「もちろん」」

 

ユウキとアスナは同時に頷いた。

今思えば、三人は神話に詳しいんだった。 この事は、知っていて当然だったのかもしれない。

 

「そ、そうか。――メインは、俺たち四人でいくか。 子供たちには、まだ荷が重いかもしれん」

 

「そうね。 前衛は私たち四人が担当して、後衛、サポート+攻撃は子供たちに任せましょうか」

 

「でもでも、途中までのModは子供たちに任せようよ」

 

「それがいいかもしれません」

 

俺、アスナ、ユウキ、ランの順である。

今回の戦闘では出し惜しみは無しだ。 俺たち四人の、OSS、ユニークスキルの解放が必須になるのは間違えないのだから。

てか、俺たちで、また武勇伝を作りそうな気がするのは気のせいだろうか。

 

「ユイ、頼りにしてるぞ」

 

俺の肩に乗るユイは立ち上がり、敬礼のポーズを取った。

 

「攻撃パターンなどは任せてください!」

 

ユウキは、ユイの額を優しく突いた。

 

「ママたちも頼りにしてるよ」

 

「はいです!」

 

俺は確認を取る。

 

「さて、武器もアイテムも昨日の内に準備OKだな」

 

「ええ、準備OKよ」

 

「わたしも大丈夫です」

 

「ボクもOKだよ」

 

俺は頷き、子供たちを呼ぶ。

 

「カズマ、サキ、アオイ、アイカ。 準備は出来たか?」

 

「「「「OK!(はい!)(大丈夫です!)」」」」

 

子供たちもメニュー・ウインドウを開き最終確認をしていたらしい。

うむ。 最終確認は、生死を分けると言っても過言ではないからな。

 

――閑話休題。

 

俺たちは円陣を組むように集まり、真ん中で手を重ねた。

そして、俺が口を開く。

 

「これから最難易度クエストに挑む。 相手は、聖書に登場するバハムートだ」

 

俺は、周りをグルリと見渡した。

各々は、深く頷いていた。 覚悟が決まった表情だ。

 

「今日のMトモに載ってやろうぜ。 バハムートを撃破したパーティーってな。――いくぞ!」

 

「「「「「「「お――!!」」」」」」」

 

俺たち全員は、一斉に手を下ろした。

これで、クエスト前の気合注入は完了だ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

妖精たちログハウスを出、庭で翅を広げ、世界樹目指し翅を羽ばたかせ飛翔を開始した。

 

――閑話休題。

 

数分間飛翔し、世界樹の根元に着陸し、北側の森中に入って行く。

この森の何処かに、奴の根城に通じる洞窟が存在する。

時にModがPOPするが、前衛の子供たちの連携でバッサバッサ斬り裂き、淡い残滓に変えていった。

いや、何と言うか、完璧なタイミングでの連携だ。

カズマは完璧な剣。 サキは空前絶後の剣。 アオイは閃光の剣。 アイカは演舞な剣。 俺たち四人の分身を見てるみたいだった。

 

「カズマは将来、魔法破壊(スペル・ブラスト)できるんじゃないか、あの完璧な剣技なら」

 

「SAO時代の、ボクたちを見てるようだね」

 

「わたしたちも負けてませんよ」

 

「そうですね。 わたしたちは、まだ現役ですから」

 

俺に続いて、ユウキ、アスナ、ランである

アスナとランは負けず嫌いなのだ。

最初は、おっとりとした性格からは考えられなかったが。

 

――閑話休題。

 

森に入り、約四十分が経過しようとしてる。

 

「それにしても、見つかってもいい頃合いじゃないか」

 

「そうだね。 どんな洞窟なんだろ?」

 

「怪獣の洞窟ですから、ゴツゴツした感じかと」

 

「わたしも、ランさんと同じかな」

 

俺たち四人は、各々の感想を述べた。

その時、先頭を歩いていたカズマが声を上げた。

 

「こ、此処だよ。 この洞窟だよ」

 

その洞窟とは、周りがゴツゴツしており、ぽっかりと空洞が出来てるだけだった。

こう言ったら何だが、何処にでもあるような感じだ。

 

「んじゃ、暗視魔法をかけるな」

 

俺はスペルを詠唱し、暗視魔法を全員に付与させた。

此れで、暗闇の中でも行動が可能だ。 其れから、大人から洞窟に足を踏み入れて行く。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

外から差し込む光も薄れ、徐々に暗闇が広がっていく。 また、洞窟内は徐々に広がっていった。

俺は足を止め、全員が揃った所で口を開く。

 

「ふぅ、結構奥まで来たな」

 

「何か、出そうだね。 お化けとか」

 

「ゆ、ユウキちゃん。……そ、それを言っちゃダメだよぉ~」

 

今、声を上げたのはアスナだ。

そう言えば、アスナはアストラス系がダメだったんだっけ。 悪魔は大丈夫なのにお化けはダメとか、不思議だ。

 

「アスナさん。 此処には皆いますから、大丈夫ですよ」

 

「そ、そうですよね。……だ、大丈夫です」

 

いや、まあ、アスナはランの袖をぎゅっと握っているんだが。

説得力が無いです、アスナさん。

 

「ぱ、パパ。 あそこ見て!」

 

サキが指指した場所に、俺たちは目を向けた。

其処には、一人の老人が佇んでいた。 あの老人は、NPCか?

 

「ユイ」

 

「はい、パパ。 あのお爺さんはNPCで間違いはないようです。 おそらく、ボスに挑戦するクエストフラグかもしれません」

 

「い、一応、編成をしときましょうか。 ボス部屋も近いと思うから」

 

「「「「「「「了解(です)(だ)」」」」」」」

 

アスナの指示に従い、前衛に、俺、ユウキ、ラン、アスナ。 中衛に、カズマ、サキ。 後衛に、アオイ、アイカという編成が完了した。

俺はメニュー・ウインドウを開き、聖剣エクスキャリバーの鞘を背に装備する。 二刀流の封印解除だ。

ユウキも黒麟剣のOSSの封印を解き、アスナとランも、メニュー・ウインドウのスキル欄を流星剣と疾風剣に変更。 二人も、ユニークスキルの解禁だ。

 

「さて、爺さんの元へ行ってみるか」

 

皆が頷いたのを確認してから、俺は爺さんの前まで歩み寄った。

近づくに連れ、爺さんのシルエットが明確に見えてくる。 爺さんは、最早骸骨に近かった。

 

「なんつーNPCだよ。 怖ぇぞ」

 

女性陣は顔を逸らした。 爺さんを見てるのは、俺とカズマだけだ。

俺は深呼吸をしてから、

 

「お爺さん、何かあったんですか?」

 

俺がそう言うと、骸骨の爺さんの頭の上に『!』のマークが点滅した、クエスト開始の合図だ。

 

「我の話を聞いてくれるのか、妖精の剣士よ」

 

「ええ、話して下さい」

 

「そうか、ならば聞いてくれ。――神を食らう暴竜が蘇ったが、私たち村人は、暴竜をこの部屋の奥に封印する事ができた。 だが、封印が弱まり、奴が目を覚ましたのだ。 時期に封印も完全に解け、この世界を襲うだろう。 妖精の剣士たち、貴殿たちで暴竜を討伐し、世界を救って欲しい」

 

暴竜とは、バハムートの事を指しているのは間違いない。

だが、世界を襲うとはどうゆうことだ。

 

「ユイ、この世界を襲うって有り得ることなのか?」

 

「……先程、データベースを参照しましたが、骸骨のお爺さんが言ってる事は、本当の事です」

 

「バハムートが解き放たれたら、ALOが焼き尽くされるってことか?」

 

「……はい、この世界が灼熱の地獄になってしまいます」

 

先程の質問は冗談半分にしてみたが、まさか本当になるとは。

これは、ガーディナルが聖書を元にした、《クエスト自動生成機能》なのか?

 

「聖剣エクスキャリバー奪還での《女王の請願》のクエストの≪神々の黄昏(ラグナロク)≫と言い、旧聖書のバハムートと言い、世界規模なクエストだな。 それに、失敗できないオマケ付きかよ」

 

「わたし、ALOがなくなってしまうのは嫌です」

 

「だ、大丈夫よ。 そいつを倒せばいいんだから」

 

不安そうに、アオイとアイカは言っていたが、

 

「ふ、ふ、ふ。 わたしたちに不可能はない」

 

「まったく、サキは楽観的だな。 ま、オレもそう思ってるけど」

 

サキとカズマは平常運転だった。

流石、俺とユウキの血を引く子たちだ。 一瞬も臆する事はないとは。

 

「そいつを倒せばいい話だ」

 

「そうそう。 ボクたちが揃えば、サキちゃんの言うように不可能はないからね」

 

「確かにそうですね。 絶対無理って言われたきた物を、成し遂げてきましたしね」

 

「また、伝説を作っちゃいます」

 

まあ、俺たち四人も平常運転だったが。

てか、失敗の可能性は考慮してないし。

 

――閑話休題。

 

俺は、骸骨爺さんに話しかけた。

 

「分かりました。 俺たちで、その暴竜を討伐し、世界を救ってみせます」

 

「お、おお、本当ですか!」

 

「ええ、任せてください」

 

骸骨爺さんは頭を下げた。

 

「妖精の剣士たち、世界の未来を託しました」

 

どうやらこれで、クエストの受注の完了らしい。

周りを警戒しながら歩を進めると、それらしい扉が見えてきた。

指定された扉は、地獄の門のようにも見えた。

俺は周囲を見渡してから、

 

「皆、しつこいかもしれないけど、もう一度最終確認をしてくれ。 このクエストでALOの未来が決まる」

 

全員はメニュー・ウインドウを開き、HP、MP、装備武器などの最終確認を行った。

 

「敵は、聖書に出てくるバハムートだ。 一撃必殺があると見て戦った方がいい。 また、通常攻撃でもまともに食らえば、HPの約7割持って逝かれると想定しとくんだ」

 

俺が背から二刀を放剣すると、各々も得物を抜剣した。

 

「――準備はいいか」

 

全員が頷いたのを確認してから、剣を握っている左手を鉄扉にかけ力を込めた。

この動作により、雷鳴のようにゆっくりと扉が開いていく。

部屋に足を踏み入れると、扉がゆっくりと閉じていく。 如何やら、逃げ道は封鎖されたらしい。

部屋の一番奥、其処には、翼を広げ、凶悪な牙を剥き出しにした竜が目に映った。――暴竜、バハムートだ。 そして、HPは四本現れた。

強さで言うと、フロアボス以上と見て間違えないだろう。

こうして開始された、討伐クエスト。 その名も、《神々の暴竜》――。




FFネタですね。まあ、某アニメのネタでもありますが。
てか、このクエストに8人で挑むとか、ハンパないですね(笑)
まあ、チート4人が居るので無理ではないと思いますが。

バハムート。激強なんだろうなー(遠い目)
次回は、作者が苦手な戦闘回ですね。いやー、チート(OSS、ソードスキル、魔法)をメッチャ出したいですな。何たって、相手もほぼチートに近いですから(笑)

ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!

追記
パーティーは7人から8人に変更してやす。


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