舞翼です!!
今回は、書きたい話を書きましたです。
和真君と葵ちゃんのデート?風景ですね。まあ、二人はまだ付き合ってないのでデートといえるかわかりませんが。
てか、タイトル詐欺じゃね。的な感じですね(笑)つか、連投が出来ちゃいました(笑)
頑張って甘く書いたつもりです。
上手く書けただろうか?ちょい、不安ですね(^_^;)
では、後日談第32弾いってみよー(^O^)
それでは、本編をどうぞ。
二〇四六年。 一月。
現在オレは、東京駅付近で、ある人物と待ち合わせをしていた。
そう。 今日は、葵と遊びに行く日だ。 まあ、無難の水族館になったんだが。
オレの上は黒のシャツにミリタリージャケットを羽織り、下はスキニーパンツにレザーシューズといったコーディネイトだ。
「お、こっちこっち」
葵が、オレを見つけて手を上げながら、歩み寄ってきた
黒を基調にしたミニワンピースの上に、もこもこのコートを羽織り、茶色いショートブーツといったコーディネイトだ。
少し長めの黒髪は、サイドポニーにしていた。
まじで可愛いです。 破壊力がありすぎ。
「ど、どうかな? 今日の為に気合を入れてきました!」
「お、おう。 似合ってるぞ。 可愛いよ。 てか、この辺の水族館って言ったら、サンシャイン水族館しか思いつかなかったんだが、それでいいか?」
葵は、笑顔で頷いた。
「全然OKだよ。 一度行ってみたかたんだ。 その水族館」
「そうなのか。 じゃあ、行くか」
すると、葵が右手をゆっくりと前に出した。
こういうことに疎いオレでも、これは解るぞ。 手を繋げってことだな。
「はいはい。 了解しました、お嬢様」
オレは、優しく葵の手を握った。
「ん、よろしい」
手を繋いで駅内部に入り、Suikaをタッチし、山手線の電車に乗り込み池袋駅を目指す。
その間も、オレたちの手は、しっかりと握られていた。
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駅に到着し、徒歩で約7分あるいた所で、サンシャイン水族館の入口が見えてきた。
受付で子供二人分の入場料を払って、水族館へ入った。
入ってすぐ眼の前に見えたのは、魚たちが楽しく泳ぐ大水槽だ。 この大水槽のコンセプトは『天空のオアシス』らしい。
「か、和真君、凄いよ」
葵に手を引かれて、オレも水槽前に移動する。
「ちょ、引っ張るなって」
「うわ~、綺麗だね~」
葵は、感嘆な声を上げ、水槽を見いっていた。
その時、一匹の海水魚がオレの目に入った。 オレンジ色の体に、白い模様が入った魚だ。
オレは、その海水魚を指差す。
「葵。 あの海水魚、おまえに似てるな」
「え、そうかな。 可愛いお魚だからいいけど。 和真君は、あれに似てるね」
葵が指差したのは、砂の中に隠れてるウツボだ。
オレは、葵の頭をぐりぐりする。
「おい、ウツボはないぞ。 ウツボは。 せめて、古代魚のアロワナとかをだな」
「ご、ごめんって。 冗談がすぎました」
葵は、舌をぺろっと出すだけだ。
オレは、まあいいか。と言いながら息を吐いた。
近くにいるお客さんに、水槽をバックにした記念写真をお願いする。 その時に『彼女さんとですか?』と聞かれ、『いずれですね』と答えた。
写真を撮り終え、案内図を見ながら、
「何だ、このクラゲトンネルって?」
「トンネルの中に、クラゲさんが居るのかな。 う~ん、いまいち想像ができないな」
「取り敢えず、行ってみるか」
案内図の隣に置いてあったパンプレットを参照しながら、クラゲトンネルの場所を目指す。
目的の場所に到着し、トンネルの中に入ってみた。
「あれだな。 刺されそうで怖いな」
「そうかな。 わたしは、海の中を泳いでるみたい」
葵は、周りをグルッと見渡した。
「いやいや、クラゲと海なんて、刺されちゃうから」
「も、もう。 和真君は夢がないんだから」
「ま、まあ、男子は現実を見ちゃうんだよ」
オレは、はは、と空笑いをするだけだ。
葵は、頬をぷくっと膨らませていたが、オレが膨らんだ頬の両端を人差し指で押して、ぷしゅーと音を出しながら縮める。それから、お互い笑い合った。
クラゲトンネルを数分楽しんだ所で、近場ベンチに座りながら、次に何処に行くか話合った。
「ねえねえ、この自然景色ゾーンって何かな?」
「人工で作った自然が見れるんだろうな。 てか、ちっこい熱帯魚が居そうだな」
「ほ、ホント!?」
葵は、顔をグイッと近づける。
あれだ。 オレが約10センチほど顔が近づけば、キスができてしまう距離だ。
「あ、葵。 近いから」
「へ?……ご、ごめん」
葵は顔を離してから、顔を俯けてしまった。
おそらく、羞恥で顔が完熟トマトのように真っ赤になってるはずだ。
「ま、行ってみるか」
「そ、そうだね」
オレは立ち上がり、葵の目の前に右手を差し出す。
葵はおどおどしながら、オレの手を握り立ち上がった。
「あ、ありがとう。 か、和真君。 大好きだよ」
「はいはい、オレも大好きですよ」
オレは、軽い口調でそう言う。
葵さんは、それがお気に召さなかったのか、ムッとした。
「和真君」
「悪かったって。 オレも大好きだよ。 世界で一番な」
「う、うん」
いやいや、恥ずかしがるんだったら言わせなければいいのに。
オレと葵の手はしっかり握られ、自然景色ゾーンへ向かった。
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目的の場所にあったのは、緑に囲まれた大きな水槽だった。
よく見ると、水草から小さな気泡が浮かび上がっている。 おそらく、光合成で発生した酸素だ。 中にいるエビや熱帯魚は、この酸素の循環によって生息できているのだろう。
「和真君。 こんなに小さなお魚だよ!」
「水族館だからな。 そりゃいるだろ」
「も、もう、またそんなこと言って」
「悪い悪い。 此処でしか見れない魚もいるしな」
それから、自然豊かな各水槽を見た。
今の時刻は、正午を回った頃だ。
オレは、葵に話しかけた。
「葵、メシはどうしようか?」
葵は、左手に持っていたトートバックを持ちあげた。
「じゃーん。 これに入ってますよ」
「ん? これ、朝から持ってたな」
「この中には、お弁当が入ってます。 自由スペースがあったから、そこで食べようよ。 あと、お弁当の出来には期待しないで」
「おお、弁当か。 早く食おうぜ」
オレと葵は、自然景色ゾーンを後にし、自由スペースへ向かい歩き出した。
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オレと葵は、向かい合わせになるように椅子へ座った。
葵が、トートバックをテーブルの上に置き、中から弁当箱を二つ取り出す。 大きめな黒い弁当箱が、オレのらしい。
早速、オレは弁当箱を開けた。
白いご飯に、卵焼き、唐揚げに、ポテトサラダ。
「た、卵焼きとか、形が崩れてごめんね。 まだ、上手く作れなくて。 全部、レシピ通り作ったんだけど」
「上手く出来てると思うぞ」
「そ、そうかな」
「ま、練習あるのみだ。……オレが言えることじゃないけど。――んじゃ、いただきます」
オレは箸を持ち、卵焼きを一口。
良く味わってから、飲みこんだ。 葵は、緊張した面持ちで、オレの言葉を待ってる。
「うん、旨いぞ。 卵焼きの甘さ加減とか、オレの超好のみだよ」
オレの言葉を聞き、葵の顔がパーと輝く。
「よ、よかった。 ちょっと不安だったんだ」
「いやいや、旨いぞ」
オレはそう言いながら、箸を進めた。
数分もしない内に、弁当は空になった。 うん、旨かったです。
「今度お出かけした時、また作ってきてもいいかな?」
と、上目遣いで聞いてきた。
ここで断れる男子はいないだろう。 てか、オレは絶対に断らないが。
「OKだぞ」
葵は、小さくガッツポーズをした。
「やった。 それまでに、お料理のレベルを上げとかなきゃ」
「楽しみにしてるよ。――次は屋上に行きたいんだが、いいか?」
葵は、弁当箱をトートバックに片してから、
「OKだよ。 それじゃあ、屋上に行こう」
「おう」
オレと葵は立ち上がり、屋上へ足を向ける。
そう。 屋上には、サンシャイン水族館の目玉といえるものがあるのだ。 その名は、『アクアリング』だ。
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屋上に到着し、葵は空を見上げた。
其処に見えるのは、ドーナツ状になった巨大な水槽の中をアシカたちが泳いでいるのだ。
下から見ると、アシカたちが空を泳いでいるようにも見える。
「す、凄い。 アシカさんたちが空を飛んでるようだよ。 和真君は知ってたの?」
「いいや、知らなかったぞ。 パンフレットを見た時、一番最初に目に止まった場所だった」
それから手を繋ぎながら、リングの下を歩いた。
いや、まあ、何と言うか。 凄いの一言だ。
アシカの空中散歩を堪能してから、水族館の醍醐味のイルカショーだ。
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開演前に、前の席に座りショーの時間まで雑談をした。
ショーが始まり、係員の人の合図でイルカが飛んだり、輪の中を潜ったりする。
舞ってくる水飛沫は、配られたシートでガードする。 まあ、ちょっとだけかかってしまうが。
『それでは、観客の皆さまから、この子に餌をあげて貰います。 えーと、――前のカップル二人にお願いしたいと思います』
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オレは、自身に指を差す。
「オレたちのことか?」
「た、たぶん、そうじゃないかな」
「なら行こうか。 ほい、お手をどうぞ。 お姫様」
「も、もう」
葵は、オレが差し出した手を握った。
立ち上がり、 関係者の入口に入り壇上に上がった。
「それでは、この魚を投げ入れて貰えますか?」
係員さんがそう言い、オレが魚の入ったバケツを受け取る。
腕捲りをしてから、葵が魚の一匹を掴み、
「えい!」
と、水槽の中に投げ入れる。
それに呼応するように、イルカが盛大なジャンプを決めた。
「やった、成功だよ」
「おう、やったな」
「お二方、ご協力ありがとうございました」
係員さんが、オレが持っていたバケツを受け取った。
「いえいえ、良い思い出になりました」
「ありがとうございました」
オレと葵は、係員専用の出口を出て先程の席へ戻った。
ショーを全て見てから、水族館の締めとなるお土産売り場に向かった。
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お土産広場の周りを物色していた葵が、オレを呼んだ。
「和真君。 ちょっと来て」
「おう、今行くぞ」
オレは、葵の元へ歩み寄った。
葵が見てるのは、アクセサリーの欄だった。
「イルカとヒトデの、ペアネックレスだよ」
其処には、小さなイルカとヒトデを象った物が、チェーンに嵌っていた。
「えっと、わたしがイルカで、和真君がヒトデでどうかな?」
「いいんじゃないか。 うん、いいと思うぞ。 でも、学校にはつけてけないよな」
葵は、えへへ、と笑うだけだ。
なるほど。 バレなければ大丈夫ってことですか。
「ま、バレたら共犯者だな」
「そうかも」
オレと葵は、苦笑するだけだ。
早速、そのネックレスを手に取り、会計へ向かう。
オレが会計をし、お土産広場から出た。
「あ、あの。 お金」
「いいっていいって、オレからの奢りだ。 受け取ってくれ」
葵は、顔を俯けた。
「あ、ありがとう。 一つお願いしていいかな?」
「いいぞ。 オレができる範囲だけど」
葵は、覚悟を決めたかのように顔を上げた。
右手には、先程購入したネックレスが握られている。
「えっと、首につけて欲しいな」
「そんなことか。 ネックレスを貸して」
オレは、葵からイルカのネックレスを受け取ってから、後方に回り、それを首につけてあげた。
「ほい、できたぞ」
「ありがとうございます」
「いや、なんで敬語? まあいいけど」
そう言いながら、オレも、自身のネックレスを首にかけた。
買い物も終わり、退場する為ゲートを潜り、水族館の外に出た。
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「いやー、遊んだ遊んだ」
外に出たオレは、んーと伸びをした。
「ん、わたしも楽しかった」
葵は、先程購入したネックレスを弄りながら言う。
どうやら、葵の中では、あのネックレスは宝物になったらしい。
「また、行こうね」
「そだな。 また来ような」
時刻は、夕焼けが見える時間帯だ。
「んじゃ、帰るか」
「そうだね。 帰ろうか」
夕焼けの空の下、二人の手は、優しく繋がれていた――。
いやー、まじで羨ましいお出かけですな。
書いてて思った。お前ら、バカップルじゃね。って感じですね。
ちなみにですが、このことは、愛華ちゃんと紗季ちゃんは把握済みですね(笑)
ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!
追記
リクも書いちゃってOKですよー。(活動報告に)