舞翼です!!
皆さん、Happy new year。
更新が遅くなって申し訳ないm(__)m
クリスマスの話と、リメイク版を投稿したら、燃え尽きてしまって(汗)
なので、今回の投稿、メッチャ不安っす(^_^;)
今回の話は、タイトル通りですね。
それでは、後日談第23弾いってみよー(^O^)/
誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。
今日の日付は、二〇三二年。一月一日。
世間で言うお正月だ。
――閑話休題。
俺は一人で、リビング兼ダイニングの椅子に座っていた。
何故かと言うと、木綿季と優衣が振袖の着付けの為、寝室に居るからだ。
因みに、リビングの扉は閉じられている。
その時、コンコンと扉がノックされた。
『パパ、入ってもいいでしょうか?』
声の主は、我が最愛の愛娘の優衣だ。
「おう、いいぞ」
扉が押し開けられ、優衣がリビングへ入って来た。
優衣もじもじしながら、
「……パパ、どうでしょうか? 似合いますか?」
優衣姿は、白い生地に、様々な花が刺繍されている振袖姿であった。
「似合ってるぞ。――こりゃ、優衣に告白する男共がいるはずだ」
まあ、俺が認めないと、優衣は嫁に出さんけどな。
俺って、親バカなのか?
『和人~、ボクも入るよ~』
そう言って入って来たのは、俺の愛しの妻の木綿季だ。
木綿季の姿は、色違いの紫色だった。
そして、木綿季と優衣の長い黒髪は、ストレートに流れていた。
「……いや、うん。 似合ってるぞ。 独り占めしたいレベルだ」
「も、もう、和人は。――そうだ! まだ残ってる振袖があるから、あとで着てあげるよ」
「お、おう。 楽しみにしてる」
いや、まあ、あれだな。
俺の理性が吹き飛ばないか、不安だな。
すると、優衣が、
「パパとママは、ラブラブですね♪」
優衣の不意打ち?により、俺と木綿季は頬を朱色に染めてしまう。
「ま、まあな」
「う、うん。 ボクと和人はラブラブだよ」
「さ、さて、実家に挨拶にしに行くか」
そう。 今日は、実家で挨拶を済ませてから、明治神宮で参拝をする予定なのだ。
俺は立ち上がり、玄関を目指し歩き出した。
その後ろに、木綿季、優衣と続いた。
俺は靴を履き、木綿季と優衣は下駄を履くと、俺が玄関の扉を押し開けた。
木綿季と優衣が外に出たのを確認してからドアを閉め、鍵を掛けた。
俺たち三人は階段を下り、桐ケ谷家へ向かった。
♦♦♦♦♦♦♦♦
俺たち家族は、桐ケ谷家の庭を歩きながら玄関へ向かい、備え付けられているインターフォンを押すと、聞き慣れた“ピンポーン”という音が桐ケ谷家に響き渡った。
キッチンで料理を用意していた直葉が、エプロンをしたまま玄関へ向かい、扉を開け、ひょっこりと顔を出した。
「お兄ちゃん、お義姉ちゃん、久しぶりだね。 ささ、お父さんとお母さんがお待ちかねだよ」
直葉は、優衣に視線を移した。
「初めまして、桐ケ谷優衣です。 えっと、直葉叔母さん?」
と、優衣はペコリと頭を下げた。
「ぐはッ!……わ、私が、お、叔母さん」
直葉は、がっくりと肩を落としていた。
「じゃ、じゃあ、藍子さんは」
「藍子さんですか?」
優衣は暫し思案顔をした。
恐らく、藍子=ラン、と結び付かなかったのだろう。
「あ、ねぇねぇのことですね。 藍子さんは、私のねぇねぇです」
「そ、そうなんだ。 ま、まあ、とりあえず、上がってよ」
玄関の扉を潜り、靴を脱ぎ、両親が居る歩みを進めた。
テーブルの片側に座っていた父さんと母さんは、俺たちにもう片側に座るように促した。
テーブルの上に乗られているおせち料理は、紅白の蒲鉾、黄色の栗きんとん、伊達巻、かずのこ、黒豆の甘煮、昆布巻などが、色鮮やかに盛られていた。
「親父、これ」
俺は隣に置いていた、金箔入りの四合瓶の日本酒をテーブルの上へ置いた。
「お、和人。 気が利くな」
「まあ、俺は飲まんけど、この後、神社に行く予定があるからな」
「なら、夜一緒に飲もうか。 いいだろ?」
峰高は、パンと膝を叩いた。
「雄介さんも呼んで、三人で飲もうか」
「え、まじで」
「参拝した後に、予定でもあるのか?」
「いや、参拝の後は、家族で過ごそうと思ってるからな」
その時、隣に座っていた木綿季と優衣が、俺の袖をくいくいっと引っ張った。
「和人、お義父さんとお酒飲んできていいよ」
「はい。 私は、ママとショッピングをしてきます」
「……じゃあ、お言葉に甘えて。という事だ。 参拝が終わったら、またお邪魔するわ」
峰高は嬉しそうに、
「そうかそうか」
いや、どんだけ俺たちと飲みたかったんだよ。
まあ、気持ちは分からんでもないが。
「さて、新年初の挨拶をしようか」
峰高がそう言い、全員は一歩引いた。
「「「「「あけまして、おめでとうございます!!」」」」」
全員は、ペコリと頭を下げた。
ここだけの話、マスコミが俺の実家の場所を突き止め、取材に来たらしい。
父さんと母さんは追い出すんじゃなくて、ノリノリで取材を受けたらしいが。
「和人。 今じゃ有名人だな。 パパラッチとか寄ってきそうだが?」
「いや、今は落ち着いたから大丈夫だ」
実家の場所はバレてしまったが、マンションの場所はバレ無かった。
まあ、俺が菊岡に頼んだからなんだが。
「ボクは、女の子が寄りつかないか心配だけど」
「心配するな。 俺が愛すると決めた人は、木綿季だけだからな」
木綿季は頬を真っ赤に染めた。
「も、もう、和人は。 ここには、みんな居るんだよ」
「いや、事実だからな。 俺は、木綿季の手を離さないって決めてるしな」
「和人……」
俺と木綿季は新年早々、甘々な空間を形成していた。
「早く孫の顔が見たいわね」
「うむ。 そうだな」
「うん、私も早く見たい」
「そうしたら、私、お姉さんです」
上から、翠、峰高、直葉、優衣だ。
大学を卒業したら、子供を、と考えてはいるが。
「さっき聞きそびれちゃったんだけど、ユイちゃんよね?」
「はい、桐ケ谷優衣です! えっと、翠おばあちゃん?」
「あらやだ、翠おばあちゃんなんて」
そう言っている翠の顔は、緩んでいた。
すると、峰高が、
「優衣ちゃん、私は?」
「えっと、峰高おじいちゃん」
同じく、峰高の頬も緩んでいた。
二人がこうなるのも仕方ないと思うが。
「さて、オレは優衣ちゃんに渡す物があるんだ」
「そうだったわ」
翠と峰高は立ち上がり、自室へ向かった。
数分後に戻ってきた翠と峰高の手には、ぽち袋が握られていた。
「優衣ちゃん、お年玉だ」
「私からもよ」
優衣は両の手を差し出し、ぽち袋を受け取った。
俺と木綿季と直葉も懐からぽち袋を取り出し、優衣に渡した。
「俺からもだ」
「ボクからも」
「私からもだよ」
「み、皆さん。 ありがとうございます」
それから数時間談笑し、写真撮影する事になった。
♦♦♦♦♦♦♦♦
「じゃあ、和人と峰高さんは袴に着替えてきてください。 私も、振袖に着替えてくるわ」
そう言って、翠は立ち上がり自室へ向かった。
「じゃあ、私も着替えてくるな」
「じゃあ、俺も」
俺と峰高も立ち上がり、自室へ向かった。
「ボクと優衣ちゃんとスグちゃんは、先に庭に行ってるね」
「おう」
俺は階段を上がり、自室へ向かい、袴に着替えた。
因みに、色は黒だ。
♦♦♦♦♦♦♦♦
俺、翠、峰高が着替え終わり、庭に桐ケ谷家族が集まった。
「じゃあ、撮るぞー」
峰高がカメラの自動シャッターを回し、此方にやって来た。
左から、峰高、俺、優衣、木綿季、直葉、翠と並んでいる。
数秒後、シャッターが切られ、写真撮影が終了した。
「俺たちは神社に行くんだが、お袋たちはどうする?」
「そうねぇ、私たちは後で行くわ。 だから、和人たちだけで行ってらっしゃい」
「わかった。 じゃあ、行くか」
「「うん(はいです!)」」
俺、木綿季、優衣は、「またね」と声をかけ、桐ケ谷家の門を潜った。
俺たちは車に乗り、明治神宮に向かった。
神社は、沢山の人で賑わっていた。
俺と木綿季は、優衣を真ん中にして歩きだし、本堂へ参る道を進んで行く。
「わあー、人がいっぱいです」
「だな。 よし、並ぶか」
「だね。 行こう」
そして、長い長い参拝の列に並んだ。
うん、マジで長い……。
数分後。
「あ、ボクたちの順番が回ってきたよ」
「おう。――優衣、お賽銭だ」
俺はそう言い、財布の中から取り出した五円玉を、優衣が広げた手の中に落した。
「パパ、ありがとうございます」
「これは、木綿季の分だ」
五円玉をもう一枚財布から取り出し、木綿季に手渡した。
「和人、ありがと」
俺、木綿季、優衣は賽銭箱にお金を投げ入れ、鐘を鳴らして、身体の前で両の手を合わせた。
「(――俺たち家族が、何時までも笑顔で居られますように)」
「(――ボクたち家族が、健康でありますように)」
「(――みなさんと、いつまでも一緒に居られますように)」
俺たちは、パンパンと手を叩いた。
参拝を終えると、おみくじの列に並んだ。
そして、俺たちの順番だ。
「すいません。 おみくじ三つ」
俺は巫女さんに言い、おみくじを一枚取った。
俺に続いて、木綿季、優衣とおみくじを取る。
少し離れた所で、俺たちはおみくじを開いた。
「お、大吉だ」
「あ、ボクも大吉」
「わ、私もです!」
いや、まあ、うん。 家族全員が大吉って凄くね。
もしかして、明日奈と藍子も大吉だったりして。
……それは無いか。
「実は、俺からプレゼントがあるんだ」
本堂に向かう道中、二人に似合う簪を見付けたのだ。
俺は、少しの間別行動を取り、それを購入してきたのだ。
俺が懐から取り出した簪を見た優衣と木綿季は、
「わあ、とっても綺麗です」
「和人、ありがと」
俺は微笑みながら、簪を二人の髪に差し込んだ。
木綿季と優衣が簪に触れると、リンと音が鳴った。
「二人とも、似合ってるぞ」
「ありがと。 和人」
「パパ、ありがとうございます!」
その時、
「和人君、木綿季ちゃん、優衣ちゃん。 こんにちは」
「和人さんたちも、お参りに来てたんですね」
そう言ったのは、俺の親友、明日奈と藍子だった。
二人共、振袖姿だ。
「おう、明けましておめでとう」
「明日奈、姉ちゃん。 あけましておめでとう」
「明日奈さん、ねぇねぇ、あけましておめでとうございます」
「あけましておめでとう。 今年もよろしくね」
「明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします」
そう言って、五人はぺこりと頭を下げた。
因みに、上から、俺、木綿季、優衣、明日奈、藍子だ。
「よし、ここは二人に任せていいか? 親父が、まだかまだか、って待ってるかもしれん」
てか、絶対来てくれよ、とも言ってたな。
「うん、ボクと優衣ちゃんは、明日奈と姉ちゃんと一緒に行動するよ」
「はい、なので、心配しなくても大丈夫です」
「おう、了解した。 じゃあ、行ってくる。――明日奈、藍子、後は任せた」
「任せて下さい」
「うん、任せて」
上から、木綿季、優衣、俺、藍子、明日奈だ。
俺は手を振ってからその場を後にし、再び桐ケ谷家に戻った。
♦♦♦♦♦♦♦♦
桐ケ谷家に戻った俺を迎えてくれたのは、直葉だった。
そして直葉も、木綿季たちと合流するらしい。
「お兄ちゃん、頑張って」
「え、何を」
「うん、色々だよ」
振袖に着替えた直葉は、玄関を出て、待ち合わせ場所へ向かった。
俺は玄関に入り、下駄を脱いでから、居間へ向かった。
其処で見たのは、結構な量の日本酒を飲んでいた、峰高と雄介だった。
「(うん、スグが言ってた、『頑張って』の意味が分かった)」
「おい、和人。 飲むぞー」
「和人君も座りなさい」
そう言った峰高と雄介は、ほろ酔い状態だ。
酒の強い二人が酔うのは早くないか?と思ったのだが、俺が持ってきた日本酒の度数は、意外に高かったのだ。
俺は峰高と雄介が向い合わせになるように座り、
「二人共、酔ってる?」
「いやいやいや、酔ってないぞ」
「そうだぞ、和人君」
「(いや、どう見ても酔ってるでしょ)」
俺は大きく溜息を吐いた。
この後、木綿季と優衣の事を中心に聞かれたのは、別のお話。
女性陣の振袖姿、メッチャ可愛いと思いまする。
新年早々、甘々な二人だぜ。
そして和人君、メッチャ絡まれたんだろうな~(笑)
後、簪の先端は、キャップで止めて有りましたよ~。
ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!
追記
次回から、大人編に行こうかな、と思っていたり。
でも、後一話何か書くかも。
てか、子供の名前決まってるのにね(^_^;)
さて、今年も『ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~』をよろしくお願いします!!
リメイク版もよろしくね(^O^)