ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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ども!!

舞翼です!!

皆さん、Happy new year。
更新が遅くなって申し訳ないm(__)m
クリスマスの話と、リメイク版を投稿したら、燃え尽きてしまって(汗)
なので、今回の投稿、メッチャ不安っす(^_^;)

今回の話は、タイトル通りですね。
それでは、後日談第23弾いってみよー(^O^)/
誤字脱字があったらごめんよ。
それではどうぞ。


第118話≪家族と初詣≫

今日の日付は、二〇三二年。一月一日。

世間で言うお正月だ。

 

――閑話休題。

 

俺は一人で、リビング兼ダイニングの椅子に座っていた。

何故かと言うと、木綿季と優衣が振袖の着付けの為、寝室に居るからだ。

因みに、リビングの扉は閉じられている。

その時、コンコンと扉がノックされた。

 

『パパ、入ってもいいでしょうか?』

 

声の主は、我が最愛の愛娘の優衣だ。

 

「おう、いいぞ」

 

扉が押し開けられ、優衣がリビングへ入って来た。

優衣もじもじしながら、

 

「……パパ、どうでしょうか? 似合いますか?」

 

優衣姿は、白い生地に、様々な花が刺繍されている振袖姿であった。

 

「似合ってるぞ。――こりゃ、優衣に告白する男共がいるはずだ」

 

まあ、俺が認めないと、優衣は嫁に出さんけどな。

俺って、親バカなのか?

 

『和人~、ボクも入るよ~』

 

そう言って入って来たのは、俺の愛しの妻の木綿季だ。

木綿季の姿は、色違いの紫色だった。

そして、木綿季と優衣の長い黒髪は、ストレートに流れていた。

 

「……いや、うん。 似合ってるぞ。 独り占めしたいレベルだ」

 

「も、もう、和人は。――そうだ! まだ残ってる振袖があるから、あとで着てあげるよ」

 

「お、おう。 楽しみにしてる」

 

いや、まあ、あれだな。

俺の理性が吹き飛ばないか、不安だな。

すると、優衣が、

 

「パパとママは、ラブラブですね♪」

 

優衣の不意打ち?により、俺と木綿季は頬を朱色に染めてしまう。

 

「ま、まあな」

 

「う、うん。 ボクと和人はラブラブだよ」

 

「さ、さて、実家に挨拶にしに行くか」

 

そう。 今日は、実家で挨拶を済ませてから、明治神宮で参拝をする予定なのだ。

俺は立ち上がり、玄関を目指し歩き出した。

その後ろに、木綿季、優衣と続いた。

俺は靴を履き、木綿季と優衣は下駄を履くと、俺が玄関の扉を押し開けた。

木綿季と優衣が外に出たのを確認してからドアを閉め、鍵を掛けた。

俺たち三人は階段を下り、桐ケ谷家へ向かった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺たち家族は、桐ケ谷家の庭を歩きながら玄関へ向かい、備え付けられているインターフォンを押すと、聞き慣れた“ピンポーン”という音が桐ケ谷家に響き渡った。

キッチンで料理を用意していた直葉が、エプロンをしたまま玄関へ向かい、扉を開け、ひょっこりと顔を出した。

 

「お兄ちゃん、お義姉ちゃん、久しぶりだね。 ささ、お父さんとお母さんがお待ちかねだよ」

 

直葉は、優衣に視線を移した。

 

「初めまして、桐ケ谷優衣です。 えっと、直葉叔母さん?」

 

と、優衣はペコリと頭を下げた。

 

「ぐはッ!……わ、私が、お、叔母さん」

 

直葉は、がっくりと肩を落としていた。

 

「じゃ、じゃあ、藍子さんは」

 

「藍子さんですか?」

 

優衣は暫し思案顔をした。

恐らく、藍子=ラン、と結び付かなかったのだろう。

 

「あ、ねぇねぇのことですね。 藍子さんは、私のねぇねぇです」

 

「そ、そうなんだ。 ま、まあ、とりあえず、上がってよ」

 

玄関の扉を潜り、靴を脱ぎ、両親が居る歩みを進めた。

テーブルの片側に座っていた父さんと母さんは、俺たちにもう片側に座るように促した。

テーブルの上に乗られているおせち料理は、紅白の蒲鉾、黄色の栗きんとん、伊達巻、かずのこ、黒豆の甘煮、昆布巻などが、色鮮やかに盛られていた。

 

「親父、これ」

 

俺は隣に置いていた、金箔入りの四合瓶の日本酒をテーブルの上へ置いた。

 

「お、和人。 気が利くな」

 

「まあ、俺は飲まんけど、この後、神社に行く予定があるからな」

 

「なら、夜一緒に飲もうか。 いいだろ?」

 

峰高は、パンと膝を叩いた。

 

「雄介さんも呼んで、三人で飲もうか」

 

「え、まじで」

 

「参拝した後に、予定でもあるのか?」

 

「いや、参拝の後は、家族で過ごそうと思ってるからな」

 

その時、隣に座っていた木綿季と優衣が、俺の袖をくいくいっと引っ張った。

 

「和人、お義父さんとお酒飲んできていいよ」

 

「はい。 私は、ママとショッピングをしてきます」

 

「……じゃあ、お言葉に甘えて。という事だ。 参拝が終わったら、またお邪魔するわ」

 

峰高は嬉しそうに、

 

「そうかそうか」

 

いや、どんだけ俺たちと飲みたかったんだよ。

まあ、気持ちは分からんでもないが。

 

「さて、新年初の挨拶をしようか」

 

峰高がそう言い、全員は一歩引いた。

 

「「「「「あけまして、おめでとうございます!!」」」」」

 

全員は、ペコリと頭を下げた。

ここだけの話、マスコミが俺の実家の場所を突き止め、取材に来たらしい。

父さんと母さんは追い出すんじゃなくて、ノリノリで取材を受けたらしいが。

 

「和人。 今じゃ有名人だな。 パパラッチとか寄ってきそうだが?」

 

「いや、今は落ち着いたから大丈夫だ」

 

実家の場所はバレてしまったが、マンションの場所はバレ無かった。

まあ、俺が菊岡に頼んだからなんだが。

 

「ボクは、女の子が寄りつかないか心配だけど」

 

「心配するな。 俺が愛すると決めた人は、木綿季だけだからな」

 

木綿季は頬を真っ赤に染めた。

 

「も、もう、和人は。 ここには、みんな居るんだよ」

 

「いや、事実だからな。 俺は、木綿季の手を離さないって決めてるしな」

 

「和人……」

 

俺と木綿季は新年早々、甘々な空間を形成していた。

 

「早く孫の顔が見たいわね」

 

「うむ。 そうだな」

 

「うん、私も早く見たい」

 

「そうしたら、私、お姉さんです」

 

上から、翠、峰高、直葉、優衣だ。

大学を卒業したら、子供を、と考えてはいるが。

 

「さっき聞きそびれちゃったんだけど、ユイちゃんよね?」

 

「はい、桐ケ谷優衣です! えっと、翠おばあちゃん?」

 

「あらやだ、翠おばあちゃんなんて」

 

そう言っている翠の顔は、緩んでいた。

すると、峰高が、

 

「優衣ちゃん、私は?」

 

「えっと、峰高おじいちゃん」

 

同じく、峰高の頬も緩んでいた。

二人がこうなるのも仕方ないと思うが。

 

「さて、オレは優衣ちゃんに渡す物があるんだ」

 

「そうだったわ」

 

翠と峰高は立ち上がり、自室へ向かった。

数分後に戻ってきた翠と峰高の手には、ぽち袋が握られていた。

 

「優衣ちゃん、お年玉だ」

 

「私からもよ」

 

優衣は両の手を差し出し、ぽち袋を受け取った。

俺と木綿季と直葉も懐からぽち袋を取り出し、優衣に渡した。

 

「俺からもだ」

 

「ボクからも」

 

「私からもだよ」

 

「み、皆さん。 ありがとうございます」

 

それから数時間談笑し、写真撮影する事になった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

「じゃあ、和人と峰高さんは袴に着替えてきてください。 私も、振袖に着替えてくるわ」

 

そう言って、翠は立ち上がり自室へ向かった。

 

「じゃあ、私も着替えてくるな」

 

「じゃあ、俺も」

 

俺と峰高も立ち上がり、自室へ向かった。

 

「ボクと優衣ちゃんとスグちゃんは、先に庭に行ってるね」

 

「おう」

 

俺は階段を上がり、自室へ向かい、袴に着替えた。

因みに、色は黒だ。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

俺、翠、峰高が着替え終わり、庭に桐ケ谷家族が集まった。

 

「じゃあ、撮るぞー」

 

峰高がカメラの自動シャッターを回し、此方にやって来た。

左から、峰高、俺、優衣、木綿季、直葉、翠と並んでいる。

数秒後、シャッターが切られ、写真撮影が終了した。

 

「俺たちは神社に行くんだが、お袋たちはどうする?」

 

「そうねぇ、私たちは後で行くわ。 だから、和人たちだけで行ってらっしゃい」

 

「わかった。 じゃあ、行くか」

 

「「うん(はいです!)」」

 

俺、木綿季、優衣は、「またね」と声をかけ、桐ケ谷家の門を潜った。

俺たちは車に乗り、明治神宮に向かった。

神社は、沢山の人で賑わっていた。

俺と木綿季は、優衣を真ん中にして歩きだし、本堂へ参る道を進んで行く。

 

「わあー、人がいっぱいです」

 

「だな。 よし、並ぶか」

 

「だね。 行こう」

 

そして、長い長い参拝の列に並んだ。

うん、マジで長い……。

数分後。

 

「あ、ボクたちの順番が回ってきたよ」

 

「おう。――優衣、お賽銭だ」

 

俺はそう言い、財布の中から取り出した五円玉を、優衣が広げた手の中に落した。

 

「パパ、ありがとうございます」

 

「これは、木綿季の分だ」

 

五円玉をもう一枚財布から取り出し、木綿季に手渡した。

 

「和人、ありがと」

 

俺、木綿季、優衣は賽銭箱にお金を投げ入れ、鐘を鳴らして、身体の前で両の手を合わせた。

 

「(――俺たち家族が、何時までも笑顔で居られますように)」

 

「(――ボクたち家族が、健康でありますように)」

 

「(――みなさんと、いつまでも一緒に居られますように)」

 

俺たちは、パンパンと手を叩いた。

参拝を終えると、おみくじの列に並んだ。

そして、俺たちの順番だ。

 

「すいません。 おみくじ三つ」

 

俺は巫女さんに言い、おみくじを一枚取った。

俺に続いて、木綿季、優衣とおみくじを取る。

少し離れた所で、俺たちはおみくじを開いた。

 

「お、大吉だ」

 

「あ、ボクも大吉」

 

「わ、私もです!」

 

いや、まあ、うん。 家族全員が大吉って凄くね。

もしかして、明日奈と藍子も大吉だったりして。

……それは無いか。

 

「実は、俺からプレゼントがあるんだ」

 

本堂に向かう道中、二人に似合う簪を見付けたのだ。

俺は、少しの間別行動を取り、それを購入してきたのだ。

俺が懐から取り出した簪を見た優衣と木綿季は、

 

「わあ、とっても綺麗です」

 

「和人、ありがと」

 

俺は微笑みながら、簪を二人の髪に差し込んだ。

木綿季と優衣が簪に触れると、リンと音が鳴った。

 

「二人とも、似合ってるぞ」

 

「ありがと。 和人」

 

「パパ、ありがとうございます!」

 

その時、

 

「和人君、木綿季ちゃん、優衣ちゃん。 こんにちは」

 

「和人さんたちも、お参りに来てたんですね」

 

そう言ったのは、俺の親友、明日奈と藍子だった。

二人共、振袖姿だ。

 

「おう、明けましておめでとう」

 

「明日奈、姉ちゃん。 あけましておめでとう」

 

「明日奈さん、ねぇねぇ、あけましておめでとうございます」

 

「あけましておめでとう。 今年もよろしくね」

 

「明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします」

 

そう言って、五人はぺこりと頭を下げた。

因みに、上から、俺、木綿季、優衣、明日奈、藍子だ。

 

「よし、ここは二人に任せていいか? 親父が、まだかまだか、って待ってるかもしれん」

 

てか、絶対来てくれよ、とも言ってたな。

 

「うん、ボクと優衣ちゃんは、明日奈と姉ちゃんと一緒に行動するよ」

 

「はい、なので、心配しなくても大丈夫です」

 

「おう、了解した。 じゃあ、行ってくる。――明日奈、藍子、後は任せた」

 

「任せて下さい」

 

「うん、任せて」

 

上から、木綿季、優衣、俺、藍子、明日奈だ。

俺は手を振ってからその場を後にし、再び桐ケ谷家に戻った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦

 

桐ケ谷家に戻った俺を迎えてくれたのは、直葉だった。

そして直葉も、木綿季たちと合流するらしい。

 

「お兄ちゃん、頑張って」

 

「え、何を」

 

「うん、色々だよ」

 

振袖に着替えた直葉は、玄関を出て、待ち合わせ場所へ向かった。

俺は玄関に入り、下駄を脱いでから、居間へ向かった。

其処で見たのは、結構な量の日本酒を飲んでいた、峰高と雄介だった。

 

「(うん、スグが言ってた、『頑張って』の意味が分かった)」

 

「おい、和人。 飲むぞー」

 

「和人君も座りなさい」

 

そう言った峰高と雄介は、ほろ酔い状態だ。

酒の強い二人が酔うのは早くないか?と思ったのだが、俺が持ってきた日本酒の度数は、意外に高かったのだ。

俺は峰高と雄介が向い合わせになるように座り、

 

「二人共、酔ってる?」

 

「いやいやいや、酔ってないぞ」

 

「そうだぞ、和人君」

 

「(いや、どう見ても酔ってるでしょ)」

 

俺は大きく溜息を吐いた。

この後、木綿季と優衣の事を中心に聞かれたのは、別のお話。




女性陣の振袖姿、メッチャ可愛いと思いまする。
新年早々、甘々な二人だぜ。
そして和人君、メッチャ絡まれたんだろうな~(笑)
後、簪の先端は、キャップで止めて有りましたよ~。

ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!

追記
次回から、大人編に行こうかな、と思っていたり。
でも、後一話何か書くかも。
てか、子供の名前決まってるのにね(^_^;)
さて、今年も『ソードアート・オンライン~黒の剣士と絶剣~』をよろしくお願いします!!
リメイク版もよろしくね(^O^)

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