ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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これからも『黒の剣士と紫の少女』をよろしくお願いします!!

今回も疲れました。


それでは、どうぞ。


第11話≪竜使いの少女との出会い≫

アイングラッド 第35層 「迷いの森」

 

俺は溜息を吐いていた。 何故かと言うと、ユウキが迷子になっているからだ。

俺しか地図を持っていないのに何処に行きやがった、あいつ。

俺達は攻略組のトッププレイヤーだ。 だから此処に生息して居るモンスターに襲われても1撃で倒せるから問題は無いんだが。 やっぱり心配だ。

あいつのこと探さないと。また俺から溜息が出る。

声が聞こえる。「お願いだよ……。 あたしを独りにしないでよ……。 ピナ」

俺は、索敵スキルを使用し辺りを確認した。

1人のプレイヤーがモンスター3対に襲われ様としている。

俺はそのプレイヤーを助けるため走り出した。

 

 

 

Side シリカ

 

もし私が地図を持っていたら、無事に森を抜けられたのかも知れない。

だけど地図で道を確認をしていたのは、私が居た元パーティーメンバーの1人だった人だ。

 

「なんでこうなったの」と呟いてしまう。

 

それは些細な口論だった。 「帰還後のアイテム分配のことなんだけれど。そこのあんたは、そのトカゲが回復してくれるから分配時には回復結晶はいらないでしょ?」

 

「そうゆう貴方こそ、前衛に出ないで後ろからしか攻撃しないんですからクリスタルなんて必要ないじゃないですか! 私、アイテムなんて要りません。もうあなた達とはパーティーを組まない、私を誘ってくれるパーティーは山ほどあるんですから」

 

私は、地図の無いまま1人で行動をした。 私は「迷いの森」を1人で、出られると思ってしまったから。

そして、私は今の状況に陥ってしまった。

今の私の状況は≪ドランクエイプ≫3対と交戦中。

「迷いの森で」は最強クラスの猿人だ。

ずっと前に遭遇した時は、パーティーメンバーが居て簡単に倒せたが、今の私はソロだ。その為≪ドランクエイプ≫の特殊能力が判るはずが無かったのだ。

その特殊能力とは≪ドランクエイプ≫が壺の中の液体を飲むとHPが回復することだ。1対目を倒そうと思っていても、後ろで攻撃してくる≪ドランクエイプ≫がスイッチして来て、ダメージを喰らった≪ドランクエイプ≫が回復する時間を稼いでいる事だ。

でも私は、1人で戦ってるわけじゃない。 相棒のピナと一緒に戦っているのだ。 勝機は有るはずだ。

私は短剣ソードスキル《ラピッドバイト》を叩き込みHPを6割程度削る。 時間を掛けていると回復されてしまう為、直ぐに2度目のソードスキルに移る。

短剣ソードスキルの《ファッドエッジ》を追加で叩き込む。

私は≪ドランクエイプ≫のHPを確認した。 まだ1割残っている。

直ぐに回復させまいと3度目のソードスキルを放とうしたが、後ろで待機している≪ドランクエイプ≫にスイッチされてしまった。

ダメージを受けた≪ドランクエイプ≫は壺の中の液体を飲み体力を全回復している。

このままじゃ、じり貧だ。 遂に木を背にする形で追い詰められてしまった。

HPはもうレッドに突入している。

相棒のピナが回復してくれているが、それは微々たる物。

そして≪ドランクエイプ≫から強烈な1撃が襲う。

だが、その攻撃は私に届く事は無かった。ピナが私を守る為に≪ドランクエイプ≫に突進したからだ。

≪ドランクエイプ≫の1撃を受けてしまいピナのHPがどんどん減っていき最後にはHPが0になり、ポリゴンとなってしまった。

私は怒りに支配されHPがレッドになっていても1体の≪ドランクエイプ≫に突進を開始した。

そのモンスターはさっきピナのHPを0にした≪ドランクエイプ≫だ。 短剣『ソードスキル』≪ラピッドバイト≫を発動したが運が悪かったのか、避けられてしまったのだ。

そしてその≪ドランクエイプ≫からの1撃が迫る。私は『死』を覚悟した…。 だが次の瞬間、背後から斜め斬りで一線する光が通ったのだ。

この光はソードスキルだ。私はこの攻撃を放った人を見た。

黒い髪、黒いコート、インナー、手袋、ズボン、武器に至るまで“黒”なのだ。

その人は、剣を左右に振り背中の鞘に剣を収めた。

 

Side out

 

 

Side キリト

 

俺が、声の発生源で見た物は女の子が≪ドランクエイプ≫3対に1撃喰らいそうな場面だった。

俺は直ぐに剣を抜き≪ドランクエイプ≫を倒す為に走り出した。

俺は≪ドランクエイプ≫にソードスキルが当たる位置まで移動し、片手剣ソードスキル《スラント》の斜め斬りで一線の1撃で3対の≪ドランクエイプ≫をポリゴンへと四散させた。

だが俺は使い魔を助けて上げる事が出来なかった

そう言えばこんな情報が有ったな。

それを言う為、俺は改めて声を掛けた。

 

「その羽根だけどな。 アイテム名、設定させているか?」 

 

情報では、第47層の『思い出の丘』に使い魔を蘇生させる花があったな。

 

「最近、わかった事なんだが、使い魔を蘇生出来るかも知れない。 死んでから3日以内に47層に有る『プネウマの花』の粉を羽に振りかければ蘇生できるかも知れない。47層は此処よりも少し君には難易度が高いと思うんだが」

 

Side out

 

 

Side シリカ

 

私は希望も持った。“黒”の少年からピナを蘇生させる事が出来ると聞いたからだ。

少年はこう言った。

 

「最近、わかった事なんだが、使い魔を蘇生出来るかも知れない。死んでから3日以内に47層に有る『プネウマの花』の粉を羽に振りかければ蘇生できるかも知れない。 47層は此処よりも少し君には難易度が高いと思うんだが」

 

でも私はそのアイテム取得は叶わない。 此処のフロアから12層も上なのだから。

私はまた、泣き出してしまったのだ。

 

Side out

 

 

Side ユウキ

 

ヤバい、キリトとはぐれちゃった。 絶対お説教される。

「此処の森では一緒に居ないと駄目だって言ったじゃないか」

これは絶対言われるな。 ボクの口から溜息が洩れる。

ここで考えても仕方ないか、キリトを探さないと。 そこに≪ドランクエイプ≫が4対ほど現れる。

ボクは、片手剣ソードスキル《スラント》の斜め斬りの1撃で≪ドランクエイプ≫をポリゴンを四散させ、剣を腰に付いている鞘に納める。

早くキリト探さないとお説教の時間が延びちゃうよー。

ボクは『キリトー。 どこに居るのー』と声を上げた。

少し歩いていたら、ボクはキリトを発見した。

んっ…、キリトと一緒にいる女の子は誰だろうか?

取りあえず合流しないと。

 

side out

 

 

『キリトー。 どこに居るのー』

 

この声は、ユウキか?

ちょうどいいかもな、今の状況はちょと俺にはキツイからな。

 

「おーい。 こっちだー」

 

「キリト発見ー!!」

 

相変わらず元気いっぱいだな。

 

「で、これってどういう状況なの?」

 

ユウキさん。 怒ってます? 怒ってますよね、怖いです。 目が据わってますよ。

ヤバい。 もしかして、この状況を作りだしたのが俺だと思ってる。

早く誤解を解かないと。

 

「えーと、ユウキさん。 これはですね……」

 

「わかった。 協力するよ!」

 

「えっ、まだ何にも言っていないのに?!」

 

「47層の思い出の丘に行くんでしょ?」

 

「なんでわかった!?」

 

「フッフッフッ。 それは、ボクの愛の力だよ」

 

とユウキは胸を張って言った。

 

「…………」

 

「ごめん、今のボクの冗談だよ。 さっきの会話が聞こえたんだ」

 

「そっそうだったのか。 じゃあこの協力に免じて説教の時間を短縮して上げよう」

 

「やっぱりボクにお説教するんだ!」

 

「この森で1人で行動しようとして、逸れたお前が悪いんだぞ」

 

「はーい」

 

「えっと、これはどういう事でしょうか?」

 

と竜使いの少女が尋ねた。

 

「黒い人とボクが一緒に花を取りに行って上げようって話だよ」

 

「黒い人とは失敬な」

 

「キリト真っ黒じゃん」

 

「そうだけどさ……」

 

「それに、ボク達の“依頼”もそこにあるよ。 きっと」

 

依頼とは、俺達が最前線の転移門前で受けてきたものだ。

 

「そうだな」

 

「ボクの名前はユウキ。 短い時間かもしれないけれどよろしくね!」

 

「俺の名前はキリト。 よろしくな」

 

「私の名前はシリカです。 よろしくお願いします」

 

「自己紹介も終わったところで街に戻ろうか。 で、キリトはドロップ品をシリカちゃんに上げといてね。 多分5、6レベルは底上げ出来ると思うからさ」

 

「了解。 じゃあ、後でシリカにプレゼント上げるから受け取ってくれよ」

 

「何から何までありがとうございます。これ少ないと思いますが」

 

「いいよ。 お金は俺達の目的も被ってるかもだしな」

 

「じゃあ、街まで出発進行ー!!」

 

こうして俺達は街に戻るのであった。




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