友人に進められ魔法科高校の劣等生のアニメを見て気分でwikiを見て現代魔法が超能力の延長線上であることを知りました。
私の中では超能力=禁書目録=科学の構図があるのです。
それで科学SFで私の好きなマルドゥック・スクランブルとクロスしたら面白いんじゃね?
と言うことでこれが出来ました。
基本私の妄想を書くだけの作品になると思います。
アペリティーヴォ1
「助けて......」
少女の声にもならない神に懺悔するような小さな声/心の底で願う願望。
「第21号実験開始、2083年十二月四十四日、さて君達、早く『煉獄』を使用しろ」
まだらに染みが付いた白衣/血走った目の男。
いつも笑顔を浮かている/魔法実験の成果を急かす。
患者衣の服を着た十にも満たない少年少女達/怯え、ひたすらに口を噤み、震え黙り続ける。
「......まったく仕方ない、君その子撃って」
男は脇にいる銃を持つ人に命る/脇の男は銃を抜き端の子に銃口を構える。
ドン
乾いた発砲音/硝煙の匂い/飛び散る肌色のような赤みがかった何かが飛び散りる。
端の子は倒れる。
風を切る音/荷電粒子の弾丸の光/鉄のような生温い匂い。
子供達は更に怯え泣き出す子/ただ諦めたように立つ子/さまざまな様子。
その部屋は人用の屠殺場――実験体を殺す純白の部屋。
「まったく、大切な実験なんだから早く『煉獄』使ってよ。どうせもう研究破棄になるんだから」
白衣の男は呆れたように告げる/その目には残念そうな色とは違い、楽しげであった=明らかにサディストの目つき。
脇にいる助手が焦ったように耳打ち。鼻笑い。
「君、彼のようになりたい?うまくいけば死なないからさ、早く」
屍の隣で震え立つ子に向って言う。あの子は何度か話したことがある。
いつもがんばろうと行ってくれた子――いつも励ましてくれた子。
その子は泣きべそをかきながら自分達の脳に刻まれた
空気の吸い込まれる音/突如/熱風。
「あああああああああああああああああああああああああ」
途端にあの子は燃え上がる/耳を劈く悲鳴を上げる。
「熱い! 熱いよぉ! 誰か! 誰かたすけてぇえええ!」
必死に叫ぶ/大人――誰も助けず記録をとる/子供達――怯えて動けない。
「ああああああああああ」
助けを求め/隣の子へと縋った/縋った子/恐怖と熱さに耐え切れず突き飛ばす。
燃えながら彼は転がし皆に最後の
「助けてっ......」
その言葉を最後に彼は燃え命の残骸となってしまった。
「はぁー やっぱり発火現象は止められないか。制御魔法は刻んでいるんだけどな」
白衣の男――研究メモを取りながら残念そうに呟く/目は好奇心で輝いている。
「次、君二番」
白衣の男は単純作業のように告げる/二番と呼ばれた子。
カチカチと鳴る歯/食いしばり覚悟を決めたように『魔法』を使った。
周囲に吹く突然の熱風/灼熱の痛み/近づく死/焼死。
だがその子は燃えず/火を纏う/神々しささえ感じる姿。
成功した!――二番の子は満面の笑みを浮かべ白衣の男を見る。男の目は冷ややか。
「ぎぃ!がぁああああ!」
にわかに顔の穴という穴から血を吹き倒れこんだ。
おかしい、成功したはずなのに!/子供達は困惑し白衣の男を見る。
「やっぱり、制御魔法が強すぎると脳死......負荷が強すぎるのか」
それを観察しひたすらメモを取り続ける。
『魔法』を使えば焼死か/脳死。
使わなければ/射殺。
部屋の中に満ちる死の香り――筋肉の収縮で骨が折れる音/鼻を衝く死人の異臭。
私の知る一番の絶望/泣いても喚いても/もう変えられない現実。
次の子はすでに諦めたように言われる前に
次々死に等々私の番になってしまった/私はガラスの向こうにいる兄に聞いた。
「お兄ちゃん、私大丈夫だよね」
お兄ちゃんは私に笑いかけただひたすらに大丈夫と言っている気がする。
兄の眼に映った光――涙。私のような存在にも悲しんでくれるモノがいたのだ。
「おーい七番お前は使わないのかーじゃあ…」
私は覚悟を決める/『魔法』を使い焼死でもなく脳死でもない未来に賭け。
体に流れる血が火のように熱い/ありとあらゆる感情が溢れかえってくるのがわかる。
だが、途端にそれが冷め始める/それでも感情は溢れ体は熱くなり続ける。
次の瞬間私は燃え上がった/視界を覆う火/体はやけ黒くなる/息は苦しく喉は痛い=制御失敗。
「あー最後の七番も失敗か。あー君あれの処理お願い、肉の焼けるの匂いはもう飽きた」
「博士、急ぎましょうッ! もう実働隊が着てます!」
「君は落ち着きを学ぶべきだ。榊原、算段は整っている」
白衣の男はメモを取り終え隣の作業員に命令する/楽しんだ子供が家に帰るように。
皮膚は解け瞼も繋がりかけ視界もままならない状況/四肢は燃え尽き残るは虚無。
薄れ始めた意識の中私は一言『呪文』を吐いていた。
今までこの実験で死んだ子の分まで。
「殺してやる」
/*******
旧山梨/北岳近辺/かなり古いクラシック車――そこに腰掛ける男。
ひょろり背の高い/痩せた男/愛嬌のある鳶色の目/研究者が好む電子眼鏡。
冬の夜外はかなり冷える/男は神経質に時計を確認する。
「バロットに会ったのはこんな夜だったな」
「バロットの話はするな、ドクター」
何処からともなく車内に響く/車内はドクター一人。
電子機器とは違う肉声/渋みと愛嬌を供えた男の声。
「まだ引きずってるのか?ウフコック」
「引きずってない。あれは彼女の判断だ」
「もう彼女が死んで12年だぞ。毎日墓参り、彼女も感謝してるはずだぞ?」
男は呆れたようにウフコックに突き詰める/ウフコックは逃げるように話題を変える。
「もう、その話はやめよう。来たぞドクター」
向かいからくるトラック/手前で停車し運転手が降りてくる――運転手は急いだようにドクターに近づく。
「あんたか逃がしてくれるのは」
男は怯えドクターに聞く/その表情――恐怖/焦り。
「あなたが四葉の?」
「そうだよ、後ろにあれがある、あの......娘は嫁は......」
「大丈夫だ、あんたの家族は北アメリカに無事に亡命できたよ」
男の安堵の顔/ドクターに縋り感謝の言葉。
「ありがとう、ありがとう......もうこの仕事はいやなんだ、荷物は後だもう行っていいか......」
男はドクターに車の鍵を渡す/辛そうな表情。
「あの匂い、本当に四葉を恐れている」
ウフコックはトラックの運転手の匂いを嗅いでいた。
ドクターも男の表情で感情を読むぐらいは出来る。
「だろうな、死体を運び続けてあの臭いを嗅ぎ続ければああにもなるさ。常人には耐えられるものじゃないさ」
「たしかに......だが妙だ。使命感にも似た匂いもする」
カーナビはグニャリと形を変る/無機質が有機物に/存在が反転――現れたのは金色の体毛を持つネズミ。
ドクター・イースター達のいる研究所の最高傑作/人工衛星四基分の費用を取り作られた万能道具存在。
ウフコック・ペンティーノ
ドクター車を降りウフコックはドクターの肩に乗り男を見送り仕事を開始る。
トラックの荷台/濃厚な死体の香り。
大きく息を吐くイースター/人の体を弄る事はあれど、死体を弄ることは倫理に反していると認識できている。
「さて、ウフコック準備は良いか?この中は9人の子供の死体が入っている、お前の鼻が役立つ時だぞ」
「ああ、わかっている。ドア越しでも匂い始めている――濃い負の匂いだ」
ドクターはドアの鍵を開ける。
最後の覚悟/人生を楽しめなっかた子供達の成れの果てを見る覚悟。
ドクターは勢い良くドアを開ける/立ち込める血と肉の焦げた匂い/死体袋に詰められた9体の子供の死体/人の鼻でも嗅ぎ取れる濃厚な『死』の匂い。
手袋を嵌め死体の頭部を知れべだす。
「ふー、ひどいなこれは」
袋を開け中身を調べる。
無残な子供の死体――初潮も始まっていない子供の遺体。
ドクターは一人目の頭部を知れべ魔法実験の痕跡がないこと確認し袋に詰める。
ウフコックも子供達の頭部を調べている/その目は哀れにが含まれている。
「確かにこれはひどい。子供とは聞いていたが十歳にも成ってない」
ウフコック達は子供達の死体状態を調べ魔法の痕跡を知らべ袋に詰める。
焼死/焼死/脳死/焼死/脳死/脳死/射殺/焼死
死因を事細かに書類に書き込む/最後の子の死因調査
「この子で最後か。えー死因は焼死かな、相変わらずひどいな」
書類を書き袋に詰めようとする。
――ヒュ…
「ドクター、待て」
ウフコックがドクターを呼び止める。
「何だウフコック、これで最後だぞ」
ウフコックが最後の子に近づき調べだす/念入り/執拗に。
「どうしただ?ウフコック他の子と一緒でこの子も焼死だぞ」
「待て待ってくれ。少し静かに」
ウフコックが何かを必死に聞き取ろうとする。
――――ヒュ…
「ドクター! この子はまだ息がある!」
ウフコックはドクターに向かい叫ぶ――ドクターはその声に驚き吸っていた煙草を落とす。
「なんだて! 本当かもう死んでそうだけど」
ドクターは困惑その子の脈を測ろうと手をとる――途端その子の腕は脆く崩れる。
四肢はどれも燃えカスとなっている/ウフコックは結論を出す。
「ドクター。
ドクターの驚きの顔/そして非難の声。
「待てウフコック、もう一人保護証人を抱えているんだぞ!」
「なら、この子も保護証人にすればいい! この子にも生命保全の権利は施行できる」
途端、周囲に響く轟音/外には青白く光り輝く巨大な銀色の『卵』
「ウフコック!
「ドクター!話は後だ急げ!」
ウフコックはドクターに子供の移動を急かす。
ドクターは子供を崩れないようにそっと抱き上げる。
「もっと急げないのか!」
「無茶言うなウフコック。この子は火傷がひどい乱暴に扱えば形が崩れるぞ。ウフコック、生命維持装置の起動を」
ドクターは
「ドクター、防護泡の準備はもう出来ている」
ドクターは足を速めその子を生命維持装置にそっと入れる/子を覆う無数の泡/命を繋ぐ泡。
ドクターは疲れたように近くの椅子け生命維持装置のパネルを開く。
「この子は09を選ぶだろうか――それとも生存放棄を......」
「それはないだろうウフコック。こんなに小さい子だ生きることを選ぶはずだ」
「......そう願おう」
ドクターはパネルをいじる/マルドゥック・スクランブル-09に措ける措置を起動する。
無意識での質疑応答が開始がされた。
うん…
素人が小説なんか書くもんじゃないね。
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