艦隊これくしょん〜ゴップ閣下の優雅な引きこもり生活〜 作:rahotu
さて、我らが偉大なる俗物ゴップ大将改め今日は彼の軍人以外に何をしているかをみてみ
ゴップ家は大変な名家であり、その莫大な資産を投じて様々な活動を行っている。
芸術のパトロンや病院の設立、社会保障への寄付やその活動は多岐にわたる。
その一つに自然公園がある、何代か前に作られた税金のがゲフンゲフン
(高貴なる者の務めとしての社会貢献、社会貢献以外に何もない。)
この公園には豊かな自然と整備された庭園、ゴップ家の美術コレクションを収めた美術館など様々な施設がある。
つまりグリーンパークか上野である。
施設の一つに子供達や親子連れに大人気のスポットがある。
その名も『珍獣府園』
世にも珍しい珍獣を中心とした動物園である。
世界各国の珍獣がおり、中でも一番人気は鎮守府の艦娘達を模した動物のコーナーである。
小動物との触れ合いコーナーにいるセーラー服を着たウサギ、兎に角早くて触れ合えない島風ウサギ。
人懐こい時津兎犬、犬派と兎派で名称が分かれる珍獣である。
あら〜と聞こえる鳴き声で有名な世界最大の軟体動物りむつかた、時々ビームを発射するらしい。
空母系の艦娘を模した瑞鶴ザラシに翔鶴ザラシ、赤城ザラシに加賀ザラシ、何故かここにもいるセーラー服の珍獣ぜかまざらし。
これ以外にもあぶ熊や鬼怒熊etcetc
ここに遊びに来る人は珍獣達をジョークか何かと捉えているが、まだ一般社会に浸透していない艦娘を理解するのに、一役買っているかもしれない。
因みにこの動物園、毎日搬入される餌の量は少ないとか。何でも大量のそれこそ艦娘がいるレベルの資材が時々来るだけで動物園は回っているのである。
一方我らが俗物ゴップ大将はというと…
今日は自然公園内にある、美術館にいた。
豪華な一室で質素だが、高級感溢れる椅子に座っている。
今日は何時もの軍服ではなく、仕立ての良いシルクのジャケットとズボン、手には杖を持っている。
彼の今の表情は正に至福といった顔である。
美術館奥にあるプライベートシアターで、ゴップ家が代々集めた表沙汰には出来ないコレクションの数々を眺めては悦に入っているゴップ大将。
チーン
品の良い音色が響く、ゴップ大将が手に持つ白磁を指で弾いたのだ。
「ふむ、北宋だな」
今手に持つ磁器の壺は特に良いものだが、その入手経路や来歴から表沙汰には出来ない逸品の一つである。詳しいで何処はオデッサらしいがのだが…
偉大なる俗物ゴップ大将は軍務以外家の隠れた資産を見ながめ私服を肥やした結果、より価値の高い芸術作品にかえ、税金のがれを行っているのである。