憑依拒否   作:茶ゴス

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現実編第6話「反省会なの」

 ここはフェイトちゃん達が住んでいるマンション。その中のリンディさん達の部屋にて昨日の戦いの反省会を行っています。

 そんな私は反省中と書かれたプラカードをかけて正座している。最後にロッテさんに放ったスターライトブレイカーが捕縛結界を物の見事に粉砕してしまってシグナムさん達は逃亡しちゃったのこと。

 

 ロッテさんも直撃したのはわかったけどどうなったかまでは確認出来なかったの。

 散々な結果にクロノ君から叱られちゃいました。何故かクロノ君は冷や汗を流していたけど。

 

 そうそう、フェイトちゃんはシグナムさんをもう少しのところまで追い詰めたらしい。魔力弾で牽制とバルディッシュでの接近戦を同時に行えたのが大きいって胸を張って言ってた。可愛かったな…

 クロノ君はヴィータちゃんと戦ったけど決定打をいれれなかったって悔しがっていた。修行あるのみだよ。

 アルフさんは狼さんを一度は捕まえたらしいけど結界が壊れた衝撃で逃げられてしまったらしい。申し訳ないです。

 

 仮面の男、リーゼ姉妹に関してはクロノ君達は見当も付いていないとのこと。私が問答無用で攻撃しちゃって会話してないからなんだよね、あはは。

 でも、もう一人の仮面の男、リーゼアリアさんが優君の病院を襲撃したらしい。まあ、プレシアさんが撃退したらしいのだけど、やっぱりフェイトちゃんのお母さんって凄いんだな。

 これで仮面の男が2人いるって事と目的がおそらくは魔力蒐集であるって事がわかり、それを元に捜索するらしい。あの2人が実質的に一番の強敵だからね。

 

 それにしても優君を狙うとは、あの二人には今度あったらしっかりと頭を冷やして貰わないと…

 

 

「なのは、笑みが黒くなってるよ」

 

「……気のせいだよ、それよりもフェイトちゃん」

 

 

 まったく、人の顔を見て黒くなってるってユーノ君は失礼なの。確かにどうやってお仕置きしようかは考えてたけど変なことじゃないよ。

 ただ、スターライトブレイカー何発撃ちこめばいいのか考えてただけだよ?

 

 まあ、これは置いておいて今は仮面の男の事を考えないと。何処にいるのかって聞かれたら管理局にいると思うけど今言うべきではないと思う。どう頑張っても闇の書を完成させないとハヤテちゃんは助からない。だけどただ完成させるのはダメだ。何としても闇の書のバグとリインフォースさんを切り離す方法を考えないと……

 

 あれかな?フェイトちゃんのザンバーでどうにか出来ないかな…無理か。

 優君ならどうするだろ、闇の書自体を消しちゃうのかな。それともバグを無くすとか…流石にそれは出来ないか。

 

 何にしても闇の書覚醒までに優君が起きるのは期待しない方がいい。自分たちの力でどうにかしないといけないよね。

 私はあれこれ考えるのは苦手だからここはユーノ君に考えてもらおう。寧ろバグをどうにかしてもらおう。そのために必要なことなら惜しまずに助力はする。主に戦闘方面で…

 

 

『緊急事態よ』

 

「どうしました?プレシアさん」

 

 

 突然プレシアさんが念話をしてきた。リンディさんが答えたところを見るにこの場にいる全員へ念話をしたんだろう。

 

 

『優君の容態が急変したわ』

 

「なんですって!?」

 

 

 嘘…なんで今になって…

 

 こうしちゃいられない!!

 

 

「フェイトちゃん!!」

 

「なのは!!」

 

 

 プラカードをへし折り放り捨てて出口に向かう。一刻も早く優君の所へ!!

 ユーノ君とクロノ君の制止の声が聞こえたけど聞こえないの!

 説教なら後でいくらでも聞くから今は早く行かせて貰うの!

 

 

『多分フェイトとなのはちゃんは一目散に向かってるでしょうからこのまま念話を聞きながら来なさい』

 

 

 流石プレシアさん!気が利くの!!

 足に魔力を溜めて跳ぶ。隣を並走するフェイトちゃんも同様に跳び上がった。

 

 

「レイジングハート!!」

 

「バルディッシュ!!」

 

「「セットアップ!!!!」」

 

 

 ありったけの魔力を飛行魔法につぎ込んで飛ぶ。多分これまでで一番早く飛んでいる。

 

 

『優君は先程突然魔力を放出しだして苦しみだしたわ。それに痛いと譫言で言っているわ』

 

『外傷などは?』

 

『それが全く無いのよ。内面も魔力で検査しても異常はなし。ただ魔力を放出しているのよ。でも、これほどの魔力を放出していればいずれ枯渇してしまうわ』

 

『……それはまずいわね。何か手立てはありますか?』

 

『一応私が魔力供給を行っているのだけど、それもいつまで持つのかわからないわ』

 

 

 早く早く

 

 

『医療班に連絡します。似たような症状を過去にあるか確認してその対処を貴方に行って貰うかもしれません』

 

『わかったわ……っ!?』

 

 

 突然プレシアさんが声を上げた。

 一体なにがあるのだろうか。もっと早く!

 もう少しで病院なのに!

 

 

『プレシアさん!どうしましたか!?』

 

『これは、あの時の……』

 

 

 早く病院へ!




次回優君は絶対的な存在を相手に一体どうなるのか



おまけ


「どうだった?」

「ダメだった。流石は大魔導師プレシア・テスタロッサといった所ね。そっちは?」

「こっちもダメ。まあ、騎士たちは逃がせれたけど完敗だった」

「そう。そんなに強かったのね」

「ああ。不意をついたのにまるで知っていたかのように迎撃してきたよ。それからも接近すらさせて貰えずに砲撃食らって、こうだよ」

「尻尾の先が少し焦げてる」

「死ぬかと思ったよ。なんで非殺傷設定のデバイスでこんな熱量だせるんだよ」

「…私達はとんでもない子を相手にしてしまったのかもしれないね」

「ああ」

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