「てめえ、待て!!」
迫り来るハンマーを寸での所で避ける。自分が先程まで立っていた場所が陥没するのを見て計り知れない威力に身震いする。
一体どうして僕は攻撃されているんだろうか。取り敢えず【話をしよう】を書かれた看板(ルビ入り)を投げつけながら距離を取る。
僕はただ、パンダ師匠の格好で修行してただけなのに…
動きと魔法の練習。それを山の中で行っていたんだけど少し疲れて休憩している所で、赤髪の女の子が突然襲いかかってきたのだ。
意味もわからずに攻撃を受けるつもりはない。取り敢えずは全て避けてはいるんだけどしつこすぎないかな?もう2時間位たつよ。
ほら、肩で息をしてるし。一体何を思って攻撃してるんだろうか。
看板に【どうして私を襲う?】と書いてそれを見せる。女の子は怪訝そうに看板を見るとその口を開いた。
「お前をペットにするためだ!」
夏の太陽が照らす中。蝉の鳴き声が妙に大きく聞こえてくる気がする。
一体この子は何て言ったんだろうか?もう一度聞いてみようか。
看板に【もう一度頼む】と書いて見せる。多分さっきのは聞き間違いなんだろう。
「お前をペットにすんだよ。」
聞き間違いじゃ無かった。
どうして、僕なんかをペットに…まさか、パンダ師匠の格好しているからなのか!?
取り敢えず理由を聞いてみよう。【どうしてそんなことを?】と書かれた看板を見せる。
女の子はその看板を読み終わると手に持ったハンマーをこちらに向けて告げた。
「お前が普通の動物じゃねえからだ!」
だって、人間だもの。
流石に勘違いでペットにされるのは御免被りたい。かと言って、パンダ師匠の正体を明かすのは嫌だ。秘密の方がかっこいいし。
まあ、人間と思われてないんだったらこうしよう。
【私は普通のパンダだ。笹も食べる】と看板に書き込んで女の子に見せる。
こちらに向けたままのハンマーを振り、嘘だ!と断言する女の子。いや、確かに嘘だけど少しも信じて貰えないのはショックだよ。
「こんな場所でアホみたいな結界展開してる野生動物が何処にいるんだよ。はやての為に目の届く所に置いておくほうが安全だ!後、お前凄く柔らかそう!」
ああ、確かに結界張るパンダなんているわけないよね。それとこの着ぐるみが柔らかいのは事実だけどペットはちょっと…
「とにかくだ。私はお前を連れて帰る。いいな?」
【
「……なんだ」
まあ、特に悪気はないようなのでここは穏便に解決したい。
そこで子供がペットを飼えない理由ランキング1位で攻めていこうと思う。
【
僕の言葉に衝撃を受けたような顔をして「ちょっと待ってろ!」と言って何やら話しだす女の子。
誰かに念話しているのかな?まだあまり魔法の使い方知らないから念話の盗み聞きは出来ない。出来れば何を話しているのかを知りたかったけど、仕方ないか。
と、女の子が舌打ちをしてこちらへと視線を向けてきた。さあ、君の両親はなんと言ったのかな?答えによっては全力で逃げさせてもらうけど。
「はやてにつながらねぇから、ちょっと行ってくる。いいか?ここで待っていろよ?絶対だぞ?」
そう言って女の子は跳び去っていった。よし、帰ろう。
◇
それにしても、いきなり魔法使いに襲われるなんて驚いたなぁ。やっぱり気付かないだけでそこら中に魔法少女とかいるのかな?それはそれで怖いから勘違いであってほしいけど。
所構わず砲撃魔法で暴れられたら溜まったもんじゃないからね。
後、暫くはパンダ師匠の格好はしない方が良さそうだなぁ。次見つかったら何をされるかわかんないし。
取り敢えずはあの山にもあまり近付かないようにして、周りに気をつけながら魔法の練習かな。
それにユーノ君にも魔法教えてもらわなきゃいけないし、夢の中では皆の修行が待ってる。
まだまだやることは沢山あるなぁ。取り敢えずは次元斬で時間止めれるようになるのを目的にがんばろー。
そう言えばあの子の名前聞いてなかったなぁ。はやてって人と知り合いらしいけど。何処かで聞いた事があるような名前、というか前になのはちゃんが言っていた名前だよね。
もしかしたらなのはちゃんなら何か知っているかも知れない。今度会ったら聞いてみようかな。
いや、パンダ師匠の正体に気付かれるかもしれないし黙っていよう。
放置しておいても問題ないでしょ。
今は今日の夕飯の献立にわくわくするのに忙しいからね。詳しいことは後で考えよう。
【人物紹介】
藤崎優(8歳)
《プロフィール》
身長:122cm
体重:27kg
誕生日:12/5
《神に与えられた特典》
・魔力SSSランク
・身体能力の向上
・テイルズ主人公の技を全て使える
・fateキャラの宝具を全て使える
《性格》
・基本的には自分が思うことや自身に宿る者達の助言から行動している
・誰かさん(AUO)のせいで物事を忘れることが出来ないのを少し憂いている
・尊敬する人は宿っている者達。好きなのは両親
・学校での一番の友達は浜田和樹(かずき)、ライバルは月村すずか
・少し苦手な人物は高町なのはと高町士郎
・魔法を教えてくれるためユーノ・スクライアには感謝している
・自分を鍛える。というよりは出来る事が増えることを好んでいる。
《経歴》
・4歳の時に転生者の憑依を拒否。そのすぐ後に高町なのはと知り合う
・6歳の時に海鳴小学校に入学
・7歳の時に私立聖祥大附属小学校に特待生として転校
・8歳の時に管理局と接触、後に大魔導師プレシア・テスタロッサの病を治しその娘アリシア・テスタロッサの蘇生を成功させる。その後神の使いと対峙し撃退する。