ええ、誰が何と言おうと3日です。
23:50分でも3日は3日です、異論は認め…あ、ごめんなさい殴らないでホントすみません遅くなってしまってごめんなさい反省しています許してください
〜SH-60機内〜
「あたご!みらい!上を飛び抜けると同時に攻撃して俺たちが降りる隙を作れ!」
「「了解!」」
ヘリが加速してどんどん攻撃開始地点が近くなると同時に、より地上の様子が詳しく分かるようになってきた。
工廠にオレンジ色と水色のバリアのような物があり、その外側で多数の深海棲艦を相手に激しく動く2人の影。
なんだあのバリアみたいなの…新兵器か?
いや、そんな事よりもあの集中砲火の中にいる2人って…
「榛名さんと響ちゃんっぽい!」
夕立がそう言うと同時に、榛名の後ろに回り込み砲撃するル級と、榛名を庇い大破する響が見えた。
急がないと2人が危ねえ!
「提督!」
「少し早いが構わん、撃て!」
「「了解!」」
俺の呼び声で提督が事情を察して指示、それに俺とみらいが返事をする。
「CIWS、撃ち方始め!」
「トマホーク攻撃始め!続いてシースパローも発射!」
みらいが天井に当たらないように伏せてミサイルを発射、ル級と俺が取りこぼした敵機を撃破した。
「榛名!響を連れて一旦退がれ!」
《わ…わかりました!》
「では少し荒っぽくなりますが落ちないでくださいよ!」
榛名達と深海棲艦の間に入るように地面スレスレまで降下。
「一度撃ちながら言ってみたかったんです。………レッツパーリィィィィィィィィィ!!」
雨霧がそう叫びながらヘリに搭載されている機銃と少ない対地ミサイルで牽制している間に全員が降りた。
「提督!榛名達と工廠の皆を頼む!」
「わかった!なるべく無理はするなよ!雨霧は格納庫に退避、ついでに滑走路と格納庫の被害状況を報告してくれ!」
「「了解!」」
雨霧がヘリを離陸させようとしたところでみらいが引き留めた。
「雨霧さんの護衛に対空ミサイルを満載した海鳥をつけます!」
「…!わかりました、ありがとうございます!」
「ベアトラップオープン!はっかんします!」
海鳥とヘリが離陸し、提督が工廠に入ったのを確認してから人間である雨霧と提督に気を使って切っていたレーダーを作動、レーダーを確認すると鎮守府施設にいる敵艦の数は21隻、航空機は156機だった。
編成はヲ級エリートが2隻、ヲ級が2隻、ル級1、ル級エリート2、リ級エリート4、ツ級1、イ級5、ハ級4。
しかも計算上は敵の艦載機は全て合わせると342機、鳳翔さん達に撃墜された数を差し引いてもまだ艦載機はヲ級の中に残っている計算だ。
それに建物でレーダーの電波か邪魔されて基地側はどうなっているか分からない。もしかしたらもっといるかもしれない。
なんでこんなに…深海棲艦の博覧会でも開くつもりかよ!?
「えっと…みんな、よく聞いてくれ。敵艦の数は21隻、航空機は156機だ。たぶんまだ最低でも100機以上は温存されてると思う。………やれるか?」
イ級に主砲をお見舞いしながら質問する。
正直この数を相手にするのは無理かもしれない。
「どうせ、やらないと帰る場所がなくなるんでしょう?」
みらいがシースパローを撃ち、微笑みながらそう返してきた。
それに続いてみんなも少し好戦的な笑を浮かべ、攻撃しながら返事をしてくる。
「問題ありません、相手が誰であろうと、どんな数だろうと。優秀な子達ですから」
「ビッグ7を甘く見るなよ?」
「敵の攻撃なんて回避すれば大丈夫!」
「片っ端から沈めれば…あ、でもここ陸地だから沈めれないっぽい…あう……もう!とりあえずやるっぽい!そしてその後みんなで《お喋りは済んだ?済んだわよね!》まだ終わってないっぽい…」
夕立のセリフに割り込むタイミングでいきなり通信が入った。
「えっと…誰だ?」
《自己紹介は後!このまま撤退するの?それとも戦うの?私とイオナ姉様のナノマテリアルももう少ないから決めるなら早く…「このまま戦う!俺たちが退けば民間人も犠牲なるぞ!」……秋津広雪、この鎮守府の司令官ね。わかった、ここの最高指揮官であるアナタがそう言うならそうするわ》
えっと……提督の知り合い…か?
って、そんなこと考えてるばあいしゃねえ!
「みらい!敵空母より戦艦を優先して叩くぞ!長門は敵空母、島風と夕立はその援護を頼む!」
今は空母より戦艦の方が脅威だ。
向こうがこっちを更地にする気になる前に叩く必要がある。
「「了解!」」
みらいがル級にトマホークを2発発射した。
となると、俺の役目はその隙を狙う敵機を落とすことだな。
「スタンダード発射ァ!CIWS撃ち方始め!」
主砲を敵軽巡の牽制に使い、スタンダードをみらいを狙う敵機に撃ち、CIWSは俺を狙う敵機を目標にして自動で発射させる。
そして90式艦対艦誘導弾を生き残ったル級エリート2隻にそれぞれ2発ずつ発射、これで残ったミサイルは俺の4発とみらいのハープーン8発。
敵空母は長門が叩いてくれたおかげで残りヲ級が2隻とヲ級エリート1隻まで減っているからミサイルの数は足りるかもしれない。
「これで厄介な戦艦は倒せたし…残りを叩…」
「馬鹿者!相手はエリートでここは陸地だぞ!」
長門が叫びながら走り、俺を庇うように間に立つ。直後長門に2隻のル級エリートの砲弾が降り注いだ。
「ぐっ…舐めるなァ!」
主砲が2基破壊され、残った主砲で長門が叫びながら1隻のル級エリートに攻撃、だが撃破まではいかなかった。
あれだけ食らってまだ生きてんのかよ…!
長門が攻撃した方のル級エリートに3発、もう1隻のル級エリートにはデータリンクを通じてみらいが4発のハープーンで攻撃すると言って来ているので残った1発をそちらにロックする。
1発目を発射。
次、2発目。瞬時に大量に発射出来ないのがもどかしい。3発目を発射、ル級エリートの爆散を確認したところで左側のCIWSの弾切れを知らせる警報音が鳴った。右側はあと4秒後に弾切れ。
給弾を支持して4発目を発射しつつ主砲を敵機に向ける。
スタンダードを撃つには近すぎるので、スタンダードは俺以外を狙う敵機に向けて発射。
砲の仰角が足りないので腕ごと上に上げ発砲。だが3機落とすと同時に主砲と左側のCIWSが弾切れになった。
「…やべぇ」
「あたごさん!左からリ級!」
「うっそぉ!?」
「させないっぽい!」
夕立がリ級に攻撃するがそれよりも前にリ級が俺に砲撃、それに続いて3機の敵機が爆弾を投下。全て被弾する事はねえだろうけど…大ダメージは確実だなこりゃ。
そう考えた次の瞬間に被弾。
衝撃で吹き飛ばされた。
くっそ…なんだこれ、大破した時より…声が出ないぐらい痛え…!
これが…轟沈する痛みなのか…?
「あたごさん!」
「あたご!!」
いや…まだ耳は聞こえる…それにここは陸地、まだ死んでない…!
痛みを無視して艤装と身体の損傷のチェックを始める。
対空レーダー、対水上レーダー、航海レーダー、イルミネーターレーダー、全て反応なし。
チャフ発射機と探照灯、ヘリも使い物にならない。
CIWS2基と主砲は異常なし、VLSは…片側だけ生きてる。よく誘爆しなかったな…
身体の方は…手足もついてる、鼻も耳も大丈夫だな。声も出る。眼も…みらいが敵を迎撃しながらこっちに走る姿が見えてるから大丈夫だ。立ち上がることも出来る。
また攻撃が来る前に立ち上がらないと…!
「…!あたごさん!上に敵機が!」
みらいの声を聞いて上を見上げると1機が近づいてきていた。
おいおい、さっきから俺ばっかり狙われてねえか?
「きゅうだんかんりょう!!」
敵機が爆弾を投下。
俺が指示するより速く、妖精さんがCIWSを作動させ爆弾を迎撃を開始するが、CIWSの砲身が上を向いた瞬間に敵機に破壊された。
着弾。直撃はしなかったものの、至近距離に着弾した為その爆風に煽られ地面に叩きつけられる。
「こんのぉ……俺に恨みでもあるのかよ…」
「あたごさん大丈夫ですか!!」
「無事っぽい!?」
「ああ…何とか生きている」
夕立とみらいに返事をしながら立ち上がろうとする…が、立ち上がれなかった。
全身の痛みで立ち上がることすら困難な状態だった。
〜工廠〜
ー提督ー
響を担いだ榛名と一緒に工廠に向かうと、オレンジ色のバリアのような物に人が通れる程度の隙間ができた。
バリアの内側に入ると同時に、オレンジ色と水色の輪状の立体映像を周囲に展開させている2人の女性が目に入った。
オレンジ色の映像を展開させている方の女性が何やら喋っているな…
通信か…?
「自己紹介は後!このまま撤退するの?それとも戦うの?私とイオナ姉様のナノマテリアルももう少ないから決めるなら早く…」
待て待て、ここで撤退なんて出来るわけない!
「このまま戦う!俺たちが退けば民間人も犠牲なるぞ!」
オレンジ色の方の女性は横から入ってきた声に少し顔をしかめたがすぐに納得した顔になってこう言った。
「秋津広雪、この鎮守府の司令官ね。わかった、ここの最高指揮官であるアナタがそう言うならそうするわ」
……え、なんで顔見ただけで分かるの
ていうか今更だけど何者!?
いや、今はそんなこと考えてる暇はないか
「えっと…とりあえずそこの水色とオレンジ色の…」
「私は霧の大戦艦ヒュウガ。そこにいるのが同じく霧の潜水艦、イ401のイオナ姉様よ」
「わかった、ヒュウガとイオナは味方と考えていいんだな?」
「まぁね」
「今ここを守っているバリアはいつまで持つんだ?」
色から考えても今工廠を守っているバリアの発生源もはこの2人と考えていいだろう。
「クラインフィールドのこと?そーね、私は今の調子でダメージを受け続ければあと4分15秒ってとこかしら。ナノマテリアルも少ないし攻撃は出来ないわよ」
「私はヒュウガと違ってナノマテリアルも少ない。それに演算能力も劣っている。だからあと2分が限界」
新しく建造して戦力を増強、んでもってあたごに修理した艤装を付けて挑むしかないか…
「妖精さん、資材はどれぐらい残ってる?」
「んーとね、ほとんどはかいされたー」
「えんじょうちゅう!」
「ばかったー」
「しいていうならかくしざい5!」
「……マジかよ」
各資材5って建造はおろか開発すら出来ねえぞ!?
おのれ深海棲艦ども…この恨みは絶対に晴らしてやる……!!
「あ、そうだ。妖精さん、あたごのVLSは治ってるか?」
そばで大破した艦娘の世話をしている妖精さんに聞くと、ピースサインを出しながら答えてきた。
「なおったよー!」「でもあんぜんじょうリミッターつけた!」「まいびょう5はつまで!」「リミッターはずせばぜんだんどうじはっしゃできるよ!」
リミッターつけてるとはいえ全弾同時発射が可能とかその技術は一体どこから出てくるんだよ…
まぁこれで希望は見えてきたな。
「よし、ありがとう!ヒュウガ、あたごに通信繋げれるか?」
「心配しなくてももうやってるわよ」
ヒュウガを囲む立体映像にCFG ATAGO.DDG-177 ON LINEの文字が出てきた。
「あたご!あたご!聞こえるか!?ある程度撃ったら皆を連れてこっちに来い!新しい艤装がある!」
《………あ》
「どうした?おい、あたご!?」
《あー…悪い、動けそうに…ない。あと…みらいを止めてくれ…》
「何を言ってる!?あたご?あたご!!」
ー雨霧ー
着陸寸前に被弾したものの、なんとかオートローテションで格納庫と管制塔の間に着陸。
みらいさんの海鳥はドローンみたいに俺の顔ぐらいの高さでホバリングしながら着いてきている。正直可愛い。
格納庫に走る前に一瞬管制塔を見上げる。
「……やっぱそうなってたか」
管制塔の上半分が倒壊していた。
人の気配も全くない。
「くそっ…もしかしたら比叡さんも巻き込まれて死…」
そこまで言いかけて、それはないと首を振った。
もしそうなら榛名さんがあんなに冷静なはずがない。
現に俺は前にある男性隊員が比叡さ と協力して当時流行っていた
[仲間が目の前で仲間に殺されるドッキリ]
を榛名にしたところ、比叡の渾身の死亡演技を信じ込み、ブチ切れながら仇を取ろうと男性隊員に襲いかかるところを見たからだ。
艤装をつけていない榛名を押さえ込むのに男性隊員4人が必要だった。
「…と、そんな事考えてる場合じゃないな。取り敢えず格納庫に急ごう」
ここにある格納庫は3つ。
うち2つはほぼ使えない状態だが、一番管制塔に近い、改修工事で防御力を上げた格納庫だけまだ健在だった。
格納庫の端にある小さな扉まで走り、を開け中に入るとすぐに整備員に右側頭部に銃口を突きつけられ、正面からは少し離れた位置からLAMと妖精さんが操る艦娘用の127㎜砲で狙われていた。
「ちょ、ストップストップ!!味方!味方ですってば!雨霧です!」
「…っ、雨霧かよ、驚かすな!」
「いや、それこっちのセリフなんですが…」
「んなこたぁどうでもいい、それよりお前さん、戦闘偵察機飛ばせるか?」
格納庫内を見渡すと見慣れない戦闘機が1機、主翼に武装を満載された状態でいた。
F-15並の大型の機体にキャノピーが2つ。だがF-15と違って主翼の先端は下に折れ曲がり、垂直尾翼も外側に傾斜している。
「どうでもって…まぁ、普通の固定翼機なら飛ばせますけど戦闘機は無理です」
「ったく使えねえな、なら全部自動でやるしかねぇだろうなぁ…まぁ、こいつなら大丈夫だろう」
「自動…?」
整備員は雨霧の疑問に答えることなく戦闘機のコクピット周りで何やら作業をしている妖精さんと整備員に声をかけた。
「おーい!やっぱ自動にするぞ!今すぐそいつを叩き起こせ!安全装置も全部解除だ!」
一斉にみんなが動き出す。
まるでスクランブル発進でもするかのように。
「あの…俺戦闘機乗れませんよ…?一体誰が操縦を…」
「操縦?全部自動だ」
「……え?」
「お前さん、耳ついてるか?全部自動って言ったんだ」
「それは聞こえてます!あの…自動って……戦闘も?」
「全部っつってんだから当たり前だろう」
「いや、あのそれ普通に考え…」
雨霧の声は突然鳴り響いたジェットエンジンの音にかき消された。
なんか…時間かけた割にはクオリティが………
うん、次はもっと良くしよう、設定ガバガバ過ぎなところとか色々良くしよう
ちなみに戦闘偵察機って何かわかりましたか?
実在する機体ではないですよー