魔法少女まどか☆マギカ -女神の決断   作:てにー

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第19話「魔法少女、契約、そして・・・」

 

 

 

 

===マミ家前===

 

 マミ「さあ、上がっていって」

 

さやか「お邪魔しますっ!」

まどか「お・・・お邪魔します」

ほむら「お邪魔するわ」

と、挨拶しているが無視してさっさと中に入る。帰り道の途中から、

正直、2人が魔法少女にならないよう、どう阻止するかで頭が一杯だった。

 

さやか「おい翔一!何人の家にズタズタ入ってんのさ!?」

 翔一「ん?・・・ああ、ごめんごめん」

 マミ「良いのよ、翔一の家、隣だし」

まどか「ええっ!?」 さやか「ええっ!?」

ほむら「・・・!」ニヤッ

さやか「えっ?という事は・・・マミさんと翔一って・・・」

 マミ「ん?仲が良いお隣さん・・・って所かしら。(翔一によると、だけどね)後・・・

    料理作ってくれたりとか、色々やってくれるから。お互い一人暮らしだし」

まどか「一人・・・暮らし?」

 マミ「・・・えぇ。私と翔一、事故で家族を亡くしちゃったからね・・・。

    それからは、お互い姉弟みたいに過ごしてきたから」

さやか(へぇ・・・別に付き合ってる訳じゃないのか・・・)

まどか「あ、あの・・・・すいません」

 マミ「良いのよ。過ぎた事だから・・・・ね。さ、入って」

ほむら「・・・」

・・・4人でマミさんの家に入る。

 

さやか「うぁぁぁ・・・!」

まどか「素敵なお部屋・・・」

 マミ「一人暮らしだから遠慮しないで。ろくにおもてなしの準備もないんだけど・・・」

さやか「いやいや!素敵な部屋ですよ!」

まどか「そうですよ!・・・私、こういうの憧れます」

 マミ「そう言ってくれるとありがたいわ。・・・・翔一、食器棚から小皿とカップ出して?」

・・・・・・どうするべきか。やっぱり魔法少女体験コースに行かせない方が・・・

いや、それだとマミさんに怪しまれる・・・俺も体験コースに行く事にもなるだろうから、

その時に何かをすれば良い。 ・・・ほむらも居るし何とかなるだろう。

 

 マミ「・・・翔一?」

 翔一「・・・え? あー・・・。皿とコップですね。用意しますよっと」

 マミ「えぇ。私はケーキを用意するから。キュゥべぇも食べる?」

 QB「僕は良いよ」

 マミ「そう? それじゃ私達が用意するから、そこに座ってて」

さやか「あっ、はい」

・・・・とりあえず皿とカップを置き終える。

 

さやか「翔一、あんたマミさんとどういう関係なのさっ・・・」小声

 翔一「・・・ん?まぁマミが言ってた通りだ」

まどか「そ、それじゃ・・・家族が死んじゃったって話も・・・?」

 翔一「・・・・・・・・・・・・・・ああ」

まどか「ご、ごめん・・・」

さやか「・・・それでいつも一緒に通学してた訳だ。納得したよ・・・・」

 マミ「翔一~?ココアにする?」

 

 翔一「・・・ああ、ココアにしてくれ」

 

さやか「・・・何だ今の、なんていうか・・・ごく普通的に済ませた会話は・・・!

    これが絆って奴なのか!! 何か悔しい・・・!」

まどか「さやかちゃん・・・」

ほむら「・・・・」

 

__

_

 

・・・・マミさんがケーキとミルクティー(俺はココア)の準備を終えて、

4人で食べ始める。 ・・・・うわ、良く考えたら今の現状ハーレムなんじゃね・・・?

 

・・・と思ったが、それよりもどうやって阻止するかという考えが出てくる。

自分にしては、久しぶりに・・・真面目に、物事を考えている方だと思う。

 

その分普段は不真面m・・・やめよう、何か空し・・・・うぉぉぉっ!?

この体制は・・・!やべ見えそう! 三角形が見えそ_

 

ほむら「っ」

 翔一「イッツ!・・・」

 

やばい、やばい、現在進行形でヤバイ。

足抓られてる。痛い。痛いです暁美先生!!!

これっべぇ・・・べぇ、マジ、っべー!!!

 

まどか「マミさん、すっごくおいしいです!」

さやか「うん!めっちゃうまっスよ!」

 マミ「ありがとう。・・・キュゥべぇに選ばれた以上、あなた達にとっても、

    他人事じゃないものね。ある程度の説明は必要かと思って」

さやか「うんうん!何でも聞いてくれたまえっ!」

まどか「さやかちゃん、それ逆・・・」

 マミ「ふふ・・・」

・・・・マミさんがそう言った後、手に持っている、自分の魂であるソウルジェムを見せる。

(※未だに抓られてます)

 

まどか「わぁー!綺麗・・・」

・・・・見た目は綺麗でも、中身は検討も付かないものなんだよ、まどか・・・。

 

 マミ「これがソウルジェム。キュゥべぇに選ばれた女の子が、契約によって生み出す宝石よ。

    魔力の源であり、魔法少女である事の証でもあるの」

 

さやか「契約って・・・?」

 QB「僕は、君達の願い事を、何でも一つ叶えてあげる!!!」

・・・出た、営業・・・!クソ野郎が・・・!

 

さやか「えっ!?本当・・・?」

まどか「願い事って・・・?」

 QB「何だって構わない。どんな奇跡だって、起こして_」

ほむら「その代わり、契約したら死と隣り合わせになるわ。・・・例え嫌になっても・・・ね」

 

まどか「!!!」さやか「!!!」

 

さやか「・・・本当ですか・・・マミさん」

 マミ「えぇ・・・。認めたくないもの、なんだけどね・・・。暁美さんの言う通りなの」

さやか「命・・・がけ・・・」

まどか「・・・・」

 QB「でもその代わり、どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」

さやか「例えば・・・金銀財宝とか、不老不死とか、そんな願いも叶っちゃうの・・・?」

まどか「・・・・」

 QB「まぁね、・・・でも、それと引き換えにできるのがソウルジェム。

    ・・・この石を手にした物は、魔女と戦う使命を架されるんだ」

まどか「あっ・・・魔女・・・?」

さやか「魔女って何なの?魔法少女とは、違うの・・・?」

 QB「願いから生まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから生まれた存在なんだ。

    魔法少女が希望を振りまくように、魔女は絶望を撒き散らす。しかもその姿は

    普通の人間には見えないからタチが悪い。不安や猜疑心、過剰な怒りや憎しみ。

    そういう災いの種を世界にもたらしているんだ」

 マミ「理由がはっきりしない自殺や殺人事件は、かなりの確立で魔女の呪いが原因なのよ。

    形がない悪意となって、人間を内側から蝕んでいくの」

さやか「・・・そんなやばい奴らがいるのに、どうして誰も気づかないの?」

 QB「魔女は常に結界の奥に隠れ潜んで、決して人前には姿を現さないからね・・・。

    さっき君達が迷いこんだ、迷路のような場所がそうだよ」 

 マミ「結構、危ない所だったのよ?

    あれに飲み込まれた人間は、普通は生きて帰れないから・・・」

まどか「マミさんは、そんな怖い物と戦ってるんですか?」

 マミ「そう。命がけよ。・・・だけど一人じゃないもの。翔一がいつも手伝ってくれるし」

さやか「えぇ!? それって結構危ないんじゃ・・・!」

 マミ「・・・そうね。魔女の攻撃に傷ついて、しばらく欠席した事もあったわね」

・・・マジっすか!?・・・あ、ちょっと前に大怪我したって言ってたし・・・。

 

まどか「そ、そんな・・・」

さやか「・・・・その翔一が、さっきからそいつ(QB)の方を睨んだまま黙ってるんだけど・・・」

 翔一「・・・まぁ、危ないは危ないさ。ぶっちゃけ今生きてるのがおかしいくらいに」

・・・記憶がありませんけど、俺の体に傷跡があったりする所を見ると、

そんな感じなんだろうなと大体予想が付いてしまうのでした。

この前戦った魔女戦でも結構キツかったしな・・・

それに・・・昨日の使い魔との戦いだって・・・な。

 

まどか「どうやって・・・?」

 マミ「ちょっと特別な物を持ってるからね、翔一は」

さやか「あ!それって、さっきの光線みたいな物撃ってた・・・」

 マミ「えぇ。デーア__」

 翔一「マミ!」

・・・・・思わず恥ずかしくてマミさんが続きを言うのを防ぐ。

・・・・例え本人が恥ずかしくなくても、俺が何かと辛い・・・。過去の自分を見てるみたいだっ・・・!

・・・だってこの魔銃の名前、マミさんが付けたらしいんだけど、

名前聞いた時過去に『アレ』が発病していた俺にとっては充分すぎる破壊力だった・・・。

 

 マミ「ん? なぁに?」

 翔一「・・・とりあえず、口で言うより見せた方が・・・」

 マミ「そうね。二人に見せた方が良いわね・・・」

・・・俺はブレザーの内ポケットから、魔銃の方の腕輪を取り出す。

 

ほむら「!!」

 マミ「そう、これが・・・・って、何その腕輪・・・」

 翔一「あっ、そういや言ってなかったな」

『・・・起動』

 

 マミ「!!」 ほむら「!!」 さやか「おぉ!?」 まどか「へっ!?」

 

 翔一「・・・こういう、事、だよ」

 マミ「・・・キュゥべぇに頼んだのね?」

 翔一「まぁ・・・ね」

ほむら「・・・」ジィー

さやか「なにそれ!凄くない!?」

まどか「腕輪が・・・・!!」

 翔一「まぁ積もる話だ、先に本題に入ろう」

・・・ほむらに少しでも情報を与えたら、厄介な事になりそうだからな。

 

さやか「凄すぎでしょ・・・それ・・・」

 マミ「撃ち出す物は、銃弾よりも威力があるから・・・」

さやか「危なっ!?」

 マミ「まぁ触らなければ良いだけだから」

まどか「凄・・・かったよね、これ」

さやか「うん!翔一がピュンピュン撃ってたからさー!

    ・・・その後エネルギー切れになってたよね?」

 翔一「あ、あれは・・・」

 マミ「あれは翔一のドジよ。勿体ないからって魔石の交換をしなかったから・・・」

さやか「すっごいな・・・これなら、マミさんの手伝いできそう・・・」

 マミ「危ないわよ。翔一はずっと私を手伝ったから、魔女の動きとかが分かったりしてるけど、

    本来なら、一般人が勝てる相手じゃないわ。翔一が生きてるのは、銃の才能と

    身体能力のおかげだから」

えっ・・・?いや、銃の才能って何ですか?・・・の●太君ですか?

それに身体能力って・・・確かに鍛えてたけどさ・・・。

 

あ、でもそういや何だか体が軽い感じがしてたんだよな・・・。

現に今日の体育やその前だって、体が軽くて、俺とは思えないぐらいの記録叩き込んだし。

 

・・・・この世界の俺SUGEEEEEEEEEE!!! 

・・・それに比べて俺は・・・って、全てこの世界の俺補正なんじゃね?マジワロエナイ・・・

 

まぁ俺もやれば出来る子!   だと思いたい。

 

まどか「戸原君体育凄いもんね・・・」

さやか「まぁバリバリ凄いからねー。何だか羨ましいわ」

まどか「あ、はい・・・」

さやか「はい・・・」

 マミ「・・・一般人でもこれだけの事をしないといけない、まさに

    命がけなのよ。・・・・だからあなた達も、慎重に選んだ方が良いわ。・・・キュゥべぇに

    選ばれたあなた達には、どんな願いでも叶えられるチャンスがある。でもそれは、

    死と隣合わせなの。翔一が何回も怪我を負って生きてるのは奇跡にも等しいぐらいに」

 

・・・この世界の俺SUGEE。まさにG並の生命力・・・。

 

まどか「うへぇ・・・・・」

さやか「うわぁ・・・悩むな・・・・翔一が何回も怪我して生きてるのが奇跡ぐらいなんでしょ?」

まどか「うぅーん・・・悩むなぁ」

 マミ「そこで提案なんだけど、二人共__」

 翔一「よせ!!!」

・・・あっ・・・。思わず阻止してしまった・・・。どうしよ、空気気まずすぎる・・・!

 

 マミ「・・・どうして?」

 翔一「・・・俺もその場について行く」

 マミ「あら、そんな事?初めから頼むつもりだったわよ」 

 翔一「・・・なら、良いんだ」

さやか「あ、あの・・・話が見えないんですけど・・・」

 マミ「あぁ、ごめんなさいね。

    ・・・二人共しばらく、私と翔一の魔女退治に付き合ってみない?」

 

まどか「うぇっ!?」 さやか「えぇっ!?」

 

 マミ「もちろん、暁美さんにもお願いしたいんだけど・・・」

ほむら「・・・えぇ、協力するわ」

 マミ「ありがとう」ニコッ

さやか「いやぁ・・・それで・・・魔女退治って・・・」

 マミ「魔女との戦いがどういう物か、その目で確かめてみればいいわ。その上で、

    危険を犯してまで叶えたい願いがあるのかどうか、じっくり考えてみるべきだと

    思うの。・・・あなた達には、ちゃんと考えられる時間がある」

まどか「えっ・・・でも・・・足手まといに_」

 マミ「大丈夫。翔一が守ってくれるから」

 翔一「・・・・・」

守れる自信がありません、どうすれば良いでしょうか。

昨日だって守れそうにもなかったんだぜ・・・。

 

 マミ「もちろん、私達は3人を守りながら戦うけど、私と暁美さんが対処できなかった場合は、

    翔一にお願いする って事だから。お願いできる? 暁美さん」

ほむら「えぇ、構わないわ」

さやか「うーん。まぁあの銃があれば、魔女なんかぱぱってやっつけられそうだし!

    私は構いませんよ!」

まどか「わ、私も・・・」

 翔一「・・・『あの銃があれば』・・・ねぇ?」

さやか「あ!ごめんごめん!そんなつもりで言った訳じゃ__」

 翔一「別に良い。・・・・・実際役に立ちそうにないし」ボソッ

 マミ「それで・・・暁美さん、どうしましょうか」

ほむら「・・・私がまどかを守るわ」

 マミ「そう。じゃあ私は美樹さん_」

さやか「ちょ、ちょっと待ったぁ! 何それ! 転校生は私の事守ってくれないの!?」

ほむら「あら。そんな事一言も言ってないけれど」

さやか「だって_」

 マミ「こういう時は、事前の役割分担が大事なの。それも2人を危険な目に合わせる事に

    なってしまうから、ちゃんと分担は大事なの。暁美さんは、鹿目さんを優先的に守る

    って言っているだけで、別に美樹さんを守らないって言ってる訳じゃないわ。

    ・・・安心して。ちゃんと美樹さんは私が守るし、翔一も居るし・・・・ね?」

さやか「は、はい・・・分かりました・・・」

 

___

__

 

 マミ「ふふ。・・・・いけない、もうこんな時間ね。2人共、家まで送っていくわ」

さやか「いえいえ!ここからならちゃんと帰れますし、家の近くまでまどかと一緒ですし!」

あの後質問をしまくるさやか、そしてそれに答えるマミさんやほむらだったけど、

まどかとさやかも色々納得してくれた様だ。・・・が、話し込んでいたら

すっかり夕飯時になっていた。

 

 マミ「・・・そう?翔一、一応心配だから__」

 翔一「分かってます・・・。ついでに夕飯何が食べたいんですか」

 マミ「うーん。そうね・・・・麻婆豆腐とか?」

 翔一「それじゃ、見送りついでに買ってくる」

さやか「うわぁ・・・いいなぁ・・・そういう会話って憧れるなぁ・・・」

まどか「うん。何だか家族みたいで・・・」

 翔一「か、家族!?」

まどか「うん」

・・・・うぉぉwwwそういやこれ半ば家族ですなwww

・・・ちょっと家族の一線越えたi・・・・俺自重。

 マミ「まぁ弟みたいな物だし」

・・・・弟か・・・マミさんが姉とかマジ、オラワクワクすっぞ!!!  ←姉萌え

 

さやか「それじゃ、家族の__」

まどか「さやかちゃん」

さやか「冗談だよー。それじゃ、お邪魔しました!マミさん!」

 マミ「えぇ。また何時でもいらっしゃい。また明日ね」

まどか「はい、また明日ー」

さやか「それじゃまた明日!」

 マミ「くれぐれもこの事は内緒でね?」

さやか「分かってますって!それじゃ!」

 翔一「行ってきますっと」

 マミ「いってらっしゃい・・・。・・・暁美さん!」

ほむら「・・・?」

 マミ「明日・・・よろしくね?」

ほむら「・・・えぇ」

・・・・・・・・マミさんの家を出て、4人で喋りながら歩き、

まどか、さやか、ほむらを見送る。…さぁてと、長い一日だったけど、それももうすぐ終わりだ。

 

麻婆豆腐さっさと作って、ゆっくりするか・・・・。

 

 

 

===まどか、さやか、ほむらside===

 

まどか「じゃあまた明日ね!ほむらちゃん!気をつけてね~」

ほむら「えぇ。・・・まどかも気をつけて。・・・それとさやかも」

さやか「『それと』ってなんだー!?」

ほむら「ふふっ・・・くれぐれも、先を急がないで・・・願い事を決めて。

    ちゃんと、自分のために。そして、契約した後絶対、後悔がないように」

まどか「・・・うん・・・」

さやか「分かって・・・るよ」

ほむら「そう。・・・それじゃ_」

さやか「ちょっと転校生!」

ほむら「・・・何かしら」

さやか「マミさんには言いづらかったから言わなかったんだけど・・・

    あんたは、どんな願い事をして、魔法少女になったの・・・?」

 

ほむら「っ!!」

 

さやか「!!・・・ご、ごめん・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」

ほむら「・・・詳しく言う事は出来ないわ」

さやか「そ、そう・・・だよ、ね・・・」

さやか(…そうだよ。何時も命がけになる程、叶えたい願いなんて…そうそう、教えられる訳、

    ないじゃない・・・。何で聞いたんだろ、私・・・)

 

ほむら「・・・強いて言う、なら・・・」

 

まどか「・・・」

さやか「・・・」

 

ほむら「・・・『大切な人の、ため』・・・かしら」

 

さやか「!!!」

まどか「!!!」

ほむら「・・・ごめんなさい。今のは忘れて。・・・でも」

さやか「・・・」

ほむら「絶対に『誰か』のために契約なんてしないでちょうだい。

    ・・・でないと、後悔するわ。・・・絶対にね」

 

さやか「・・・転校、生・・・」

まどか「・・・ほむらちゃん・・・」

ほむら「・・・あなた達には・・・いえ。何でもないわ」

さやか「・・・分かったよ。私、絶対後悔なんかしない。・・・いや、たぶんするけど・・・

    契約して、どんな事が起きたって・・・そん時の自分が後悔したって・・・

    すぐに・・・すぐさま、立ち直るぐらいにさ!」

 

ほむら「・・・『後悔しない』とは言い切れないのね」

 

さやか「・・・そりゃ、そう言いたいよ。だけど、そう思っていたって、そん時になれば

    後悔しちゃう事ってあるかも知れない。・・・だから、後悔しても、直に立ち直れるぐらい、

    悩んで悩んで、いーっぱい悩んで考えるの。それで願い事が見つからなかったら、

    それでおしまい。魔法少女にならないって決めたら、もう魔法少女にはならない!

    そんぐらいの覚悟でさ!」

 

ほむら「・・・その言葉、真実である事を祈るわ」

さやか「うん!バリバリ真実ですって!!」

ほむら「・・・分かったわ・・・ほむらで良いわ、美樹さやか」

さやか「・・・うん。・・・じゃあね!ほむら!!」

ほむら「じゃあね・・・まどか。・・・それとさやか」

さやか「あぁー!?また『それと』って言ったよこいつー!ムキッー!!」

 

まどか「ウェヒヒ・・・。私も・・・私も!さやかちゃんと負けないぐらい悩むか_」

 

 

ほむら「それはダメよ!!!」

 

まどか「えっ!?」

ほむら「あっ・・・。・・・・・・何でもないわ。・・・とにかく、明日はちゃんと守ってみせるから」

まどか「・・・うん」

さやか(・・・ほむらの奴・・・)

ほむら「・・・じゃあね」

まどか「う、うん・・・じゃあね・・・」

 

 

 

 

まどか「・・・ほむらちゃん・・・」

さやか「大丈夫だって。・・・ほむらの奴にも、考えがあるんだよ、きっと」

まどか「うん・・・」

さやか「・・・とにかく、明日皆で集まって、魔女退治するんだから!こんな事で

    落ち込んでられないよ、まどか!!」

まどか「やっつけるのはほむらちゃんとマミさんと戸原君だよ・・・」

さやか「ギクッ。だからあたし達は応援するんだよ!!応援!!!

    皆が怪我一つせずに、気合出せるようにね!!!」

まどか「・・・うん!!!  それじゃ帰ろっか!」

 

 

 

 

 

 

___

 

・・・・・夜。月の光に照らされる、一匹の獣が居た。

 

 

 

 

??「・・・計画は順調だ。・・・・・・・・・・・・・もう僕は、彼女達に傷ついてほしくはないからね」

 

 

 

・・・そう『彼』は、ポツりと呟いたのであった。

 

 




最初は序盤のマミさんの家で集合して会話するシーンが長め
だったんですが、あんまり長すぎるといけないんで
区切りの良いところで終わらせました。

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