魔法少女まどか☆マギカ -女神の決断   作:てにー

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マミさんと一緒に帰宅して、ほむらとの関係を問いだされる翔一。そして、インキュベーターが放つ事実は・・・・。



第18話「知らない者と知るべき者」

 

マミ「・・・それで、本当に嘘じゃないのね?

翔一「はい・・・嘘ついてません・・・。

   ほむらが名前で呼んで良いって言ったのも、

   昼休み、学校の裏で向こうから連絡先を共有しようと言ってきたのも・・・。

   全部、本当の事です」・・・皆さん、戸原翔一です。

 

たった今私は、マミさんの前で正座しています。

あの後、帰って、とりあえず風呂入って夕飯作って食べた後、

こんな感じにマミさんにほむほむとの仲を、念入りに言わされていました。

 

マミ「はぁ・・・なら、良いけど・・・」

翔一「本当に申し訳ございませんでした」土下座

マミ「はいはい・・・。それで・・・キュゥべぇが、翔一に話があるって言ってたけど・・・」

QB「やっと終わったのかい? ・・・マミ、ちょっと、翔一と二人にさせてもらって_」

マミ「はい・・・。でも、翔一との話が終わったら、今度はキュゥべぇの番よ。

   そのつもりがなかったからって、女の子のスカートを覗くなんて最低だわ」

QB「・・・あぁ。分かってるよ」

マミ「それじゃ、私は部屋に居るから・・・終わったら、呼んでちょうだい」

ガチャ、・・・バタン。

 

マミさんが部屋にいってしまい、部屋には俺とキュゥべぇが残る。

QB「・・・すまない。時間を取るよね。でも、大事な話なんだよ、戸原翔一。

   君も、充分分かっているだろうけど、今回は僕がいけなかった」

翔一「・・・」

こいつが何を言い出すのか、検討もつかないが、大事な話なのは分かっている。

QB「・・・・・・翔一、この前魔銃の説明をしたよね」

翔一<<・・あぁ>>

QB「マミに聞かれてはマズい話というのは、覚えてるみたいだね」

翔一<<・・・・・>>

QB「・・・あれだけ充分に注意していたけど・・・。念のために、また話すよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           「その、魔銃の説明をね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

           

 

 

 

 

 

QB「その魔銃の大体の機能の説明はした。だけど、根本的な説明は、まだしていない。

   ・・・その魔銃は__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     君の脳波とリンクしている。それは、知っているだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<・・・・>>

 

 

  「・・・魔銃は、君の脳波と繋がっている。という事は、どういう事か、分かるかい?

   君の怒り、悲しみ、喜び。全て、この魔銃は、君の感情と繋がっている。

   

 

   感情は、僕達に言わせてもらえば『エネルギー』だ。

 

        

   だけど、魔銃にはロックが掛かっている。翔一が、安全に扱えるようにね。

 

 

 

   ・・・そのロックが外れる条件。それは・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   『魔石の残量がなくなる事、そして、使用者の感情の高まりが一定に達した時』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    翔一。君は、使い魔を相手にしていた時に、どこからか、力が湧いてきたよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    それは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               『君自身の感情』、だよ   」

                               

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<・・・・!!>>

 

 

 

 

 

   「そう。君があの時感じた力は、君自身の感情さ。

    感情を魔力に変え、そして変えた魔力を増幅して放つ。

      

    そういう機能がついているんだ、魔銃には」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<そういう・・・事、かよ・・・!!>>

 

 

 

 

   「知っていただろう? ・・・・でも、あの状況は仕方なかった。

    暁美ほむらが助けに来てくれなければ、鹿目まどか、美樹さやかは

    目の前で死んでいただろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<っ!!!>>

 

 

   

 

 

  「君の怒りが最上限に高まるのは無理もなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         目の前で、家族全員が死ぬ所を見た、君には   ね」   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<< !!??  ど、どういう事だよ・・・・!!!>>

 

 

 

 

 

「・・・・君が一番、知っているだろう?」

 

 

 

<<・・・・>>

 

 

「君の家族は、君以外全員、2年前に事故で_」

 

「・・・やめろ!!!!!!」

 

「・・・・・・・すまない。辛い事を思い出させてしまったね。

 でも、それが事実だよ、戸原翔一。変えられない運命だ」

 

 

<<・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 続けろ、話・・・を>>

 

 

 

 

  「・・・・・・・・・感情。その感情を生み出すのは、心。つまり、『魂』だよ。

   感情を魔力に変え続ければ、君は・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          感情をなくして、体を残して死ぬ」

 

 

 

 

 

<<・・・・・・・・・・・・・はは・・・・・・・・>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<はははははははは!!!! なんだよそりゃあ!!>>

 

「・・・・・・」

 

<<どこのア●ラクラインの2番煎じですか!! どこのリ●ヴスラシルですか!!

 

 

  そんなの・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 感情がなくならない様にするか、感情使い切って死ぬか、どっちかしかないだろ・・・>>

 

 

 

「・・・僕達からしてみれば、君が死ぬのは中々歯がゆい。

 君『も』今まで現れた子達よりも、遥かに珍しい存在なんだ。君が死んだら、

 君みたいな子が現れるのは、もう現れるか現れないかのどちらかぐらいだしね」

 

<<・・・それで? この魔銃は、要するに弾切れ状態で俺がマジギレすると、

 俺の感情を糧にとんでもない力を発揮するって?

「・・・その言い方は、合ってるようで、間違っているけど・・・。

 短く言うと、そうなるかも知れないね」

<<・・・そういうの、一番最初に言うべきだろ>>       

「一番重要な事だから、忘れてはいないと思ってただけだよ」

<<やっぱりそういう事かよ・・・>>

「・・・・」

<<・・・まぁ大事になる前に分かって良かった・・・

 それで、結局は魔石の魔力が切れて、マジギレしなければ良いんだろ?>>

「そういう事だね。・・・・それで、今回は僕が悪かったよ。あの場で魔石を出していれば_」

<<そういや、俺の感情でもう減ってるのか?>>

「いや。確かに魔力に変換しかけたけど、放ってないなら、感情は減ってないよ」

<<・・・それで? 魔石出してれば確かにあんな事になんなかったのは事実だよな?>>

「・・・謝罪という意味を込めて・・・魔銃を貸してくれないかい?」

<<何でだよ>>

「・・・出来れば早くしてほしいな」

<<分かったよ・・・>>

 

__

_

 

<<ほれ。自分の部屋から取ってきたぞ>>

そう言って、キュゥべぇの前に置く。

 

 

QB「・・・キュッ・・・ぷぃ!!」

翔一「あぁっ!? おい!!」

・・・キュゥべぇが魔銃を取り込んだー!?

 

QB「・・・・・・・・ふぃ。 これで安心だ」

翔一「おい!!安心じゃねーだろ!? お前取り込んでどうすんの!?」

QB「取り込んでなんかいないよ。『送った』だけさ」

翔一「・・・・『上』の連中に?」

QB「・・・・そうなるね」

翔一「じゃあ送ってどうすん_」

 

QB「うっ・・・!」

翔一「おい!キュゥべぇ!?」

 

QB「キュッぷい!」ポン!

翔一「おうふ!?」

キュゥべぇの背中から何か出てきたー!?

 

翔一「・・・・あれ?何これ。腕輪?」

QB「それが魔銃だよ」

翔一「・・・はぁ!? ちょ、おま! 形全然違うじゃん!柄を合わせても、

  『銃』じゃなく『腕輪』じゃないか!! どういう事だおい!」

QB「だからその『腕輪』が『魔銃だった物』だよ。・・・・腕にはめてごらん」

翔一「嫌だよ! お前の背中から出てきた腕輪とか!!」

 

QB「・・・なら、拭けば良いじゃないか」

 

翔一「汚い事は認めるんだな!?」

QB「いや、汚くなんかないよ。ただ『転送』された場所が僕の背中だっただけ」

翔一「いやいやいやいや・・・転送・・・って。どんだけハイテク技術なんだか・・・

   しかも送られて数十秒も経ってないよ? ねぇ、お前らどれだけ凄いの?」

QB「それほどでもないよ?」

翔一「あーはいはい・・・。」フキフキフキ

QB「そんなに拭かれると傷つくよ」

翔一「お前に感・・・まぁ、得体の知れない物だからな」

QB「・・・」

翔一「それで、拭き終わったけど、どうすれば良い?」

QB「だから腕につければ良い」

翔一「えぇー・・・・仕方ないなぁ・・・」

そう言って、利き手が左手なので、左腕に付ける。

 

翔一「・・・大した変化がないんですが。もっとこう、体の力が引きあがる~とか、

   そんなんじゃないの? ちょっと期待してたんだべ?」

 

QB「君は何の期待をしているんだい。それは『魔銃』だよ?」

翔一「・・・・つまり・・・?」

QB「・・・念じれば良い。リンクを繋げるように、魔銃を起動と念じれば」

翔一「・・・『変身』とか『セット・アップ』とか『来い白式!』とか『レストレーション』とか

   なんか、気恥ずかしい掛け声上げる必要はないよな?」

QB「あぁ。念じれば良いだけさ」

翔一「・・・良かった。ぶっちゃけそんな感じだったら恥ずかしくて仕方なかった・・・」

 

・・・『魔銃、起動!』

 

翔一「おぉ・・・さっきまで持ってた魔銃が左手に・・・」

QB「元々小さな石だったからね。小さな石だと、容量が足りないし、魔銃だと持ち歩きが

   不便だと思うし。だから、小さくて持ち歩きが便利に腕輪にする事になったよ」

翔一「それを何で今までやらなかったのか疑問でしょうがない」

QB「・・・さっき、翔一が自分の感情を魔力に変えようとしたからね。

   翔一が死んだら、僕達にも困るのが一杯居る。だから、さっきの件を建前にしたんだよ」

翔一「人を建前にするとか最悪だな、・・・もう、『流石』ってレベルだな」

そう言いながら、苦い思いをしつつ、試しに魔銃を腕輪の状態に・・・あ、戻った。しかも

はめこんだ手首の位置に戻ってる。便利だな。

 

QB「・・・ 後、はい、これ」

翔一「は?・・・・また腕輪?」

・・・キュゥべぇが差し出してきたのは、また腕輪。

だけど今展開してる魔銃の腕輪の状態とは、柄が違う・・・というか、

翔一「・・・これ、魔石か?」

QB「うん。この腕輪にはめていれば、魔力暴発が防げるし、僕がさっきみたいに

   魔石を渡せなかったりする時も、手元にストックがあるから便利だろう?

   元々、今日渡すつもりだったんだけどね、その腕輪」

そう。渡してきたのは、4つの赤い魔石がはめられている指輪だ。

他にも魔石がはめられるらしく、4つほど窪みがある。

 

翔一「・・・そりゃ、そうだけど・・・」

QB「ちなみにその腕輪、2つ共魔法少女の素質がある子以外には見えないから安心して」

翔一「おぉ。何ていう科学力」

QB「後、魔石の方の腕輪には、最大8つの魔石がはめれるよ。今は、先週分の4個の魔石を

   はめられているけど。まぁ補充したりするのは、また僕の役目だけどね」

 

翔一「・・・8つの魔石をはめる腕輪って・・・デ●トラ・クエストでもないんだからさ・・・」

そう良いながら、右手の手首にはめる。・・・そういや、魔銃状態は重量があるけど、

 

腕輪状態はまるで紙と思えるぐらい軽い。なのにピッタリと腕に食いつく。

こちらの魔石側の腕輪は確かに重さはあるが、それでもノート1つ分ぐらいの重さだ。

 

翔一「・・・これで、何とかなるな」

QB「忘れないでほしいのは、君の感情を魔力に変換しすぎないでほしいという事」

翔一「・・・別に、良いだろ」

QB「さっき言っていたのは、忠告のつもりだよ」

翔一「忠告ごくろうさん・・・ってな。だけど・・・俺の感情を減らす『だけ』で

   誰かを救えるぐらいの力が出せるなら・・・・俺は使う・・・さ」

QB「・・・」

 

翔一「『自分の感情の一部』と『人一人の命』、どっちが大きいって言われたら、

   お前にとってどっちが大きいのか分からないけど、俺は・・・

   『人一人の命』の方が、遥かに大きいさ。・・・俺にとっては、な」

 

QB「やれやれ・・・僕達にとって、何億人といる人間より、翔一の方が_」

翔一「そこまでだ外道。まぁ、お前には一生理解できないのかも知れないけどな・・・」

QB「翔一の言う事を訳すと、『小さい物を捨てて、大きい物を取る』

   って言ってる様にしか聞こえないよ。少なくとも、僕にはね」

 

翔一「・・・それが『正義の味方』の在り方って言う人も居るんだから、きっと、

   そうなんだろうけど・・・。俺は生憎、正義の味方でもないからな。

   ただ・・・・『助けたい人を助ける』。それだけじゃ、ダメなのか?」

 

・・・そう。もう俺は・・・・正義の味方なんかじゃないんだ。

 

QB「僕達には理解しかねるね・・・」

翔一「お前たちにとって、今まで魔法少女にした奴より、俺が大切だから、

   俺の動きを止めた。そうなんだろ?」

・・・本当は『このゲス野郎』と続けたかったが、歯を食いしばった。

 

QB「・・・? 止める? ・・・確かに魔銃は翔一の感情とリンクしているけど、

   僕達が魔銃を通して翔一の動きを制御するなんて事、不可能だよ」

翔一「・・・!? じゃあ、あの時俺を止めたのは何だったんだよ!?」

QB「さぁ・・・?僕はてっきり、翔一自身が振る衝動を押さえ込んでたと思ってたけど?」

翔一「・・・分かった。そういやキュゥべぇ、もう、この腕輪2つに、

   もう話してない機能はもう何も、ないんだな?」

QB「そうだよ。それ以上の機能をつけても、あまり効果は期待できないしね。

   強いて言うなら、魔銃が翔一のテレパシーを機能させているぐらいだよ」

翔一「あっ・・・テレパシーって魔銃が機能してたのか」

QB「当たり前だよ。幾ら素質があるとは言え、僕なしでテレパシーが使えるのは、

   魔銃のおかげだからね・・・・。さて、そろそろ行かないと、マミに余計

   怒られそうだから、僕は行くよ」

翔一「『逝』ってらっしゃい。・・・俺も部屋に戻るから、マミに伝えてくれ」

QB「分かった・・・・ただ、これだけは言わせてもらうよ」

 

翔一「・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

QB「君が死んだら、悲しむ人が居るのは、忘れないでほしいね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔一「!!!」

QB「それじゃあね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

翔一「・・・そう、だな・・・」

 

 

_____

___

 

 

 

=夜=

 

 

「・・・・母さん・・・」

 

母さん達の寝室で、飾られている写真を見ていた。

 

この世界では・・・やっぱり、母さんだけじゃなく・・・

やばい。泣いちゃダメだ・・・!

 

それでも。

 

 

「俺・・・どうすれば良い・・・かな・・・。教えてくれ・・・

 この世界じゃ・・・母さんだけじゃなく・・・・うっ・・・・クソ、泣くな・・・

 泣くなよ・・・・泣くんじゃ・・・泣いたら・・・。俺は・・・俺は・・・・!!!

 

 ・・・やっぱり・・・ダメだよ・・・! 俺は・・・ダメ息子・・・だ・・・!」

 

 

『そんな事して、おばさんが喜ぶと思ってるのか』

 

「・・・っ!!」

 

_『お前の今の姿を見て、おばさんが、嬉しいって思ってくれるか?・・・違う、だろ』

 

「・・・・分かってる・・・・!分かってるんだよ!!!」

 

_『なぁ、翔一。そうすれば・・・おばさんへの、罪滅ぼしになると思ってるのか?」

 

「・・・くっ・・・!」

 

_『違う、だろ。おばさんへ、ちゃんと罪滅ぼしをするなら__』

 

「分かってるんだよ!!! そんな事は!!! ・・・でも・・・でも・・・・

 今にも思っちまう・・・俺なんかより・・・俺なんかより・・・・俺なんかより・・・!」

 

_『そう思ってるなら、尚更だろ。・・・・・翔一。もしお前が・・・

  お前が自分を許せなくても、俺が許してやるよ。・・・それに・・・さ。

  俺だって辛いに・・・決まってんだろうが・・・!お前のそんな姿見てたら・・・!』

 

「・・・・くっ・・・。俺は・・・_______」

 

_『だから・・・だから。自分で自分を責めるの・・・やめろよ・・・悲しいじゃない、か・・・』

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう、だな。

 俺は・・・・。だからさ・・・。・・・もう、母さんの時みたいには・・・・させない。

 

 絶対に救ってみせるよ・・・。

 マミだって・・・まどかだって、さやかだって・・・ほむらだってな・・・!』

 

_『ああ、お前のそういう所が昔から好きだぜ、翔一。

  ・・・あ、おい!意味履き違えるな!おい!迫るなー!?ぎゃぁー!!来るなー!!!』

 

「・・・ははは、お前のおかげで、元気が出たよ、ありがとな、時雨」

 

 

 

 

 

____

__

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

\ピピ.../

 

 

翔一「・メール、か・・・」パカッ

 

【・・・あなた最悪ね】

 

翔一(・・・ほむらさんからメールか・・・というか最初のメールがこれかよ・・・

   しかも中学以来、1つも来なくて、久しぶりの女の子からのメールがこれですよ・・・)

  

 

 

==ほむhouse==

 

ほむら(何が・・・パ、パンツが見えた・・・よ・・・!本当、ありえないわ。

    まどかに変な目で見られたらどうするつもり・・・!?

    ちょっと前までは我慢してたけど・・・!!  はぁ・・・・。)イライラ

 

【すいませんでした。あれしか言い訳が思いつかなかったんです】

 

ほむら(な、何がすいませんでした、よ・・・!もっと他にも言い訳があったでしょう・・・!)

    

 

==============

 

 

ほむら【もっと言い訳があったと思うけれど】

 

 翔一(やべ、絶対怒ってるわ・・・どうする・・・・・あ!)ポチポチ

 

【今度何か奢らせていただきます、だからどうかご勘弁ください】ソウシン

 

 

ほむら(・・・最低ね。冷静を装っていたけど・・・本当は凄く恥ずかしかったのに・・・!

    それを物で返すだなんて・・・! ・・・いえ、これはチャンスね。これを使って・・・)

 

【それじゃあ、あなたの事、教えてもらえるかしら。 

 なんで私の過去を知っているのか、教えてもらいたいのだけど】ソウシン

 

 

 翔一(そう来たか・・・。どうするかなー・・・えぇと)

 

【それは別問題だと思います、ほむら先生】ソウシン

 

 

ほむら(何が別問題よ・・・! 問題大有りよ!)イラッ

 

【話を逸らさないでもらえるかしら】ソウシン

 

 

 翔一(oh...正論・・・。あ、嘘をつけば良いんじゃないか!!!)

   『実は、俺は未来から来たほむらとまどかの子供の従兄弟だ』・・・とか。

    ・・・ダメですね。サーセン・・・。んー・・・・)

 

【じゃあ言える情報ぐらいなら教えてやるけど】

 

 

ほむら(来たわ・・・!)

 

【それじゃあ、私はまどかを救えるのかしら】

 

 

 翔一(ぐぉぉ・・・ストレートすぎる・・・!・・・まぁそりゃあ、必死にまどか救おうと

    頑張ってるんだから、まず知りたいのはこの事だろうけどさ・・・。

    く、あいつ、俺が未来を先読みできるとか思ってるのか・・・?いや、確かに

    知ってたりはするけどさ・・・。・・・ふ、だがこういう時は・・・)

 

【知らない、というかそんなの分からない】

 

 

ほむら(・・・。もし『答えられない』と送られてきたなら都合が良かったのだけど・・・。

    以外にやり手なのね。それじゃあ・・・)

 

【あなたの住所ってどこかしら】

 

 

 翔一(うわぁ・・・。これ教えたら俺家で乙る事になるよ・・・。家に爆弾仕掛けられたりさ・・・。

    というか教えなくても、もうたぶん知ってるんじゃないのか・・・?。

    だが甘いぞほむほむ!俺の家は、マミさんの隣だ・・・!下手に行動できまい・・・!)

 

【教えたら遊びに来てくれるのか、それとも始末しに来るのか、教えてもらいたいな】

 

 

ほむら(・・・。今の所、遊びにも始末しにも行くつもりはないのだけど・・・。

    せめて、何か重要なヒントを得てから・・・。それに、まどかと美樹さやか。

    そしてあの巴マミとも接点があり、魔法少女の真相も知っている人物。

    それを早々に始末してしまったら、後々後悔するに決まっているわ。

    ・・・もう同じ時間を繰り返して、5度目になるけれど、

    彼。『戸原翔一』という人物が現れたのは、今回が初めて。

    もしかしたら、私が時間を繰り返している影響から生み出されたのかも知れない。

    ・・・ダメね。彼の情報が少なすぎる。というより、会って一日も経ってないから、

    それは仕方ないのだけど・・・。だからこうやって地道に情報収集を・・・)

 

【そんなつもりはないわ。今の所はね】

 

 

 翔一(今の所は、かよ・・・。おっかねー・・・)

 

【さすがに一つぐらい情報やらないと、失礼だし教えてやる。

 ・・・お前は1年もしないうちに、今抱えてるちょっとした悩みを、自然な形で

 克服する。そして自分に自信が持てるようになる】

 

 翔一(・・・嘘だけど、情報教えるよりはまぁ良いだろ。いや、希望を持たせたいんだ俺は!)

 

 

ほむら「えっ!?」

   (・・・今抱えている悩み・・・。まどかを救う事。ワルプルギスの夜、

    インキュベーター・・・。・・・美樹さやかの契約、巴マミ、佐倉杏子・・・・・・・・)

 

 

 

 

ジー・・・・。

 

・・・・・・・ツルペターン。\ペッタンコ!/

 

  

 

 

 

 

 

ほむら(・・・・・・本当に、大きくなるのかしら・・・!?本当に・・・!?)ペターン

 

【本当なんでしょうね。嘘だったらどうなるか、分かってるわよね】

 

 

 翔一「ひぃぃ!!!」

   (マズい・・・!助けてマズイ!・・・クソ、もうどーにでもなーれっ!)

 

【それはお前次第だよ、うん】

 

 

ほむら「私次第・・・!」ホムッフーン

 

【・・・そう。もう遅いから、また明日、学校で】

 

 

 翔一(また明日、か。・・・まぁいいか)

 

【あいあいさー。お休みなさいっと】

 

 

ほむら(・・・おやすみなさい・・・ね。何時振りかしら。メールでも、こんな事を言われるのは。

    ・・・戸原翔一。彼には、まだ聞き出したい事がたくさんある。

    でも。それ以外の理由。・・・朝、彼と目を合わせた瞬間。何か、暖かい物を

    感じた。まるで、私を見守っていてくれているような。・・・そんな暖かさ。

    だからこそ、聞き出さなければならない。彼が知っている___」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    「真実を、ね」

  

 




今回も長めでした。

明かされた魔銃の秘密。主人公は、どうするのか・・・。

次回は、本編2話の話になります。
とは言っても、ほむらが居たりで、本編とは似たようで似てない
展開になるかと。

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