魔法少女まどか☆マギカ -女神の決断   作:てにー

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この話を見る前に、まどか☆マギカ本編1話を見る事をオススメします。



第16話「暁美ほむら」

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「母さん・・・起きて・・・起きてよぉ…!」

 

                     「あっ・・・ぁ・・・あ・・・!!」

 

「起きて・・・母さん・・・・母・・・さん!!」

 

「早く誰か、救急車を!!!!」

 

                       「あぁ・・・・・あっ・・・」

 

「坊や、大丈夫かい!?」

 

「う・・・うん・・・でも・・・母・・・さんが・・・ヒグッ・・・」

 

「あっ・・・・・・俊ちゃんじゃないかい!?・・・・翔子さんがっ・・・!

 あんた!!! 大変だよーーーーー!!!」

 

「母さん・・・母、さん・・・ヒグッ・・・ウゥ・・・・」

 

「俊坊、大丈夫だ! 母さんは大丈夫、大丈夫だから!!! な!」

 

「うぅ・・・うっ・・・ひぐっ・・・」

 

「俊ちゃん、翔一はどうしたんだい!?」

 

「えっ・・・?兄・・・ちゃん・・・?」

 

「そう!兄ちゃんだy_」

 

「おい翔一!? 大丈夫か!? おい!!!」

 

                         「あっ・・・・あぁ・・・!!!」

 

「おい!しっかりしろぉぉ!!! 翔一!!!」

 

「うっ・・・・うわァああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 

 

 

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「うわぁあああああああ!!!!???」バッ

 

 

「……夢かよ・・・! クソ、クソ・・・!クソ、クソォォォォ!!!」ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

~OP~

 

 

_____交わした約束 忘れないよ ____

 

(省略)

 

 

____もう何があっても 挫けない____

 

 

 

 

 

 

「くそ、クソ、クソクソォォ!」ドン!

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・・・・母さん、俺・・・!」

 

 

『お前が自分を許せなくても、俺が許してやるよ』

 

 

「っ・・・! どうすれば良い・・・!」

 

 

ガチャ

 

マミ「しょ、翔一!?何かあっ・・・・・・た・・・・?」

翔一「・・・・・・・・・・何でも、ないさ。ちょっと、昔の恥ずかしい事を思い出して、

   恥ずかしくなって落ち着かなかったんだよ・・・」

マミ「ほ、本当?」

翔一「ああ、・・・・大丈夫、本当だよ。・・・だから、心配しなくても良いよ」ポンポン

マミさんを安心させるために、頭を撫でる。いや、無意識に撫でていた。

 

マミ「えっ……えへへ/// ・・・って何を・・・!///」

翔一「あっ……ごめん。ちょっと……思い・・・出しちゃってな・・・」

マミ「翔一……」

翔一「また心配したら意味ないだろ? じゃ、朝ご飯、作るよ」

マミ「うん…」

翔一「そういえば」

マミ「ん……?」

 

翔一「幾らなんでも合鍵使って突入するのはイクナイ」

 

マミ「あっ…///」

翔一「まぁお代は昨日買ったケーキの8分の5をくれるなら良いよ」

マミ「えっ・・・」

翔一「なーんて、冗談を_」

マミ「むっ!」ドゴッ

 

翔一「モルスァっ!?」

 

マミ「大体翔一が隣で大きい音立てるのがいけないんでしょう!?///」

翔一「そ・・・それは・・・でも無許可で家に入るのは_」

 

マミ「むっ!」ブン!

 

翔一「なんとぉーっ!?」

マミさんの手刀を、何とか白刃取りで防ぐ。

 

翔一「マミの勝ちでございます・・・。どうかお許しになっててください、巴神様」

マミ「それじゃ、翔一の分のケーキは2個だけね」

翔一「そ、そんなっ!?あのケーキは俺が買って_」

マミ「むーっ」

翔一「・・・ yes.mom ・・・」

マミ「後・・・」

翔一「?」

マミ「その、マミ『さん』って呼ぶのをやめる事。今まで呼び捨てだったんだし、

   今更改めなくてもいいわよ」

翔一「い、いや・・・その。年上だし_」

マミ「・・・」ジィーッ

翔一「あ・・・えぇーと・・・」

マミ「むーっ」

 

翔一「・・・・分かり・・・ました・・・ マ・・・マミ」

 

マミ「はい♪」

 

翔一「・・・恥ずかしいんだよ・・・!」ボソッ

 

マミ「ん・・・何か言った?」

翔一「何でもないでございまするでござる」

 

・・・遂にやってきた。 この日が。

さて、ほむほむが何週目かによってハードモードか、ルナティックになるかが決まる。

 

ちなみに、ハードモード=1.2.3週目

     ルナティック=4.5週目

 

になる。・・・4.5.週目だと「もう誰にも頼らない」補正でルナティックになる。それに

ほむほむの味方にもなれそうにもないからだ。・・・だがそれを何とか味方にならなきゃいけない。

 

というか1.2.3週目の方でも難しいんだろうし・・・。

 

マミさんとほむほむの中立的立場になるのが一番・・・かな。

できればあの2人が仲良く協力する道を歩みたいけど。

 

・・・とりあえず、ほむほむと接触して、ほむほむの過去を言うのがてっとり早い。

なぜ自分の過去を知っているのか。そう思い、ほむほむは俺もターゲットに加えるはずだ。

・・・完璧! というかターゲットにしてもらわないと話進まない・・・しな。

 

そして何とかほむほむと味方の立ち位置になれば、この先何とかやっていけるはず・・・だ。

 

マミさんが死なずにて済むに違いない・・・!

 

問題はマミさんなんですよね・・・。俺は事実上、マミさんの仲間だし・・・。

だから中立関係を取るのが一番良いだろう。

 

・・・マミさん、絶対、死なせなんかしないよ。・・・絶対に。

 

____

___

 

 

朝食を済ませ、朝食の残りなどを弁当箱に詰め・・・。

 

 

翔一「はい、今日のお弁当」

マミ「いつもありがと、翔一」

翔一「・・・べ、別に良い。それと、昼休みはちょっと一緒に食べれないかも知れないし」

マミ「あら、どうして?」

翔一「ちょっと用事があるんだ。・・・・色々と」

マミ「ふぅ~ん?まぁ別に良いけど・・・」

翔一「それじゃ行こうか、弁当箱も入れたし」

マミ「ええ。行きましょう」

もうすでに制服に着替えていたので、そのまま家を出る。

というか全然慣れないな・・・この制服。やっぱり男子は黒で良いだろ・・・。

 

・・・・ああ、相変わらずマミさんマジ天使・・・

 

___

__

 

マミさんと話しながら学校に通い、

学年が一つ上のマミさんとは入り口が同じでも教室へ行く道が違う。

マミさんは何の戸惑いもなく離れる。・・・正直それがさびしいけれど。

だがこの先のためだ。これぐらい我慢しないと・・・・。

さて、どうなるのか。

神様どうか、どうかルナティックはやめてください、お願いお願い!

 

 

―――

__

 

 

~~ほーむルーム~~

 

・・・ついに・・・来た!ホームルーム!!!

 

「うっうん!・・・今日は皆さんに大事な話があります!心して聞くように!」

 

ズドォン! と、先生が足踏み。

 

 

早乙女「目玉焼きとは、固焼きですか、半熟ですか!?、はい!! 中沢君!」

 中沢「えぇっ!? えぇ・・・と・・・あっ・・・どっちでも良いんじゃないかと・・・」

早乙女「その通り!!! どっちでも宜しい! たかが卵の焼き加減なんかで、女の魅力が

    決まると思ったら、大間違いです!!!」バキッ!

うわぁ・・・に指揮棒簡単に折れたわ・・・。先生に黒板消し投げとかされたら息が絶えそう・・・。

・・・とりあえず、ここまではアニメ第1話と同じ展開!!!

って先生・・・。ちょっと前ぐらいまでは幸せそうだったのにな・・・。

 

早乙女「女子の皆さんは、くれぐれも、『半熟じゃなきゃ食べられない』

    とかぬかす男とは交際しないように!」

さやか「ダメだったか・・・」

まどか「ダメだったんだね・・・」

早乙女「そして、男子の皆さんは、絶対にたまごの焼き加減なんかでケチをつけるような

    大人にならない事!・・・はい後それから、今日は皆さんに転校生を紹介します」

よし!!!!!!! アニメ通り・・・!

 

・・・アニメ通りなら、もう・・・・ほむほむが・・・いた!!!

やべ、あれメガネしてなくね・・・? 髪型も・・・いや、まだ分からないぞ!!!

 

さやか「ってそっちが後回しかよ・・・」

早乙女「じゃ、暁美さん、いらっしゃーい」

・・・・・・・来た! ちなみに俺は席は、まどかの前だ。(さやかの右隣)

・・・ほむらが教室に入ってくる。

 

・・・うぉぉ、美人だぁ・・・。まぁ胸は・・・おっと。というか眼鏡も髪も結んでねー・・・。

ルナティックだわー・・・。もう無理ゲじゃん・・・。

 

まぁそれでも諦めるわけにはいかないけど・・・。

マミさんのためにも・・・さやかやまどか、杏子ちゃん、そしてほむらのためにも・・・な。

 

さやか「うわ、すげー美人・・・」

まどか「・・・・えっ!?・・・・嘘・・・まさか!?」

・・・まぁそりゃ驚くだろうな。夢で見た奴が突然転校生として出てきたら。

 

早乙女「はい!それじゃ自己紹介いってみよー!」

ほむら「暁美ほむらです。宜しくお願い・・・!」

・・・な、何だ・・・?何だか驚いた様子だが・・・それも何だかこちらを見て。

アニメと違う展開だ・・・。

ま、まさか・・・い、いや・・・そ、そんな事はないだろう。い、いや、まさかな。

幾ら何週やってるからって、クラスの男子の顔なんて覚えてないはずだ。

そう、覚えてない!覚えてないんだぁー!!

たぶん俺の後ろのまどかを見ているんだ!そうに違いない!

 

早乙女「暁美さん?」

ほむら「あ、失礼しました。暁美ほむらです。宜しくお願いします」ペコリ

 

「「「「「おっ・・・おぉぉぉぉ」」」」」 パチパチパチパチ

 

ほむら「・・・」パチパチパチ

まどか「へっ!?」

・・・・ほむほむがこちらに視線を向ける。

・・・うわぁ・・・まどかの事を見てるんだろうけど、凄く気まずい・・・。

 

早乙女「え・・・えぇっと・・・暁美さん?」

ほむら「・・・」

早乙女「・・・そ、それじゃ、暁美さんの席は、そこの・・・中沢君の隣の席ね・・・」

ほむら「はい」

・・・・またしてもこちら側を見ながら・・・、席に着いた。

早乙女「それじゃあ、一時間目は総合だから~~~~~」

 

・・・・・はぁ。どうするべきだろう。

 

 

~~~~~~~

 

・・・・・1時間目が終わり、休憩時間。

 

 佐藤「すっげー美人だよな、暁美」

 翔一「・・・あぁ」

 佐藤「俺はバリバリタイプだな。おい中沢、隣とかウラヤマけしからんぞ!」

 中沢「お、俺だって好きで隣になんか_」

 佐藤「はいはい照れ隠し乙!で、戸原は?」

 翔一「お、俺は・・・」

・・・どっちかと言うと、ペッタンより大きい方が・・・ね。

まぁ美人だし、スラッとしてるし・・・ぐへへへ_・・・おっと。

 

 佐藤「あ、さては一目惚れか!? まさかの二股かー!?」

 翔一「は、はぁ? 何でそうなるんだよ・・・」

 佐藤「隠すなって。気持ちも分からない訳でもないぜ!」

 翔一「……」

…おっ。女子に囲まれてるほむらが席を立ってくれた。よし…。

 

 

 翔一「・・・・」スタスタスタ

 佐藤「あ、おい!・・・・・さっそくかよ・・・あいつ・・・・」

 中沢「・・・ご武運を・・・」

無言で、まどか、さやか、仁美お嬢様方のの近くへ移動する。

 

ほむら「鹿目まどかさん。あなたがこのクラスの保険係よね?」

まどか「えっ?私は・・・・・・」

 

 

 翔一「保険係は俺ですけど」

 

 

ほむら「!?」

・・・・・・・・・ほむらは驚いている様子だ。いや、当たり前か。

 

今まで過ごした時間なら、保険係はまどかだったのだから。・・・本当に都合が良いけど、

まどかは理科係で、俺が保険係になっていた。さすが___、ぱねぇーっす。

 

ほむら「・・・保険室まで案内してもらえるかしら?」

 翔一「分かった。ついてきてくれ」

・・・・よしっ!まず第一間門突破! 

 

__

_

 

 

テクテクテク...

・・・・・・・・・。

 

うぉぉぉぉ!?まずい・・・ほむほむを連れて歩いてるけど、周囲の視線がパネェ・・・。

視線ってレベルじゃねーぞ!目から怪光線ってレベルだ!!!

何とか無言のほむらを連れながら視線に耐えていると、例の渡り廊下に刺し当たった。

 

ほむら「・・・あなたは・・・一体誰なの?」

・・・いきなりストレートですなぁ?・・・ここは、一般人を装ってみるか。

 

 翔一「えっ・・・?誰って・・・」

ほむら「・・・何でもないわ。ここからは一人で行けるわ。『あなた』には用事がないから」

・・・ブチッ   ←(一般人モードの堪忍袋)

 

 翔一「・・・まぁ、驚いただろうな?今まで繰り返した時間じゃ、

    まどかが保険係だったからな。・・・俺なんかが、保険係で悪かったなー?」

ほむら「!?・・・あなた、なぜそれを・・・!」

  翔一「・・・・・・知りたいか? でもそれなら条件がある」

ほむら「・・・条件?」

 翔一「・・・今日はキュゥべぇを追うのはやめろ」

・・・だってあそこで遭遇したらもうおしまいみたいな物なんだよな・・・。

ならここで止めないと・・・。 うん、それが良い。

 

ほむら「・・・『あいつ』の事も知ってるのね・・・あなた、本当に何者?」

 翔一「さぁな?・・・ただ・・・」

ほむら「・・・ただ?」

 翔一「俺の事を知りたいなら、今日は諦めろ」

ほむら「それはできないわ。あいつはまどかを_」

いや、ごり押しでも行かせる訳には・・・!マミさんと鉢合わせする前に何とかしないと・・・。

 

そうだ・・・!こうなったらごり押し!!!

 

 翔一「・・・何度も、何度も、魔法少女にした。そして、お前も魔法少女になって、

    別の時間軸のまどかから、過去のまどか自身を助けるようにと頼まれた。そうだろ?」

ほむら「!!!…あなた、本当に何者なの!?…場合によっては、生かしてはおけないわ」

 

 翔一「おっと喋りすぎたな。…とにかく俺はお前の敵になろうと思ってる訳じゃない。

    お前が同じ時間を繰りかした事も知ってる。QBの正体もな。

    だけどこれだけは覚えておいてくれ。俺はお前の敵になろうとは一切、思ってない」

 

ほむら「何であなたがそこまで知っているのかは問わないけど・・・。あなた、魔法少女なの?」

 翔一「おいおい・・・やめろ、俺は男だ。聞き覚えは悪いけど、『魔法少年』になるだろ、

    普通。それに俺は人間だ。まだ魂をソウルジェムに変えてもいないし、

    魔法が使える訳でもない・・・まぁ、普通の奴よりは違うだろうが」

ほむら「それじゃあなぜそこまで知っているの?」

 翔一「・・・さぁ・・・な?・・・もう時間も経ってるし、また話したいなら、昼休み

    話しかけてくれ。そろそろ保健室に行かないと、お前もマズいし俺もマズい。

    そう、だろ?」

 

ほむら「・・・そうね」

・・・・その後、ほむほむは黙って保健室に向かっていった。

・・・さすがに喋りすぎた。これじゃ不安要素もりもりじゃないか・・・失態だ。

 

しかも他人に見られたら腹がよじれるぐらい恥ずかしい台詞を我慢したのに

失敗しちまったよ!! 

 

・・・母さん、やっぱり俺はダメ息子の様です・・・。

だけどほむらだって『あなたには』とか失礼な事言ったんだから、

全部が全部俺が悪いって事はない!

 

・・・はず。

 

___

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2時間目が終わり、休憩時間になって・・・

 

さやか「あんた遅かったけど何やってたのよ?」

 翔一「ん?ああ、歩きながら質問とかしてたら、何時の間にか立ち止まっててな・・・」

まどか「ウェヒヒ、翔一君らしいね・・・私も話したかったなぁ」

さやか「3時間目の前には戻ってくるでしょう!その時話しましょう!」

 仁美「・・・・・・ま、まさか・・・戸原君ったら、暁美さんに迫って・・・!」

 翔一「はぁ!?」

 仁美「そう、なんですね!?

    もう戸原君は、男の子の階段を歩み始めてしまったのですねー!?」

・・・・仁美さんが教室からログアウトなさりました。

 

さやか「仁美のあの癖直らないかなー」

まどか「直りそうにもないね・・・」

 翔一「妄想癖にしてもちょっと度が過ぎるだろ…どこぞのナイトハルトか、あいつは…」

さやか「ビシィ!!」

 

___

__

 

 

そして等々、昼休み・・・。

 

まどか「うーん・・・休憩時間の時よりも一杯人が居て話しかけにくいなぁ・・・」

さやか「人数が少ないならどうにかして上げれたけど、あの人数じゃこのさやかちゃんも

    無理っぽいなぁ。どうするまどか?」

まどか「う、うーん・・・」

 翔一「・・・・」パクッ

さやか「ん?珍しいね、翔一が教室で弁当食べるなんて。屋上行かないの?」

 翔一「え?・・・まぁ・・・ちょっと、な」

ほむらの席を囲んでいる女子の集団を見ながら、弁当を食べる。

 

さやか「それ手作りー?」

  翔一「ん?まぁそうだけど」

さやか「美味そうだねー。口つけてなけりゃ、さやかちゃんが頂いたんだけどなぁー」

 翔一「そしたら俺の分がなくなるからダメだっつーの」

・・・・うぉぉぉ!さやかが口につけた弁当・・・だと!?

だって「さやかンゴwww」とかバカにされてるけど、

実際見たら可愛いんだぜ!?もう上條の幻想をそげぶしたいぐらい。

 

・・・今の俺よりも背が少しばかし高いのは何か悔しいけど。

 

ほ、本当に少しばかしだからな!! ・・・ほむらも俺より背が大きい事が悔しい。

 

まどか「・・・う~ん。お話、したいんだけどなぁ・・・」

さやか「うーん、放課後帰ってる時にしよう、まどか。今じゃさすがに話しかけにくいよ。

    お腹空いたし、屋上に行こう?」

まどか「うん、それが良いね。・・・それじゃあね、戸原君」

 翔一「ああ。気をつけてなー」

お二人が教室からログアウトなされました。

・・・それで、中々ほむらが出てこないわけだが・・・。

 

ほむら「少し失礼するわね」

・・・おお、何とか押しやった。

・・・・・ほむらはこちらに視線を向けながら、教室へ出た。

・・・どうやら、ついて来いって意味らしい。

 

弁当をしまって、鞄に入れてから、教室の外へ出る。

 

・・・ほむらが歩いているので、その後ろを、周りから怪しまれないように

着いて行く事にした。

 

___

__

 

 

===学校/裏側===

 

ほむらの後を着いて行くと、校舎の後ろ側に来てしまった。

・・・何だか少し嫌な予感がする。昼休みの校舎の裏側・・・!女の子と一緒・・・!

これは凄く萌えるシチュ・・・のはずだが、今の俺にとっては嫌な予感しかしない。

 

ほむら「・・・・ここなら大丈夫ね」

 翔一「誰もこないだろうしな」

ほむら「・・・それで、話の続きだけれど・・・。今日キュゥべぇを追いかけたらどうなるの?」

 翔一「・・・どうなるでしょうかね?」

ほむら「・・・今日私がキュゥべぇを追いかけると、あなたにとって都合が悪い事が起きる。

    だから今日は私が追いかけない様に条件を突きつけたのでしょう?」

・・・・しまった。何てバカなんだ俺は・・・!

 

 翔一「・・・さぁな」

ほむら「・・・私はあなたの事を信じてないわ。だけどあなたは、何か重要な情報を隠している。

    それは間違いなく私にとって有益な情報。情報が得られるなら、あなたに協力するわ」

・・・・と、とりあえず、中立的な立場になった様だ。

 

 翔一「それじゃあ今日は追いかけないのか?」

ほむら「それは無理よ。あなたのおかげで、今日QBがまどかに迫ってくる事が分かった。

    なら私はそれを阻止しなければいけない。

    ・・・・・・それが、私が『あの子』と交わした約束だから」

 翔一「・・・・・・・勝手にしろ。ただ、たぶんその場に俺も居るからな」

ほむら「結構よ。そういえば、あなた名前は?」

 翔一「戸原翔一。普通に翔一で良い」

ほむら「私もほむらで構わないわ。・・・・・」ギリッ

 翔一「・・・その目つきはここで俺を殺そうとか考えてそうな目だな、おい」

ほむら「安心して。有益な情報を得られるあなたを、早々殺そうだなんて思ってないから」

 翔一「安心できないな、それは」

ほむら「・・・・ちなみに今日の何処で『あいつ』とまどかが会うのか、教えてくれるかしら」

 翔一「おっと、俺は情報屋じゃないんだ。キュウべぇを追いかけるぐらい、

    お前にとって造作もないはず。そうだろ?」

ほむら「・・・そう。できれば無駄な魔力や弾を使いたくないのだけれど」ファサッ

髪を上手く靡かせるほむほむ。・・・元メガネのドジっ娘だとは思わせないオーラと動作だ。

 

 翔一「まぁまどかの後をついていけば、何とかなるだろ。それじゃ_」

ほむら「待って。・・・お互い連絡が付かないと何かと不便でしょう?」

 翔一「不便なのは、お前の方だけじゃないのか?」

ほむら「・・・鋭いわね」

・・・こう言っちゃったけど、凄く・・・教えてもらいたいです、番号。

 

 翔一「ま、まぁ・・・確かに、一応は・・・な」

・・・携帯を取り出して・・・っと。

 

ほむら「・・・・」

・・・ほむほむも携帯を取り出した。おお、見事なまでの黒。俺とお揃い(色)キター!!!

・・・赤外線受信。 ・・・キタキタ。 ・・・・っち!名前と番号とアドレスしかねぇ!!!

もっとプライベート・・・好きな物とか知りたかった!!!

・・・俺の方も送ってっと。

 

ほむら「聞いてみたい事ができたら、メールするわ」

 翔一「ああ」

ほむら「・・・あなた、時間逆行者?」

 翔一「・・・・・・違う、ね」

・・・もしかしたら、自分と同じかも・・・って感じで、ほむほむが聞いてきた。

いや、そんなんじゃなくて・・・もしここが夢でもないなら、

 

『俺は別の世界から来た お前よりもタチが悪いんだ・・・(キリッ』

 

なんですよ。ある意味時間逆行よりもタチが悪いと思うよ。

 

ほむら「・・・そう」

 翔一「・・・まぁ、怪しまれるといけないから、聞くなら夜メールするとかしてくれ。

    答えられる範囲内で、教えてやる・・・たぶん、だけどな」

ほむら「・・・分かったわ」ファサッ

 翔一「・・・それじゃあな。たぶん、今日はまた会うだろうけどよ」トボトボ

ほむらを残して、校庭裏から去る。・・・な、なんとか中立?になった。

後はデパートでマミさんとほむらが鉢合わせになるのを何とか阻止できれば良いけど・・・。

・・・・それにしても見たかよあれ!うぉぉぉ!マジほむほむドSゥゥ!!!

僕の事を嫌な目つきで見てましたぁぁぁくぁwせdrftgyふじこlp;@:

 

そ、そのまま僕を罵ってくださぁぁぁいぃぃ!

ストッキングで僕の事踏んで僕の事罵ってくださ・・・・・・・・・おっと。

 

いけない。変な衝動に駆られそうになった。

 

・・・男なら、こういう事考えるよね!・・・ね、そうだろ?

 

―――

――

 

放課後。

 

 

 

とりあえず、まどかとさやかの後をストーキングするのは如何わしいから、

先回りしてイーオンに居る事にしよう。・・・・ほむらが転校してくる前に、

イーオンの場所などは把握しているので大丈夫だ。

 

・・・玄関に着くと。

 

 マミ「翔一。私パトロールしてから帰るから、夕飯宜しくね?」

 翔一「あいよ。・・・俺も少し見回ってから帰る」

・・・マミさんと別れ、イーオンへと歩き出す。・・・ちょっと遠いんだよな・・・。

 

まどか達が来る時間帯は分かるけど、正確に来る時間は分からないし。

・・・・まぁ、CDショップの近くのお店でのんびり待つとするか。

・・・・・はぁ、魔女の結界に一人で入りたくねぇな・・・。

 

だってマミさんはイーオン周辺のパトロールをしに行く訳だし、

理由を作ってマミさんをイーオンから遠ざけるとしても、

俺一人でまどかとさやかを守りきれる自信はないし、

 

かと言ってほむほむが、俺達の事を助けてくれるか、って聞くと、

うーん・・・・って感じなんだ。まぁまどかがいるからたぶん守ってくれるんだろうけどさ。

 

しかもキュゥべぇがまどかに接触するのを阻止するのは出来なさそうだし・・・。

 

だから、放課後になる前にほむほむに声をかけた訳で。

・・・『確かに私は協力するとは言ったけど、あなたを助けるとは言ってないわ』

とか言い出して、助けてくれなさそうな可能性が高い。

 

 

 

つまり、

マミさんが来るまでまどかとさやかを守る!

マミさん到着!助けてくれる!

ほむほむがマミさんと敵対関係?になる前に何とかする!

 

 

・・・えっ?何とかするってどうやってかって?

それは、その時の自分に任せるしかないさ。

 

・・・さて、そろそろ到着、だな。

 

 

 




ほむらさーん登場。翔一君、まさかのヘマ。

でも「あなたには」って言われたら少し傷つくよね・・・。

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