箱庭でもリライター   作:ヤスズ

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大変お待たせいたしました!!
えっ?待ってないって?

そんなこと言わないでくださいよ。

この度は作者の勝手な都合で書き直してしまい申し訳ありませんでした。書き直したから良くなっていると自信を持っていうことはできませんが、これからもよろしくお願いします。

それでは本編をどうぞ!!



第一話

???side

 

「コイツか?」

 

「ええ、この人が我々の最後の希望です」

 

俺がいるのは真っ黒な空間に光を放っている歯車が回っている。だがいるといっても肉体は半透明で実体はなく、所謂精神体というやつだ。俺と隣にいる黒のコートを身に纏い眼鏡をかけた青年が見ている光の先には1人の少年。その少年の顔は俺と全く同じであり、身体は包帯でグルグル巻かれ、腕や顔にはチューブが痛々しいほど繋がっている。

 

「今度こそあいつに会いに行こう。さあ最後の上書きを」

 

意識を集中する。今までで一番大掛かりな書き換えなのだから。

 

「もう一度聞きます。いいんですか。そこから先は地獄ですよ?ーーー最後の一人になってしまえば未来永劫の孤独が待っています」

 

「もう戻ることの出来ない、戻る訳にはいかない。例え俺自身が消えることになろうとも。こうしなければ………」

 

「そうですか。なら、もう止めません。ーーー行ってらっしゃいませ、瑚太朗君」

 

ーーー未来は消えてしまうのだから

 

俺の記憶は此処で途切れた。

 

 

主人公side

 

それはよく晴れた日曜日の朝。俺はまたあの夢を見ていた。夢の中での俺の名前は天王寺瑚太朗だった(・・・)。ごく普通の一般市民として風祭市という街で生まれて、育ち、過ごしてきた。

 

だが俺の頭の中にはありえない記憶が複数ある。

 

超人の集まる組織に入り鍵と呼ばれる少女と運命をともにした記憶。

 

幼馴染とともに二つの組織を相手に戦った記憶。

 

最強の魔物とその主である少女との記憶。

 

自身の能力のせいで家族に忘れ去られてしまった少女との記憶。

 

異質な研究により誰とも触れ合えなくなってしまった少女との記憶。

 

魔物を操る組織の聖女と呼ばれた少女との記憶。

 

何処かの世界でその少女達と親友達と共に鍵である少女を守ろうとした記憶。

 

幾つもの記憶記憶で起きたことは身体でも鮮明に覚えているが、俺はそんな体験をした覚えはない。この夢を見だしたのは俺が小学校入りたてぐらいの頃、両親とドライブに出かけた帰り道に暴走したトラックに突っ込まれる事故が起きた。俺は奇跡的に助かったが、父さんと母さんは亡くなってしまった。後から聞かされたことだが俺を守るように倒れていたという。その時俺は泣きに泣いた。泣いた後寝てしまってその頃から夢に少しずつ流れてきた。気がつくと記憶を埋め尽くされていたということだ。

 

だけど今の俺は普通の高校生。しかもこの世界には、少なくともこの街には記憶にあるような組織は無い。

 

 

 

涼太SIDE

 

時刻は夕方、場所は人々が賑わう商店街。着替えた服は近くの進学高校の制服を着崩し、腰に緑のチェックのシャツを巻いている少年が一人で歩いていた。

 

「あぁ…、今日も女の子たちが輝いて見えるなぁ…」

 

そうこの少年は今からナンパに繰り出そうとしているのだ……

 

「ちょっとお待ちを、そこのお嬢さん方?よろしければこのあと私とお茶でもごいっ…」

しょにと言い終わる前に、

 

「あー?何言ってんだおっさん?」

 

「キモいんだよ。話しかけてくんな‼︎」

 

ーードカっ‼︎

 

グーで殴られた…なかなかいい左ストレートだった。

 

近頃の若い人はすぐ暴力を振るう。ーーーというか、俺はまだ17なんだけどな。

 

このナンパに失敗した少年こと私"天王寺涼太(・・・・・)"は退屈そうに空を見上げた。

 

そう俺は記憶の中とは名前だけが違う。涼太、親からもらった最後の繋がりだ。

 

実を言うと、俺の家族は昔交通事故で亡くなってしまったらしい。らしいというのは俺自身がちっさい頃だったので覚えていないのだ。それからは祖父母の家で暮らしていて、今は一人暮らしだ。

閑話休題

 

 

本日最後のナンパも失敗に終わったところで空が茜色に染まっていた。

 

「ーー今日はそろそろ帰ろうかな。」

 

と殴られた右頬をさすりながら、帰路に経とうとすると…

 

空から何か四角い影が不規則な軌道で涼太の頭の上に落ちてきた。手にとってよく見てみると封書であり、表をむけると『天王寺 涼太殿へ』と書いてあった、周りに誰もいないのを確認すると、封書の中を取り出した。

 

すると中の手紙には…

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、

己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

我らが"箱庭"に来られたし』

 

………はっきりいって怪しさ満載。新手の詐欺かな?それとも中二病でも拗らせた人のイタズラかな?

 

其処まで考えたところで頭の中に声が響いてきた。

 

ーーー記憶の謎について知りたいのであれば箱庭に来ればいい。それがお前の為になる。

 

これは何処かで聞いたことがある声だ。違う、俺の記憶の中で聞いた声だ。

 

そんな事より、記憶については俺も知りたいところだった。

 

「別にこの世界に未練があるわけじゃない。箱庭でも地獄にでも行ってやるか!」

 

俺がそう答えたその瞬間……元の世界に別れを告げた……

 

 

 

 




突如始まるあとがき座談会コーナー!!

ドンドンパフパフ〜♪

この度書き直すに当たり座談会コーナーをしていきたいと思います。基本的には私と涼太さんとあと一人ゲストを呼ぶ予定です。

「何勝手に始めてんだよ………それにいきなりだいぶ設定変わってないか?」

それについては面目ないと言うしかありません。前に書いていた時から考えていたんですよ。まあ、書き直す理由の一つですね。

「ホントに勝手だな。読者の事も考えろよ。まあこんな駄文読むやついねえと思うけど………」

グハッ!いきなり抉ってきますね涼太さん。その通りなんですけど。取り敢えずこの後直ぐに二話目を投稿しますので許して下さい

「まあしっかりやってくれや」

それでは今回はこの辺で………

「「次回もよろしくお願いします(よろしくな)!!」」

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