魔法科高校の劣等生に転生したら生まれた時から詰んでいた件について(仮)   作:カボチャ自動販売機

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前話を投稿してから5時間しか経っていませんが本日分を投稿します。

今後も基本0時に更新していきたいと思っています。


第3話 母親

ぼくが生まれて二年が経った。相変わらずの生活で部屋から出してもらえないし母さんは忙しそうだし特に変わり映えもないが新たに分かったことがある。それもうれしいお知らせだ。

 

なんとぼくには魔法の適性があるらしい。それにサイオン量も凄いらしいのだ。母は魔法師ではないだろうから父親が魔法師だったのだろう。考えたくはないが数字付き(ナンバーズ)かも知れない。それなら結婚していないのも納得だ。原作を読む限り魔法師って血を大切にするらしいし。もしかしたらぼくは隠し子というやつなのかもしれない。だから未だに部屋からだしてもらえないと考えると辻褄が合うし。隠し子…なんか背徳の匂いがするね!

 

 

 

 

さらに一年が過ぎてぼくは三歳になった。

当初の予定通り徐々に言葉を話して見ようと思う。これによって情報収集能力は格段に上がるだろう。折角この歳から高校生の頭脳があるんだ。今から魔法について勉強して一校入学を目指そう。

 

 

 

 

やってしまった。

言葉が話せるようになり調子に乗ったぼくは母に尋ねたのだ。「ぼくのお父さんは?」と。すると母さんはぼくの頭を撫でながら「ごめんなさいね、あなたのお父さんには会えないのよ」と言うとぼくを抱き締め泣き出してしまった。何を焦っていたんだぼくは。母と父の間に何か特殊な事情があるのは分かっていたことだろう。なのに簡単に踏み込んで母親を泣かせて。転生して魔法の適性があると分かってなんでも思い通りになるような気になっていたんだ。全部上手くいくと勝手に思っていた。でも人生って人ってそんな簡単なものじゃないってぼくは知ってたはずなんだ。前世での15年間色々あった人生だったけど人には色々抱えているものがあって踏み込んでほしくない部分があってそして突然終わるものなんだって一番良く分かってたはずなんだ。だからぼくは一緒に泣いた。母さんの胸の中で一緒に。悲しい時誰かと一緒に泣くとなんとなくスッキリする。ぼくらは家政婦さんがあわあわとしながら部屋に入ってくるまで泣き続けた。何となく親子の絆ってやつが見えた気がした。

 

それからというものの母さんは前よりもぼくに構うようになった気がする。なんだかスキンシップが激しい。それはまぁ親からの愛だと思うのだが女装させるのは止めて頂きたい。三歳だから女装もくそもないと言われればそれまでではあるがぼくの精神年齢は前世一五歳+今世三歳で十八歳なのだ。多少の気恥ずかしさというか後ろめたさというかそういうのがある。最近は家政婦さんまでノリノリなので止めようがない。最初は止めていてくれたのに懐柔されやがって。笑顔でフリフリのメイド服を着せようとしてくるのは本人的にネタのつもりなのだろうか。それなら笑えないので是非止めて頂きたい。

 

まぁ何はともあれもうすぐ四歳。

 

 

ぼくは今日から本気だす。




少しだけ伏線っぽいものを張りました。今後もどんどん張っていきます。
回収出来るかは別ですが。


さて、明日も0時に投稿します。今後も二日に一回は更新したいなー。

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