ハイスクールD×D 最強の天才   作:不安全ピン

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初投稿です。矛盾点や誤字、脱字が多いと思いますが、温かい目でお願いします。


旧校舎のディアボロス、と天才
天才、死す。


俺の名前は天井才斗(あまいさいと)。高校二年生だ。

通う学校は駒王学園。

数年前まで女子高だったため、女子の割合が圧倒的に多く、男子は居心地の悪い生活を送っている。

偏差値も低くはなく、難関高校と言ってもいい。それも合わさり男子の入学希望者は少ない。

俺のように通学が楽だから、という理由で通っているやつがほとんどだ。

でも、中には不純な動機で通っているやつもいるようだ。

例えば、俺の目の前で騒いでいるバカのように。

 

「見ろよ才斗!可愛いだろ!」

 

今俺の目の前で、ケータイ片手に騒いでいるのは、兵藤一誠。クラスメイトで、友達はみんなイッセーと呼んでいる。

 

「イッセーに彼女だと!?」

 

「バカな!?世界の終りの始まりか!?」

 

そして、隣でショックを受けているこいつらは、松田と元浜。こいつら三人をまとめて、変態三人組と呼ばれている。

そんな、モテない男筆頭のイッセーに、彼女が出来たようで、自慢げに写真を見せてきたのだが、

 

「天野夕麻ちゃんて言うんだぜ!」

 

・・・この女、変だ。

別に見た目がおかしいわけじゃない。とびっきりの美少女だ。でも違和感がある。俺たちとは根本的に違うような、そんな気がする。

 

「イッセー。この娘とは前から知り合いなのか?」

 

「いいや、昨日告白されたんだ」

 

ますます怪しいな。

確信がないことを言うのは俺の主義じゃないが、嫌な予感がする。

浮かれているイッセーに注意しても意味がないだろう。

聞けば明日はデートだそうだ。

 

――仕方がない。一肌脱ぐか。

 

こんなバカでも結構いいやつで、なにより俺の友達なのだ。

 

 

 

 

俺は今、駅前の喫茶店にいる。イッセーのデートを見張って、彼女を見極めるためだ。

もしも彼女が、イッセーに危害を加えるつもりなら、容赦はしない。

誰の友達に手を出したか、思い知らせてやる。

窓際の席から見える噴水の前にイッセーがいる。

俺が来たのは約束の一時間前ぐらいだが、その時にはもう既に待っていた。

ばれないように注意しながら様子を見ると、何度も時計を見たり、身だしなみを気にしていた。

それだけで、あいつがどれだけ楽しみなのかが分かる。

 

「気のせいだといいな・・・」

 

俺は小さく呟いた。

だが、その可能性は限りなくゼロに近い。

だって、俺の予測が外れるなんて、ありえないのだから。

 

 

 

 

それから、四十分くらいして彼女は来た。

待っている途中で、イッセーが変なチラシを貰っていたが、なんだったのだろうか?

チラシを配っている人からも、天野夕麻とは違った違和感があったが・・・

まあ、何はともあれ、デートは始まった。二人で服を見たり、ゲームセンターで遊んだり、何とも初々しい雰囲気だった。

ただ、彼女の笑顔がどこか、作り物のように見えたのが引っ掛かったが・・・

違和感は残ったままだが、デートは順調に進み、日が暮れた。

今は、小さな公園で肩を並べ歩いている。

イッセーの顔がだらしなく緩んでいる。大方、エロいことでも期待しているんだろう。

そんな中、イッセーの隣を歩いていた彼女が走り出し、振り返ってイッセーと向かい合う。

何か言っているが、この距離じゃ聞こえない。口元もハッキリ見えないので、読唇術も使えない。

でも、最後の一言だけは分かった。

 

「死んでくれないかな。イッセー君」

 

そう言った瞬間、彼女の背中から黒い翼が生えた。

そして、手元に光の槍を生み出して、イッセーに向かって投げた。

光の槍がイッセーの腹を貫き、血だまりができる。

その光景を見た瞬間、俺は駆け出していた。

 

――イッセー達とは、反対の方向に。

無理だ、敵わない。

あの光の槍もそうだが、投げる速度も人間ではありえないものだった。

勝てる確率がないわけじゃないが、少なすぎる。

逃げるのが一番だ。俺にとっても、イッセーにとっても。

即死ではなかったので、救急車を呼べばまだ助かる確率はある。

そのためにはまず、彼女から逃げないと。

気配は消していたし、全力で走ったので、だいぶ距離は稼げただろう。

その筈なのに、

 

「逃がすわけないでしょ。」

 

彼女の声は、真上から聞こえた。

走りながら見上げると、彼女は黒い翼をはためかせ、空を飛んでいた。

俺を追い抜くと、前に立ちふさがった。

飛行速度から考えて、逃げても無駄だろう。

 

「別に記憶を消してもいいけど、面倒くさいから」

 

彼女は光の槍を手元に生み出して、言った。

 

「死んで」

 

彼女が投げた光の槍は、俺の腹を突き刺した。

 

「ぐっ!!」

 

痛い。全身が燃えるように痛い。

 

「恨むなら、ここを死に場所に選んだ、彼を恨んでね。」

 

そういって、彼女は飛び去って行った。

 

・・・うまくいったか。

ギリギリ致命傷は避けれたが、もってあと一時間ぐらいか・・・

彼女にばれなくてよかった。

あとは・・・誰かが・・・通りかかるのを・・・祈る・・・しか・・・

そこまで考えて、俺の意識は沈んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?基本原作沿いで行きたいのですが、変えるかもしれません。
主要キャラが死ぬことはないと思うので、ご安心ください。

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