ペルソナ3 The second world with You   作:harbor

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あけましておめでとうございますm(_ _)m
本年度も当作品をよろしくお願いいたします。

では、更新。


第九夜

──巖戸台分寮

 

 

「君か、お帰り。岳羽から伝言だ。今日はタルタロスには行けないそうだ。」

 

桐条は読んでいた本から目を上げ、そう声をかけた。

 

「わかりました。」

 

「君たちはどうする?」

 

しばし考え込む彼。

 

「無理にいかなくても良いんだぞ?」

 

優しい笑みを浮かべる桐条とは裏腹に…

 

「いえ、行きます。」

 

彼─有里はニヤリと笑ってそう答えた。

 

 

 

 

 

─side鳴上

 

ポロニアンモールってなんでも売ってるんだな…

いや、正直呆れたが、まぁプラモが買えたから良しとしよう。

今日はジュンぺーも体調悪いみたいだし、久々にじっくりプラモを…

 

「なーるかーみくーん?」

 

なんか来た。

仕方がないから、ドアを開けると、そこには…

 

「ちょ、ちょっと!?なんで閉めるの!?」

 

「……悪巧みしてる顔にしか見えないからだ。」

 

命の危険を感じた。久々に去年の一年間で築いた本能が警鐘を打ち鳴らしている。

危ない。

これは危ない。

 

「心外だな…タルタロスにいこうと思っただけだよ…」

 

「…………二人でか?」

 

「行けるとこまで行ってみない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──タルタロス内部

─side有里

 

イヤイや言ってる鳴上を引きずって第二層…

障害がないと張り合いないね。

 

「大丈夫?鳴上?」

 

「余裕だ、精神以外はな。」

 

「なんで精神が死ぬのさ…」

 

「男二人で深夜に学校に入って何が楽しいんだ!!潤いの欠片も…!?」

 

流石にこれ以上言わせるとマズイので口を塞いじゃいました。

 

「鳴上、会話は桐条先輩にも聞こえるんだからね?」

 

{あー…オホン。どうかしたのか、鳴上。まさか女子がいないからモチベーションが上がらないなどと不埒な事は言っていないよな…?}

 

「ハ、ハイ!!勿論です!」

 

{そうか、よかった。もしそんな事を言っていたら処刑しなければならなかったからな…}

 

「「………………」」

 

『暗に次はないって言ってる?』

ソウダヨファルロス。

『大丈夫…?』

ダイジョブダァ。

 

「………行こう、鳴上。ちょっと何も考えたくない。」

 

「異論無しだ。行こう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─NO side

 

二人は随分と進み、遂には第二層の中腹までたどり着いた。

 

 

{二人とも、気を付けろ!!強力なシャドウが居る!!}

 

多少弛緩していた二人の間に、緊迫した桐条からの通信が入る。

 

「"死神"か!?」

 

「いや…違うよ。鎖の音がしない。…桐条先輩、方向は?」

 

{すまない、今調べて…ッ!!後ろだ、有里!!}

 

桐条が叫んだのと同時に、シャドウによる氷魔法─ブフが発動した。

そしてそれは、有里を、本来の威力を遥かに超えて吹き飛ばした。

 

「有里!?」

 

{クソッ、弱点だ!!鳴上、回復とフォローを!!奴には物理攻撃が有効だ!!}

 

「わかりました!!ペルソナ、コウリュウ!!メディアラハン!」

 

鳴上はペルソナに指示を飛ばしつつ、自分は得物を上段から大きく振り降ろし、まず一体を両断。

続く薙ぎ払いでもう二体を撃破すると、有里へ駆け寄った。

 

「有里!!おい!!大丈夫か!?」

 

{……生命反応に異常なし…恐らく、気絶だな。今日はもう切り上げよう。鳴上、有里を連れて帰還してくれ。}

 

「…わかりました。」

 

 

 


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