東方大魔王伝   作:黒太陽

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第14話 再会

博麗神社

 

「霊夢!居るか!?」

 

博麗神社へ来た妹紅は霊夢を探して母屋へ向かう

 

「何よ慌てて……今至福の時なんだから邪魔しないでよ」

 

縁側でお茶を啜る霊夢がうっとうしそうに妹紅を睨む

 

「今はそんな事してる場合じゃないんだ!頼む!協力してくれ!」

 

「何いきりたってんのよ妹紅……」

 

変わらずお茶を啜る霊夢

 

「私にも良くわかんないけどバーンが霊夢を連れていけって言うんだ!」

 

「バーンが……?」

 

何かトラブルなのは容易に想像出来る、しかしそれに対してバーンが自分を指名したのが霊夢は解せない

 

「とにかく一緒に来てくれ!魔理沙が危ないんだ!」

 

「魔理沙が?」

 

トラブルの渦中に友人の魔理沙がいる事を知った霊夢は重い腰を上げる

 

「わかったわ、協力してあげる、急いでるんでしょ?何があったか行きながら話して」

 

「わかった!でも今は魔理沙を探している所なんだ、だから探しながら話す!」

 

「いいわ、じゃあ行くわよ!」

 

3人は博麗神社を飛び出していった

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……クソッ!無敵かよコイツは……」

 

肩で息をしながら悪態つく魔理沙、ナイトメアの攻撃は避け続け被弾はしていないが体力と魔力の減少が著しく、今は防戦一方

 

「……こんのぉ!」

 

弾幕を放つも魔力の減少で威力は落ち量も少ない、そしてナイトメアの液体には通じず魔理沙の限界だけが近付いていく

 

「……それじゃダメなんだ魔理沙、多分あの液体には弾幕はおろか物理攻撃も効かないだろうな……」

 

物陰から様子を見ているにとり、ナイトメアを分析し弱点が無い事を悟る

 

(でも制御装置みたいなのがあるはずなんだ……あたしなら絶対付ける、でもそれらしいのは見当たらない……)

 

ナイトメアを兵器として見ているにとりはナイトメアを制御する装置の存在を予想したがにとりの目にはそれらしい物が見当たらない

 

そしてにとりの予想は当たっている、ナイトメアには制御装置としてナイトメアを縛る拘束文様とセットで運用される兵器、だが幻想郷に落ちたのはナイトメアのコアのみで拘束文様は無い

 

(マズイな……魔理沙も限界近いみたいだし)

 

徐々に追い詰められていく魔理沙に敗北を感じ始める

 

「ッテーな!この野郎!」

 

ナイトメアの攻撃がかすり、怒りのままに動き弾幕を放つ

 

「魔理沙!そっちはダメだ!」

 

にとりが叫んだ、回りが見えていなかった魔理沙は箒を木に当ててしまいバランスを崩し地面に落ちてしまう

 

「くっ!?」

 

落ちた魔理沙にナイトメアの放つ大量の液体の礫が迫り魔理沙は顔を防御するために腕で守った

 

「……?」

 

身構えたものの攻撃は来なかった、魔理沙が腕をおろし前を見ると魔理沙を庇う様に立ちはだかる者がいた

 

「こ、香霖……」

 

魔理沙を庇ったのは霖之助だった、礫が刺の形に凝固し霖之助の腕と脇腹を貫通している

 

「なんで……」

 

安否を確かめるより先に聞いた、なぜナイトメアを勝手に持ち出した私を庇うのかと

 

「……無事で良かった」

 

一言、そう言った霖之助はその場に倒れた

 

「香霖!」

 

霖之助に駆け寄った魔理沙だがナイトメアは止まらない二人もろとも葬ろうと攻撃を仕掛けようとする

 

「させない!」

 

そこにアリスが表れナイトメアを攻撃し注意を自分に向けさせる、ナイトメアは二人を攻撃する事を止めアリスと交戦状態に入る

 

「香霖……」

 

霖之助を抱き抱え名を呼ぶが返事は無い、気絶しているようにも見える

 

(このキズはヤバイ……永琳の所かバーンの所に連れていかないと)

 

霖之助が危険な状態にあると知った魔理沙は霖之助を抱え飛び立とうとするがナイトメアが逃がすまいとアリスを無視して攻撃を仕掛けてくる

 

「クソッ!急いでるのに……」

 

攻撃が激しく迂闊に飛び立てない、霖之助の血が魔理沙の服を染め、血の温もりを感じた魔理沙を更に焦らす

 

「こうなったら一か八かだぜ!」

 

意を決し攻撃の中を飛び立とうとした魔理沙にナイトメアが集中放火を浴びせようとしたその時、上空から弾幕の雨がナイトメアを襲いナイトメアの攻撃が止まる

 

「魔理沙!大丈夫か!」

 

ナイトメアに攻撃したのは妹紅達3人、探し回っている途中に魔理沙を攻撃する寸前のナイトメアを発見し攻撃したのだ

 

「妹紅……チルノ……それに霊夢まで」

 

窮地を救ってくれた3人を見つめる魔理沙に妹紅が怒鳴る

 

「霖之助ケガしてるじゃねぇか!早く連れていけ!」

 

「あ……ああ!ここは任せたぜ!」

 

ハッと我にかえった魔理沙は急ぎ飛び立ちその場から離れていった

 

「気をつけて!コイツには攻撃が通じないの!」

 

交戦中のアリスから助言が飛ぶ

 

「みたいだな、さっきの弾幕も効いてないみたいだ」

 

全く堪えていないナイトメアを睨みながら妹紅が確認する

 

「あたいが凍らせてやる!」

 

飛び出したチルノが能力を使いナイトメアを凍らせようとする、冷気がナイトメアの周囲に漂い液体を凍らせようと温度を下げる

 

「……あれ?凍らない……」

 

チルノの能力を持ってしてもナイトメアを凍らす事は出来なかった

 

「無駄無駄、あの液体はあらゆる耐性を持ってる、正攻法じゃ倒せないよ」

 

物陰から観戦するにとりが呟く、にとりの見立てでは物理はおろか魔力、妖力に耐性があると見ている、つまり何人集まろうとナイトメアを倒す事は出来ない

 

「どうすりゃいいんだ!」

 

ナイトメアの攻撃を避ける妹紅は焦る、攻撃が効かないのであれば止めようがないから

 

(バーンはなぜ私を呼んだのかしら……)

 

 

応戦しながら霊夢は自分が呼ばれた意味を考えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館

 

「……少し出掛けてくる、留守は任せた」

 

不意に立ち上がったバーンは図書館の出口に向かい歩いて行く

 

「クスクス……行ってらっしゃい」

 

小さく笑いながらレミリアがバーンを見送る

 

「素直じゃないわねぇ本当」

 

バーンが出ていった後にレミリアは呟き、パチュリーは微笑みながら本を読み、フランと大妖精は跳び跳ねて喜んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう!いい加減にしなさいよ!」

 

止まないナイトメアの攻撃にチルノが怒る、攻撃が効かず防戦一方の4人は解決策が見つからず膠着状態に陥っていた

 

「マジでヤバイぞ!どうやったらコイツを止められる!?」

 

避けながら妹紅がナイトメアを観察するが何も得られない

 

「あーもう!鬱陶しいのよ!」

 

自分が呼ばれた意味を考えていた霊夢はナイトメアの攻撃にイラつき霊力を高める

 

「じっとしてなさい!夢符「二重結界」!!」

 

霊夢から放たれた結界がナイトメアを縛る

 

「やったな霊夢!これで取り合えず動けないから対策を練ろう」

 

動かなくなったナイトメアを見た妹紅が霊夢に寄っていくが霊夢の表情は冴えない

 

「どうした?」

 

「なに……あれ?」

 

霊夢が結界内のナイトメアを指差す

 

「形が……変わっていく……」

 

液体が1ヶ所に集まっていき形を成していく、縦に2メートル横に5メートル程の曲線を帯びたなんとも形容しがたい巨大な姿になる

 

「なんなのよ一体……キャッ!!」

 

結界を維持していた霊夢が突然押された様に踏ん張る

 

「結界を壊そうとしてる……なんて力……!?」

 

ナイトメアが魔力を放ち結界を壊そうともがく、同時に攻撃を仕掛ける

 

「攻撃が激しくなってるじゃねぇか!」

 

激しさを増した攻撃に妹紅が叫んだ、ナイトメアの周囲に拳程の大きさの物体が数個浮遊しマシンガンの様に魔力弾を放ってくる、更に液体の攻撃も継続している

 

「まさかあれは……」

 

隠れているにとりが気付いた

 

(結界で抑えているのにあの形態変化……まさか霊夢の結界が制御装置の役割をしている?)

 

ナイトメアの変化に仮説を立てている最中、またナイトメアに変化が起きる、ボディの一部が開閉し物体が出てくる

 

「それが本体よ!」

 

出てきた物体にアリスが叫んだ、出てきた物体はナイトメアのコア、結界が制御装置の役割を果たしナイトメアの弱点を露出させたのだ

 

(これがバーンが私を呼んだ理由ね……!!)

 

結界に力を込めながら霊夢が呼ばれた意味を理解する

 

「早くやって!」

 

結界の維持が厳しくなってきた霊夢がコアへの攻撃を促す

 

「任せろ!」

 

「食らえー!」

 

妹紅とチルノに加えアリスも攻撃を仕掛けようとした時、ナイトメアの前面に魔力が結集していき、それは放たれた

 

「うおおっ!?」

 

「うわぁ!」

 

「……っ!?」

 

ナイトメアの前面にある砲台から高出力のビームが放たれ辺りを薙ぎ払った

 

「なんてもん出すんだコイツは……」

 

なんとか回避した妹紅はビームの威力に戦慄する、辺りの木や岩を半径数十メートル薙ぎ払ったビームのせいで地形が変わってしまっている

 

「アリス!大丈夫?」

 

チルノがアリスへ駆け寄る、アリスは避けきれずに少し被弾してしまっていた

 

「うっ……なんとかね……でももう戦えそうにないわ、足手まといになるわねこのケガじゃ……」

 

右足と右腕をやられたアリスは申し訳なさそうに継戦を辞退する

 

「気にしないでいいわ!後はあたい達に任せてあんたは休んどきなさい!」

 

「ごめんなさい……後はお願いね」

 

戦列から離れるアリスを見送りチルノはまたナイトメアへ向かう

 

「おい!?戻ってるぞアイツ!」

 

チルノが戻ると妹紅が焦りを見せながら指差していた、ナイトメアは再びドロドロの液体に戻っていく

「結界が切れたからね……あんな物騒なビーム急に出されたら結界なんて維持出来ないわよ」

 

ビームを避ける為に結界を解いた霊夢が忌々しそうに話す

 

「また結界を張れるか?」

 

「アイツを抑えられる力を溜めるのに少し時間が掛かるわ、それまで耐えて」

 

「わかった!行くぞチルノ!」

 

「わかってるわよ!親分に命令するな!」

 

霊夢の結界を張る為の時間を稼ぐ為に二人はナイトメアに向かっていく

 

「こっちだドロドロ!」

 

「うりゃー!」

 

注意をそらせる為に二人は弾幕を放ちながらナイトメアの周囲を飛び回る

 

「もう少し……」

 

力を溜める霊夢は急ぐ

 

「へっへーんだ!あたいにそんな攻撃当たらないよ!」

 

ナイトメアの攻撃を避けたチルノが地面に足を着け得意気に語る

 

「ん?何かしようとしてる……?」

 

ナイトメアの様子が違う事に気付いた妹紅は上昇し様子を見る

 

「悔しかったら捕まえてみなさい!」

 

チルノがナイトメアにビシッと指をさした瞬間、チルノの足元にナイトメアの液体が浮かび上がってくる

 

「しまった!チルノ!下だ!」

 

「ほえ……?」

 

妹紅の叫びにチルノが下を向いたが既にナイトメアの攻撃は始まっていた、液体が包み込む様にチルノに飛びかかる

 

「あ……」

 

突然の出来事にチルノは唖然として自分を覆う液体を見ているしかなかった

 

「チルノー!!」

 

妹紅は急ぎ動きだしたが場所が悪かった、ナイトメアの様子を見る為に上昇していた事でチルノの救助に間に合わない距離を作っていた

 

「……ッ!?」

 

チルノのが液体に飲み込まれる瞬間、反射的に妹紅は目を閉じてしまう、そして目を開いた時にはチルノはそこにはいなかった

 

「チルノ……この野郎!!」

 

チルノをやられた妹紅は怒り、ナイトメアへ向く、仮にチルノが殺されても妖精であるチルノは復活できる、しかしそれをわかっていても目の前で友人を殺されたのだ、怒るのは当然の事だった

 

「仇は取ってやるからな!」

 

復讐を誓う妹紅は身構える、闘志満々で攻撃をしようとする彼女に

 

「チルノは無事だ」

 

声が掛かった

 

「……バーン!!」

 

声のする方向に顔を向けた妹紅は嬉しさを顔に出し友の名を呼んだ

 

「気を抜くな妹紅、攻撃が来ているぞ」

 

チルノを抱き抱えているバーンは妹紅が攻撃されている事を伝える

 

「おっと!……バーン!来てくれたんだな!」

 

攻撃を回避しながら妹紅が笑顔で聞く

 

「……余はこのナイトメアに興味があったのだ、それで来たまでの事……チルノを助けたのは余の通り道に偶然いた故についでにな」

 

チルノが飲み込まれる寸前、間一髪間に合ったバーンはチルノを救いだしていた

 

「ちぇ……素直じゃないなぁ」

 

妹紅が呆れているとバーンは恐怖で気絶しているチルノを魔力で覆い上空に避難させ霊夢に問う

 

「準備は出来ているか博麗の巫女よ?」

 

「出来てるわよ!遅れて来たくせに態度がデカイわね!」

 

力を溜め終わった霊夢は再び二重結界でナイトメアを拘束する

 

「気を付けろよバーン!コイツはこうなってからが厄介なんだ!」

 

再び拘束形態にされたナイトメアは魔球を生成し弾幕を放ちコアへの接近を拒む

 

「こ、コイツさっきより力が上がってる!?」

 

霊夢の結界を解こうとするナイトメアの力が上がっている事を体感した霊夢は結界の維持に神経を集中させる

 

「あまり持たないわ!早くやって!」

 

「わかってる!……けど攻撃が激し過ぎるんだよ!」

 

凄まじい弾幕を張るナイトメアに妹紅は避けるのに手一杯、ナイトメアに接近すら許されない

 

「どいていろ妹紅」

 

妹紅を退かせたバーンがナイトメア立ちはだかる

 

「ちょっとバーン!結界ごとやるのは止めてよ!結界が壊されたら次は無理かも知れないわ!」

「わかっておる」

 

霊夢の忠告に返事をしたバーンは手に魔力を集めナイトメアのコアに狙いを定める

 

「カイザーフェニックス!」

 

放たれた炎鳥がナイトメアの弾幕を燃やし尽くしながらコアに直撃しコアを炎上させる

 

「むっ……」

 

炎上するコアを見たバーンが気付き、妹紅も気付いた

 

「効いてない……バーンのカイザーフェニックスが……嘘だろ……」

 

ナイトメアのコアは炎上こそしているもののダメージを感じさせていなかった

 

「全く効いていない訳では無い、おそらく魔力系統の遠距離攻撃に強い耐性があるのだろう……ならば直接叩けばよかろう」

 

コアの魔法や弾幕に対する防御力の高さを知ったバーンは継続するナイトメアの攻撃を避け、弾きながらコアに接近する

 

「ハアッ!」

 

バーンの正拳がコアに炸裂する、強烈な拳を受けたコアは微細な破片を飛ばす

 

(なんという堅牢なコア……余の拳を受けて壊れぬとは)

 

「ハアアアッ!」

 

拳を連打しコアを殴りつける、コアは更に破片を飛ばし物理攻撃が有効である事を物語る

 

「終わりだ……カラミティエンド!」

 

破片を散らしヒビの入ったコアに更に力を込めた手刀が振り落とされる

 

「ぬぅ……!?」

 

手刀がコアに当たる直前、拘束形態のナイトメアが崩れ始めバランスを崩したバーンの手刀はコアを僅かに切り飛ばすだけに終わる

 

「ごめんバーン、持たなかったわ……」

 

霊夢が肩で息をしながら謝る、結界をトドメまで維持出来なかったのだ

 

「……もう一度やれ」

 

「無茶言わないで……コイツを抑えるのにどれだけ霊力を使うかわかってるの?もう限界よ……」

 

「ちぃ……」

 

霊夢の限界と仕留め損なった事に舌打ちする

 

「バーン!逃げる気だぞ!」

 

ナイトメアが逃走しようと地面に同化しようとしているのに気付いた妹紅が叫ぶ

 

「余が追う、チルノを任せたぞ妹紅」

 

チルノを妹紅に任せたバーンはナイトメアを追う為に浮き上がる

 

「霊夢の結界無しでどうするんだよ!」

 

妹紅の言葉に返事を返さずバーンはナイトメアを追いかけていった

 

 

 

 

幻想郷のとある花畑

 

「出てこい、余から逃げられると思っているのか?」

 

ナイトメアを追ったバーンは花畑に立ち、告げる

 

バーンの言葉に反応したのかナイトメアが地面から滲み出し花畑の花を腐敗させながら姿を現した

 

「結界など無くとも余の魔力でその液体ごと粉砕してくれよう」

 

バーンの魔力の高まりに呼応するようにナイトメアもバーンに攻撃を仕掛ける

 

「余の最大魔力のイオナズン……受けるがいい!」

 

液体に向け放った最大魔力のイオナズンは凄まじい大爆発を起こし辺りの花を多量に散らす

 

「余のイオナズンは既にイオナズンのレベルを遥かに越えている……イオグランデとでも……いや……よいか」

 

花びらの舞うその場所で呟いたバーンはナイトメアの破壊確認の為に爆発が収まるのを待つ

 

「!?」

 

一瞬の油断だった

 

自分の魔力に絶対の自信を持つバーンは仕留めていると思い込み警戒を解いていた、それ故に足元からの奇襲に反応が遅れてしまい対処が出来なかった

 

「ぬぅ!?」

 

足元から出てきた液体がバーンを包み込み地面に引き込む、バーンを引き込んだナイトメアは何故か動かず沈黙を保っていた

 

 

 

「まさか余のイオナズンを受けて壊れぬとは……なんという魔力耐性よ……」

 

ナイトメアに引き込まれたバーンは異質な場所に立っていた

 

(ここは……奴の作り出した異空間か)

引き込まれた場所がナイトメアの作り出した空間だと把握したバーンは魔力をまた高める

 

「この程度の異空間など余の魔力を持ってすれば抜けるのは容易い」

 

異空間に魔力で干渉し出口を作ろうとしたバーンに突如、巨大な頭部だけの骸骨の集団が襲いかかる

 

「フン……」

 

遅いくる骸骨を手刀で薙ぎ払う

 

「悪魔か……その程度では束になった所で余には敵わん」

 

バラバラになった骸骨に言い放ったバーンは再び出口を作り出そうと魔力を集中させる

 

 

「むっ……」

 

 

背後に気配を感じる

 

「止めておけ……死にたくないならな……」

 

背中越しに忠告するが気配は消えない

 

「死に急ぐか……なっ!?」

 

振り向いたバーンが驚愕の表情でその者を見た

 

「お、お前は……」

 

驚きと汗をかきながらその忘れれぬ名を呼んだ

 

 

 

 

 

「ダイ……!!」

 

 

 

 

 

 




ダイが出ました!これはやりたかったネタです。

余談ですがロト紋ネタで合体魔法をバーン様にさせようと考えてましたが止めました、やはりバーン様はその強大な魔力で戦うのが良いと思いまして。

次回はバーンVSダイとあの女性が……

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