「やあ、君たちにはもう少し後に紹介しようと思っていたんだけど」
感情のこもらない人形のような声
奴らの声にはいつも反吐が出る
白い猫やウサギを掛け合わせた愛らしい姿
万人が万人、決して奴らに悪感情を持たないだろう
でも私にとっては決して許すことのできない相手
奴らの瞳に私達は写ってはいない
奴らの関心は私達からどう効率的にエネルギーを得られるか、のみだ
インキュベーター
孵卵器という名を持つ宇宙生命体
「宇宙の寿命を延ばす」という目的で、奇跡を売り歩く希望と絶望の運び手
奴らの策略でまどかは・・・・
「そう睨まないでくれないか暁美ほむら。紹介が遅れたのは謝るけど、彼はキミ達のために戦ってくれたじゃないか?」
「・・・・そうね」
「改めて紹介するよ、彼の名前は宇佐美真。二週間前に契約した魔法少女さ」
「魔法・・・・」
「少女だと!」
少女達の驚愕をよそにキュウベェは話を続ける
「魔法少女の素質はその個体の因果に比例する。今回はたまたまその個体が男性体だっただけのことさ。まぁ正直、契約できるとは思っていなかったけどね。」
「男性体ということは、彼女は男性なの?」
「それは証明するよ。でも今変身している真には女性特有の器官である子宮も存在している。変身したら男性体から女性体に身体が変換されるとは驚いたよ」
「それじゃぁアイツのけしからん胸もモノホンってことか!信じられん!もいっかい揉ませろ!」
「佐倉さん・・・もう一回マスケット突っ込みをして欲しいかしら?」
笑顔を浮かべながら巴マミが杏子に語りかける
手には流麗な意匠が施されたマスケット銃
しかし、そのストックは先ほどの杏子の血がべっとりと付いていた
その微笑はこれから処刑される囚人に向けられる教誨師の微笑にどこか似ていた
笑顔の悪魔
今のマミを形容する言葉にこれしかない
「マミ様怖い・・・マミ様怖い・・・・」
その場で蹲りうわごとを繰り返す杏子
「それでお目当ての魔法少女に会えたかい?真」
「毎晩探しているんだけど会えなくて・・・」
「彼女達はキミの言う正義の魔性少女のことを知っていると思うよ。後は彼女達に聞けばいいさ。僕は契約を望む少女達のところへ向かわなければいけないからね」
「待ってキュウベェ!彼女達は一体?」
「キミが魂を対価にしても逢いたかった正義の魔法少女達さ」
現れた時のように足音もなくキュウベェは消えた
鎖につながれた魔法少女「宇佐美真」と困惑する私達を残して・・・
私に予感があった
この出会いが
宇佐美真というイレギュラーが
「まどか」のシナリオを崩す存在になることを
そして、その裏にはインキュベーターがいることも・・・
NGシーン
「それは証明するよ。でも今変身している真には女性特有の器官である子宮も存在している。変身したら男性体から女性体に身体が変換されるとは驚いたよ」
「あの~キュウベぇ・・・なんでカメラを準備しているの?」
「真と彼女達の疑似セックスの録画だよ。僕としては生殖行為によらない性行為の情報も欲しいからね」
「彼女達は一体なんなの~!」
「見滝原を守る淫行少女達さ」
「「「それでは観客もいるし、楽しみましょう?」」」
「助けてよヒーロー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「キミ達はいつもそうだ。いつも大きすぎる絶望を味わったときに実体のないものに縋る。まったくワケがわからないよ」
fin
NGシーンがマンネリ気味・・・・
何かいいネタがないかな