鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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明日はバイトが入ってるんで投下します


明かされた真実

ツインテールの魔法少女、彼女は内心焦っていた

彼女の固有魔法は対象の情報を解析しそれを魔力にて再現する、云わば「コピー&ペースト」魔法と言えた

しかし相対するミチルの魔法はミチル本人の言葉を信じるのなら、対象の魔法に入り込みそれを乗っ取り狂わせるカウンター型の「クラック」魔法だ

幾ら彼女がいくつものトラップ、無数の使い魔を準備しても固有魔法を見破られた彼女にもはや勝ち目はない

攻撃手段であり、また逃走手段であるコルノ・フォルテがミチルの手で落された時点で脱出を考えるべきだった

だが、彼女はそれを受け入れられるほど自らの感情を抑えることはできなかった

 

「魔法が無駄でも・・・・これならどうだ!!!!」

 

彼女が自らの三角帽に手を入れ、銃身を切り詰めた2連銃身の散弾銃 ― ソードオフ・ショットガン ― を中から引き出した

通常の銃ではこのような安易な銃身の切り詰めはガス圧低下を招き燃焼薬の不完全燃焼、オートでは回転不良つまりはジャムを引き起こしてしまう

最悪、銃身破裂もあり得る

だが、彼女の手にあるダブルバレルのソードオフショットガンでは事情が違う

短く切り詰められた銃身は通常のショットガンよりも早い段階で散弾は広がる

想像してみればいい

全身に散弾を喰らいミンチにされる自分を

ソードオフに装填されている3インチマグナムのダブルオーバックは主に鹿狩りに使われている狩猟用算段だ

これはシェルに込められた9つの散弾一つ一つが近距離では拳銃弾並みの威力を持っている

魔力を使い自らにある種のバリアーを広げない限り、その鋼鉄の猛攻を喰い止めることはできない

幾らミチルが魔法の「無効化」を行使できるとはいっても、身を包むバリアーを展開しながら彼女の爆砕魔法を解除するような器用なことができるとは思えない

それに、近距離で散弾を放てば周囲に大量の硝煙が広がる

次の攻撃に移るための十分な目くらましになる、はずだった

 

カチッ!

 

彼女がトリガーを引くが撃発できなかった

 

カチッ!カチッ!

 

修羅の表情で何度もトリガーを引くが・・・

 

「無駄だ」

 

ミチルが冷たく言い放つ

 

「畜生!!!」

 

彼女がソードオフを放り投げる

 

「銃は実に精密な機器だ。トリガーのスプリングが切れたら?撃針が折れたら?、雷管を叩いても火薬が撃発しなかったら?貴様がそれに頼った時点でお前は既に負けている!!!!!」

 

だが敗北を少女を認めることができなかった

 

「ガァァァァアッぁぁ!!!!!!」

 

魔法も銃も使えず、手負いとなった彼女は自らに備わった最後の武器

自らの手足で彼女に喰らいつく

しかし、ミチルは無慈悲にそれを躱す

そして・・・・

 

「リーミティ・エステールニ!!!!!」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

ミチルの錫杖から放たれた極大の魔砲が少女を包んだ

少女は悲鳴とともに光の中に消えた

 

 

「この光は・・・・師匠の・・・!」

 

真紅のナース服の魔法少女 ― 飛鳥ユウリ ― が魔砲の波動を感じた場所へ急ぐ

彼女の師匠の必殺技「リーミティ・エステールニ」

彼女の持つ錫杖から放たれるそれに耐えきれる魔獣はいない

その衝撃はあらかじめ張り巡らした結界を軋ませるほどだ

だからこそ、あまりその技を使うことは稀だ

大概は錫杖に魔力を這わせて、刀のように切り裂くことが多い

あまりにも異常な状況にユウリは動揺を隠せなかった

彼女の心を騒がせるものはそれだけではない

微かに感じる魔力の波動

先ほどよりも近づいたことにより、師匠の魔力以外の全く見覚えのない魔力を感じる

ユウリが魔法少女になって以来、彼女と「師匠」以外にこのあすなろ市で活動している魔法少女を知らない。

その事が表わすのは、師匠とは違う魔法少女がいるということ

微かな胸騒ぎを感じながらも彼女は脚力を更に魔力で強化した

 

「・・・・クソ・・・・・・・」

 

「やっと正体を現したか」

 

瓦礫の中で蹲る一人の少女

先ほどまでのツインテールの少女は既になく

そこには脱色したかのような銀髪を短く切った少女のみ倒れ伏していた

彼女が着用しているのは先ほどのツインテールの魔法少女のソレと同じだった

 

ガラッ・・・・

 

「・・・・あ・・いり?」

 

ユウリが驚愕に歪む顔で親友の名を呼んだ

彼女が魂を対価にして死の淵から救い出した無比の親友である「杏里あいり」の名を・・・・

 

 

 

 

NGシーン

 

「・・・・あ・・いり?」

 

ユウリが驚愕に歪む顔で親友の名を呼んだ

 

目の前には目を覆いたくなるようなタイツの姿の親友「杏里あいり」

そして彼女に匹敵するかのような激しすぎる彼女の師匠「和紗ミチル」

倒れ伏すあいりを踏みつけるミチル

それはいわゆる「特殊な」プレイに勤しんでいるようにしか見えない

 

「そんな・・・・ご馳走すぎるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」

 

黒パンツをパンモロさせながら突撃するユウリ

師匠との愛

親友との愛

それらがユウリの脳内でスパークさせたのだ

 

「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」」

 

ビルの谷間に響き渡る二人の少女の悲鳴

まだ夜は明けない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




原作のあのシーンはどう考えてもかずみクローンは12人もいないような・・・

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