鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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ユウリ様の設定が煮詰まったので、原作回帰

しかし「私をユウリにして!」でなぜ牛?


彼女達の想い

数日前

 

― 織矢探偵事務所 ―

 

探偵事務所という、剣呑な場所に似つかわしくない二人の少女達が紅茶を楽しんでいた

しかし、お茶会というには彼女達の表情は芳しくない

 

 

「織莉子この依頼をどうする?」

 

少女 ― 呉キリカ ― は向かい合った白い髪の少女に問いかけた

 

「・・・・魔法少女絡みなら依頼を受けるしかないわ」

 

「でも、依頼主は警察なんだろ?」

 

「本人は身分を明かしていないけどね」

 

「やっぱりワナ?」

 

キリカの表情が曇る

彼女は以前、自分を苛めた少女達を襲撃した

そのことから警察と聞いて狼狽しているのだ

 

「心配しないでいいわ。依頼人とは私が会うから・・・・」

 

「駄目だよ織莉子!相手が悪徳警官だったら・・・・・」

 

 

~ 以下 キリカの妄想 ~

 

「知ってるんだぜ?お前が魔法少女だってなぁ~」

 

「お金なら幾らでもお渡しします。だからお父様には・・・・」

 

「金ねぇ~」

 

バリッ!

 

男が少女の服を破り、そのたわわな果実を曝け出した

 

「きゃぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「まるで牛のような乳だな」

 

「酷いことしないで~」

 

「お前さんが俺を満足させてくれたら、ネガを渡してやるよ。わかるよな?」

 

「ええ・・・・」

 

織莉子は二つの果実に男性自身を挟み・・・・・

 

 

「パイズリをする織莉子・・・・げへへ」

 

鼻血を吹き出しながら、危険なワードを口にするキリカを余所に織莉子はメールを仔細に眺めた

 

依頼人は「石島美佐子」

土地買収に関わる大規模詐欺事件解決で頭角を現した敏腕女性刑事

近年は男子小学生の生ブリーフ窃盗事件、通称「ワルプルギスの夜」事件を解決したことで知られる

そのような人物が彼女達、いや探偵「三国織矢」に依頼したのだ

その意図を正確に理解する必要がある

 

「そんな織莉子が・・・・・あぁん!!!」

 

「展開:現実創造!!!」

 

織莉子が変身し、キリカの頭上にタライを創造する

そして・・・

 

コィーン!

 

ドリフ式タライ落しが綺麗に決まった

 

「いてて・・・!あれ?織莉子?」

 

「お帰りキリカ」

 

「へぁ?何かすっごく楽しい夢を見ていたような・・・」

 

「夢は夢よ。依頼主とはいつもの織矢で会うけどキリカは適当な姿で待機していて」

 

「お・・おぅ」

 

「場所はビストロ・タチバナ。明後日、午後二時の予定にするわ。立花さんには個室を開けてもらうよう頼むから」

 

「あそこのビーフストロガノフは最高だもんな!」

 

「いつものように偽装して待機してて。問題はゆまね・・・・」

 

「そっか、その時間はゆまの迎えに行かないと・・・・」

 

「・・・今回は真さんに頼もうと思うの」

 

「いいのか!アイツが穢れを浄化できると言っても、ゆまの能力は・・・」

 

「だからよ。私がゆまを解体して作り変えたと言っても彼女の能力は完全に封印できたわけではない」

 

「・・・・真を危険に晒すことになるぞ」

 

「私も心苦しく思うわ。だけど・・・・ゆまを救うには彼の存在は必要よ」

 

織莉子は戸棚からアタッシュケースを取り出した、そこには漆黒の立方体の中心にライム色の宝石 ― ソウルジェム ― が鎮座していた

ライム色のソウルジェムからは黒い瘴気が絶え間なく流れ、それは漆黒の立方体 ― グリーフシード ― へと吸い込まれていた

 

「ゆまはまだまだ幼い。だからこそ、彼女には彼女を導く存在が必要よ。言い換えれば、好意を抱く存在が・・・・」

 

 

 

 

NGシーン

 

土曜 午前7時

 

チチチチチチ!!!

 

規則正しい生活をおくることを信条とする巴マミの朝は早い

それは学校が休みである土曜日でも変わらない

ベットから起き、軽くシャワーを浴びる、いつもと変わらない日常「だった」

 

「・・・・ん?こ・・・れ・・・きゃぁぁぁぁっぁぁぁ!!!!」

 

豪奢なマンションに少女の悲鳴が響いた

 

 

 

「パトロール終了!」

 

マギカ・カルテットではパトロールはシフト制をとっている

それは魔力を抑える意味もあるが、お互いの生活を維持する意味もある

真が宇佐美邸別館に帰投すると、そこには見慣れた人物が待っていた

 

「真さん・・・・頼みがあるの・・・」

 

「巴先輩なんで顔を隠しているんですか?」

 

マギカ・カルテットのリーダーである「巴マミ」が顔を隠して彼を待っていた

 

「巴せ・・・!」

 

巴マミが真の仮面に手を掛ける

 

「仮面を貸して!!!!」

 

「痛い!痛い!痛い!」

 

鬼気迫る表情で真の顔面から仮面を剥ぎ取ろうとするマミ

 

 

「ありがとう真さん!!」

 

これ以上ない笑顔で仮面と共に部屋の奥に消えるマミ

 

「何で・・・・・こんなことを・・・・・ううう」

 

 

数時間後

妙にウキウキとした表情のマミが現れた

 

「真さん!私は生まれ変わったわ!言うならばザ!ニュー巴マミよ!!!」

 

「・・・・何処が変わったかわかりません」

 

「ノリの悪い真さんには特訓10時間!!!!!」

 

「ァァあァんまりだァァァァ !!!!!」

 

 

巴マミも「魔法少女」であるよりも思春期の少女だ

彼女の顔にニキビができて、「魔力の塊」である真の鉄仮面を使ってニキビを治したなどとは、朴念仁な真には理解できなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




思春期にとって、ニキビは天敵。

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