鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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今回のゲストキャラはまどマギキャラ屈指の露出度を誇るアノ人です!
もう一人の○○○様もいずれは出す予定




道化の魔法少女

あすなろ市

見滝原の隣に位置するそこは、大規模な多目的ドームなど多くの観光資源に恵まれ、見滝原からも遠足の目的地にもなっている。

その中心地にある多目的ホール 「あすなろドーム」

今は大手食品メーカー主催の「あすなろドーム料理コンテスト決勝戦」が開かれようとしていた

煌びやかな舞台の裏で、少女の悲痛な呻き声が響く

 

「……うぅっ……」

 

一人の「魔法少女」がその生を終えようとしていた

 

 

魔法少女の「死」には様々な形がある

 

魔獣に殺される

 

ソウルジェムを砕かれる

 

そして・・・・

 

「アタシ……死にたく……」

 

 

― 魔力の枯渇による死 ―

 

彼女の腕にあるソウルジェムは黒く染っている

それは彼女が魔力を失いつつある事を表していた

脳裏に浮かぶのは最愛の親友「杏里あいり」の微笑

あいりの病が「願い事」で完治し、一緒に食べた「ビストロ・タチバナ」名物の限定バケツパフェの味

全てが彼女の思い出で、これからもこの幸せが続くと思っていた

彼女と笑いあい、一緒に歩む未来が・・・

 

「あいり・・・・・」

 

彼女は目を閉じた

もはや胸を掻き毟られるような苦しみを感じなくなっていた

彼女の固くつむられた瞳から一筋の涙が流れた

 

「・・・・?」

 

不意に身体が軽くなった

瞳を開き、自らのソウルジェムを見る

見ると、彼女の左肩のソウルジェムにグリーフシードがあてられ、そこからどす黒い穢れが吸い出される

 

「間に合った・・・」

 

リンと、鈴が鳴った

 

 

ようやく動けるようになった彼女「飛鳥ユウリ」が顔を上げた

 

 

先端が渦を巻くようなデザインの三角帽

 

白と黒のエプロンを模したワンピース

 

鈴の形をしたイヤリング

 

猫を思わせる黒髪のショートヘアー

 

そして・・・

 

 

「?!」

 

 

その顔には道化師の仮面がはめられていた

 

喜怒哀楽を綯交ぜにしたような仮面の隙間から何者かが彼女を見つめていた

 

 

「どなたか存じませんが、危ないところを助けてくださりありがとうございました」

 

ユウリが仮面の魔法少女に深々と頭を下げた

 

「たまたま、だ。なぜお前はそこまで穢れを溜めていた?」

 

「それは・・・私、色々な病院を巡って難病の子供を魔力で治療して・・・」

 

「馬鹿な事を・・・・お前はお前が消えて悲しむ人間はいないと考えているのか?」

 

「いいえ。でも、私には同じ難病だった親友が居ます。だから・・・・・!」

 

「しかし、それで死んだとしてお前の親友はどう思う?」

 

彼女の言葉は端的ではあるが、ユウリの心理を正確にとらえていた

それは「献身」

自らではなく、友人のために「願い事」を使ったユウリ

彼女が、その力を他の難病を患った子供たちに使っていることも理解できる

その結果が「魔力の枯渇」

 

「金と命には賭けるべき時がある。今は助けられたが次はないぞ!」

 

ユウリ一人残し、少女は歩きはじめた

 

「待って!待ってください!!!!」

 

ユウリが彼女を引き留める

 

「・・・・もうグリーフシードの予備はない」

 

「違います!私を・・・・」

 

ユウリの瞳には強い意志が宿っていた

 

「?」

 

「私を貴方の弟子にしてください!!!!」

 

ユウリは仮面の魔法少女を見つめる

 

 

― 彼女は純粋すぎる・・・きっとこのまま別れたらまた穢れを溜める・・・なら ―

 

 

「許可なく魔力は使わない。約束できるか?」

 

「はい・・・・」

 

ユウリは俯きながらも、同意する

 

「人を助けるなとは言わない。ただ、魔力は有限だ。それをこれから教える」

 

少女の仮面からは何の感情も読み取れない

 

「名前を・・・名前を教えてください」

 

「道化の魔法少女と呼べ。今の私にはそれが相応しい」

 

「はい!」

 

 

二人を赤い瞳が見つめていた

大きさは小さな犬くらい

しかし、それは犬とは違い、その仕草に高度な意思を感じさせた

 

『また厄介な存在が現れたね。少し介入するのもいいかもしれないね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 




果たして道化の魔法少女の正体は?

・・・・バレバレですね

しかし、なぜあすなろ組はあんなに露出しているんだろうか?

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