鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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すみません!今回は短いです


鏡の中のシンデレラ

 

 

― 中沢の記憶を弄って真のことだけを忘れさせるのは?織莉子ならやってくれるだろ ―

 

― 織莉子さんの話では細かな調整が必要で、捕まえてすぐにできることではないそうよ ―

 

― じゃぁじゃぁ、既に誰かと付き合っているってことにすれば? ―

 

― 誰がその男の子役をするの? ―

 

― あ・・アタシがするよ ―

 

 

 

中沢君が恐るべき執念を見せてから数日後

 

今、真の目の前には幻惑魔法を自分に掛けて男性体に偽装した佐倉杏子が立っていた

 

「な・・・なぁ男のお前が見て、今のアタシはどうだ?」

 

 

がっちりとした体形

 

赤い短髪を頭の後ろで縛っているところに「女性体」杏子としての印象が残っているのみで、殆ど男だ

 

背もなぜか真よりも高い

 

 

「見た感じは・・・かなり男らしいです・・」

 

「そうか!ついでに下の方も確かめてくれないか?」

 

カチャカチャと、杏子がズボンをベルトを外す

 

「久しぶりのマスケット突っ込み!」

 

コィーン!

 

「何すんだよマミ!」

 

杏子が頭を押さえ蹲る

 

「何すんだよじゃないわ!純真な真さんに何をさせるつもり!」

 

「アタシはただ確かめて貰おうと・・・」

 

「ナニを?返答によっては・・・・ワカルヨネ?」

 

満面の笑みでマスケットを握る巴マミ

 

「笑顔の悪魔」再降臨である

 

 

「マミ様怖い・・マミ様怖い・・・」

 

「真さん、計画を話します・・・」

 

未だにうめき声を上げる杏子を後目に巴マミは真に計画を話す

概要はこうだ

この前のストーキングから対象、中沢直人は佐倉杏子の行動範囲を熟知していると考える

なら、その行動範囲に「真と一緒にデートを楽しむイケメン」を放り込むのだ

察しのいい男なら、杏子から回答がなかったことから自然に身を引く、はずだ

 

「真さんには恋人と楽しい時間を楽しんでいるように演じてもらうわ」

 

「はい」

 

「そして・・・杏子さんは真さんを本当の恋人のように愛している演技をしてあげて」

 

「わかってるぜ!真を大人の女にする準備も・・・・」

 

「あ・く・ま・で演技よ?」

 

「わ、わかってるぜ・・・ただの冗談じゃないか」

 

「決行は今日から!二人とも準備はいい?」

 

「「はい!」」

 

 

「と、言ったもののどうしようか?真」

 

杏子と真は二人して街を歩く

傍目から見ればごく普通のカップル

しかし、魔法少女が見れば二人が「普通」ではないことに気付くはずだ

 

「僕にふられても・・・」

 

周りを見渡すが件の中沢はどこにも見当たらなかった

 

― 今回は失敗だったかな ―

 

「いつものゲームセンターへ行くか?」

 

「それが無難ですね」

 

この作戦はあくまで中沢に見てもらわなければ成功しない

湧き起こる羞恥心を押さえつけながら、真は微笑んだ

 

「・・・・でも僕の御尻を触るのはやめてください」

 

 

 

 

 

 

 

NGシーン

 

宇佐美邸別館

その地下室

 

何かを一心に叩く声とともに巴マミの声が響く

 

「ティロ!ティロ!ティロ―!!」

 

バシン!

 

彼女の手には愛用のマスケット

それを藁製の人形にぶつけていた

 

「あと四セットよ・・・・そうすれば・・・・もう誰にもデブなマミさん、略してデミさんなんて言わせない!」

 

彼女の視線の先には大破した体重計

何か「重いもの」を乗せられたように、中心部からへしゃげている

 

「目指せ!理想の体重!!今年こそはビキニで男をゲットよぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

彼女のこのダイエットが「巴式エクササイズ」として魔法少女達に流行るのはもう少し先の話である

 

 

 




次章を執筆中、悲惨過ぎて自分で凹んでしまった・・・

ゆまが・・・ゆまが・・・・

「ラスボス」だなんて!

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