鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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ネタバレします「ラスボスは三鐘葵」

すみません嘘です


中沢君、来襲ス

 

「これより緊急対策会議を開始します」

 

マギカ・カルテット本部 宇佐美邸別館に巴マミの声が響く

 

「佐倉さん、対象の概要を」

 

「ああ、対象の本名は・・・」

 

杏子が資料を読み始める

 

 

 

初恋って皆したことがあるかい?

 

正直、僕は誰かを好きになるって感情が理解できなかった

 

担任のヒス子・・・もとい早乙女和子の所為だ

 

毎回

 

「男子のみなさんは、絶対に卵の焼き加減にケチをつけるような大人にならないこと!」だの・・・

 

「シュークリームを食べるときに皿を使うか手で直接食べるか」だの・・・・

 

「目玉焼きに醤油をかけるか塩をかけるか」など・・・・・

 

 

正直・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「どうでもいいんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

失礼、感情が昂ぶってしまった

 

でも彼女のおかげで、男性不信や女性不信に陥る生徒は多い

 

僕も正直面倒臭いと思っていた

 

彼女に会うまでは・・・

 

ある日のゲームセンター

 

「赤い暴君」こと佐倉杏子と一緒にダンスゲームに興じる、彼女

 

灰色の髪

 

スレンダーでありながら、決して貧相ではない筋肉質な身体

 

そして豊満なバスト

 

例えるならそう、「姫騎士」

 

僕、「中沢直人」は彼女に恋をした

 

 

 

「恋の問題は根が深いわ。何とかしないと・・・・」

 

巴マミはため息をついた

 

「中沢の奴がアタシに紹介してくれって言った時点で記憶を失う程度にノした方が良かったか?」

 

「その単純頭の代わりに真さんの頭を移植したら?」

 

「ほむら!てめぇぇぇぇぇ!」

 

慌てて真が間に入る

 

「ほ、ほら僕が会って話をすれば済む話だし・・・」

 

 

「「「そんなに単純じゃないわ!!!!」」」

 

 

「真さんよく聞いて?彼は少ない情報から佐倉さんと真さんの関係を理解して、佐倉さんに紹介を頼んだ・・・つまりは、魔法少女の秘密を知っていることも可能性としてあるわ」

 

「だからアタシが中沢をノせばいいんだろ?」

 

「佐倉さん・・・・彼がそれでさらに執着して調べまわったらどうするつもり?恭介さんの場合は彼が理解してくれて助かったけど、現在進行形の色恋はかなりしつこいわよ」

 

「わかったよ・・・・」

 

 

「現時点での懸念を総合するわね」

 

「まずは彼がどれくらい、私達・・・いいえ魔法少女について知っているか、これが一つ目」

 

暁美ほむらがホワイトボードに記入していく

 

「そして真さん自身の情報を彼がどれくらい理解しているか、二つ目」

 

「真自身のことを知ってんなら何でアタシに紹介を頼んだんだい?」

 

いつものポッキーを食べながら、杏子が呟く

 

「恥ずかしかったのかもしれないわ。真さん、最近家の周りで不審者は見なかった?」

 

巴マミが尋ねる

 

「・・・・見なかったですね。女性体に変身しての行動じゃ、移動時は認識阻害魔法をかけていたから家までは見られていないと思うよ」

 

「なら今後の移動やパトロール時には常時かけておきなさい」

 

「はい・・・」

 

ほむらの言葉に真は頷くことしかできなかった

 

 

「あーあ、とりあえず現状維持か・・・・」

 

「仕方ないわ。佐倉さんは紹介してくれって頼まれた時に本人に話してみると答えたんでしょ?」

 

「ああ、まぁ」

 

「聞き分けのいい男の子なら返事がなければ断られた、と思うでしょう」

 

「奴は肉食系にはまず見えないわな」

 

「じゃあ、月曜日に学校でね」

 

杏子がドアを開こうとした時だ

 

「待ちなさい佐倉さん!」

 

ほむらが止める

 

「何だよ!藪から棒に!」

 

「いいから!真さん、確か塀に監視カメラが仕掛けてあったわよね?」

 

「ええ・・・」

 

「画像を見せて!早く!」

 

真はすぐさま書斎のパソコンに電源を入れた

 

「・・・・・中沢の奴!」

 

物陰に潜む人影

ニット帽を深くかぶり厚手のコートで体を隠しているが、その背格好や髪の色は件の「中沢直人」に間違いなかった

 

「中学男子の煩悩は恐ろしいわね・・・・」

 

ほむらがコンソールを操作すると、彼はかれこれ会議が始まる前の映像にも映されていた

つまりは2時間以上も屋外で待っていたことになる

 

 

「計画変更だわ・・・・・真さん、貴方にはこれから辛い思いをさせるかもしれないけど、いい?」

 

巴マミが真に向かい合う

 

「はい・・・僕にできることなら」

 

 

 

 

 

 

NGシーン

 

これをお読みの諸兄は不思議に思わないだろうか?

いくら中沢君がスケベロビッチモウソウスキーであっても、彼女達の認識阻害魔法を破るのはそうそうできることはではない

簡単だ

「買収」したのだ、巴マミの協力者 三鐘葵を

 

 

「あなたに着てもらうのはこのコスチュームよ!!!!!!」

 

ピンクのフリフリのエプロン、いわゆる「若妻エプロン」だ

 

そして・・・・・

 

パシャパシャ!!

 

「いい!実にいい!少年の脂肪のないヒップ!そして恥じらいと共に見え隠れする若妻エプロン!!ええなぁ~~!!!!」

 

裸エプロンという恭介のボンテージ以上に露出の多い、というより裸同然の恰好に顔を赤く染めながら極太のゴーヤを握る中沢

 

先人は言った・・・・・「愛を知った時、男は馬鹿になる」

 

まさに彼は愛を知った男である

 

 

「これが彼女達の拠点よ」

 

三鐘葵から手渡された地図に指し示された点、そこには・・・

 

「宇佐美邸・・・・」

 

― 変わり者学者のお化け屋敷 ―

噂で聞いたことがある

 

月のない晩に白い影が出入りするのを見ただの

 

若い女の悲鳴が響き渡るだの

 

いささかアレな噂のある場所だ

 

 

「彼女達はここの別館を当主から借りてお茶会を開いているらしいわ」

 

「なら彼女も・・・・」

 

「ええ。頑張ってね」

 

そして話は本編に戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




欲望に忠実な淑女 三鐘葵

彼女が「瘴気に狂って、ショタを手籠めにしかけた」というのは何気にネタバレだったり・・・・

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