鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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投下します

とあるSNSで㌧でもない情報を得てもうた
始末されてしまうかも・・・・・


悪意の卵

 

「瘴気」という名の呪いがないあすなろ市

一度違和感の正体を知ったら、あとは簡単に理由が判明した

あすなろ市は何らかの方法で「瘴気」の発生を抑えている

そうすることで根本を抑えることで魔獣の発生を減らして、救済者は街の安全を守っていると考えられた

 

「でもさ、そのイーヴル・ナッツって所詮はグリーフシードの紛い物なんだろ?そんなモンに頼っていて大丈夫なのかよ」

 

杏子の懸念はわかる

織莉子の検索で自分達で開発した浄化システムを過信した「プレイアデス聖団」の末路を知っている以上、彼女が不安に思ってもおかしくはない

ましてや、真も相手の手の内に落ちている

聖者気取りの狂信者がどうなろうと彼女の知ったことではないが、でも、それになんら罪のない魔法少女が巻き込まれるのは決して許すことができない

 

「それは問題ないわ」

 

「織莉子、どうしてそう言い切れるんだい?」

 

今度はあいりが織莉子に声を掛ける

彼女は自分に魂を分けてくれたユウリの復讐のために、「かつての世界」でニコに言われるままに罪なき人々を「魔女もどき」にするためにイーヴル・ナッツを使用した

魔女へと変わった飛鳥ユウリを「処分」したプレイアデス聖団

そして奴らの目の前で大切にしている「かずみ」を魔女に変える

その為に使用したのが件の「イーヴル・ナッツ」だった

 

「これがその証拠よ」

 

コロン

 

渇いた音と一緒にテーブルの上にソレが置かれる

 

「イーヴルナッツ!!」

 

それを目にしたあいりがすぐさま飛び下がる

彼女の「記憶」ではこれは魔力のないただの人間を「魔女モドキ」に変え、魔法少女を自動的に「魔女」に変えてしまう

 

「安心していいわあいり。目の前のこれにはそんな機能は無いわよ。理に反するもの・・・・・」

 

この世界の「魔法少女」は絶望の末に「魔女」と変ずることはない

そう「宇宙」が「改変」された

故に、「かつての世界」ならいざ知らず、改変されたこの世界で生み出されたイーヴル・ナッツは魔法少女を魔女に変える機能はない

 

「実際、実験してみなければわからないけど、これが瘴気を吸っている考えて間違いないわね」

 

「でも何でそんなことを・・・・」

 

「あすなろ市を守るため・・・なのかしら?」

 

ユウリが呟く

彼女達のやってきたことはまさに「外道」だ

劇団「プレアデス聖団」に属する罪なき少女を拉致して洗脳後魔法少女に変え、それに飽きたらず真やゆまも手中に収めた

そしてマギカ・カルテットの要だった巴マミを唆して自分の陣営にしている

冷酷で計算高い連中だ

必要な犠牲として容易く力なき他人を切り捨ててもおかしくはない

でも現実として彼女達は誰一人切り捨てることなくあすなろ市を完璧に守っている

立花の話では不可解な事件はあっても、人が死ぬような重大な事件事故は起きていないそうだ

 

「悪の本質というものは常に立場の違いや見方で大きく変わる。人間の狭い倫理感じゃ、野生動物の世界は悪の蔓延る世界ということになる・・・・。人間世界では近親相姦も死姦もタブーだが、猿の一種であるボノボにはそれはない。宗教的な倫理観では穢れた行為となじるが、種の存続を考えるのならその行為は納得できる。」

 

「ニコさん?」

 

「美国さん気を悪くしないでくれ。私が言いたいのは私達は自分達の本質を見失うべきじゃないってことさ。」

 

「本質?」

 

「そうだよ。確かにアイツらはあすなろ市を完全に守っているし、インキュベーターを寄せ付けず奴らの甘言に騙される不幸な被害者を増やさないようにしている。でも違うだろ?」

 

杏子がニコを見る

 

「アイツらどんなに善良な人物でも!そして本当に魔法少女を救おうとしていてもアイツらがあたしたちの大切な人間を奪っていったことは変わらない!!」

 

そうだ

いくら「救済者」が本当に魔法少女を救済しようとしても、彼女たちはやってはいけないことをした

彼らに抗うのに理由はそれだけでいい

それが魔法少女や世界を救う道を閉ざすのかもしれない

より多くの人々を救う為に犠牲を強いるのは「正義」の在り方として正しいのかもしれない

犠牲を強いて得た平穏はいずれ終わる

人柱を捧げて恵の雨を得ても、絶対に干ばつに見舞われないとは限らないのだ

その時にまた人柱を捧げるのか?

また犠牲を強いるのか?

一度犠牲を容認すれば歯止めは効かなくなる

織莉子は杏子の真っ直ぐな瞳を見た

かつての世界での彼女ははっきり言ってドブネズミのように生きていた

頼る者なく、日々を犯罪を犯しても生きていた

でも彼女よりも穢れた人間はいた

それは「自分」だ

「救世」の為と自分を偽って、犠牲者を積み重ねていた

いくら理由があったとしても私は「虐殺者」に違いないのだ・・・

 

 

「立花さんはこれからどうするのかしら?」

 

「そうだね。見滝原のホテルに宿をとったから暫くはこの街に居る予定さ。このままあすなろ市に戻っても何もできないばかりか、キミ達の足手まといにはなりたくないしね」

 

「立花さん・・・・・」

 

今の立花は敵からすればまさに鴨がネギをしょっているようなもの

そのままあすなろ市に戻ってしまっては敵に頭を探られてしまう可能性もある

 

「キミ達が連絡してくれて僕は助けられた。それに少し長い休みも欲しかったからね」

 

そう言うと立花は笑った

 

 

 




とあるSNSでの情報

ま○か☆マギカの脚本家である「○淵玄」氏
とあるゲイのクラブイベントで目撃される・・・・・

マジ、消されるかも・・・・・

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