おまけにN!
幾らスーパーダンガンロンパ2がクリアーできたからって、延々と涙まじりの感想を聞かすな!
kmkrと日向のらーぶらーぶの良さはわかるが・・・・・
「中々慣れないわね。この感覚は・・・・」
青色のロングヘアーの少女が一人そう呟く
泳ぐようにも、歩くようにも見える仕草
暗い闇の中を二人の少女が進んでいた
群青色の髪の少女の傍らには、中学生としてはややがっしりとした体形をした橙色の髪を短く切った少女が共に闇の中を進む
「まあまあ、これも経験だってことでさぁ・・・」
「まぁ、これも芸の肥やしと思えばいいか」
眼鏡を光らせて、まわりの暗闇を観察しながら白い修道女のような恰好をした少女が呟く
「そうだよ海香」
「貴方はいつも前向きねカオル」
「そうでもなければ、やっていけないよ・・・」
このような狂った状況でも取り乱さず、いつものように振る舞う群青色の髪の少女に、カオルと呼ばれた橙色の髪の少女の表情が曇る
「事実は小説よりも奇なり」とはよく言うが、こうして今まで歩んできた道程を振り返ってみると数奇なモノだ
ついこの前は「ただ普通」のボランティア劇団にも所属するサッカー部員だった
それが、大分前に練習試合をした他校のサッカー選手に因縁つけられて、状況を理解する間もなく「闇討ち」をされた
それだけなら、よくある「青春の一ページ」的なエピソードとしてとりあえずは理解できる
カオルとて、それなりに辛酸をなめてきた
陰口から始まり、適当なカツラを被っての偽造写真など、etc
でもカオルはそれにへこたれることはなく、実力と成果でそれを打ち砕いて行った
彼女が「お礼参り」やら、「闇討ち」を受けたのも一回だけではない
それを軽くいなす術や、自分自身を守る方法も既に身に着けていた
しかし、彼女を襲った他校の女子が見たこともない醜悪な化け物に変わって襲ってきて気を失い、気がついたら自分が「魔法少女」になって化け物を倒していたなんて、思わず「今時のベタなライトノベルか!」と叫びたくなったくらいだ
おまけにカオルの紹介で知り合いになった「プレアデス聖団」の仲間達も一緒に謎の敵に捕らわれているともなると、もはや「ツッコミ」すら思いつかない
更に、あの男女両方になれる「両刀使いの魔法少女」も一緒に敵の手で此処に拉致されているなんて、まるで海香に無理矢理プレイさせられた調教物のエロゲーの世界だ
~ そう言えば、あの主人公もフタナリの両刀使いでゲームのバットエンドは敵(実は主人公の妹)に調教されて同じく拉致された仲間全員の妻兼父親にされ、妊婦に囲まれてアへ顏ダブルピースをしているんだっけ ~
「宇佐美真」 - 鉄仮面を被った両刀使いの変態ヤロー ―
見た目は極めて普通の誠実そうな男にしか見えなかった
カオルはカオルで「エネマグラで調教?それともオーソドックスに逆○ナルかしら・・・・・ぐへへ」」とか呟いていた・・・・・相変わらずカオルはパない
でも、ソイツは誠実そうな顔の裏に特大の爆弾を抱えていた
思えば、アイツがカオルに調教されるなりしてアイツがアタシたちに関わらなければ、劇団「プレアデス聖団」も崩壊寸前にならなかっただろうし、「カズミ」とも会わずに済んだかもしれない
そもそも、だ
あの浅海サキが「カズミ」が居なくなった劇団をを未練がましく、存続させようとしていたのが大きな間違いだ
だから、気になったカズミが公演を見に来てサキがそれを見て、それで・・・・
「カオル・・・・?」
ふと我に返ると、海香が怪訝な表情でカオルを見つめていた
「どうしたんだい?」
カオルはなるべく平然を装いながら、海香に声を掛けた
「だって、カオル・・・怖い顔しているよ?」
~ 敵わないな海香には・・・・ ~
ティーンエージャーに絶大な人気を誇るライトノベル作家「御崎海香」
彼女も例に漏れず、化け物に襲われて魔法少女にされた挙句に敵に拉致された
そして「夢の牢獄」から目覚めた海香の手でカオルも目覚めた
目覚めたばかりの彼女 ― 牧カオル ― は、真に対して怒りをぶつけるしかなかった
理由のない怒り
カオルにとっては親友である海香一人が居ればよかった
「プレアデス聖団」の連中がどうなろうが構わない
彼女にとっては、「魔法少女」である宇佐美真はただの厄病神としか見れなかった
そんな彼女を救ったのも海香だった
彼女の固有魔法「イクス・フォーレ」
これは、事象を解析する魔法だ
それでわかったことは、敵は私達を魔法少女にした後、それぞれバイパスを繋げて魔力を吸い取っていることが判明した
つまりは「宇佐見真」が関わらなくても、敵の手に落ちる運命は変わらなかったかもしれないということ
歴史にイフはない
仮定を積み重ねても過程にはならない
理由はわからない
なぜ魔法少女にして、拉致したのか?
それは海香の魔法でも判明しなかった
今はただ前に進むしかない
それに・・・・・
「真の為だしな・・・・」
カオルの怒りに任せた一撃は正確に真を捉えていた
魔法少女形態でない、生身の一撃
避けるのは簡単で、真ほどの身体能力なら拘束することも簡単だったろう
でも彼は私を攻撃することはおろか、回避すらしなかった
ただただ、私の攻撃を受け続けた
強いまなざしで私を見ながら・・・・
彼は強い
私なんかよりも・・・・
これで今年の投稿は終わりになります
皆様良いお年を!