鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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夢野久作の代表作は「ドグラ・マグラ」。
でも文庫版のあのカバーは恥ずかしい・・・

そんな時もありました
今ではソラでエロゲー買っても何も感じない
枯れてきたのかな・・・・


胎児の夢

 

「うふふ。私のデータによると貴方の胸は巴マミと同じサイズとあるわ。確かに大きいわね」

 

「いやぁぁぁぁぁぁ!」

 

「真を離せぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

杏子の槍が織莉子を襲うが

 

「何ィ!」

 

寸でのところで織莉子を逃した

 

「私は戦いに来たわけじゃないわ。ただ知りたいことがあったので来たまで。現に攻撃なんて野蛮なことは何一つやっていないわ」

 

「お前が戦う気があるかないかなんてどうでもいい!お前はアタシを怒らせた!」

 

「ほう・・・・・」

 

「お前は真の胸を揉んだ。・・・・・ソレはアタシんだァァァァァァ!」

 

「ううっ!僕の胸は僕のものだよぅ・・・・・」

 

「あらあら、そんなにこの子が欲しいなら・・・」

 

不意に杏子の視界が暗くなった

唇に感じる柔らかな感触

目の前には・・・・

 

「まっ・・・・真ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

杏子の唇が突然現れた真の唇と重なり合っていた

 

「はい、ファーストキスおめでとう!」

 

お互いの顔が上気し、その場でへたり込む二人

 

 

空回りして自滅した佐倉杏子とは別に二人の魔法少女、暁美ほむらと巴マミは冷静に状況を分析していた

 

「瞬間移動?」

 

「違うわ。時間停止の可能性もあるけど・・・」

 

ほむらの脳裏にかつての自分の能力が浮かぶ

 

「時間停止ならすでにここを脱出しているはずだわ。目の前の黒猫を連れてね」

 

以前のほむらの固有魔法「時間操作」は実は回数が決められていた

固有武装である「時の盾」

それに内蔵されている砂時計の砂を止めることにより、時間を止めている

その砂が全て落ち切ったら強制的に時間が一か月前に引き戻される

故に、戦闘ではそうそう何度も使えなかった

 

「目の前にまだ黒猫が居るってことは、おそらく私達を攪乱する魔法を使用していると仮定できるわ」

 

「佐倉さんみたいな幻覚魔法?」

 

「かもしれない。対抗手段としては・・・・」

 

「「高密度の結界を張って術者を見つける」」

 

暁美ほむら、巴マミがそれぞれ武器を構える

 

ヒュッ!カッ!カッ!カッ!

ほむらの弓から放たれた紫色の矢が部屋の四隅へ突き刺さる

そしてそれらを繋ぐようにマミのリボンが伸びてゆく

リボンと矢から紫色と黄色の火花が上がり、別館を包んだ

 

「なっ?!」

 

我に返った杏子が回りを見渡すと、見慣れた別館が二重に見えた

 

「通常幻惑魔法は受け手側に現実だと思わせる。魔法少女相手ならあらかじめ強力な結界を張る必要があるのよ。奇術の種も案外、簡単な物ね」

 

巴マミはマスケットを展開し、照準を白い少女に向けた

 

「チェックメイト、かしらね?」

 

少女は笑みを浮かべていた

 

「ふ・・・ふふっ!キリカもう出てきていいわ」

 

白い少女の後ろから黒猫が飛び出す

 

「大丈夫かよ?」

 

「大丈夫よ。彼女達は少なくても同業者を手にかけることはしない」

 

再度、別館がその姿を変えた

 

「貴方の幻惑魔法という前提は間違っているわ。今展開しているのは現実と変わらない程に再現された映像。つまりは・・・・」

 

目の前の少女と黒猫が溶けた

 

「架空現実よ」

 

 

「初めまして巴マミさん。私は美国織莉子、探偵をしております。先ほどの非礼をまずはお詫びを」

 

先ほどの態度が嘘のように織莉子は丁重に挨拶をした

 

「探偵さんが何の用?」

 

別館で真が用意した紅茶を楽しむイレギュラー二人

二人の目の前にはマギカ・カルテットの面々が座っていた

二人への敵意を隠さずに

 

「ある人物から依頼を受けまして・・・・。キリカ、写真を」

 

「はいはい」

 

キリカの差し出した写真には快活に笑う一人の少女の姿が映し出されていた

 

「美樹さやかさんね」

 

「故あって依頼人の名前は明かせませんが、失踪した彼女を見つけ出してくれと」

 

「じゃあなんでアタシ達にあんなことを!」

 

「僕は初めてだったのに・・・・」

 

「真!男がキスだけでうじうじしない!」

 

「佐倉杏子さん。あなたも初めてだったでしょ?」

 

織莉子はクスリと笑った

 

「だぁぁぁぁぁ!ぶっ殺す!」

 

杏子が槍をむける

それをマミが止める

 

「理由、話してもらえるかしら?」

 

「私達魔法少女にとって、もっとも危険なのは他の魔法少女と出会ったとき。失礼と思いましたが、予防線を張らせて頂きました」

 

「理解できる返答だわ。とりあえず貴方は宣言した通り、私たちに危害は加えなかった」

 

「では交渉に入りましょう。これを・・・」

 

織莉子から手渡された豪勢な箱

そこからは暖かな湯気とともに食欲をそそる匂いが立ち上がる

 

「ホテルリバーフォールのキドニーパイよ。お腹が空いては脳もうまく考えをまとめられないわ」

 

「これはどうも。でも私は好きなものは後で食べる派なの。あれは一体何?」

 

「あれは企業秘密、と言いたいけどいいわ。あの技は胎児の夢と言う技よ。この技は未来予知で観測した情報を、張り巡らせた結界に投射して相手を現実と錯覚させる技で、数値を入れ替えるだけで相手の行動を自由に制限できる」

 

「つまりは私達は貴方の監視を受けていたってことかしら?」

 

「私たちは二人しかいない。慎重に慎重を重ねるのが生き残るための条件だわ」

 

再び織莉子は微笑を見せた

 

 

 

「貴方の推理は正しいわ。美樹さやかさんは私達の一員だった」

 

「・・・・戦死したのね」

 

「彼女は心の痛みを抱えて戦った。グリーフシードでも癒すことのできないほど・・・・」

 

悲しそうに顔を俯く巴マミに織莉子は声を掛けた

 

「辛いことを思い出させてしまったわね・・・」

 

「いいえ。本当に辛いのは貴方に依頼をした人物よ。私達魔法少女の存在は一般人には知られていない・・・・悲しかったでしょうね」

 

「魔法少女の起こした事件を解決にするのが私達、探偵の仕事よ」

 

巴マミは暖かな湯気を立てる紅茶に口をつけた

 

「でも、貴方達はこの事実をどう依頼人に伝えるつもりなの?」

 

マミは二人、織莉子とキリカを見つめた

 

「普通なら見つからなかったことにするけど・・・・依頼人は恐らく納得しないだろうね」

 

キリカは砂糖三つに加えてジャムを入れながら呟く

 

「最悪、胎児の夢を使って疑似的な別れを経験させるしかないわ。人は終わりがなければ納得しないもの」

 

「ままならないわね・・・・」

 

「それが人の知らない事実を知った私達が払い続ける代償だから・・・・」

 

沈黙の中、紅茶の湯気だけが揺らめいていた

 

 

「長い時間お邪魔したわね。キドニーパイは美味しかった?」

 

「ええ。また寄ってね。でも今度はチャイムを鳴らしてからで頼むわ」

 

「そうするわ」

 

織莉子は優雅に微笑む

 

「紅茶美味しかったよ」

 

「今度は黒猫の姿じゃなくて、その姿で来てね。あなたは黒猫の姿よりも今がかわいいわ」

 

キリカの表情に赤みがさした

 

「そうそう。これを」

 

織莉子が巴マミに何かを手渡した

 

「三国織矢?」

 

「探偵としての偽名よ。普段はキリカの能力で男のフリをしているわ。もし何かあったら名刺の連絡先に連絡して。あなたの依頼なら無料で調査させていただくわ」

 

「機会があったら」

 

 

美国織莉子と呉キリカ

二人は真の心に微かなさざなみを残し、別館から去って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




公式設定によると、さやかと巴マミのバストサイズは同じで、まどかと佐倉杏子のバストサイズは同じそうな。

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