鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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シンフォギアG終わった
ガッチャマンクラウズ終わった・・・・


幽かな違和感

天には太陽が輝き、空はどこまでも碧く果てなく続いてた

「絵」に書いたようないい天気だ

 

見滝原中学校

再開発の激しいこの新興都市見滝原のシンボルであり、全面高価な強化ガラスを惜しげもなく使った、総ガラス張りという世界的にも珍しい建築物だ

無論、奇をてらうばかりではなく、公立の中学校には珍しく様々な設備が完備していた

そこは「宇佐美真」と「美樹さやか」が通う中学校でもある

 

「~で、当時の社会情勢で私は貴方を愛していると言うことは最大のタブーであり、故に直接的な描写は避けて月がきれいですねと意訳したわけで~」

 

初老の男性がいつもの口調で授業を行っている

日差しは暖かく、嫌がおうにも眠気が襲う

結果として、生徒の何人かが眠りに落ちていた

真はというと、眠くなることはなく、ただ午後の倦怠感にその身を委ねていた

 

~ 何か足りない ~

 

降って涌いたような感覚

確かに彼の父親は今いない

しかし、それを淋しいと真は思ったことはない

それよりももっと、もっと大切なものがいないという感覚だ

友達?

今はさやかさんという恋人もいる

それにさやかさんから紹介された「中沢」さんという友達もいる

じゃあ、打ち込めることのできる部活動?

真は部活動をしていない

そのかわりとして、図書委員の仕事をしている

彼自身は本の管理を行うことは苦痛ではない

それになんだかんだ言って、さやかが彼の手伝いに来てくれることもある

真が委員会の仕事を不満に思ったことはない

ではなぜ何かが足りないと感じた?

分からない

そうとしか言えなかった

でも何か足りない

自分の中の根源的な何かが足りないと感じる

それは飢えにも似た渇きへと変わり、真に疼くような感覚を与えていた

そしてそれが痛みに変わるのに時間は必要なかった

 

ズキン!

 

「痛ッ!」

 

ガラスが軋み砕けるような、激烈な頭痛が彼を襲った

痛みに真が目を閉じた瞬間だった

 

― ・・・・まえ・・・は舎弟・・・・ ―

 

背は真程くらいのの人影が言う

夜風に舞い上がる紅の髪でその少女が隠されて、その感情は読み取れない

ただ、月光に光る白い八重歯と悪戯っぽく笑うその口元が印象的だった

その人は・・・・その人の名前は!

 

ズキン!!!

 

「うっ!」

 

思い出そうとする真を再度、強烈な頭痛が襲った

真が頭を押さえる

 

「真おいどうした?顔が真っ青だぞ?」

 

痛みが引いて、真がゆっくりと顔を上げると、教師が心配そうに彼を見ていた

 

「少し頭痛がして・・・・」

 

「そうか・・・・体調が悪いなら保健室に行きなさい。保健委員」

 

教師が呼ぶと、一人の少女が立ち上がった

 

「養護教員には連絡しておくから、養生しなさい」

 

初老の教師が手にしているプレート状のPDAを操作すると女性の養護教員の持つPDAと繋がった

 

「1人で立てる?」

 

浅黄色の髪の少女が真に声を掛ける

 

「はい・・・」

 

頭痛以外には痛みがなかったが、真はゆっくりと立ち上がって少女と一緒に保健室へと向かっていった

 

 

「で、保健室で今まで休んでいたわけ?いいな~!」

 

さやかはベット横の椅子に座って足をパタパタと動かした

それをだいぶ顔色のよくなった真が窘める

 

「さやかさん!保健室ではもう少し静かに!」

 

二人が居るのは見滝原中学校の保健室

結局、真は大事をとって保健室で静養していた

養護教員の所見は「疲労による頭痛」

そのため栄養剤を飲んで今まで寝ていた

おかげで頭痛は鳴りを潜めていた

 

「おや?静かにシてくれって?」

 

ギシィ・・・・・

 

まさに下衆の極みのような表情で指をワキワキさせながら、美樹さやかが真のベットに近づく

 

「ちょっ!!!!」

 

真が身の危険を感じて抵抗する

しかし、寝ているベットが壁に面している以上脱出は難しい

 

「げへへ~~~~真はアタシの性奴隷になるのだぁぁぁ!!!!!」

 

幼気な真に「女子中学生の皮を被った中年オヤジ」こと、さやかの魔の手が迫る

危うし真の貞操!

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

「大丈夫!テクはレディコミで習得済みさ!効果的な乳首の攻め方とか!」

 

絶体絶命の彼を救ったもの

それは・・・

 

「こんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!エロ中学生が!!!」

 

スパコーン!

 

「イテテ・・・・・げっ!」

 

さやかの目の前には分厚いファイルを手にした「早乙女和子」

さやかのクラスの担任だ

 

「さ・や・か・さん!!!!!!今日の日直は貴方でしょう!!それを・・・保健室で幼気な下級生に淫らな行為を!なんてうらやまし・・・・・じゃなくてけしからんことです!!!」

 

「それはですね・・・お姉さんとして真のことがですね・・・」

 

「デスもデ―スも関係ないです!!!!」

 

「早乙女先生・・・・もう少し静かに・・・」

 

和子が指揮棒を真に向ける

 

「真さんも真さんです!!!!男子たるもの受け手ではいけません!!!!そもそも・・・・・」

 

早乙女和子、通称「ナメ子」

なぜ彼女がそう呼ばれているか

真とさやかは身をもって知ることになった

 

 

「ったく、恋人にフラれてフラストレーションが溜まっているかって、アタシたちにその怒りの矛先を向けなくても!!!彼氏がたらこは焼かないと食べれないってことだけで別れたくせに!」

 

すっかり日が落ちた街を真とさやかは歩いていた

いつもと同じ

しかし、真の顔は優れない

 

~ あの女の子は一体・・・・ ~

 

激しい頭痛の痛みの中、真の脳裏に浮かんだ一人の少女

その意味を彼は知らない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 




ガッチャマンクラウズ、オチも悪くなかったんだけど・・・・
もう少し尺があったら名作になるんだけどな・・・

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