鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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久しぶりにジン・バックを作ったら、飲み過ぎて二日酔い・・・・




真実の在り方

 

数時間後、ほむらのマンション

 

「どうしてこうなった・・・・・」

 

今、ほむらの目の前には湯気を立てる数々の料理

それも彼女が見たこともない料理だった

 

「さあ、食べて!!!」

 

笑顔で料理をすすめる和紗ミチル

しかし、何度も世界線を幾つもわたる間に「裏切られた」ほむらはミチルの裏表のない、その笑顔を信じられるほど無垢ではなかった

 

「毒は入ってないよ?」

 

そういうとミチルはビーフストロガノフを一口分よそって、自らの口に運ぶ

鼻孔を刺激する、芳香が殺風景なほむらの部屋に広がる

 

ぐぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!

 

「あっ?!」

 

特大の腹の音がほむらの腹から響いた

 

「はっ・・・・ははははははははは!!!!!」

 

和紗ミチルが笑い声をあげる

 

「笑うな!」

 

「ごめんごめん。でも、グランマは言っていたよ。何をしていいかわからない時、その時は自分のお腹に聞きなさいって・・・・」

 

「わかったわ。残すのはもったいないし」

 

魔法少女が毒でどうこうなることはない

ほむらはそう考えると、食卓に着いた

 

「そうそう!食べ物を粗末にする人は悪人で、生きてハッピーエンドを迎えられないの」

 

ミチルも食卓に着く

 

「では・・・・」

 

「「いただきます!!」」

 

 

彼女 ― 和紗ミチル ― 

未だに彼女に心を許すことはできないが、彼女の料理は最高だった

それこそ、私の後悔を暫しの間忘れることができた

 

「貴方はなぜ、私とコンタクトしようとしたの?」

 

食器を食洗機に放り込むと、二人分のコーヒーを持ってリビングに向かう

 

「・・・・あなたも私と同じ何かを無くした人間と思えたから」

 

「それはプレアデス聖団のこと?」

 

「ええ。以前の世界の私は皆を魔法少女にさせてしまった。先に何が待っているのを知らずに・・・・」

 

ミチルが顔を伏せる

ほむらは彼女がどのような人生を送ってきたのかわからない

だが、彼女も運命を乗り越えるために足掻いていたのだ

 

「その・・・いきなり銃を突き付けてごめんなさい」

 

「いやいい。私も命を狙われたことがあるから」

 

「命を?」

 

「ええ。かつての世界で因縁のある子にね。どうやら私の残したものは多くの人間を狂わせてしまったようでね・・・・」

 

ほむらは見た

彼女、和紗ミチルの顔に刻まれた苦悶を

 

「・・・・・和紗ミチル、貴方に真実を受け止める勇気があるかしら?」

 

「真実?」

 

「貴方は疑問を感じないかしら?なぜ、あの魔女システムが喪失したかを」

 

「確かに・・・・」

 

「でもそれを知ることは貴方に更なる厄災を招くかもしれない・・・・・だからこれは選択。知らなければ、貴方は今のままの和紗ミチルのままでいられる。それほどまでに大きい情報だから」

 

ミチルの心は既に決まっていた

 

「教えて、暁美さん!」

 

「そう・・・・後悔しないでね」

 

暁美ほむらが指をならす

空虚な部屋にパチンと渇いた音が響くと同時に、見慣れた部屋が崩壊していく

 

「?!」

 

ミチルが身を屈める

 

「怖がらなくていいわ」

 

ほむらがミチルの腕を握る

 

「見て・・・」

 

マンションの一室は既に変貌を遂げていた

 

カチッカチッ

 

天井には昔読んだポーの小説に出てくるような、巨大な振り子が蠢き、空中に大小無数のホログラムが浮かんでいた

白い空間はどこまでも広く、中央のテーブルには古びた羊皮紙や壁画の写真がのせられている

それらには桃色の髪をした少女と禍々しい「山」のような物体や、「かつての世界」で目にした「魔女」の姿が書かれていた

 

「これは・・・・・・?」

 

「私が転生したからずっと集め続けたあの世界の痕跡。いうなればここはかつての世界を保存している唯一の場所・・・・・」

 

 

「そんなことって・・・・・・・!」

 

「まどかを最強の魔法少女にしてしまったの私の妄執よ。本当は私が借りを返すべきだった・・・・でもまどかは・・・・・」

 

ほむらはミチルに全てを伝えた

「まどか」のことを

彼女が「魔法少女・魔女システム」その全てを否定し、「人柱」になったことを

 

「私は番人として生きる。この世界を、いえまどかの愛した全てを守る・・・・それが私の贖罪だから」

 

ミチルはやっと彼女「暁美ほむら」と言う少女を理解できたように感じた

彼女は殉じているのだ

最愛の友人である「まどか」という少女に

 

「私にも・・・・その手伝いはできるかしら」

 

ミチルはほむらに声を掛けた

そこには安易な同情など見えなかった

 

「絶望の最前線に立ち続ける覚悟が、貴方にある?」

 

「・・・・ええ」

 

ミチルは頷いた

 

 

 

NGシーン

 

カチッカチッ

 

天井には昔読んだポーの小説のような、巨大な振り子が蠢き、空中を無数のホログラムが浮かんでいた

それらには桃色の髪をした少女と禍々しい「山」のような物体が書かれていた

そして・・・・

 

「これは・・・・・・?」

 

何処か桃色の少女によく似た姿をした少女達の写真

皆、カメラの存在には全く気付いていないようだ

 

「私が転生したからずっと集め続けたあの世界の痕跡。いうなればここはかつての世界を保存している唯一の場所・・・・・」

 

ほむらが目を伏せた

 

「私が転生した時、まどかの武器が私の固有武器になっていた。なら、きっとこの世界にまどかの代わりに生まれた存在が居るはずよ!!!」

 

しかし、彼女の悲壮な思いとは裏腹に裏に張られた写真はスク水やブルマ―を着用した少女の写真ばかりだった

・・・・フォトショップでの修正で、瞳と髪の色髪型が変えられていたが

 

~ コレどう見ても犯罪でしょうが! ~

 

ミチルが心の中で突っ込みをいれる

しかし自己陶酔するほむらに彼女の声は届かない

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近、杏子の変態ネタが浮かばない

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