『G』の異世界漂流日記   作:アゴン

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今回から、オリジナル要素が盛り沢山です。

苦手な方はどうかご容赦下さい。


その148 第七特異点

 

 

 ウルクでの作戦会議も終わり、大使館へ戻り細やかな宴を行われ、人々から別れを惜しまれた後、一行は遂にウルクを離れ、北壁へと向かった。

 

途中、何度も顔を合わせてその都度何かしらの会話を重ねてきた門番の人にも別れを告げると、マーリンはそこから少し離れた場所で魔術を行使し、召喚された馬で北壁へ向かう事となった。

 

本来であればまだ騎馬という概念の無い時代にこう言ったものを喚び出すのは良くないが、多用する事がなければ喚び出された数も少なく、僅かな時間であれば問題ないという事で、立香はマシュと、アナはマーリンと共に馬に跨がり北壁へ急いだ。

 

因みに、修司はイシュタルと同じく空を飛べるという事で、馬を用意されることはなかった。ああ無情。

 

そして、深夜近くに北壁に訪れた一行は夜明けの決戦に備えて少しでも身体を休む為に用意された宿で一時解散する運びとなったのだ。

 

「そうですか。我等がいない所でそんな事が」

 

 ───深夜。決戦を前に休んでおくはずの修司だったが、気分転換を兼ねてプラプラと出歩いていると城壁に佇むレオニダスと遭遇した。どうやら、数時間後の決戦に備えて最後の確認と見回りをしていたらしい。

 

小休止ということで先のゴルゴーンとの戦いから明日で10日、その間に起こった出来事を伝えると、レオニダスは兜の奥で楽しそうに笑った。

 

「いやはや、貴殿方の冒険譚は聞いていて心が踊りますな」

 

「悪いな。皆が必死に戦ってくれているのに、俺達だけバカ騒ぎしてて」

 

「何を仰いますか。我等は元々その為にギルガメッシュ王から召喚された身です。それに、貴殿方はその間にも多くの困難に突き当たり、それを乗り越えてきた。であるならば、それを頼もしく思っても邪険に扱いはしませんとも」

 

 思えば、ゴルゴーンとの戦いから今日まで、割りと目まぐるしい展開が続いていた。イシュタルを宝石目当てに仲間に引き入れ、負けたら婿入り確実なケツァルコアトルとのタイマン勝負に背水の陣で挑み、案外愉快な冥界の女神とは割りと穏便に済ませる事が出来た。

 

全ては次のゴルゴーンとの戦いに勝利し、その先に待つ“ナニカ”に対して万全な状態で挑み、これに打ち勝つ為である。

 

しかしそれでも、今回の旅も振り返ってみれば何だかんだ楽しかった。ずっと北壁に掛かりっきりだったレオニダス達には申し訳無かったが、この時代に来て良かったと、そう思える時間を過ごせたのも………また、確かだったのだ。

 

「………修司殿」

 

「ん?」

 

「既に貴方も確信されている通り、今回の戦いはゴルゴーンを討てば終わり。なんて単純な仕組みでは無いでしょう、寧ろ其処からが本当の戦いの始まりだと、私は思うのです」

 

 ふと、レオニダスの口から紡がれるのは次に起こるゴルゴーンとの決戦とその先で待つ戦いについてだった。歴戦の戦士としての直感か、これ迄修司が立ててきた仮説を直感だけで言い当てるスパルタの王に修司の意識は否応無く其方に切り替わる。

 

「そして、その時が来れば恐らく我々の内の誰かは消滅するやも知れません。しかし、それでも私は貴方にお願いしたいのです」

 

「お願い?」

 

「はい。この先、どんな辛い現実や事実があったとしても、決して膝を折らないで欲しいのです。喩え見知った相手が、どの様な結末になろうとも、決して立ち止まらないで欲しいのです」

 

まるで、これから起きる出来事を見てきた様な言い草に、流石の修司も目を丸くさせた。決して膝を折るなと、立ち止まらないで進んで欲しいと、忠告というより懇願に近いレオニダスの言葉は、戸惑いながらも修司の内にしっかりと刻まれた。

 

きっと、それだけこれから先で待つ戦いが過酷なモノだという事を、彼なりに察しているのだろう。しかし、だからと言ってその言葉に臆す訳にはいかない。

 

「あぁ、約束するよ。喩えこの先どんな事が起きても、絶対に諦めたりはしないさ」

 

拳を握り締めて、ムンと突き出してくる修司にレオニダスもニコリと微笑みながら拳を突き出した。コツンと音が響き、月明かりの下で交わされる約束。それからも二人の談笑は、通りすがりの牛若丸に乱入されるまで続くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────明朝。遂に、その時は来た。北壁の内部には既にレオニダスを筆頭に陣形が揃っており、牛若丸や弁慶も何時でも遊撃に出られる準備を終えている。

 

ゴルゴーンの鮮血神殿に突入するのは立香とマシュ、並びにマーリンとアナ、そしてイシュタルが向かい、ゴルゴーンの討伐に挑む。先の第六特異点に続いての大規模作戦、立香とマシュは相変わらず緊張した様子ではいるが、必要以上に気負った様子はなく、自然体な二人に修司は安心した。

 

『それじゃあ、そろそろ作戦を進めよう。皆、準備の方はいいかい?』

 

「うん。途中までは牛若丸達が護衛してくれるって言うし、頑張って走るよ!」

 

「これ迄の旅で、先輩の健脚はより逞しくなりましたからね。きっとフルマラソンに出場しても良いタイムを出せるかと」

 

 立香達が鮮血神殿の近くに接近するまで、北壁は魔獣達の猛攻を防がなければならない。その時間は凡そ半刻、10万を超える軍勢を相手に数千の人類ではとてもじゃないが持ちこたえるのはほぼ不可能に近い。

 

しかし、此処には護りに秀でたレオニダスと、乱戦に秀でた牛若丸達がいる。加えて北壁にはケツァルコアトルとジャガー、更には白河修司という規格外の戦力が加わる事で、北壁の壁はいつもより分厚く見えてきた。

 

そう言った余裕があるお陰か、皆の表情も何処か明るい。戦いに犠牲は付き物だから決して楽観視は出来ないが、それでも錚々たる面々に誰もが希望を見いだしていた。

 

「じゃあ、俺が見送れるのは此処までだ。立香ちゃん、マシュちゃん、どうか気を付けてな」

 

「うん。修司さんも、気を付けて」

 

「マーリン、合図の方と二人の事は………」

 

「あぁ、保障は出来ないが、やれるだけの事はやるつもりだ。君も、あまり気負わずに堂々と戦うといいさ」

 

 立香もマシュも、既に今回と次の戦いに向けて気持ちは固めている。マーリンという腕利きの魔術師も側に控えているから、修司も其処まで心配はしていない。

 

ただ、気になるのは────。

 

「アナ、本当に行くんだな」

 

「はい。昨晩立香にも言いましたが、これが私の使命ですので。白河修司、貴方の焼いてくれたバターケーキ。とても美味しかったです」

 

 強い決意と覚悟を秘めたアナは、修司の言葉に静かに頷いた。結局、彼女の使命とやらが最後まで分からなかったが、その顔には以前のような陰鬱なモノではなく、何処か晴れ晴れとした顔付きとなった彼女に修司もまたにこやかに微笑んだ。

 

「なら、今度はもっと上手く造ってやるよ。その時は………あの、花屋の婆さんも一緒にな」

 

アナが此処まで変われるのは、きっとあのお婆さんが原因なのだろう。目が見えず、足も衰え、ただ消えるだけだった一人の老婆。

 

枯らす事しか出来なかった花屋の花。同情か、それとも憐憫か、それでもアナにとって老婆と過ごした時間は彼女にとって掛け替えの無い時間だったのだろう。

 

ゴルゴーンとの戦いの後、アナがどうなるのかは分からない。しかし、それくらいの夢を見るのは………きっと、間違いでは無い筈だ。

 

「────はい、楽しみにしていますね」

 

だからアナも、その夢に乗っかる事にした。小さくも満開に花開く一輪に、修司もまた笑う。

 

そして………遂にその時は来た。門が開き北壁の前に陣を展開するレオニダス達の登場を皮切りに、立香達も杉の森に向かって駆けていく。

 

「さて、いよいよ始まったな。お二人さん、首尾良く頼むぜ!」

 

「ニャーハッハ! 北壁の人達から戴いたご飯、メッチャ美味かったニャー。人々のおもてなしに感銘を受けた女神、ジャガーマッ! いっちょ張り切っていくニャース!」

 

「人類にただ復讐だけを抱かれた魔獣達、これがまた生きる為の侵略でならば、まだ言い分はあったでしょう。ですが、彼等は“先の無い”種族。ならば“先のある”人類の為に、今はこの拳を奮いましょう」

 

城壁から降り立つ二つの神性、善と悪の女神と共に修司もまた戦場へ駆けていく。

 

瞬間、北の森より獣達の怒号が北壁に鳴り響く。地面を埋め尽くす程の魔獣群れ、押し寄せてくる復讐者達を前に、それでもウルクの人々は抗うのを諦めなかった。

 

レオニダスの号令と共に、兵士達が構える。立香達が鮮血神殿に辿り着く迄の約半刻、北壁の護りは彼等と修司達に委ねられた。

 

「そんじゃ………始めますか!」

 

迫り来る魔獣の群れを前に、修司は不敵に笑う。ただ人間を抹殺する為だけに産み出された魔獣、不憫に思うことはあっても、同情は一切しない。

 

「かめはめ………波ァッ!」

 

故に、先に放つのは修司十八番(オハコ)のかめはめ波である。放たれた蒼い閃光は魔獣の群れを呑み干し、その先にある北の森を大地ごと根刮ぎ抉っていく。割りと環境を破壊した感じは否めないが、その甲斐あって魔獣戦線に風穴を開けられた。

 

これで、魔獣達の注意は此方に引き付けられた。自分のこれからの仕事を前に、ウォーミングアップを済ませようと、修司は拳を鳴らせる。

 

 その時、上空から強い気が近付いて来るのを感じ取った。この特異点にやって来て何度も自分達の前に立ち塞がった神々が造り出した神造兵器、エルキドゥ改めキングゥが修司の前に降り立った。

 

「白河修司、性懲りもなく抗うか。それに………ケツァルコアトルまで傘下に加えるとは、旧人類の傲慢さは救いようがないな」

 

「テメェに救って欲しいなんて、誰も頼んでねぇよ」

 

「────憐れな」

 

「あぁ?」

 

「いや、此処まで蒙昧だと却って憐れに見えてね。………今日で、すべての命は終わりを告げる。最期に戯れてやろうじゃないか」

 

 相変わらず、人類を見下すキングゥに神経を逆撫でされる思いだが、修司はふと違和感を感じた。

 

余裕がある。先日、あれだけ虚仮にされたにしてはキングゥの余裕にはある種の不気味さが現れていた。仮にも合理的な思考の持ち主、修司との間にある隔絶された力の差は奴なりに理解している筈。

 

だからこそ、今度こそ自分達を滅ぼそうと10万の軍勢を引き連れて北壁に侵攻しているのだから。

 

(───いや、違う。ただ10万其処らの軍勢で俺達がどうにかなるかなんて、コイツが一番分かっている筈、なのにこの余裕……これはやはり、キングゥはゴルゴーンの後ろに控えている奴と繋がっているのか)

 

既にキングゥがゴルゴーンに見切りを付け、本来の黒幕の下へ戻ろうとしているのなら、その余裕も幾分か理解できる。人類を歴史ごと消滅するに足りえる怪物、そいつが何処で何をしているのか、修司がその答えにたどり着こうとした時、巨大な影が北壁を覆った。

 

見れば、それはエリドゥにあったマルドゥークの手斧。翼竜達がこれ迄頑張って運んで来てくれた超巨大神具が、遂に此処までやって来たのだ。

 

「修司! キングゥは私が食い止めます! 貴方はマルドゥークの手斧を!」

 

「おっしゃあ!」

 

 マルドゥークの手斧が現れた事で、修司の狙いを理解したキングゥがそれを阻もうと向かってくるが、そんな彼の強襲をケツァルコアトルがタックルで防ぐ。何かを言い争っている二人をスルーしながら、遂に修司は翼竜から落とされたマルドゥークの手斧を掴み取る。

 

見た目どおりの重量。指先から伝わってくるその重さに、修司は歴史の重さを感じ取った。嘗てティアマト神の喉を切り裂いたとされるマルドゥークの手斧、それが今この手の内にある。

 

瞬時に、マーリンから渡された布を巻き付け、担ぎ上げる。その超重量に着地した足場が広範囲に渡って陥没するが………それに配慮する余裕はない。

 

そして、着地から数秒が経過した次の瞬間。

 

「修司殿ッ!」

 

「今です!」

 

 弁慶と牛若丸から声が掛かり、見れば遥か彼方から閃光弾に似た光が上空で瞬いている。彼処にマーリンがいる。マーリンから、合図があったら其処に向けて投げろと予め言われていた事を思い出した修司は、界王拳を解放し、マルドゥークの手斧を両手に持って回り始める。

 

“ギュルンッ” 豪快な音と共に回り始め、その勢いはより加速し、竜巻となって周囲の地形を変えていく。巻き込まれた魔獣も次々に細切れにされていき、誰もが修司に近付けなくなった時。

 

「トマホォゥゥゥゥック、ブゥゥメラァンンッ!!」

 

狙いを定めていた修司の手から、マルドゥークの手斧が開放される。凄まじい回転音を轟かせながら、手斧が見えなくなること数秒。

 

着弾したらしい微かな音が戦場に響くと、ロマニから通信が入ってくる。

 

『修司君、ナイスコントロールだ! 第一段階は無事に達成された! 後はゴルゴーンが討伐されるまで、北壁を護ってくれ!』

 

「了解した。引き続きロマニは立香ちゃん達の支援に専念してくれ!」

 

 ロマニからの作戦成功の報告に一先ず安心するが、立香達にとって此処からが本番。ゴルゴーンを無事に討伐して無事に戻ってきてくれる事を願いながら、改めて修司はキングゥへ向き直る。

 

「マルドゥークの手斧か。そんなものまで持ち出して、其処までして無様に生き残りたいか!」

 

「当たり前だ。そもそも命の生き方に綺麗も汚ぇも無いだろうが。お前達が人間を殺し尽くすのに手段を選ばないのに対して、俺達人類はなけなしの知恵を絞って生き抜いていくんだよ」

 

「………そうかい。なら、その大層な知恵ごと消滅するが言い。既に賽は投げられた。地獄の門は、既に開かれているのだから」

 

「あぁ? 急に何を言って………」

 

 唐突に紡がれるキングゥの詩の様な捨て台詞。奴にしては珍しく遠回しな言動に不思議に思っていると───それは起きた。

 

光帯が脈打つように輝きを放っている。これ迄の旅の中で決してあり得なかった光景を前に、修司も、周囲のサーヴァント達も動揺している。

 

「なんだ、何が起きて───」

 

瞬間、空が割れた。ガラス細工の様に、脆く崩れた空の彼方から、巨大な何かが落ちてきた。周囲の魔獣達を巻き込みながら地に落ちたそれは、ゴルゴーン並みに巨大で、その姿はゴルゴーンよりも遥かにおぞましかった。

 

「な、なんだ、あの化け物は!? アレも魔獣なのか!?」

 

突然の怪物を前に、兵士達に動揺が広がっていく。上半身は人間で、下半身は蠍を模した怪物。開かれた顎は、空虚な暗闇に満ちていた。

 

以前、王が召喚した巴御前が相討ちに持ち込んでまで打ち倒したとされる魔獣の司令官と何処と無く似ている造形。しかし、誰もがそうは思わなかった。

 

何故なら、あの怪物はあまりにも違っている(・・・・・)。姿形が似ているだけで、その中身は全くの別物であり、その器には憎悪と怨念だけが詰まっていた。

 

異なる理、異なる摂理、ありとあらゆる理屈がその怪物には届かない。誰もが未知なる存在を前に思考を停止させるなか、修司だけは駆けていた。

 

 目の前の巨大な怪物を目にした瞬間、修司の内の本能が叫んでいる。アレは、あの怪物は、この世に存在してはいけないモノだと、根拠の無い確信が本能の叫びとなって荒れ狂っている。

 

先手必勝。幸いに、あの化け物はまだ動いてはいない。懐に潜り込んで特大の一撃を喰らわせてやろうと、修司が再び界王拳を発動させようとして………。

 

「ッ!?」

 

 尾が伸びた。下半身の大口同様、尾の先にも口が付いているそれは、突如として天に向かって伸び、力を開放させる。

 

瞬間、尾の先から魔方陣の様なものが展開され、エネルギーが収束されていく。アレは不味い、狙いを怪物から尾に変えようとするも………既に、ソレは発射段階に進んでいる。

 

「みんな、にげろォォォォォッ!!」

 

咄嗟に気円斬を放つも、放出される無数のエネルギーに掻き消されてしまう。せめて皆の生存率を上げようと、修司は声を張り上げるが。

 

『────滅ビヨ』

 

悪意に満ちた声に掻き消され、北壁は光に呑まれていった。

 

 

 

 




下半身が蠍の怪物、一体何クルスなんだ!?

次回、“可能性の扉(クロスゲート)

それでは次回もまた見てボッチノシ






オマケ

「いやぁ、オフェリアちゃんがいてくれて助かったよ。君のお陰で、あの人も何とか助かったみたいだし」

「私が行ったのは、あくまでその事象を見なかった事にしただけ、所謂一時的な時間停止を施したに過ぎないわ。この騒動を何とかしない限り、あの人の死は免れない」

「つまり、逆説的に言えば元凶を何とかすれば彼女の死は覆るという事か」

「なによ、なによなによあんた達! そんな知った顔して! トリシェが死にそうになっているのに、どうしてそんな平然としていられるの!?」

「オルガマリー……」

「お願い。トリシャを助けて、彼女は私の……大切な家族なの。私に出来る事なら何度もするから、だから───」

「おーいみんなー、犯人っぽい奴を捕まえたぞー」

「え?」

「おや、修司。いつにもまして早いね」

「って、カウレス君が今回の犯人なの?」

「コイツ、外見だけはカウレスだけど、中身がまんま別物なんだよ、感じられる気が違うし、最初は代理人かと思ってスルーしてたけどさ、なんか違うっぽいし、怪しいから捕まえておいた」

「うん、待とうか。お願いだから少し待とうか。私の魔術を見破った原理とか色々ツッコミたい所はあるけれど、先ずは落ち着こうか。人間の関節はそっちには曲がらなァッー!」

「カラボーさん、何か縛るモノとかありません?」

「あ、あぁ、少し待っててくれ……」

「………ねぇ、Mr.エルメロイ二世、彼は………一体なに?」

「知らん! 私に聞くな!」


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