『G』の異世界漂流日記   作:アゴン

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いよいよメガテン5発売まで後少し!

楽しみだぜ!


その115

 

 

 

√γ月√*日

 

 先日の謎のヒロインXなるサーヴァントの暴走から一夜明け、一先ず落ち着きを取り戻した彼女は表面上こそ反省している様なので、取り敢えず今後はああいった事はしない様にロマニから厳重注意をしてもらう事でカルデアに迎え入れる事になった。

 

何故セイバークラスのサーヴァントを目の敵にするのか、自分はアサシンなのにセイバーを名乗るのか、そもそも何故ヒロインXなんてふざけた名称を名乗っているのか、ツッコミところは多々あるが………まぁ、暴れなければ自分としては問題ないし、それは別にいいだろう。

 

リリィちゃんもカルデアに馴染んできた様だし、その純粋無垢な性格はカルデア内にて早くも結構な人気ぶりとなっている。特に王様───英雄王や一部の王や皇帝からは結構な人気を誇っている。まぁ、彼女は騎士王以前の少女時代の娘みたいだし、まだ当時の荒波に揉まれる前だから、あんなにもキラキラしているのだろう。

 

お陰で円卓の連中は彼女に癒されたり、胃にダメージを負ったりしているが………そこら辺は自分には関係ないのでノータッチにしておく。

 

 ───どうでもいい話だけどさ、アルトリアさんってバリエーション豊富じゃね? 反転(オルタ)やら成体やらその反転した奴やら、やたらと種類が豊富な気がする。

 

今回もヒロインXやら果てはリリィなんてのも出てきたし…………て言うか今気付いたんだけど、彼女に似た顔の人って結構多くない? ジャンヌさんは髪型や身長は異なるけど顔の造形は似ているし、沖田さんもそうだ。ネロ皇帝に至っては一部分を除けば殆どアルトリアさんに瓜二つだぞ? なんか、作為的なモノを感じるのは自分だけだろうか?

 

増えないよね? これ以上アルトリアさん顔の人達、増えないよね? そう願いつつ嫌な予感が収まらないおれなのでした。

 

 それはそれとして、シャドウボーダーに搭載したGNドライヴの同調と調節は滞りなく進んでいる。これならば次の段階である例のシステムを稼働させられるのも、そう遠くないだろう。

 

次の特異点を修復させるまで、何としてもマシュちゃんの体を何とかして見せる。限りある時間を有効に活用し、自分は改めて気持ちを固めるのだった。

 

 

 

√γ月√α日

 

 2基のGNドライヴの同調も順調に進み、いよいよ例のシステムの稼働実験も近いと言う今日。まるで水を差される様なタイミングで微小特異点が発生した。

 

別にこれはいい。まだ段階的には其処までではないし、実際今回も通常の稼働実験と整備点検を行う程度のモノだ。作業行程も滞った訳ではないから、そんな気に病む程ではない。

 

ただ、微小特異点となった所、それが問題だった。その特異点の発生を感知した時、立香ちゃんの姿も消えていて、彼女がお昼休み中に特異点に吸い込まれる様に姿が消えたと言う。

 

 コフィンを介さない単独レイシフト。そんな事があり得るのかと驚いたが、今回はどうやら事情が違うようで、人理焼却による影響で引き起こされてしまったイレギュラーな事態らしい。

 

幸いにカルデアから立香ちゃんの存在証明と観測は出来ている為、それを辿る形で自分も急ぎレイシフトを行った。その際にダ・ヴィンチちゃんから休んでも構わないと勧められたが、流石に二回も彼女に任せるのは気が引けると、やんわり断った。

 

そう、実は立香ちゃんは以前に微小特異点をマシュちゃんと二人で修復し、無事に解決へ導いた事があるのだ。それが、以前カルデアに召喚された謎のヒロインXとリリィちゃんである。なんでもアルトリウムと言うヘンテコエネルギーとか、リリィちゃんの修行とか、諸々重ね合わせたヘンテコ特異点で、普段忙しい自分に気を遣って二人で解決したのだという。

 

うん。普通に有り難いと思ったわ。なんだよアルトリウムって、完全にアルトリアさん関連のモノじゃん。伝え聞いただけでも戸惑うのに、実際の記録映像を見た時唖然としたからね? 何でホムンクルスにアホ毛が生えてんだよ。

 

 そんな訳で、一度完全に特異点修復をやり遂げた二人。これ迄の旅を経て心身共に逞しくなった二人を嬉しく思うけど、流石に二度も彼女達に任せるわけにさいかず、自分もその特異点に赴く事にした。

 

で、其処で出会った協力者なのだが………なんと、あのイリヤの嬢ちゃんが協力者だったのである。しかも魔法少女の格好をして! 喋る魔法のステッキを片手に! である。

 

イヤもうね、何て言ったらいいか分からなかったよ。イリヤ嬢、今でこそ年相応の背丈になっているけど、初めて会った時は歳上なんて思わなかったし、そんな彼女が魔法少女の格好で暴れていたら、何て声を掛けたら良いのか分からなくなっても仕方がないと思う。

 

しかもこのイリヤ嬢、なんかスッゴク大人しいのだ。具体的に言えば見た目相応の───常識ある普通の女の子なのだ。ただ、何か自分との距離感が可笑しく、此方をチラチラ見る割には話し掛けてこない。というか、思い切り避けられている。アレ? 俺何かしたっけ?

 

 そして、その後も色々とあって自称魔法少女と名乗るこの特異点でのエレナさんやメディア・リリィ、ナーサリーやメイヴと敵対したり協力しあったりして、無事に特異点は修復された。途中、メディア・リリィの使い魔になった小さいイアソンからメッチャ罵詈雑言を吐かれたが………拳をチラつかせたらおとなしくなった。

 

そんなこんなで特異点を修復させた訳だが、カルデアには新たに三人のサーヴァントが召喚される事になった。一人目は先にも述べた魔法少女となったイリヤ嬢、彼女の召喚には一部のサーヴァント達が反応していたが………取り敢えず、黒ひげには近付かない様に言い含めておこう。

 

 そんで、残る二人なのだが………片方はイリヤ嬢を黒ギャルにした様な感じの女の子のクロエちゃんで、もう一人はエーデルフェルトを名乗る美遊ちゃんだ。二人とは特異点で出会ったのが初対面の筈なのに、何故か以前から自分の事を知っている風な感じ。

 

その事を指摘すると、何か言いかけたイリヤ嬢の口を塞ぐクロエちゃんが知り合いに似ているから驚いただけだと濁すばかり。美遊ちゃんに至っては俺を見るなりイリヤ嬢の後ろに隠れてしまう為、完全に警戒されてしまっている。うーん、俺、何かしたかなぁ?

 

ともあれ、外見こそは小柄な少女の三人だが、その内に秘められた力は本物だ。三人とも立香ちゃんに協力的だし、今後は新たな戦力として頼りになるとしよう。

 

───ただ一つ困った点があるとすれば、イリヤ嬢の扱うステッキ。コイツが少々厄介で、事ある度にトラブルを発生させている。ジャンヌさんやブーディカさんを魔法少女に変身させたり、それを写真にとって脅迫紛いな事をしようとするのだから質が悪い。コイツ、本当に魔法少女の相方か?

 

どれだけ叱っても全く反省しないので、次やったらヘラクレスの腰巻きの中へぶちこむぞと脅しをすることで、漸く大人しくなった。因みに、ヘラクレスには後で謝った。

 

 どうやら、彼女達も彼女達で何やら事情があるらしいので、余り根掘り葉掘り聞き出す事はせず、他のサーヴァント達と同様に接していく事にした。

 

ただ、彼女達が来て以降アサシンのエミヤの様子が可笑しい。イリヤ嬢を見掛ける度に気配遮断のスキルを全開で尾行するのだから、普通にやっている事がストーカーである。

 

全く、普通に接すれば良いのに変に頑固な所があるよな。

 

 そしてクロエちゃんの方だけど…………うん。彼女の事は立香ちゃんに任せよう。もしくはエミヤ。

 

絶対にアイツと関係のある娘でしょ、目に見える地雷位簡単に避ける自分なのでした。

 

 

 

√γ月√Ω日

 

 遂にこの日が来た。度重なる実験と検証、多くの協力者の尽力のお陰で、シャドウボーダーは今日新たに生まれ変わる事になった。

 

とはいっても、完成したのは内面だけで外の装甲についてはまだまだ手付かずなので、現時点ではこれで一先ずの到達点と納得する事にした。

 

二つのGNドライヴの稼働実験、同調と調整を繰り返し、シャドウボーダーと見事に融合を果たした奇跡の代物。安直な名称だが、カルデア内ではこの生まれ変わったシャドウボーダーをGNボーダーと名付ける事にした。呼んでるの、俺だけだけどね。

 

そんな訳で二基のGNドライヴを起動させ、最後に例のシステム───TRANS-AMシステムの稼働実験を行った。

 

二基のGNドライヴ───通称ツインドライヴによるTRANS-AMの稼働実験は、この世界初となる内容だ。ダ・ヴィンチちゃんを筆頭に各碩学者達、中には征服王や太陽王、更にはローマの神祖と歴代のローマ皇帝達がこぞって格納庫に集結してくる様子は、圧巻の一言に尽きた。

 

 そして、稼働実験は無事に終了。GNドライヴの負荷も許容範囲であることから、GNボーダーの改造第一段階は全工程無事に完了したと言っても良いだろう。

 

後は、ボーダーにマシュちゃんを乗せ、その時が来るのを待つばかり────と、なる筈だったのだが、例により微小特異点の発生。またしても良いタイミングで水を差してきた特異点に遂に苛ついた自分は即座にレイシフトを行い現場へ急行。

 

舞台は日本。原因は目の前の寂れたホテルだと察した自分はそのままホテル地下へ急行、途中にホテルに留まるサーヴァント達に最低限の警告をした後、俺はかめはめ波でホテルを地下からまるごと消滅させて、特異点をゴリ押しで修復させ、今回の件は終了させた。

 

ロマニからハチャメチャもいい加減にしろと言われたが、そんなん知らないね。一応反省はするけれど、後悔は一切していない。

 

 その後、立香ちゃんが召喚で式さんという綺麗な女性を喚び出したのだけど、身に纏う雰囲気が柔らかく、料理の腕も相当なので、カルデアの新たな料理担当として腕を奮って貰っている。

 

それと、何だか彼女はあのヒロインXに対してマウント取れるみたいで、今はそういう意味合いを含めてヒロインXと同室となっている。

 

……どうでもいいけど、最近なんか突発的に微小特異点発生してね? 自分の気の所為なのかな。

 

 






オマケ

こんな第5異聞帯はイヤだ。




空が燃える。大地が砕かれる。崩壊と破滅の瀬戸際の世界で、一人の男が血を流しながら、眼前に佇む巨神を睨む。

「まだだ、俺は………まだ、諦めちゃいねぇ! 絶対にお前を、食い止めて見せるぞ、キリシュタリア!」

『諦めろ。白河修司、度重なる激闘を経て、君の体はボロボロだ。そんな体で、一体何が出来るというんだい』

「人間は……地球は、俺が……守る!!」

『………もう一度言おう。諦めろ、この十二合神オリュンポスは、嘗て存在したギリシャの神々を完全再現したモノ、謂わばオリジナルを超えたオリジナル』

『この力で、私は地球を作り直し、新たな人類を創世させる。君達、汎人類史の歴史は───ここで切る!!』

「させるかッ! 俺は戦う。それが、鋼の戦士の宿命ならッ!!」


ドワォッ!!


『出たな───ネオ・グランゾン!!


第一部 完ッ!!




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