スパロボ30、たーのしー!
“………という訳さ。あの特異点に現れたアルトリアは、それはもう大変な事になっている”
“伝承にあるワイルドハント。嵐の王。死者達を率いて顕れる、亡霊の王だね。無論、それは後から彼女に付けられた逸話の一つだ。ワイルドハントの該当者は他にもいる”
“でも、あのアルトリアは別物だ。本当のワイルドハントになってしまった。正確に言うと本物のアーサー王じゃない、けどね。或いは、ある食い違いが元で変質してしまったアーサー王だ”
“本来なら顕れる筈のない偽物、それが特異点の影響で現れてしまった。………それとも、あのアーサー王の方が本物で、ボクたちの知っているアーサー王が偽物なのかな?”
“亡霊の王として地上に残ったアーサー王。未来の王としてアヴァロンに運ばれたアーサー王。私が知っているのは無論、アヴァロンのアーサー王だ。でも君が知っているのは───”
何処までも広がる草原。穏やかで、現世とは隔絶された約束の大地。そこで声を掛けてくるのは永遠に塔に幽閉された魔術師。彼が問い掛けてるのは、嘗てルキウスと名乗る誰かの騎士。
「……地上に残ったアーサー王です。ですが、私には見付けられなかった。ずっと探し続けたものの、出逢う事はなく私はここに流れ着き、生きた屍になっていた」
それは、懺悔の言葉だった。彼の慕う王の最期の願いを聞き入れず、子供の様な我が儘で拒絶した───愚かな騎士の悔恨の言葉。
“ああ、その通りだ。君は運がいい。いや、悪いのかな? 妖精達はずっと噂していた。アヴァロンの端に人型の岩があるってね。いつの間にかあったもので、誰もこれの由来を知らない。どうやら人間らしいんだけど、怖ろしい事に生きている”
“生きているけど動けない。肉体はボロボロ、魂は燃え滓。まさに生きる屍だ”
人は、生まれながらにして魂の限界値が存在している。喩え魔術の力で老化を防ぎ、寿命を延ばしたとしても、核となる魂は生きている限り消耗し続ける。稼働し続ける魂は軈て腐り、その人の人格を汚染し、遂には肉体その物を腐蝕させていく。
目の前の人の型をした岩だった者も、その慣れの果て。気の遠くなる様な年月を生き続け、その果てにアヴァロンに辿り着いてしまった迷い人。しかし、その魔術師は心底驚いた。
“でも、驚くべき事に精神は尽きてはいなかった。その岩は物凄い執念で、まだ自分が死ぬ事を許さなかった。………分かるねルキウス? それが君だ。特異点によってアヴァロンに現れた、どこか別の末端世界の、有り得たかもしれない可能性”
呆れた様な、嬉しい様な、悲しい様な、………或いは、寂しい様な眼差しで花の魔術師は告げる。
“ルキウス────いや、懐かしのベディヴィエール卿。おはよう。そしてこんにちは。起き抜けで悪いんだけど、こっちも時間が無くてね。私はいつも通り、とても残酷な事を君に言うよ”
“君は、まだ戦えるか? 自分の使命を、まだ実行できるかい?”
肉体はとうの昔に尽き果て、魂も燃え滓寸前。遥か昔から続く肉体という器を、
「────無論です。そのために、私はここまでやってきたのですから」
決意に満ちた顔なのか、悲哀に沈んだ顔なのか、それとも安堵に浮かぶ笑顔なのか、それは目の当たりにした魔術師にしか分からない。
けれど、彼の抱く覚悟だけは、あの頃から何一つ変わっていなくて………。
“そうか。………そうか。それじゃあ私から餞別だ”
花の魔術師───マーリンはやはり、花のような微笑みを浮かべるのだった。
“まず、君には誤魔化しの魔術をかけよう。誰が見ても君の正体に気付かない様に。どんな英霊であっても、君の真実に気が付かないように”
マーリンがベディヴィエールに施すのは、人の目を欺くモノ。余程の理不尽が相手でない限り、喩えモルガンであっても初見では見破れない誤魔化しの魔術。
“何故そんな魔術をって顔だね。簡単な事さ、君の正体が分かったら、彼等は全力で君を阻むからさ。彼等だってバカじゃない。モードレッドは馬鹿だけど。君の真実を知れば、獅子王の真実にも気付く”
“彼等は絶対に君を獅子王には近付けないだろう。そして獅子王は、君をもう覚えてはいないだろう。君は一人きりで獅子王に謁見し、否定される前に事を成さなければならない”
“とても、とても孤独な旅だ。でも、そういうのには慣れているんだろう? だって君は既に───気の遠くなる様な年月、旅を続けてきたんだから”
それは、マーリンなりの激励のつもりだったのかもしれない。既にこれ迄の旅路の中で肉体と魂の両方が尽きようとしている嘗ての円卓の同胞、そんな彼が成し遂げようとしている贖罪の旅。
その終わりに向けての出来る限りの応援。らしくないのは知っている、けれど、流石のマーリンでも目の前の騎士を雑に扱う事は出来なかった。
“───最後の確認だ。この旅の結果、どうあろうと君の死は免れない。魂を使い果たし、輪廻の枠から外れ、君という存在は虚無に落ちるだろう”
だからこそ、今一度魔術師は問う。
“それでも───まだ、君は旅の終わりを目指すのかい?”
「───はい。私の
この旅の果てに、ベディヴィエールという存在は消滅する。一切報われる事なく、いっそ無価値だと断じられる程に───。
しかし、それでも彼の騎士はハッキリと口にした。喩え自分の最期が報われる事のないモノだとしても、きっと………そこには、確かな意味があるのだと。
その曇り無き決意の顔に、マーリンも笑みを溢した。
円卓最後の騎士、ベディヴィエール。決して報われる事なく、消滅を確約された彼の騎士の右腕には………彼の罪を現す、白銀のアガートラムが輝いていた。
◇
「───あ、う………」
一体、自分は何をしているのだろう。どうして、空を見上げているのだろう。この特異点で目覚めてから初めて目にする青空に、獅子王の思考は徐々に覚醒していき………思い出す。
そうだ、自分はあの男………山吹色の男と戦っていた筈。忌々しく度しがたいあの男を消す為に自分は愛馬であるドゥン・スタリオンと共に空を駆け、自身の出せる力の全てを解き放った。
………最後に憶えているのは、無機質な掘削機。通称ドリルと呼ばれる工具が、自分の放つ魔力の塊を突き破ってくる光景だ。
(まさか………負けたというのか? 私が、獅子王である私が───)
到底受け入れ難い現実、星が造り上げた神造兵器が、あの様な掘削機に負ける筈がない。しかし、既に光の粒子となって消えていく聖槍と、獅子王の右の頬に刻まれる鈍い痛みが、それらが事実であることを告げている。
「よぉ、目ぇ覚めたかよ獅子王さんよ」
「っ!?」
「ざっと、20秒って所か? 随分と呑気に寝ていたみたいだけど……どうだ、少しは現実を思い出したか?」
獅子王が目を覚ましたことを察し、覗き込んできた山吹色の男────白河修司が、獅子王に現実を突き付ける。20秒という時間の合間、一切手を出すことはせず、修司は目が覚めるのを待ち続けた。
全ては、獅子王に決定的な事実を突き付ける為に。
「一応説明してやるよ。俺に顔を殴られ、地に落ちたアンタは、俺に一切攻撃されずに20秒もの間、呑気に居眠りしていた。さて、ここまで言えば流石のアンタも理解できるだろ?」
「わ、私は………」
「お前の敗けだよ獅子王。誰よりも真実に近く、神のごとき視点を得たらしいアンタは、自分の庇護の対象である人間に負けたんだよ」
敗北。その言葉の意味は獅子王にこれ以上ない程に衝撃を与えた。生殺与奪を握られておきながら、指一つ触れてはいないという事実。目を剥いて唖然としているが、頬に残る痛みが紛れもない現実であると証明している。
そんな獅子王に一瞥すると、修司は後ろで最後の謁見に挑もうとしているベディヴィエールを見た。
「───さて、取りあえず今はこの辺にしておこうか。後は、アンタの好きにしな」
「ありがとう。白河修司、此処までの旅路を一緒にできて………本当に良かった。藤丸立香とマシュ=キリエライトにもお伝えください、皆との旅はとても………とても有意義なものであったと」
未だに立てる様子のない獅子王を尻目に、修司とベディヴィエールが交代する様にすれ違う。これ迄の旅の中で迷い、葛藤し、悩み続けていた一人の騎士の集大成。罪を犯した騎士の、最期の奉公。
その忠義がどれ程重く、ベディヴィエールの肩にのし掛かっていたのかなんて、修司には分からない。だから………。
「………実を言えば、俺はアンタが嫌いだったよ。多くの犠牲を目の当たりにしながら、それでも気持ちを固めないアンタに、ヤキモキしたのは一度や二度じゃない。煮え切らないアンタの態度に、俺はアンタに何度も苛ついたモノさ」
「────」
「でも、アンタは選んだ。その道の果てに自分がどうなるのか、知った上でアンタは選びとった。だから、アンタのその選択はきっと………間違いじゃない」
ただ一つ、修司はベディヴィエールに言葉を送った。彼の騎士の犯した過ちを、その苦悩と苦痛に満ちた長き旅路を、その果てに待っている終わりを、小さな勇気で踏み出したベディヴィエールに、精一杯の言葉を贈った。
間違いじゃない。その言葉を背に受けたベディヴィエールは、薄く微笑んだ。
ベディヴィエールと修司、共に仰ぎ見る王は異なっていながら、それでも臣下とあろうとした者同士。交わした言葉こそ少なかったが、それでも互いに意識をしていたのは当然の事で………。
「じゃあな、ベディヴィエール。アンタこそ、忠義ある
修司が人間であるベディヴィエールに対し、尊敬の念を抱くのも───また、必然であった。
こうして、全てのお膳立ては整った。全てはただ、この時の為。自身の犯した罪と今度こそ向き合う為に───。
「
ベディヴィエールは、残る魂の残滓を燃やしながら、その輝きを解き放つのだった。
◇
「────修司君。君は、知っていたのかい?」
ベディヴィエールの腕が光り、一つの形に戻っていく。幻想的で神秘的な光景、しかし同時に花の魔術師によって掛けられたまじないも解けていき、これまで隠してきた彼の真実が明らかになった。
彼は───人間だった。ある聖剣の力で肉体の老化を防いできたベディヴィエールは、その聖剣を返す為に今日まで生き続けてきた。1500年という途方もない時間、ただ一人の王に今一度出逢う為に、円卓最後の騎士は生き続ける道を選んだ。
ただの人間が其処まで長い時間を生きて、無事でいられる訳がない。魂は既に擦りきれ、聖剣の力で無理矢理生きているだけのただの肉塊。それが、ベディヴィエールという騎士の正体だった。
更には信じられない事に、ベディヴィエールはその状態を精神力だけで支えている。そんなベディヴィエールという騎士の惨状を目の当たりにしたダ・ヴィンチは、唖然とした様子で隣に立つ修司に訊ねた。
「───最初は、ただの気の所為かと思った」
それは、修司がベディヴィエールと行動を共にしてから少しの間、山の民達が住まうとされる山岳地帯に赴く時の事。初代山の翁の力によって一部の地帯が全く感知できなかった時、修司はふと奇妙な気配を感じた。
それはまるで老衰間際の様で、いつ永眠しても可笑しくないような、そんな寿命を迎える人間の様な気配で、或いは死臭と呼べるような………そんな、不気味な気配。そんな気配がベディヴィエールから感じるのだから、当初は何かの間違いかと思っていた。
けれど、初代山の翁の試練を超えてから、修司の疑念はより強くなっていき、決戦前夜の時には自分の感じたものが正解だったと確信した。
………止めるべきだったのかもしれない。ベディヴィエールの義手である銀の腕、それが解放されれば彼の騎士は間違いなく死に果てる。マシュも立香もベディヴィエールに信頼を置いている以上、事情は話すべきだったのかもしれない。
けれど、彼が騎士王の事をどれだけ深く信じ、敬愛していたのかを思うと、説得の言葉は修司の喉を通りすぎてしまっていた。
これは、ベディヴィエールの贖罪の旅。ならば自分は最後まで見守ってやろうと思い、その時が来るまで自分が前に出て戦おうと決めたのだ。
「ダ・ヴィンチちゃん、アイツを責めないでやってくれ。アイツはただ、探していただけなんだよ」
自分の犯した罪と向き合い、苦悩と葛藤に満ちた1500年。贖罪の旅というには………余りにも重すぎた。
「全ては、たった一人の騎士が王の願いを拒絶した故に起きたモノ、獅子王の誕生の裏にはベディヴィエールという騎士の存在が関わっていた」
アーサー王伝説に於ける最期。カムランの丘で瀕死の傷を負ったアーサー王は、最後に残った円卓の騎士に向けて聖剣の返還を頼んだ。
そんな王の願いを二度に渡って躊躇い、そして───本来ならば湖に返還される三度目もまた、ベディヴィエールは躊躇ってしまった。騎士王を死なせたくないという一人の騎士の我が儘によって、アーサー王は聖槍ロンゴミニアドによって神霊へと至ってしまう。
全てはベディヴィエールという一人の騎士の迷いによって生まれた事。しかし、そんなベディヴィエールに対して、修司は其処まで悪感情を抱くことはなかった。
それは同情か、憐れみか。ただ、修司から見てベディヴィエールは良く頑張ったと思う。自分の犯した罪と向き合い、吐きそうになりながらも歩みを止めなかったベディヴィエールに、修司は嫌悪感以上に尊敬の想いが強かった。
「自分の罪と向き合って、どれだけしんどくても歩き続けたその
脚は崩れてバランスを崩し、それでも跪きながら預かっていた聖剣を獅子王に還す。それが自身の最期であり、獅子王の終わりを意味しているのだとしても、彼の騎士は己に課された宿命を最期までやり通して見せた。
呆然としながらも、獅子王は渡された剣を手にする。瞬間、ベディヴィエールの肉体は今度こそ土塊となり、崩れ落ちて消えていく。その様子は砂上の城、或いはそれよりもっと脆く、ベディヴィエールだったモノは、風に乗って空へ消えていった。
「………ベディヴィエール卿の、完全消滅を確認しました」
「マシュ、それに立香ちゃんも、起きていたのかい?」
ベディヴィエールが消えるのと同時に、ダ・ヴィンチに抱えられていた二人から目覚めの声が上がる。その様子から、どうやらベディヴィエールが消える間際の事は見ていた様で、二人の表情には寂しさや悲しさという悲哀の色で満ちていた。
「………悪いな立香ちゃん。隠すつもりは無かったんだ」
「うぅん。仕方ないよ、ベディヴィエールさんは最期まで私達に隠し通すつもりだったみたいだし、私達も変に気を遣わせたくなかったしね。悲しいし寂しいけど………うん、これで良かったんだよ。きっと」
「───ありがとうございます。ベディヴィエール卿、貴方の事は絶対に………絶対に、忘れません」
達観ではなく。受け入れ、その上で良かったと安堵する立香と、これまで一緒に旅をしたベディヴィエールに祈りを捧げるマシュ。二人もこの旅で大分強くなったと納得して………改めて、獅子王へ向き直る。
「で? どうする獅子王、その手に聖剣が戻ってきた今、もう一度俺と戦うか? その様子だと自分が負けた事にまだ納得出来ていないみたいだし、俺は一向に構わんぞ?」
割れた円卓の席に最期までしがみつき、長い年月の果てに漸く使命を果たしたベディヴィエール。獅子王の手にはそんな彼から返還された聖剣が握られていて、嘗ての頃の様に光り輝いている。
その剣を使えば、もう一度獅子王は戦えるだろう。修司としては別にもう一度戦ってもいいし、なんなら聖剣ごとへし折ってもいいだろう。そんないつでも戦える様に身構える修司に対し、獅子王は刀身を見詰めるばかりでその様子はない。
何より、もう既に獅子王に戦意は無かった。その表情に冷酷な神霊の面影はなく、今日まで忠義を貫いていた騎士に対する慈しみで満ちている。
「───私の、負けだ」
そんな彼女の口から、アッサリと敗北を認めた一言が出てくるのも、意外と受け入れられた。負けず嫌いとして有名なアーサー王、獅子王へと変質した事でその辺りの気質が変異したのかは定かではないが、大人しく敗北を宣言した以上、修司からこれ以上手出しをする事はない。
敗北を認めた獅子王、そんな彼女の一言を皮切りに特異点の修正の波は瞬く間に迫ってくる。聖槍という特異点を歪めていた楔を破壊した事で始まる特異点の修正、同時にカルデアに帰還する予兆が始まる光が修司達を包み込んでいく。
「おっ、今回はいつもより早いんだな」
「多分、特異点の楔となっていた聖槍が破壊されたからだと思います」
「そうか、ならば私から一つだけ忠告をしておくとしよう」
「獅子王?」
既に体の半分は透明となり、意識も徐々に遠くなっていく。そんな中聞こえてくる獅子王からの忠告に、修司達は静かに耳を傾けた。
「人理焼却という大偉業を為し遂げた魔術王、彼の王の下へ辿り着くにはある聖杯に刻まれた座標が必要とされるだろう。その聖杯が在るとされるのはお前達が次に挑む特異点、そこに魔術王の玉座へ続く聖杯が存在する」
「魔術王が人理焼却の礎として人理に打ち込んだ最初の楔、それこそが魔術王の下へ続く標となるだろう」
「………そうかい。貴重な情報、ありがとよ」
「なに、私に勝った者に対するせめてもの報酬だ。……カルデアの戦士よ」
「修司だ。白河修司」
「───そうか。ならば修司よ、星見の戦士よ。次の特異点を攻略すれば、その先に待っているのはあの魔術王だ。私に侮辱の限りを尽くした以上、負けるのは許さんぞ」
「別に、アンタの許しはいらないが………ま、最初から負ける気持ちで挑むバカは、此処にはいねぇよ」
立香もマシュも、共に敗北から此処まで登り詰めた戦友。次の特異点でもどんな相手が立ち塞がろうとも、決して諦めたりはしない。
「じゃあな獅子王。色々間違いだらけのアンタだけど、最後に一つだけ良いこと教えてやるよ」
「?」
「結果や過程はどうあれ。人の為に、人類の為に立ち上がったアンタの気持ち、それだけは───間違っちゃいねぇよ」
それだけを口にすると、修司達は修正の波に呑まれ、カルデアへと帰還していった。残されたのはただ一人、獅子王だけである。
聖槍が砕かれた以上、彼女の道程は此処で終わり。誰よりも人類の存続を願った歪な女神の願いは最後まで果たされぬまま、終わりを迎える。
けれど───。
「ベディヴィエール卿、我が最高の忠節の騎士よ。ありがとう、貴卿のお陰で………大事な事を思い出したよ」
遥か昔、選定の剣を台座から引き抜いたあの日に抱いた情景。それを思い出せた獅子王はどこか満足した様子で………崩壊していく城と共に消えていくのだった。
─────定礎復元─────
本当は獅子王(聖剣装備)と第2ラウンドを書こうとしたのだけれど、それだと余計に獅子王の円卓に対する新たな事実が露呈(召喚直後に殺し合いをさせた話とか)し、更なるボッチの粛正パンチが炸裂したりして話の収集がつかなくなりそうでしたので、泣く泣くボツにしました。
獅子王のギャン泣きを期待してくれた皆さん、誠に申し訳ありません。
今回で第六特異点が終了。次回からは、再び日記パートに入ります。
その時はイベントの話とかちょくちょく書いていきますので、コンゴトモヨロシク。
それでは次回もまた見てボッチノシ
Q.モーさんはどうしたの?
A.普通に三蔵ちゃんに負けました。御仏パワーは伊達じゃない!!