クロスワールド~紡がれる戦士たちの軌跡~   作:鈴ー風

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初投稿!ども、鈴―風です。
タグにめっさアニメやらゲームのタイトルがあってびっくりしました?これ、ぶっちゃけ高校の授業中に「いろんな作品のクロスオーバー書きたい」って思って書いたやつです。いぇい。

興味を持っていただけたなら、プロローグどぞ!!


プロローグ~始まり:ユニオン~

 この世には幾つもの次元が存在し、膨大な次元の中には幾つもの世界が存在する。

 それらは、決して交わるはずの無い世界だった。そう―――――そのはずだった(・・・・・・)

 

「……駄目だ!この方法でも、『あのお方』を目覚めさせるのは不可能なのか…」

 

 とある小さな島の森深くに存在する小さな研究所らしき建物。その中で、一人の男性が机を叩き、悔しそうに顔を歪めている。

 

「また失敗だったの?グラナ」

「…お前か、カザリナ」

 

 グラナと呼ばれた白衣の男は、ずれた眼鏡を直しながらカザリナ――――自らがそう呼んだ女性の方を向き、ばつ(・・)が悪そうな表情をした。

 

「今回は上手く行きそうだった。だが…『あのお方』の目覚めには、あるものが決定的に欠けているんだ」

「それは?」

「……一つ目は魔力。多少特殊なものでも代用は利くが、並大抵の量では無い上に質の高いものでなければならない」

「二つ目は器だ。膨大な魔力を『あのお方』に流し込むための器も必要不可欠だ。そして……」

「まだあるの?」

「ああ。三つ目、これが一番の問題なのだが……情報だ。『あのお方』は嘗て、全てを失っている(・・・・・・・・)。本当の意味で目覚めさせるには、失った分を補えるほどの膨大な情報(データ)が必要となる。しかし、もうこの世界には……」

 

 グラナはそこで話を止めると、苦虫を噛んだような表情で項垂(うなだ)れてしまった。

 

「あったよ。その方法」

 

 重い空気を取り払ったのは、十代前半に見える華奢な少女だった。

 

「ライラ……戻ったのか」

「うん」

 

 ライラと呼ばれた少女は、グラナに短く返事をすると、こう言い放った。

 

 

「私たちの世界に無いんだったら、集めればいいんだよ……他の異世界(・・・・・)から」

「「!?」」

 

 

 その言葉に、グラナとカザリナの表情は一変した。

 

「無茶だ!確かに、異世界とこの世界を繋ぐ物質転送プログラムは完成しているが、あれはまだリスクが高すぎる。あまりに無謀だ!」

「だったら、プログラムを逆作動させて異世界の情報(データ)をこっちの世界と併合する。私たちが行くんじゃなくて、向こうを引き寄せればいいんだよ。これならリスクも無いし、理論的には可能なはず」

「む……」

「できるの?」

「…ああ、理論上はな。もちろん想定外の事態も考えられるが……しかし、肝心の情報(データ)はどうやって『あのお方』に伝えるつもりだ?」

「それも大丈夫」

 

 そう言うとライラは、手に持っていた一枚の紙を机に広げた。A2サイズはあるであろうその紙には、何かの設計図のような図面が描かれていた。

 

「これは?」

「異世界の一つ、そこで行われているVRMMOと呼ばれるオンラインゲーム、SAO《ソードアート・オンライン》。それにアクセスするための触媒として使われている装置――――――《ナーヴギア》」

「ナーヴギア?」

「この装置は直接脳に仮想の五感情報を伝達することで仮想空間を作り出すフルダイブというシステムを可能にするものらしい。このシステムと装置を応用して『あの人』を情報(データ)として「構築」することができれば……」

「そんなことが可能かしら?」

 

 カザリナは、流石に怪しいと感じたのか、(いぶか)しげな視線をライラに向けている。

 

「……それよりもライラ、それ程の情報とその設計図はどうやって手に入れた?」

「教えてくれた人がいたの。設計図もその人が。確か、『セオ』って……」

「セオ……《救世主》…」

「……グラナ」

 

 セオという人物について考えていたグラナを、ライラは真っ直ぐに見据えていた。長い髪に隠れ、左側しか見えない目は、真剣だった。

 

「確かに、こんな話出来過ぎてる、怪しむのも仕方ないと思う。でも……賭けてみようよ。私たちには、もう時間が無い(・・・・・)

 

 時間が無い―――――その一言で、グラナは静かに目を閉じ、そして決意した。

 

「そう、だな……。巻き込んでしまう異世界には申し訳ないが……」

「そうね……」

 

 カザリナも、グラナに肯定した。そして、グラナは奥の部屋へと移動し、巨大な装置―――――物質転送装置《アクロディア》の起動スイッチを押した。

 

 

「それでは始めよう。世界を壊し、世界を創る我々の最後の希望―――――《ユニオン・リバース》を」

 

 

 ―――――刹那、この世界を含む、幾つもの世界に光が降り注いだ。

 破壊と創造をもたらし、交わるはずの無かった物語を繋ぐ邂逅の光が。




どうでした?まだまだ文章が拙いですが、頑張りますので生暖かい目で読んでやってください。後、批評酷評何でもいいので、感想お願いします!

あ、でもほどほどに……(弱気

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