タバサのTS物語   作:ディア

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今回は2000字超えた程度と超短めです。


第33話

「私が…こいつを使い魔にするのかい?」

マチルダは混乱し、状況を把握する為に僕に尋ねたが僕は無情に答えた。

「そう。」

「確かに私は使い魔がいないけど…別にタバサでもよくないかい?ブリミルだって4人の使い魔を従えたんだし…」

まあ確かにね…でも理由がある。

「それはブリミルだからこそ出来たことだと思う。僕みたいにトライアングルごときのメイジが使い魔を複数従えるなんてのは無理。」

あのご先祖様は行動も変態だけど魔法も変態だ。4人の使い魔を従わせるなんてことはブリミルだからこそできることだ。烈風カリンや現代に生きる変態は出来そうだけど、地下水の力を借りて二つ同時に魔法を使っただけでヘタレるような僕じゃ無理だ。

『ま、確かに…烈風カリンやお前の親父さんは出来そうだよな。』

うん…そんな非常識に染まった奴らがいると思うと頭が痛くなってくる。

「だから使い魔がいないマチルダが適任なんだよ。」

他にも理由はあるんだけどね…マチルダが凶暴なミノタウルスを従えていることでボディーガードにもなるし、マチルダが死ねばミノタウルスことラスカルが暴走するので謀略面でも下手に殺されることもなくなる。

「まあそうなんだけどね…使い魔の契約をしていないで吸血鬼従えている奴に言われると説得力がないよ…」

「エルザは僕の血と引き換えに手伝って貰っている従者だしね。シルフとは違ってほとんど口約束みたいな契約だよ。」

実際には血ではなくあれだとは思わなかったけどね!

「はぁ…わかったよ。にしてもこの姿でやるには抵抗があるよ…」

僕だって契約する時シルフが男だと思っていたからその抵抗感はわかる…シルフがその後女だとわかったからよかったけどね。

「それじゃ行くよ…」

マチルダはやけくそ気味にブチュッ!とキスをするとラスカルはその仕返し(以下略…マチルダはラスカルの技術に惑わされ、顔が紅潮した状態でイッた。…ラスカル、百合も行けたんだね…物凄く嫌な予感がするのは僕だけだろうか?

 

「ふぅ…これで私はマチルダの使い魔になったはずだ。」

マチルダが幸せそうな顔をして倒れてなければ格好つけられたのに…勿体無い。

「む?おお…ミノタウルスからの視点で刻まれるルーンはむず痒いものだな。」

僕がそんなことを考えているとラスカルが左胸を突き出そうとしたのでエルザに手で塞がれ僕にはルーンが刻まれた瞬間がわからなかった。

「ラスカルさん…もっと恥じらい持ってよ!ミノタウルスでも女の子でしょ!?」

「女の子と呼ばれるような年ではないのだが…むしろこんなおばさんの肌を見て誰が喜ぶのかね?」

おばさんって…確かに精神年齢はそうだけど見た目はマチルダに勝るとも劣らないくらいの年齢くらいだよ…

「タバサちゃんだよ!タバサちゃんはね、ラスカルさんやマチルダみたいなでっぱい(でっかいおっぱい)が大好きなんだよ!」

そんなことはない!…と否定したかったけど僕の周りにはエルザとルイズ以外巨乳しかいなかったので否定出来なかった。

「それは困った…」

「「いや困らないでよ!」」

僕とエルザが初めてハモり、互いに見ると恥ずかしくなった。

「と、とにかく!ラスカルさんは貴族として生活していたんだからその時の生活に戻ればいいの!!」

「仕方ない。そうしよう。」

…こうしていろいろあったけどミノタウルス退治は終わった。常識がぬけている常識人ラスカルが味方になった。

 

〜プチ・トロワ〜

 

「さて7号…土くれのフーケは連れてきたんだろうね?」

団長ことイザベラお姉ちゃんがそういって僕を睨み付けるとマチルダがラスカルを連れて後ろからやってきた。

「な、なんだい!?この亜人は!?」

流石にイザベラお姉ちゃんは予想外だったのか驚いた声を上げ、構えさせる。

「彼女はミノタウロスのラスカル。フーケの使い魔。」

「…まさかミノタウロスを退治するどころか味方にするなんて予想外だよ。流石は土くれのフーケってとこかね。」

「そいつはどうも団長さん。」

マチルダは返事するとイザベラお姉ちゃんは(演技だけど)面白くなさそうな顔をした。

「口の聞き方ってものがなっちゃいないけどまあいいさ。土くれのフーケ…あんたをガリア北花壇警護騎士団の団員に任命するよ。ありがた〜く受け取りな!」

マチルダを怒らせない程度にわざと小物らしさを演出するのは流石だね…

「任命ありがとうございます。」

マチルダはそれをアルビオン流の礼儀で返して僕と同じガリア北花壇警護騎士団となった。

 

~おまけ~

「ジョゼット様、例の物が出来ました。」

弱みを握られたヴィートリオはジョゼットに敬語を使って書類を渡すとジョゼットはそれを受け取った。

「…レコンキスタって何?」

ジョゼットは不機嫌そうに足元にいたジュリオの顔を踏みつける。普通なら激怒するなり抵抗するなりするが調教済みの男の娘ジュリオは満更でもない顔だった。

「それが…聖地奪還を唱えるアルビオンをはじめとした貴族達の集まりのようでして…ジョゼット様の故郷であるガリアからは一切その貴族はいないようです。」

「『かも』とか『よう』とかなんで推測の言葉しか出ないの?」

「情報不足です…でもその代わりこんな物が手に入りました!」

ヴィートリオはそう言ってとある服を差し出すとジョゼットは笑った。

「ふ~ん…それじゃ着いて来なさい!ジュレッド!」

ジョゼットはジュリオの首輪につながれた首輪を引っ張るとジュリオは抵抗する間もなくとある部屋に引きこもった。その後ジョゼットは満足になり、ジュリオの身体はミミズ腫れのような痕が残っておりジュリオ自身はヘトヘトになっていた。


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