タバサのTS物語   作:ディア

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投稿遅れました!文字数少ないです!すみません!


第22話

~翌朝~

「ん…」

僕が目覚めるとそこにいたのはエルザだった…しかし妙に下半身がスースーする…僕は下半身を見ると裸だった。

「!?」

僕は顔を真っ赤にしてズボンとパンツを探そうとするがエルザがしがみついて離れない。このまま誰か入って来れば僕は確実にペド扱いだ。

「あ…」

…なんでこうも都合良くキュルケが入って来るんだろう…てかアンロックは禁じられているんだよ?

「タバサ…」

キュルケの声は限りなく低くかつてない恐怖が僕を襲った。

「ひゃい!」

僕は恐怖のあまり噛んでしまいブルブルと震えた。

「お話しましょうか?」

キュルケの口は笑っていたが目は笑っておらず、僕はされるがままにされた…

 

「うん。今日の罰はこれね。」

そう言ってキュルケが取り出してきたのは僕用のサイズの女子用の制服だった…ちなみに男子用の制服はキュルケに没取されてここにはない。

「うう…そんなに僕の女装見たいの?」

僕は涙目でキュルケに訴えるがキュルケは何を馬鹿なと言いたげに溜息を吐いた。

「タバサの女装そのものは興味ないけどタバサの涙目になる姿は見ていて興奮するわ…」

ドSだ…ドSがここにいるよ。僕の涙が食事になるなんて…

「今日は授業もあるし、それで勘弁してあげるわ。虚無の曜日は楽しみにしててね…可愛くデコレーションしてあげるから。」

…僕の男らしさはどこかにあるだろうか?ガリアやトリステインにはなさそうだから旅行はロマリアに行こう…

「ミスタ・タバサ。その格好は一体…?」

などと現実逃避は許されず僕は女装したまま授業を受けることになった。ちなみにエルザはシルフと行動している。

「事情有り、説明不要。」

僕はそれだけ言って本を読み始めた。

「ああ…わかりました。では始めましょう。」

 

それから授業を一通り受け終わり、昼食を取ろうと食堂の椅子に座ろうとしたが…そこにいたのはデブの貴族が「さあ!タバサよ、このデブの身体に座るが良い!!」と言わんばかりに四つん這いになっていた。

「…」

当然僕は無視して隣にあった椅子に座り、何も問題なく食べた。

「放置プレイっ…!」

隣でデブがビクビクと感激していて周りは引いていたけど僕はスルーした。てか僕の女装はスルーするくせにこのデブの行動は気にするんだね…

「お嬢様、デザートをお届けしました。」

お嬢様…って女装しているけど僕は男だよ?新人なのかそう思い、少し顔を上げてみるとそこにはルイズの使い魔がいた。

こいつは極々平凡そうな顔をしているが所謂隠れイケメンという奴であり、カッコつけるときに限ってカッコイイというフザケタ野郎だ。僕なんかカッコつけても女の子が無理やり男の子のように見せているようにした見えないし…

「そう。」

僕は軽くそう言ってお嬢様と呼んだことはスルーした。もうスルーが一番良いんだよね…デザートを取ろうとした瞬間強風が吹いてぐちゃぐちゃになった。

「ようやく見つけたぞ…タバサ!」

タマ打たれて去勢寸前まで逝ったヴィリエ・ロレーヌが僕のデザートを吹き飛ばしたことがわかり僕は立った。

「ヴィリエ…なんの真似?」

しかしデザートに罪はない。罪があるとしたらヴィリエのタマが去勢寸前まで逝かせた僕の方だ。

「この前の僕とは違う…今回は前のようにはいかないぞ。」

前のようにね…本当にならないで欲しいよ。それでヴィリエがオネエやゲイ、バイの道に走ったら冗談抜きで魔法学院は終わる…

「決闘は禁止されている。」

僕はそんなことをさせない。せめて僕のことを敵視してもヴィリエは常識人のまま卒業させてやりたい。

「ならこれでどうだ!」

そう言ってヴィリエは僕の履いているスカートをめくり上げた。

「なっ…な、な…!」

僕の顔は真っ赤、頭の中は真っ白になり言葉が出なくなった。瞬時、ヴィリエを除くその場にいた男子生徒は腰を屈め、女子生徒はキャーキャー騒いでいた…

「もしお前が決闘を断るなら風の魔法でスカートをめくり続ける!」

なんて嫌がらせだ…一日中警戒しなきゃいけない…って、皆でヴィリエを応援しないでよ!

「がはっ!」

誰かがヴィリエをぶん殴り吹っ飛ばした…そこまでする必要はないけどね。一応変態ではないし…

「くだらねえ奴だなてめえは。」

その殴った奴はルイズの使い魔でヴィリエを呆れた目で見ていた。

「くだらないだと…!」

たかが一回やられた程度でそんなことをやるのはくだらないと思う。

「全く以ってくだらねえ。そんなロマン溢れないことをしてどうする!?」

ん…?なんかおかしな方向に向かっている…

「スカートを履いているならパンチラがいいんじゃねえか!!」

…ダメだこいつ。トリステインで色物として有名なモット伯と話しが合うんじゃない?

「パ、パンチラ?」

ヴィリエは僕の代わりにそう言って動揺していた。

「屈んだ時、あるいは風が吹いた時、パンツがチラッ!と見えた時が萌える瞬間じゃねえか!!それをお前は常に見せるような真似をして恥ずかしくないのか!!?」

「おおおっ!?」などと歓喜している諸君、後でエアハンマーの刑。

「恥ずかしくないね。むしろタバサに恥をかかせるためにやるんだ。」

恥をかかせるって…とにかく決闘すれば解決しそうだからするしかない。

 

「ヴィリエ、その決闘受けた。」

ルイズの使い魔がズィッと僕の前に立ち、そう宣言した…

「貴様がか?笑わせるなよ…平民。確かにギーシュを倒したとはいえあいつは所詮ドット…風のラインである僕に敵うものか。」

あのギーシュに勝ったのか…ギーシュは一応ドットの中では戦闘はトップクラスで、ドットよりも強いはずのラインの生徒を打ち負かす程度には強い。ただし例外を除いてだけどね。その例外はラインでも1桁くらいの人数しかいないがヴィリエはその例外に入る。

「もしヴィリエがこの平民の使い魔に勝ったら僕は決闘を受ける。」

当然僕はその平民がどこまで戦えるか興味が湧き、そう告げた。

「ふっ…ウォーミングアップには丁度いいかもな。」

ヴィリエは人が変わったかのようにルイズの使い魔と決闘することを認めた。

「ウォーミングアップ中にくたばっちゃ意味はないけどな。」

…確かに。

「お互い様だ。」

売り言葉に買い言葉…二人の目は完全に笑っておらずその場にいた生徒達が引いていた。

 

~オマケ~

臭道院こと修道院にて…

「ジュレッド!やり直し!!」

ジョゼットがジュレッドと呼ばれた女性に食事を投げやり直しを求めた。

「うう…っ!」

ジュレッドは溢れた食材を片付けようとするがジョゼットがジュレッドの股間を蹴った。

「うっ!!」

さて…もうお気づきだろうがこのジュレッドは女性と書いたが実際には男である。さらに言うならジュレッドの正体はジョゼットによって調教されたジュリオ…かつてのガキ大将の姿はどこにもなかった。

「(ああ…楽しい。)」

ジョゼットはその様子を見て完全に楽しんでいた。兄のタバサとは真逆である。

「ほらとっとと動く!!」

今日もジョゼットのジュリオ苛めは続く。


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