オレ、Jokerになります。[凍結中] 作:fateplanet
さて、ツインテール部始動から数日。その間に実家が中二病喫茶になっていたり、弱いエレメリアンが現れてたり、総二の貞操が狙われていたりと変態達が絡む事が多くなってきた今日この頃。
本日は土曜日で、今オレは近所の大手ショッピングモールにて人を待っていた。因みに相手は神堂である。
これだけ見るならばデートの待ち合わせのように思えるが、以前にも言ったように実際はSPなメイドさん達も一緒だという、色気もへったくれもないうえに買いに来てるものも特撮のグッズであるのだから、ホントにデートといえるものではないということは分かることだろう。
それでもまぁ、開店よりも早い時間に待ち合わせ、整理券を貰おうと思っているのだから、オレも神堂も大概であることがいえよう。ここだけ見ると総二のツインテールも否定しきれないのではないかと思えてくるのだが……ないな。あっちは完全無敵の変態だし。
「観束くん、おまたせしましたわ」
「いんや、そんなに待ってないぞ?」
そろそろ暖かくなってきてるから、神堂は白のワンピースを着ていた。
「よく似合ってんぞー」
「ふふ、ありがとうございます」
そんでもって、そろそろ触れようかな。
「桜川さん、その婚姻届はしまってくださいね?」
「何故だ!」
「毎度言ってるように、丁重にお断りします」
「いいじゃないか、減るものでもないし、私を救うと思って!」
「オレまだ16っすからね!?あと、年齢的にもOKだったとしても、受け取りませんからね!!」
「くっ……しかし諦めんからな‥‥…」
素直に諦めてくれないものか……。
「そんなことよりも整理券を貰いに行きましょうか、観束くん!」
「お、おう?」
あ、あれ?神堂、若干怒ってる?なんでさ?
「お嬢様、そ、そんなことよりって……」
アンタはダメージ受けて黄昏てるんじゃないよ!?
まぁ、いつものコントを一通りやりきってからオレ達はなんとか整理券をゲットすることに成功し、無事開店前の行列に並ぶことが出来た。
因みにこのショッピングモール、『ジョスコ』を選んだ理由は神堂曰く、店舗限定購入特典が封入されているからなのだ。だからこそ、オレ達は早朝から並んでいたということなのだ。
やっぱり日本人であるからなのか、オレもそうだが神堂も限定物というものに興味を惹かれてしまう。
今回の購入特典は秘密らしく、購入するまで分からないのだそうだ。
もしかしたらランダム封入なのかもしれない。流石B○ND○I!商法が汚いぜ!!
しかし、こうして並んでいると
「思い出すなぁ」
「あら?何をです?」
「いや、神堂とあったのもここだっただろ?」
「そういえばそうでしたわね。あの時はまさか同級生と会うだなんて思いもしませんでしたわ」
「それを言ったらオレもだよ。しかも可愛いって評判の女の子だったんだから」
いやー、あの時はびっくりした。よぅく吟味してどのフィギュアにしようか考えていたら横で同じように考えてる娘がいたんだから。それも同じクラスメイトだったんだから、なおの事驚いたものだ。
「か、可愛いだなんて……からかわないでくださいな」
「いや、実際お前は可愛い部類に入ってるだろう?」
残念ながら綺麗とか大人っぽいとかからは離れちゃいるが。
「………なにか不愉快なことを考えませんでしたか?」
ジトー、っとした視線をオレに投げかけてくる神堂。なぜ分かったし。
「さぁて、どうだろうかな~?」
「ウソついてますわよね?耳を掻くときは決まって嘘を言ってるときですから」
「………ウソナンテイッテナイヨー」
「棒読みですわよ!もう!」
ああ!完全に怒ってらっしゃる?!
「悪かったって。なんかお詫びすっから、機嫌直してくれよ?」
「ふふ、なら食玩を1つ買ってもらいましょうか」
と、途端に普段通りになる神堂。まさか!
「
「こういうのは騙された方が悪い、とでも言えばいいんでしょうか?」
………神堂。
「神堂、なんか似合わないから、お前に悪の女幹部は無理だわ」
「なんでそんなに優しい目でわたくしを見ているのですか?!」
だって、ねぇ……。
なんてオレ達がじゃれている間にも時間は進んでいき無事開店と相成ると整理券片手に列がドンドンと進んでいく。
そうしてオレ達が無事にお目当てのグッズを手に入れて2人してほっこりしていると……
「お嬢様!観束!」
「尊?」
「桜川さん?」
オレの手を急に引き、神堂を担ぎ上げ急に走り出す始末。
急にどうしたってんだ?!
そのまま、エスカレーターを滑るように駆け下り(それにオレもギリギリでついていくことが出来はしたが)、そのままの勢いで自動ドアを抜けるように駆け抜け(この時オレは盛大にガラス戸にぶつかったが、そのまま引きずられるように連れていかれたが)、駐車場に出た時、桜川さんが焦っていた理由が分かってしまった。
そこには、カニ型のエレメリアンと戦闘員達がおり、今日の襲撃場所がここであったことがようやっとわかったのである。
オレはすぐさま、懐に手を入れかけて気付く。今ここでは変身できないじゃないか!桜川さんや神堂もいる。それにここでは人目に付きすぎるし、何よりも2人を残して逃げるわけにはいかないのである。
「くそ、先回りされたか」
「モケー!!」
「モッケケー!」
何度見ても思うけど、戦闘員って見た目変態だよなぁ。
「ほう、中々にハイポテンシャルな幼女だ。その強きツインテール属性があるということはアレもさぞかし素晴らしいことであろう!」
アレってことはツインテールに付随する属性ってことになるんだろうか?
「我はクラブギルディ!ツインテール属性と共に在る麗しき属性力、
「ネープ、え、うなじ?!」
今回はうなじ属性か……やばい、話が合いそうだ……。
実は何を隠そう、オレってうなじフェチなのだ。こう、チラリチラリと見えるうなじに色気を感じてしまうのだ。
………やばい。オレも変態なのかもしれない……。
と、1人崩れ落ちている間に桜川さんは攻撃を行っているが、タダの生身の人間がエレメリアンに対抗できるわけもなく、オレも気付けば、邪魔者だと認識されたのだろう。何体程の戦闘員に囲まれてしまっていた。
「おいおい、オレは男だぞ?オレの方についても意味ないだろ?」
とは言うもののさっさと離れてくれるわけがなく、
「キャー!!」
「神堂!?」
その間にもメイドさんに守られていた神堂が戦闘員に連れていかれてしまっているではないか!
「てめぇら、そこをどきやがれ!!」
このまま黙って見ているわけにはいかねぇ!そう思ったら自然とオレは戦闘員に殴りかかっていた。
「モゲ!?」
とりあえずこいつ等には
この時は興奮していたこともあり気付いていなかったのだが、オレの持つジョーカーメモリが熱く力を放っていたことにオレは気付いちゃいなかったんだ。