オレ、Jokerになります。[凍結中]   作:fateplanet

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大きく変わる日常と1人戦闘なオレ―1

さて、なんだかうるさかった朝を超えて、学生としての本分である勉学に向けて学園にきたのだが、1時間目の授業は中止され、体育館に全校生徒が集められていた。

当然、昨日の事が原因であろうことは容易に想像が出来た。昨日の事をどう説明するのかは知らないが、神堂が壇上に向かっているところを見るに、生徒会長が説明を行うようである。

実際被害にあった神堂が説明するのが一番いいのであろうが、昨日の今日で気丈に学校に来て説明しようとするその精神力は尊敬に値するんではなかろうか。

 

しかし、彼女の周囲を固めるSPのようなメイド軍団はどうにかならんのだろうか……さすがに学校には不釣り合いすぎるだろう。

等と関係ないことを考えていても時間は過ぎていく。神堂の演説が始まったのである。

 

「皆さん。知っての通り昨日、謎の怪物たちが暴れまわり、街は未曽有の危機に直面しました」

 

まぁ、奴らの目的が不明である以上は、女性を集めてまわってた怪物なんだろうし。実際はツインテールの女性を集め、それに付随する属性力を集めたかっただなんて、誰が思おうか。

 

「実は、わたくしも現場に居合わせ、そして狙われた1人です」

 

「な…」

 

「何だってー!!」

 

生徒たちが騒めき出す。当然だろう、皆大好き生徒会長な神堂が襲われたのだ。全員心配してしまう。彼女は小さい体とは不釣り合いなくらい一所懸命に生徒会長としての仕事をしている。だからこそ容姿と相まって人気が高いのであろう。

静粛にさせようにも全員が昂ぶっているようで、おかしな方向性に向かおうとしている奴もちらほら見える。そんなのが多い学校なのに周辺では最も行儀のいい学校として知られているのだから、世の中って不思議である。

 

「皆さんのその正しき怒り、とても嬉しく思いますわ。他人のために心を痛められるのは素晴らしいことです。まして、わたくしのような先導者として未熟者なために」

 

いや、正しい怒りだったのか?まぁ、他人のために心を痛められるってのは正しいことなんだろうけど、そのあと続いてたダイナマイトを巻けとか聞こえてきてたんだけども…。

 

「しかし狙われたのはわたくしだけではありません。この中にも何人かいらっしゃるでしょう。まして学外の外に向ければ、更に多くの女性が、危うく侵略者の毒牙にかかるところだったのです」

 

「しかし、今こうしてわたくしは無事にここにいます。テレビではまだ情報は少ないですが、ネットなどで知った人も多いでしょう。あの場に、風のように颯爽と現れた……正義の戦士たちに助けていただいたのです」

 

……なんだか、おかしな方向に話が向かっていってないか……?

オレは冷や汗を流し始めていた。実は神堂とは1年の頃からの付き合いがあり、そして同好の士でもあるのだ。

同好の士ってなにかって?アイツも特撮ヒーローが大好きなんだよ。1年の時近所のデパートに『超重戦士グラビトス』というメタルヒーローの変身アイテムを買いに行ったとき偶々出会い、そして、同じ趣味を持っていることが分かり、それから学園でも話すようになったのだ。

 

そんなヒーロー好きが自分を助けた戦士を見て思うことは?

ヒーローがいたことに関する喜びと憧憬だ。つまり……

 

「わたくしは、あの少女たちに、心奪われました!」

 

うおぉおおおという地響きにも似た雄叫びが体育館に響いた。

その中にはなんかはぁはぁするとか言ってる奴らもいるがそんなことよりも何よりも、オレもそんな対象として見られてしまうことに恐怖してしまったことだ。

別に憧れらるのはいいが、性の対象として見られるのはいやすぎる!しかも面倒なことにテイルジョーカーもテイルレッドも美少女なのだ……って

よくよく考えれば映像がないんだし問題ないか。

 

そう思っていたのにオレのそんな淡い期待は裏切られた。

 

「これをご覧あれ!」

 

そうして神堂が右手を挙げると、メイドさんの1人がすかさずスクリーンを用意した。

そしてそこに映し出される少女たち。

 

「「「「「「「ウオオオオオオオオオッッ!!」」」」」」」

 

「オア―――っ!」

 

周囲の歓声と正反対な悲鳴も聞こえはしたが、オレも叫び出したい気分だった。

スクリーンに映し出されるのは、変身した総二とオレ、つまりテイルレッドとテイルジョーカーの姿だった。

完璧なアングルで撮影されたそれらはすでにネット上に存在しているようであった。神堂だけならば、頼み込んで消してもらえる可能性がなくもなかったが、ネットという不特定多数に見られているということは消すことは何の効果もないことが分かってしまう。

そして神堂は続けていく。

 

「神堂家はあの方たちを全力で支援すると決定しました!皆さんもどうか、わたくしと共に新時代の救世主を応援していきましょう!!」

 

そうして歓声が強くなっていく中でオレは思った。

 

どうしてこうなるんだよ!!?

 

 




きりがいいので短いですがここで切りました

あと、何故か感想の数が一致しないということが起きている。なぜだ!?

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