比企谷 八幡の異世界漂流記(沈黙)   作:Lチキ

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次回から、フルボッコを予定してます。

ISでの戦闘は一応書きますが戦闘描写を碌に書いてないので期待はしないでほしいです

それと戦闘描写で誰かおすすめの人の作品があったら教えてほしいです。
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感想待ってます!


IS インフィニット・ストラトス 9

「何馬鹿な事を言ってるんだお前は・・・一週間後にオルコットに織斑2人の模擬戦を行う。その勝敗にてクラス代表を決める。異論は認めん」

 

 

何という事だ、せっかく俺がキメ顔でジョジョってるのに千冬の一言によってすべては台無しになってしまった!‥‥まあ、いいか

ぶっちゃけ、ああいったのも特に理由はないし、しいていうならオルコットをからかってるだけだったので問題ない

 

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

 

「なんだ織斑 一夏」

 

 

「その模擬戦俺も出るんですか!?」

 

 

「当たり前だ、名前が挙がったのは推薦の織斑2人に自薦のオルコットの3名なんだからお前だけでない訳にはいかんだろ」

 

 

「ええー‥‥」

 

 

一夏とて日本を馬鹿にされ思うところがない訳ではないだろうが、俺とオルコットのやり取りを黙って見ていた手前、自分がまきこまれるのにどことなく不満を感じてるようだ

というか、オルコットの自薦を強調してやるなよ、これではまるでオルコットに友達がいないみたいじゃないか!

多分そうなんだろうけども

 

等のオルコットはふて腐れてる一夏を小馬鹿にしてるので気にしていない様子だけど

 

 

「フン!あらあら、どうやらそちらの男性は意気地がないようですわね。まあ、泣いて詫びるのでしたら許してあげなくもないですわよ」

 

 

「なんだと!」

 

 

「なんですの!」

 

 

オルコットの挑発を受け、二人はその場で互いに睨み合う

 

 

「いいぜ、その決闘受けてやるよ!」

 

 

「惨めに這いつくばらして差し上げるので覚悟しなさい!」

 

 

「ハンデはどのくらいつける?」

 

 

「は‥‥?」

 

 

一夏の言葉に一瞬目を丸くしたオルコットだがすぐにその顔は、自分が優位に立っているとでも言いたげな表情だ

 

 

「あら、さっそくお願いかしら?」

 

 

「いや、俺がどのくらいハンデをつけるかって事なんだが・・・」

 

 

が、今度こそ表情を崩し大口を開けながらポカーンとしていた。

どうでもいいが、英国貴族のそれも女性がそれでいいのか?

 

さらに一夏の発言により、今まで静観していたクラスが突如として騒ぎ出す。

それは大口開けてる英国貴族(笑)とは対照的な吹き出すような笑い声だった

 

 

「アハハハハ、織斑君それ本気で言っているの」

 

 

「男が女より強かったのってISができる前の話だよ」

 

 

「もし男と女が戦争したら三日持たないって言われてるよ?」

 

 

何人かの女子がまるで無知な子供に言い聞かせるような、優しいがどこか相手を見下してるような口調で語りかける

 

それは今の情勢なら仕方ない発言の数々だったのだが、それでも譲れない物があるのだ

大人であり、こういう嘲笑の嵐に立たされることが慣れてる俺ならどこ吹く風で聞き流しながら、内心ではいつか詐欺ってやるノートに名前を書き込むのだが

 

まだまだ子供で以前の学校ではこういう女尊男卑がそんなにひどくなかった事も災いしてか一夏のボルテージは下がることをしない

こういう子供っぽいところも一部の女子の間じゃ可愛いだのいう連中がいるのだが、とりあえずイケメンは死すればいいと思う

 

 

「むしろわたくしの方がハンデをつけなくていいのか迷うくらいですわ、日本の男子はジョークセンスがあるのね」

 

 

そういうオルコットは芝居がかった動作で前に出る

その発言に一夏は拳を握りしめながら不機嫌そうに目の前のオルコットを見返す

 

不意にショウトカットで赤いカチューシャをつけた女子が今からでもハンデをつけてもらったほうがいいと、どこかイラっとくる言い方で言うが

一夏はそれを取り合う事もなく一周してしまう

 

まったくもって勿体ない

経緯はどうあれ相手より優位になりそうな状況を餓鬼の意地ではねのけるのはその一言に尽きる。

 

 

「じゃあ、俺はハンデもらうわ」

 

 

そういう俺に向けて、一夏とオルコットの2人に今まで2人を見ていたクラス中の視線が突き刺さり、その中でも一夏の視線は俺を糾弾するかのような物である

 

 

「八兄!」

 

 

そんな一夏を無視してオルコットに向かい歩きよる

 

 

「フンッ‥‥よろしくてよ貴方が地べたに這いつくばりながらお願いすれば優しくて寛容なわたくしはそれを無下に致しません」

 

 

そういうオルコットの目は先ほどとは打って変わりまるで興味がない・・・いや、むしろ嫌悪する何かを俺に照らし合わせてみているように目を細める

 

 

「ようは、土下座しながらお願いしろってことか?」

 

 

「あらそこまで言ってませんわよ?ですが、貴方の誠意がそれで示せるのならそれも手ではあるかもしれませんわね」

 

 

「別にかまわないぜ‥‥ただしハンデの内容によるがな」

 

 

「言ってみなさい」

 

 

そういう俺に一夏は、奥歯を食いしばりながら先ほどよりも強く拳を握る。それは、単純にここまでされて悔しくはないのかと言う疑念と怒りの眼差しで

 

オルコットは先ほど変わらず興味を持たずただ事務的にゴミを見るように見てきて

その他の女子共は、一夏の時とは違い声には出さない物のその視線は一夏以上に俺の事を見下している

 

どれも種類は違えど発言に対して思うことは情けないだのという見・当・は・ず・れな内容だろう。それゆえに

ただ一人、不適な笑みで俺を見ている千冬以外のクラス中が俺の言葉に目を丸くする

 

 

「簡単な話だ。ただお前はISを一切使わなかったらいいそれだけだ」

 

 

「なっ‥‥!?」

 

 

「もちろん俺達は普通にISに乗ってやるからこっちの心配はするな」

 

 

「あ、あなた正気で言ってますの!?」

 

 

「もちろん、正気も正気だぞ、え・・・なにできないの?」

 

 

「当たり前です!!そんなの端から勝負にすらならないじゃ――――」

 

 

「使っちゃいけないのはISだけで他の武装は好きにしろよ。銃でも剣でもミサイルでもISのブレードでもありだ、これなら十分戦えるだろ?なんせ、男と女が戦争すれば三日も持たないんだろ?じゃあ、このくらいのハンデ問題ないよな」

 

 

 

 

 

 

そういう俺の言葉にクラスの中は静まり返るが、少し経てば周りからちらほらと声が聞こえる

 

 

「そ、そんな事いったてねぇー?」

 

 

「さ、流石にそれはないでしょ」

 

 

「そうだよ、そんなの決闘でもなんでもないじゃん…」

 

 

と、なにやら声が聞こえてくる。その内容はだんだんと俺を糾弾する内容に移り変わり次第に大きくなってきている

このままでは、一クラス30人ばかしの女子から大糾弾大会が開かれることは時間の問題だろう。

しかし、それを俺がさせるかどうかと聞かれれば‥‥答えは否だ

 

 

「なんだよ随分と情けないな、さっきまで笑ってた勢いはどうしたんだ?」

 

 

高校時代、いや実際はそれよりも少し前位から俺には別に誇ることができない特技が存在する

それが、この顔芸だ

いつのころからか死んだ魚の目、腐った目濁った目などと言われる俺のパッチリおめ目のせいで何もしてないのに態度が悪いだのと教師に言われ、ただ一瞬チラ見しただけなのに不良っぽいのにガン飛ばすなと絡まれることがしばしばあった。

 

そのため必死に笑顔の練習をしていたらいつの間にかレパーリーが増えどんな顔でも瞬時に作れるようになっていたのだ。その一つが今してる『皮肉めいた笑み』通称・ヒッキーのニヤケ顔マジキモイ!である

どういう顔かは書いて字の如くとだけ言っておこう

 

ちなみに結局のところ笑顔だけは習得することができなかった。なぜか故意に笑顔を作ると周りからキモイと言われる

 

 

「そこのお前」

 

 

「え!?・・・・・私」

 

 

先ほどまで元気に笑いながら虚言を吐いていた名前も知らない誰かを指さす

 

 

「男が女より強かったのって前の話なんだろ。じゃあ、何か問題でもあるのか?」

 

 

「え?・・・いや、その・・・そ、そうはいっても普通に考えてISなしの決闘なんてありえないじゃん。それに女が強いのはISがあるからだし・・・」

 

 

「じゃあ何か、ISがなければ女は男に勝てないってか?そんなわけねーだろ?ISなんて所詮世界に500もねーンだから、それに乗れるのも500人もいねーんだぞ、それ以外の連中は能無しかなんかか?」

 

 

「なっ!そ、そんな事‥‥!!」

 

 

「ないよな?なんせ今の世の中、女尊男卑は当り前、女は男より優れてるそれが常識だろ。IS適性も碌にないような連中まで女だからってでかい顔してんだし、そんな情けねー事いうわけないよな」

 

 

「それはぁ‥・・・」

 

 

「いやーごめんごめん、こんなこと言っちゃ失礼ってもんか、何せここにいるのは天下のIS学園に入学できたエリート様なんだからそんな事口が裂けても言わないわな。

あ!それじゃあもちろん男のIS操縦者風情なんかと万全の状態で決闘なんて大人気ない事も言わないのは当り前、ハンデなんていくらつけても男なんかより遥かに優れてる女性は余裕で完勝間違いなし、むしろISなんて必要ありません!男がクラス代表は恥さらし私の前に這いつくばれ、さぁ分かったならさっさと勝負しなさい!って事でいいんだよなオルコット?」

 

 

「ッ‥‥」

 

 

話を振られたオルコットに先ほどまでの余裕の笑みは存在せず、苦虫をつぶしたような顔で俯いている

その肩は小刻みに揺れ、下唇を噛み切らんばかりの力で噛んでいる。目までは流石に見えない

 

これは少しやりすぎてしまったか‥‥このままでは下手をすると泣かしてしまう可能性もあるだろう。目の前で少女が泣いている姿はいくつになっても苦手だ

 

 

「あれれぇー?おかしいな、さっきまで高らかに笑ってたオルコットがしゃべらないぞーいったいどうしたのかなー?」

 

 

だから、俺は更なる追い打ちをかける

 

女の涙は好きではない・・・が、俺に喧嘩を売って一泣きもせず済むとは思わない事だ

ここにいるのは青い春に思いを寄せた少年ではなく、世の中の穢れを身に浴びた大人なのだから

 

 


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