えーっと、なんなのこの状況。妹と夕食買いに行ってスーパーから帰って来たら俺のジ・Oの頭がなくなってた。ついでに鎮守府もボロボロだった。中から千歳が出てくる。
「提督!大変です。提督と妹さんがいない間に深海棲艦が…!」
「おい、あのジ・Oの頭取ったの誰だ」
「へ?」
「あのジ・Oだっつの」
「え、えーっと…し、深海棲艦、かな?」
「用事出来たわ」
俺はそのまま海の上を走った。
「本当は誰がやったの?」
「駆逐艦の子達が遊んでたら壊しちゃって…それであれがハリボテだと気付いた深海棲艦が襲撃してきたんです」
歩いてしばらく。出てきた。深海棲艦。
「フハハハッ!来タナ艦娘ヨリ強イ提督!」
「私達ニハ秘密兵器ガ…」
その瞬間、俺のパンチがその二人の頭を吹き飛ばした。
「ったく…今、シャンブロも作ってる最中だってのに…また金かかるじゃねぇか……そろそろ作るMSとか統一した方がいいかな……」
なんて呟いてると、俺の顔面に誰かの蹴りがめり込んだ。
「は?」
そのまま蹴り飛ばされ、海の上を跳ねて沈むが、すぐに復帰。ていうか、俺が蹴り飛ばされた?そう思って俺が飛んできた方向を見ると、俺が立っていた。
「………は?」
いやいやいやいや、ドッペルゲンガーとか俺は信じないからね。絶対違うもんあれ。多分そっくりさんでしょ?だって俺がこの世にたくさんいたらニートのニートによるニート国家、ニートリアが爆誕しちゃうからね?
「おーいそこの人ー。誰?」
「俺か?」
あ、声出せるんだ。
「お前のクローンだ」
「………は?」
「えっと、面倒だから掻い摘んで説明するとお前の左腕から深海棲艦が作った」
「いや、俺の左腕今頃、木星にあるはずなんだが」
「あー俺がいればもうあの腕いらないじゃん?だから戦艦ル級につけて見ただけ」
「ふーん…」
まぁなんでもいいや。あいつは殺す。
「とにかく、やろうぜ。お前、俺のジ・O壊しやがったからな」
「は?ジ・O?そんなん知らんけど」
「え?や、だって千歳がお前らが壊したって…」
「や、あれ壊したのお前らの駆逐艦だから」
「あ、そ…ごめっ帰るわ」
で、帰ろうとした時だ。後ろから攻撃が来てそれをガード。
「帰すわけねぇだろ」
「………知ってた」
そのまま俺達を中心に海の水がザパァーンと舞い上がる。そのまましばらく殴り合うこと数分、奴の蹴りが俺の腹に入った。
「お前さ、同じクローン相手なら勝てると思ってんの?」
「あぁ?」
声をかけられ、少しいらっとした返事が出る。
「お前、片腕ねぇだろ。妹達と一緒にすんな。オリジナルよりクローンのが強ぇんだよ」
は?お前こそなに言ってんの?
「分かったらおとなしく死ねよ」
そのまま殴りかかってくる俺。その腕を俺は掴んで蹴り飛ばした。
「!?」
「あのさ、お前こそなに言ってんの?」
「あ?」
「俺があの時の俺より、強くなってねぇわけねぇだろ」
拳を構えながら俺はそいつに近付いた。
「舐めてんのはお前だろうがっ!」
そいつのパンチが正面から俺のオデコにヒット。だが、俺はまったく怯まない。
「なっ……!?」
「倍返しだ」
540倍界王拳4825連釘六王銃!
そのまま俺のクローンは爆散したところで目が覚めた。なに、今の……。そこで俺の部屋に入ってくるのは千歳。
「提督!すいません駆逐艦の子達が外の黄色いロボットの頭を……」
!
「ちょっと出掛けてくる!」
俺はワクワクしながら海を出た。
もちろん、なにも現れなかった。