一週間後。俺は自分の鎮守府に到着七人荷物が増えたけど。
「いやー!楽しみじゃのう!提督の艦娘!」
「こら利根さん!まずは謝罪でしょう?提督の腕がなくなってしまったのは私達のせいなんだから」
「で、でも…もしそれで怒られたらどうしよう…」
「大丈夫。俺多分元の鎮守府だと嫌われてるから怒られやしないよ。何回砲撃されたことか…」
「それで生きている貴様がすごいぞ…」
結局、こいつらの矯正は完了したものの、そのままもらうことになった。上司の野郎…完全に俺に押し付ける気だったな…。
で、到着。
「入るぞ」
中に入るとまず金剛が抱きついて来たが、それを軽やかに巴投げ。片手で。
「たでーまー」
「あら、おかえりなさい」
鳳翔さんが出迎えてくれる。
「鳳翔さん。後ろの七人。新入り」
「へ?あら、よろしくお願いしますね」
「う、うむ…我輩は利根である」
と、全員で自己紹介。そのまま執務室へ。
「じゃ、全員解散。部屋に戻っていいよ」
言うと全員が戻る。正直俺は周りにバレるまで腕のことを言うつもりない。だって気を使われたくないからだ。だから七人にもちゃんと口止めしてある。特に、「あいつらのせいで腕取れた」とはなりたくない。
「おっす。お兄ちゃん」
「……頭でも打ったか妹」
「呼んでみただけ。ていうかなんで片腕、袖通してないの?中2?」
「や、なんかかっこよくない?」
「それ痛いレベルを越えてるからホントやめた方がいいよ」
「うるせぇばーか」
まぁ中2ってことにすればこいつにはバレないか。なるべく風呂は一人で入らないと。
「とりあえずお疲れ様。今日くらいはあたしがこっちやるから。兄提督は部屋に戻ってて」
「うっす。さんきゅ」
そのまま自室へ。が、私室の前にはなんか人が溜まってる。やべぇ…近づきたくねぇ……と、そこでズカズカと近付いてくるのは加賀さん。
「な、なんでしょう…」
無言で俺の左腕を掴んで来る。俺はヌルッとかわした。
「なんだよ」
「なぜ、袖に腕を通してないのですか?」
おぉう…速すぎだぜバレんの…。
「え?だってかっこよくない?力を封印してるーみたいな…」
「誤魔化さないで!」
こ、怖い…逃げよう。と、思ったら後ろから捕まった。瑞鶴と翔鶴だ。で、上着を引っぺがされた。
「本当に…腕が……」
本当に?ってことはあいつらバラしやがったな…。
「ごめん提督…。提督が帰ってきた途端、この鎮守府の子達がみんな嬉しそうにしてたから…耐えられなくて……」
あーあ…バカどもが……。
「どういうこと?提督?」
加賀さんが咎めるような視線を向けて来る。
「や、転んだ」
「無理でしょう」
「隕石壊した代償」
「降って来てないけれど」
「シャンクスになりたくて自分で…」
「大方、あの子達守るために守った代償でしょ?」
もはや突っ込んですらくれなかったか…。
「まぁ…そうなるけど……や、でもあいつら悪くありませんよ!俺が勝手にやっただけで…」
「そうでしょうね。それでも、あなたは…無茶して…」
「や、そもそも俺強さにチート化かかり過ぎてたんだよ。だから少しくらい抑えた方が…」
「真面目な話してるの」
「………」
「まぁいいわ。それでもあなたなのは変わりないのだし。ただ、もう無茶しないでね」
まぁ、受け入れられたのかな?
「ご飯にしますよー!」
この後、めちゃくちゃあーんされた。