もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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女の子っぽく

 

 

 

廊下を歩いていた時だ。雪風が元気に時津風と走ってるのを見て思った。あれ、スカートは?いやワンピースにしちゃ短過ぎるし、まだ新世界始まったばっかだしな。あれいつ終わるんだろう。

とにかく、あの服は一体なんなんだろうか……。ちょっと気になるので調べてみよう。執務室へ、陽炎型のスカートについて軍から支給されてた本を読みふけるが、載ってない。

 

「失礼するわ。って、なにしてるの?」

 

おぉ、天津風ナイスタイミング。

 

「あーちょっと気になることがあってさ」

 

うん。天津風も同じ感じの服か。

 

「なぁ、ちょっと中破してみてくんない?」

 

「死ねッ!」

 

喧嘩慣れしてない中学生みたいなボディブローが俺の腹にめり込んだ。

 

「ホンットに最低!バカ!知らない!」

 

そのまま出て行かれてしまった。な、なんで……?取り合えず、謝った方がいいのかなぁ。まだ執務室の前にいたら謝ろうと思って扉を開けると、今度はレーベがいた。天津風の姿はもうない。

 

「あ、提督!こんにちは」

 

「おう」

 

そういえばレーベって男だよな…。

 

「どうかした提督?」

 

「レーべ、ちょっといい?」

 

「うん。平気だけど…」

 

執務室の中へ。

 

「どうしたの?ていと…」

 

ピラッと俺はレーベの服をめくった。

 

「あーなるほど…やっぱ下はパンツなのか……」

 

「なっなっなっ………」

 

すると顔を真っ赤にしてぶっ壊れたラジカセみたいに「なっ」を連発するレーベ。

 

「てかお前、女みたいなパンツ履いてんのな」

 

バッ!と勢い良く服を抑えるレーベ。

 

「な、なにすんのさ提督!」

 

「あぁ、悪い。実は雪風とかってスカートもズボンも履いてないだろ?だからどうなってんのか気になったんだけど、天津風に『中破して』って言ったらぶん殴られて、今思えば女の子に聞くことじゃなかったからさ、だから男同士であるレーベに…」

 

「今なんて言った?」

 

「へ?」

 

「なに同士?」

 

「お、男……」

 

「この……バカアホゴミカス分裂提督!どーせ僕は男の子っぽい女の子だよっ!うわあぁぁぁん!」

 

泣いて出て行ってしまった。まぁ、アレだ。俺の中での問題解決!うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

あたし(提督妹←結局、妹になった)は、今日はあいつが提督の日なので、代理の私室でゲームしていた。マックスと一緒に。修理係?いえ、知らない子ですね。

 

「あなた、回復薬ちょうだい」

 

「待って。ティガレックスキレてるから…先に8に行ってて」

 

「はーい」

 

「うわあぁぁぁんっ!い、妹提督ぅぅっ!」

 

「ちょっ!れ、レーべ!?急に抱き着かないで……あっ」

 

≪力尽きました≫

 

流石にギルドナイトでティガG級は舐め過ぎてたかしら…いや実際レーベが来なければ避けれてたからなぁ…。

 

「い、妹提督!聞いてよ!提督、提督がぁぁ……」

 

仕方ないのでこの子の相手をしてあげよう。頭を撫でながら応対した。

 

「どうかしたの?」

 

で、話を聞いた。

 

「つまり、今まで男だと思われてたのがショックだから女の子らしくなって見返してやりたいのね?」

 

「………うん」

 

鼻を啜って可愛く頷くレーベ。は、はははっ…あたしも今の今まで男だと思ってたとは言えないわね……。

 

「分かったわ。マックスもついでだから行きましょう」

 

「どこへ?」

 

「女の子らしくなるんでしょ?だったら誰かに聞くのが一番よ」

 

「い、妹提督がやってくれるわけじゃないんだ…」

 

 

 

 

 

その頃、代理提督室の前。

 

「私も、男っぽいって思われてたのかしら……」

 

 

 

 

 

 

その頃、俺は仕事をさっさと終わらせ、妹がサボった修理を一人でやらされてる。しかも一航戦の青い方の監視付き。

 

「なぁ、これなんで俺がやらなきゃいけないんですか。ここは徹夜させてでもあいつにやらすべきだろ…」

 

「仕方ないでしょう?妹の逃走は兄が責任持つべきです」

 

「兄と保証人は違うんだけど」

 

「いいからさっさと仕事してください」

 

クッソ…まぁあのバカもどーせ後で加賀とかに怒られるんだろうし。全力のドヤ顔で見守ってやろう。

 

「しかし、あなたも器用ですね。一週間でほとんど直すなんて」

 

「水道とかは妖精さんにやってもらってますよ。俺じゃどうにもならないんで」

 

「そう。とにかく、よろしく頼むわね。私はこの後出撃があるから」

 

やった!逃げれる!

 

「逃げたら弓道の的にしますから」

 

「いいよ?効かないもん」

 

「そう。言っておくけど、私は狙えばあなたの眼球も狙えるのよ?

 

「ちゃんとやるわ……」

 

チッ鬼ババァ。まぁその程度の脅しで俺がサボらないとでも思った?明日ならまだキチンとやってたかもしんないけど今日は本来、あいつの仕事だよ?俺が見張りがいなくなってまでキチッとやる理由がない。

そう思って、立ち上がった時だ。

 

「提督!」

 

呼ばれて振り返るとヲ級を肩車した最上と三隈。

 

「なに?」

 

「さっき、レーベちゃん達が僕達の所に来たよ。提督に男扱いされたって」

 

「へぇー」

 

「ダメだよ提督。女の子はそういうところ敏感なんだから」

 

「いや、お前が言っても説得力ねぇ」

 

「う、うるさい!とにかく謝りなよ?」

 

「謝る前に逃げられたからなぁ…まぁ機会があれば」

 

「提督……?」

 

ジトーと三隈に睨まれ、仕方なく承諾した。さて、どっか遊びに行くか。ゲーセンとか。

 

「テートク!」

 

「んあ?どした?」

 

「遊ンデ!」

 

「いや、この後ちょっとアレだから…」

 

「それがね、提督と遊ぶって聞かなくて…それで連れて来たんだ」

 

じゃあさっきの話は本題じゃなかったわけか。

 

「遊ぶって言われてもなぁ……」

 

「ガンダムゴッコ!」

 

「やるか!」

 

「て、提督……歳を考えて………」

 

なんだよ!俄然テンション上がってきた!

 

「で、いつの世代?それともテキトー?」

 

「私ハ、キュベレイ」

 

「おぉ!いいじゃん!」

 

「最上、Ζ」

 

「ぜーた?カミーユの?」

 

「なんだよ知ってるじゃん最上」

 

「聞いたことあるってだけだよ」

 

「三隈、ジ・O」

 

あれ?ってことはさ……。

 

「テイトク、百式」

 

「ま、待て待て待て!それって俺に袋叩きにされろってこと!?」

 

「ファンネル!」

 

「それ艦載機だろぉが!最上!ビームコンフューズやれ!」

 

「え?なにそれ?」

 

「ダメだこのカミーユ使えない!」

 

「貴様はもう、消えていいっ!」

 

「お前は詳しいな三隈ぁっ!」

 

結局、逃げた。

 

 


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