もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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番外編2-2

 

 

 

 

「なに、部活歓迎?なんでテスト終わった今更」

 

日向に言われてつい気だるげに答えてしまった。

 

「すまない。私も今更と思ったんだが、なんせ四人しか部員がいない。これじゃ団体戦に出れないんだ」

 

「なーるほどな。じゃあ俺に任せろ」

 

「最初に止めておくが、入らないと現代文1とかはダメだからな」

 

「…さて、考えるか」

 

とは言うものの、そもそもまずそういう場がないと出来ない。さて、どうしたもんか…。

 

「はいじゃ、とりあえず全員集めないとな。木曾、天龍、伊勢も呼んでくれ」

 

てなわけで、会議。俺が四人の前にフリップとマジックペンを置く。

 

「はいじゃあおもしろいの思い付いたらそれに書いてくれ」

 

「大喜利じゃないか!」

 

「出来たぜ!」

 

「俺もだ!」

 

「ノるな天龍、木曾!」

 

で、二人の回答を見る。

 

『真剣白刃取』

 

「できる奴いるのか?お前を真剣で斬り殺したい」

 

『螺旋丸VS千鳥』

 

「剣道関係ないじゃないか。アホなの?」

 

「日向!こんなのどう?」

 

元気良く手を上げる伊勢海老。いや海老じゃないけど。そういえば伊勢海老の生産率一位って千葉らしいな。超どうでもいい。

 

『またつまらぬ物を斬ってしまった…』

 

「姉さんのがつまんねーよ。ていうか私がお前を斬ってしまいたいわ」

 

必死に突っ込む日向。

 

「先生はなにかいい案ないのか?」

 

「え?」

 

「ジャンプを読んでる!?なんのために君に相談したと…」

 

「そうかっかすんなよヒナタ」

 

「日向だ!」

 

ふぅーふぅーっ!と息を荒立てる。

 

「安心しろ。ちゃんとシナリオは出来てる」

 

「ほ、本当か?」

 

「早速、撮影するぞ。全員準備しろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の昼休み。突然、教室のビデオが付いた。あ、今は提督じゃなくて地の文ね。

とりあえず、気になった各教室の生徒はテレビに顔を向ける。そして、テレビには「ソードマンシップ」と、明らかにソードアー○オンラインのロゴで出てくる。そして、映る怪しげな男。

 

『これもう映ってんの?…や、だからサインじゃ分からないっつってんだろ。野球監督かお前は。次のテスト0点にしてやるからな青葉』

 

と、どこぞのビーター、もしくは黒の剣士のコスプレをした人物は言うまでもなく提督である。

 

『はいじゃー今から剣道部…じゃねぇやSAOのあれ…なんだっけ。あぁもう忘れちったよ。もうテキトーでいいや。なんかやるからみといて』

 

と、よくもまぁグダグダな挨拶して画面から消えた。すると、提督と伊勢(血盟騎士団副団長)と日向(風林火山リーダー)が74層のボスに挑む。ちなみに74層のボスは木曾と天龍が肩車して狼の着ぐるみを被ってます。流れるBGM「unicorn」。

 

「アスナ!ラク…クライン!10秒だけ時間を稼いでくれ!」

 

と、まぁ荒すぎる演劇が10分流れて終わった。

 

この後、剣道部には入部希望者が三人ほど来たが、提督は日向にボコボコにされた。

 

 

 


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