もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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ぶっ倒れました

 

 

次の日。まさかのこれからのフリーダム宣言。遊んでるだけで金入る。ハイマットフルバーストを永遠に放てる状態になった。てなわけで、プレ3の電源ON☆ゲームやり放題。神様っていたんだな。

さて、これから金が空から降って来るニートになるぜぇぇぇっっ‼︎‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから一週間が経った。いや、確かに楽しかったよ?フルブミッション全クリしたとか種死のBlu-ray買って全部見たり、ガンダムの横にシャアザクの等身大建てたりと中々に充実した一週間だった。ガンダムばっかじゃねぇか。

まぁそんなこともあったけど、なんか最近はなにしてもつまらなく感じてきた。いやシャアザクの完成を待つのは楽しいけど、ゲームとかそういうのをやっても面白くなくなってきた。てか最近誰とも喋ってない。最後に話したのは5日前に業者の人とシャアザクのことで少し話したくらいだ。ま、どーせ自由だし久々に外に出るか。

……………まだ加賀さん怒ってんのかなぁ…。

部屋から出ると、ばったり加賀さんと出会した。え、なにこれいきなり伝説のポケモン?

 

「…………」

 

「…………」

 

お互い見つめ合うこと5秒、お互いを認識するには確か過ぎる時間が過ぎた。だが、加賀さんはそのままどっかへ行ってしまう。まぁ、そんなもんだよな。人に好かれるにはかなり時間をようするのに、嫌われるのはほんの些細なことで出来てしまう。まぁ今回は全然些細じゃないけど。まぁこれでこの鎮守府が以前より機能するならそれでいいかもしれない。

 

「はぁ〜ぁ……」

 

意味深なため息が漏れた。さて、次の暇つぶしアイテムでも買いに行くかぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私(加賀)が提督と話さないまま、一週間が経った。提督にはまだ腹が立ってるけど、嫌いになったわけではない。でも、あの日聞いた言葉はショックだった。あんな風に思われてたなんて…私はただ、提督にキチンと仕事をして欲しかったのと、クビになって欲しくなかっただけなのに…。

今思えば、先週はどうしてあんなこと言ってしまったのか…。退院した後にすぐに新入りの子とイチャイチャしていたのを見て、気が付いたら腹が立っていた。

さっき、ようやく話すチャンスが来たものの、何て声かければいいか分からず、逃げてしまった。どうすれば前の関係に戻れるのかなぁ…。

 

「かーがさん♪」

 

後ろから赤城さんが飛びついてきた。

 

「どうしました?」

 

「相変わらず元気がないみたいですね…それならあんなこと言わないで許してあげればよかったのに」

 

「それでは本人のためになりませんから」

 

実際、あぁ言ったことは後悔していない。このまんまじゃ提督の人間性もダメになってしまう。

 

「でも最近、加賀さん私達の部屋に帰ってきませんよね?それって執務もこなしてるからなんでしょう?」

 

「仕方ないことです。提督にもうなんもするなって言ってしまったんですから」

 

「でも無理はしないで下さいね。加賀さんが倒れたらみんな心配しますから」

 

「わかっています」

 

とは言うものの、まだ今年の仕事が始まって間もないこともあり、中々に忙しい。私は艦娘としても出撃や演習もしなければならないので、今は寝る間も惜しんで働いてる状態だ。

 

「まぁ辛くなったら言って下さい。私や榛名ちゃんも手伝いますから」

 

「分かってます」

 

そうは言われても頼れない。勝手に提督に仕事しなくていいと言っておいて、他の人に仕事を手伝ってもらうのは申し訳ない。

 

「では、私は仕事が残ってますので」

 

それだけ言って執務室に戻ろうとしたら、赤城さんもついて来た。なんでついて来るの?と、視線で問うと、

 

「お手伝いするって言いましたよね?」

 

にこにこ笑顔でそう答えられた。そこまで言われたら、手伝ってもらうしかないわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまましばらく仕事をする。気がつけば18:30になっていた。

 

「加賀さん、ご飯にしましょう」

 

「ごめんなさい。まだ仕事が残っているから」

 

「そうですか…あまり無理しないでくださいね。本来は提督の仕事なのだし」

 

「大丈夫です。先に食べててください」

 

「………」

 

そう、問題ないはず…。こなしてる執務は普段より少し多いだけのはず…だから、こんな所で…提督の帰りを待たずに…倒れるわけには…、

 

「か、加賀さん!?」

 

私は椅子から倒れるように落ちた。

 

「失礼しまーす。加賀さん、遠征完了の報告に来たのです」

 

「電ちゃん!急いで医務室に連絡して!」

 

「え?ってはわわわっ!か、加賀さんが倒れてるのです!」

 

「それと提督に連絡して!早く!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加賀が倒れてから鎮守府内はパニック。医務室を空けろだの冷えピタはどこだの寝間着がどうだのと大騒ぎになった。そんな中、榛名は提督に電話を掛ける。

 

「なんでさっきから圏外なんですか…!どこにいるんですか提督!?」

 

涙目になりながら何度も何度も電話を掛ける。すると、鎮守府の電話が鳴った。

 

「も、もしもし?」

 

『えっと…提督だけど、今テレビついてます?』

 

「提督!一体どこをほっつき歩いてるんですか!?こっちは今大変なことに…」

 

『え?なに?ノイズひどくて聞こえないんだけど…』

 

「だからこっちは今大変なことに…!加賀さんが…加賀さんが…!」

 

『や、なにが起きてるか知らないけど俺も結構大ピンチなんだよね…』

 

「いいから早く帰ってきて下さい!加賀さんが…」

 

『帰れたら苦労してねぇよ。それよりテレビつけてみてくんない?』

 

「くっ…!」

 

榛名は提督の緊張感のない声にイライラしていた。

 

「いいから!今どこにいるんですか!?」

 

『や、だから…』

 

提督は間を置くと言った。

 

『銀行強盗に巻き込まれてます…』

 

「………………………は?」

 

その後にLINEの着信音。提督からだった。そこには、扉の隙間から撮ったものなのか、覆面を被って拳銃を持った男が銀行で吠えてる写真が送られてきていた。

冷静になって榛名はテレビをつける。

 

「は、榛名!なにを呑気にテレビ観てるネ!」

 

「こ、金剛お姉様…このニュースって、ぎ、銀行強盗ですよね?中の様子見えます?」

 

「ハァ!?」

 

二人は雪風に双眼鏡を借りて、よーく目を凝らす。や、テレビを双眼鏡で覗くことに意味があるか分からないけど。すると、お客様用トイレの扉が微妙にズレてるのが見えた。そして、榛名はさっき送られてきた写真を見る。

 

「っはあぁぁぁぁぁっっ!?」

 

 

 

 

 


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