もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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沈黙

 

 

 

 

 

執務室の扉の前。僕は中をのぞいていた。お、重たい!空気が重たい!何これ!コミュ障が二人になるとこんな事になるの⁉︎この中に入る勇気、僕にはないよ……。でも、羽黒ちゃんはなんか辛そうだし……。な、何か重たい空気を破壊できる何かが……。そ、そうだ!駆逐艦の子達だ!これなら空気も何もあったもんじゃない!そうと決まれば僕は駆逐艦の子達にLINEを片っ端から送った。

 

僕『空いてる子達は執務室に集合してね』

 

よし、後は提督に連絡しよう。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、執務室内。

 

(………最上がこない。なんだ。どういう事だあの野郎。この空気をぶち殺してくれるっつーから待ってたのによ)

 

(ううっ……なんか司令官さん機嫌悪いなぁ……や、やっぱり、私なんかが秘書艦で迷惑だったのかなぁ……)

 

(つーかなに?なんでこういう時に限って駆逐艦の馬鹿どもはお菓子強請りに来ないんだよ。空気をぶち壊すのに駆逐艦は持って来いなんだよ)

 

(で、でも足柄お姉ちゃんがわざわざ秘書艦を譲ってくれたのに、このチャンスを活かさないわけには……)

 

(とにかく、空気が重い。何かしら突破口が欲しいな……キッカケを考えろ)

 

(何か、キッカケがあればなぁ……キッカケ、キッカケ……そんなのあるわけないよ……ダメだよね、とにかく自分からいかないと……!)

 

(うん!他人の力を借りないと無理だね!俺そんな頭良くないし!とりあえず重巡共はダメだ。今度は駆逐艦にでも……あ、LINEきた)

 

僕『駆逐艦の子達が行くよ』

 

(ナァァァイスッッッ‼︎‼︎‼︎さぁすが最上すわはぁぁぁぁんッッッ‼︎‼︎これで救われる!世界が、俺が!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、駆逐艦が執務室に来た。

 

「………………」←弥生

 

「………………」←不知火

 

「………………」←浜風

 

なんで、こぉなるのおおおおおおおおッッッ‼︎‼︎絶対諮ったでしょこれ!明らかに意図的だよねこれ⁉︎なんて心の中で悶えてると、LINEが来た。

 

僕『ごめんね☆』

 

今期一番イラッとしました。

 

「それで、司令」

 

「あ?」

 

不知火に呼ばれた。

 

「なんの御用ですか?」

 

「え?あー………」

 

そっか、用があるって呼ばれて来たのか。ならまだチャンスはあるなこれ。

 

「まぁアレだ。その、この前間宮さんに、か、柏餅もらったからもらってくれないかなーって……俺、あんこ食えないから。は、羽黒もいる?」

 

「ふ、ふえ⁉︎」

 

「うえっ⁉︎」

 

なんで驚かれたの今!

 

「い、いらないならいいんだけど……」

 

「い、いただきます‼︎」

 

「よし、浜風と弥生は?」

 

「「いただきます」」

 

ふう、なんとかなったな。この後はなんとか普通に仕事ができた。

 

 

 

 

次の日の秘書艦は潮。とりあえず全力で神を呪いました。

 

 

 

 

 


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