潜水中。なるほど、これが海の中か。魚とかめっちゃ泳いでるじゃないですかー。いいねこれ。俺も潜水艦になりたいなぁ。なんて慣れもしない事を考えながらただ海の中を彷徨っていた。
潜水を続けて3時間後、いい加減酸素の味が恋しくなったので、俺は一度浮上した。
「ぷはぁっ………あ?」
爆発音が聞こえて見てみると、駆逐艦春雨が、どこの鎮守府の奴か知らないが、艦娘に袋叩きにされていた。
「正気かオイ!」
気が付けば俺はニワトコの杖を取り出していた。そして、艦娘に向かってその杖を振るう。
「エクスペクトパトローナム!」
出てきたのはララァの思念。それが艦娘を追い払った。
「大丈夫か?」
「えっ………」
「まぁあれだ。うん、ここにいたらまたいつ来るか分からんから付いて来い」
「え?いや、あの……」
「いいからはよしろ。ブラジルまでぶっ飛ばすぞ」
半ば無理矢理、俺は春雨を担いで持って帰った。 歩く(空を)こと数分、ようやく海岸近くまで着た。
「おーい、蒼龍ー」
「あ、提督!どこに、行って、た……」
「?」
なんだ?顔色が段々変わって……、
「烈風!」
「エクスペリアームス!」
蒼龍の弓を弾いた。
「何しちゃってんのお前!」
「提督こそなにやってんですか!?」
「あ?あーこいつ?春雨だよ。どっかの鎮守府にリンチされてたからサクッと助けてきた」
「いやあの…その子春雨じゃなくて駆逐棲姫……」
「へ?」
その瞬間、俺の脳天を踏み台にして春雨(仮)は銃みたいなので攻撃てきた。が、効くはずもなく、俺は覇王色の覇気で黙らせた。
「で、お前春雨じゃないの?」
「そ、そうだ!私は駆逐棲姫だ……!」
「いやそんな睨まなくてもいいよ。俺、お前に何もしねーもん。なぁ亜種?」
「誰がリオレウスですか。まぁでもそうですね。鎮守府にもヲ級ちゃんいますし」
「ん?ヲ級?」
「ん?あぁ、幼体だけどな。今は寒いからコタツの中でヌクヌクしてるんじゃないか?」
「ふざけるな!さては貴様、捕虜のつもりで……」
「あ、これ昨日撮った奴」
携帯を見せた。そこには喧嘩して暁をボコボコにしたヲ級の姿。
「………ど、どーせ合成だろう!」
「あ、あとこれ」
今度は三隈にマッサージしてもらい、アイスキャンデーを頬張ってるヲ級。
「こ、こんなもので……!」
「あ、あとこれは爆笑した」
三枚目の写真は、夕張を馬にしてお尻を叩き、楽しそうに乗馬してるヲ級。夕張の目に光る物が見えるけど気のせいだろう。
「………私もそこに住んでいい?」
「帰るの明日になるけどいい?」
一人増えた。