「えーうちのバカ兄貴が出張に行ったため、しばらくはあたしと二号が提督やります」
そんなわけであたしは提督がいなくなった一週間、みんなの面倒を見ることになったのだが、まずみんなのモチベーションがひどい。
例えば加賀さん。部屋から出ないで爪楊枝とカレンダーで遊んでる。
例えば金剛。なぜかフランス語しゃべってる。
例えば山城。不幸とジャポニカ学習帳に書き続けている。
例えば響。なんか知らんが、語尾に「〜よい」と付けるようになった。こいつは関係ねぇな。
「あーあ…そんなにあのアホ兄貴が好きかねぇ…、どいつもこいつも……」
そこでガチャッと開くドア。そこにはどっかで見た不機嫌そうなサイドポニー。
「く、クソ妹…」
「どしたのー化け物」
「曙よ!こ、このクソ妹!」
「クソ妹って語呂悪ぃよ。なになに、なんか用ー?」
「い、いえ…暇だったから来ただけよ」
「そう。じゃあゲームやる?最近、Wiiとスマブラ買ったんだよね」
「や、やってあげてもいいわよ!」
「やりたくなきゃいいよ。川内とやってくるから。あの子今暇してるだろうし」
「ま、待ちなさいよ!」
「なに?」
「や、やりたいです…」
「じゃ、川内とやろっか」
「結局川内さんも一緒にやるのね!?」
そんなわけで川内部屋。
「とりあえずファルコかなー」
「私はもちろんメタナイト!」
「カービィ!……はっ、いや別に可愛いからとかそんなんじゃないから!なによクソ妹その目は!ふん!まぁいいわ!綾波型で三番目に強い私のカービィ、見せてあげるわ!」
狭いよ範囲が……。そんなわけで開始。アイテムはスマッシュボールのみ、ステージは終点。いやこれが意外と楽しいんだ。開始7分後、
「っしゃあっ!さっすが私のメタナイト!」
メタナイトだと強いのね川内…まぁあたしも負けてない。一応二位だった。問題は…
「弱いじゃん曙」
「う、うっさいバカ!」
「これって綾波型が弱いだけなんじゃないのー?」
「そ、そんなことないもん!漣、綾波に続いて私が強いのよ!?」
うん、その間に学園都市一位と二位並の壁があるように感じました。
「ぐぅ…あの二人に勝つための修行のつもりだったのにぃ…」
「まぁ鍛えてあげてもいいぞ?カービィならほら、あたしも使ってたことあるし。小学生の時まで」
確かまだあたしがあのバカ兄貴一人の時に使ってた気がする。
「私も手伝うよ!まぁメタナイトしか使えないけど!」
川内も元気良く言った。
「いいわ!私一人で強くなるもん!」
「「無理だね」」
「はぁ!?」
「や、だって戦い方がほら、フォックスでリフレクター連発して最強を気取ってるガキと同じレベルなんだもん」
「曙ストーンしか使ってないじゃん」
「うぐっ…」
「まぁ手を貸さなくていいって言うならいいけどね」
「じゃ二戦目やろう!」
そこで、待って!と叫ぶ曙。
「上等よ!絶対にあんたら倒してあの二人も倒して見せるわ!」
そんなわけで、曙の修行開始。あれ?確か兄貴がいないからいつもより仕事しなきゃいけないとか言われてた気がするけど…まぁいいや。