「あなた、何度言わせるの?それとも社会人舐めてるの?この職についた以上はデスクワークも大切なのよ?どういうつもりで提督になったのかしら。あまり私達を困らせないでもらえる?」
以上の内容を言い方だけ変えてループさせ、およそ1時間に及ぶ加賀さんの説教を受けた後、朝潮を泣かした罰として朝潮の言うことをなんでも聞くことになった。「なんでも言うこと聞く」というのはかなり危険な言葉だが、駆逐艦なら平気だよね。や、鈴谷とか北上に言われたら飛行機買えとか言われるだろうけど、朝潮とかなら普通の人間でも叶えられるものにしてくれるよね。
「で、朝潮。何して欲しい?」
「仕事です。それでいいです」
「却下」
「な、なんでですか!?」
「俺にできる範囲って言ったろ」
「仕事出来ないってことですか!?なんでですか!?」
うおお…聞いてくるとは……。ていうかさっきの信用しちゃったのかな?まぁ俺が仕事出来ないのは本当だけど。主にやる気で。
「じゃ、そんなわけで…」
「ま、待ってください!し、仕事がダメなら…」
おい、仕事しなくていいのかよ。まぁいいか。少し悩む朝潮。
「出撃したいです!」
「却下」
「な、なんでですか!?」
「今日の分の出撃は今、妹二号が行ってるのでラストだし」
「むぅ…なら……」
そのまま口を開けたまま言葉が出てこない。あーそっかそっか。この子お仕事大好きちゃんだからお願いって概念が理解出来ないのか。
「仕方ねぇな…」
「司令官……?」
放送で朝潮型を呼び出す。5分後、やってきたのは霞、満潮、荒潮。
「大潮とdr.スランプは?」
「遠征中でしょ〜?」
荒潮に言われて思い出した。そういやそうか。
「で、何の用よクズ!」
「お前を今すぐ星の屑にしてやろ…て違う。お前ら朝潮連れてどっか遊びに行ってこい。一人につき2000円やるから」
「それだけ?」
「なに満潮、文句あんの?」
「な、ないわよバカ!」
「あーもうバカでもカバでもいいから行ってきな。そいつに遊ぶってこと教えてやってくれ」
言うと、「仕方ないわね!」「あのクズ!」とかお前らの悪口のバリエーションはそれしかねぇのか、と錯覚してしまう台詞を吐く割りには嬉しそうに四人は出て行った。さて、俺も遊びに…行こうと思ったら電話が掛かってきた。
「はぁーいタカティンタイムズ!」
『なにを言ってるんだ君は』
上司からだった……。てかなに、今までの作戦ハブにハブってきた癖に何のようだよ。
「もしもし?」
『君に頼みがある』
そんなわけで、俺は本部にいる。なんでも、海軍の海兵達を育てろとのことだ。もちろん、武道である。そんなわけで、次回からしばらく俺出ないから。