もし、俺が提督だったら   作:単品っすね

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朝潮

 

 

 

 

仕事中。妹一号は休日なのでゲームしてる。二号は俺のお手伝いをすると言っていたが、邪魔される未来しか見えないので出撃させた。艦娘だし(提督型三番艦、一番艦と二番艦は人間)。

 

「もう無理疲れたぁ」

 

「さっき休憩してから五分しか経ってませんよ」

 

「もう休憩にしようよー」

 

「ダメです!」

 

朝潮が厳しい。まぁ真面目な子だからなぁ。しかし、俺は知っている。朝潮は実は甘えん坊であることを。頭を撫でてやる。

 

「ふやっ!だから頭を撫でて誤魔化そうなんて…!」

 

実際、朝潮みたいな妹がいたらもう全力で愛でる。嫌がられても愛でる。だってなんか小動物みたいで可愛いもん。なにより身長がヤケに小さいところがもうマジで小動物。

 

「な、撫でないでぇ…ぇへへ……」

 

よし、500連釘ナデナデ。後は放置してればいい。そのままあと500回はオートで撫でられるんだよね。さて、遊びに行くか。

確か木曾とゲームする約束してたな。球磨型の部屋へ。

 

「入るよ」

 

入ると、球磨多摩北上大井木曾全員集合していた。

 

「遅いクマ」

 

「朝潮黙らすのに時間掛かったんだよ。で、今日はなんのゲームやんの?」

 

「桃鉄にゃ」

 

「まだ性格が出るゲームをチョイスしたな…でもこれ最大四人だろ」

 

なんならどのゲームも四人だ。

 

「さっき多摩と北上が負けたから今回は提督、球磨ちゃん、大井、木曾だにゃ」

 

なるほどな。

 

「提督ー頭撫でてにゃー」

 

言いながら俺の膝に頭を置く多摩。本当に猫かこいつは。言われるがまま撫でてやり、たまに喉も撫でてやる。

 

「そういえば提督、仕事はいいのかよ」

 

「仕事?なにそれ美味しいの?」

 

「そうかよ…」

 

「相変わらずだね提督〜」

 

「まぁな」

 

「ていうかいつまで多摩姉さんをそこに乗せてるんですか?」

 

にっこり大井が怖い。お前北上ラブだろうが。まぁそんな感じで緊張感なく桃鉄をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後、ようやく執務室に戻るとなんか泣き声。耳を凝らしてみた。

 

「ず、ずいまぜん…グズっ…じ、じれいがんの秘書艦として…任務をまっどう出来なくて…」

 

「大丈夫よ朝潮。あなたは悪くないわ。悪いのはあのアホ提督よ」

 

「でも…でも……私が、朝潮が選ばれたのに……ゔわああああんっ‼︎‼︎」

 

「ほら泣かないの。ね?私が捉え…連れてきてお話させてみるから」

 

「次から…頑張ります……ごめんなさい」

 

「うん。うん。分かったから泣き止みなさい」

 

中で加賀さんが全力で慰めてるんですけど…どうしよう…。

1、逃亡。

2、逃走。

3、逃避。

OK、満場一致で逃げるでいいな。そう思って引き返そうとした時だ。

 

「そこにいるのは分かってます。5秒以内に入ってこないとあなたのプラモデルすべて叩き壊しますから」

 

恐喝のバリエーションが増えているだと……?

 

 


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